堀の内 (落語)
表示
このフィクションに関する記事は、全体として物語世界内の観点に立って記述されています。 |
『堀の内』(ほりのうち)は古典落語の演目の一つ。粗忽(あわて者)を主人公とした小咄をいくつもつなげて一つにしたオムニバス形式の落語であるため、噺家によっては最後までやらずに途中でサゲることも多い。
あらすじ
[編集]あわて者の熊五郎は、自分のそそっかしい癖を信心で治そうとして堀の内の御祖師様へお参りに行くことにする。道を間違えたり、自分がどこに行くのかを人に尋ねたり、落ち着こうと他人の家に勝手に上がったりと、あれこれ騒ぎを起こしながらようやく堀の内にたどり着く。
賽銭箱に小銭を投げようとして財布を投げ込んだり、弁当を出そうとするとかかあの腰巻きや枕が出てきたりと、ここでもトラブル続き。腹を立てながら帰宅してかかあに怒鳴りつけるがそこは隣の家だった。
気を取り直して息子の金坊と湯に行こうとするが、金坊をおんぶしようとしてかかあをおんぶしたり、湯屋の隣の床屋に入って服を脱ごうとしたりする。
湯屋に入っても粗忽な行動ばかり。「しょうがねえなあ」などと言いながら金坊の背中を流そうとするがいつまで洗っても金坊の背中が途切れない。金坊が「父ちゃん、湯屋の羽目板洗ってらあ」。
主な演者
[編集]4代目三遊亭圓遊、10代目桂文治、8代目橘家圓蔵等が得意とする。