小林康夫
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生誕 |
1950年2月6日(74歳) 日本 |
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時代 |
20世紀の哲学 21世紀の哲学 |
地域 | 日本哲学 |
出身校 |
東京大学教養学部 東京大学大学院人文科学研究科 パリ第10大学 |
学派 |
大陸哲学 フランス現代思想 |
研究機関 |
東京大学 青山学院大学 電気通信大学 |
研究分野 |
形而上学、認識論、存在論 記号学 表象文化論、美学 文学、文学理論 社会思想 |
小林 康夫(こばやし やすお、1950年2月6日 - )は、日本の哲学者、翻訳家。東京大学名誉教授。前青山学院大学大学院総合文化政策学研究科特任教授。専門は現代哲学、表象文化論。『知の技法』の編者として有名。
経歴
[編集]東京都生まれ。
- 1974年、東京大学教養学部フランス科卒。
- 1976年、東京大学大学院人文科学研究科比較文学比較文化博士課程修了[要出典]。
- 1978年、パリ第10大学(テクスト記号論)へ留学(フランス政府給費留学生)。
- 1981年、パリ第10大学第3課程博士号を取得。学位論文は"Esquisse d'une theorie du texte: temps, sujet, evenement")[1]。
- 電気通信大学助教授。
- 1986年、東京大学教養学部助教授。
- 1993年、東京大学教養学部教授。
- 2001年、東京大学評議員。
- 2002年、21世紀COEプログラム「共生のための国際哲学交流センター」拠点リーダー。
- 2003年、フランス政府より教育功労章シュヴァリエを授与される。
- 2007年、グローバルCOE「共生のための国際哲学教育研究センター」拠点リーダー。
- 2015年、東京大学名誉教授。青山学院大学大学院総合文化政策学研究科特任教授。
- 2020年、青山学院大学大学院総合文化政策学研究科特任教授を退任。
著書
[編集]単著
[編集]- 『不可能なものへの権利』(書肆風の薔薇) 1988
- 『無の透視法』(書肆風の薔薇) 1988
- 『起源と根源 - カフカ・ベンヤミン・ハイデガー』(未來社) 1991
- 『光のオペラ』(筑摩書房) 1994
- 『出来事としての文学』(作品社) 1995、のち改訂版『出来事としての文学 - 時間錯誤の構造』(講談社学術文庫) 2000
- 『身体と空間』(筑摩書房) 1995
- 『大学は緑の眼をもつ』(未來社) 1997
- 『建築のポエティクス』(彰国社) 1997
- 『創造者たち - 現代芸術の現場』(講談社) 1997
- 『思考の天球』(水声社) 1998
- 『青の美術史』(ポーラ文化研究所) 1999、のち改訂版 平凡社ライブラリー 2003
- 『表象の光学』(未來社) 2003
- 『Le Coeur / la Mort』(UTCP) 2007
- 『知のオデュッセイア - 教養のためのダイアローグ』(東京大学出版会) 2009
- 『歴史のディコンストラクション - 共生の希望へ向かって』(未來社) 2010
- 『存在のカタストロフィ - 〈空虚を断じて譲らない〉ために』(未来社) 2012
- 『こころのアポリア - 幸福と死のあいだで』(羽鳥書店) 2013
- 『ミケル・バルセロの世界 - 形という生命 / 物質と暴力』(未来社) 2013
- 『君自身の哲学へ』(大和書房) 2015
- 『オペラ戦後文化論 1 - 肉体の暗き運命 1945 - 1970』(未来社) 2016
- 『若い人のための10冊の本』(ちくまプリマー新書) 2019
- 『オペラ戦後文化論 2 - 日常非常、迷宮の時代 1970 - 1995』(未来社) 2020
- 『《人間》への過激な問いかけ - 煉獄のフランス現代哲学 上』(水声社) 2020
- 『死の秘密、《希望》の火 - 煉獄のフランス現代哲学 下』(水声社) 2021
- 『存在の冒険 - ボードレールの詩学』(水声社) 2022
共著
[編集]- 『大脱走、どこへ』(野田秀樹, 仲畑貴志, 日比野克彦, 白石かず子, 伊藤蘭, 別役実共著、朝日出版社) 1983
- 『現代音楽のポリティックス』(クリスチャン・ウォルフ, 近藤譲, 笠羽映子, ルイジ・ノーノほか共著、書肆風の薔薇) 1991
- 『現代アート入門 - 「今」に出会う歓び』(建畠晢共著、平凡社) 1998
- 『モデルニテ3×3』(松浦寿輝, 松浦寿夫共著、思潮社) 1998
- 『こころの生態系 - 日本と日本人、再生の条件』(河合隼雄, 中沢新一, 田坂広志共著、講談社+α新書) 2000
- 『事典・哲学の木』(永井均, 大澤真幸, 山本ひろ子, 中島隆博, 中島義道, 河本英夫共著、講談社) 2002
- 『日本語の森を歩いて』(フランス・ドルヌ共著、講談社現代新書) 2005
- 『表象文化研究 - 芸術表象の文化学』(渡辺保, 石田英敬共著、放送大学教育振興会・放送大学大学院教材、新訂版) 2006
- 『学問のツバサ - 13歳からの大学授業』(桐光学園, 鷲田清一, 永井均, 野矢茂樹, 宇野邦一, 佐藤勝彦, 井田茂, 谷川渥, 岡田温司, 浅島誠, 板谷光泰, 田沼靖一, 茂木健一郎, 大澤真幸, 岡真理, 田中純, 佐倉統、水曜社) 2009
- 『「知の技法」入門』(大澤真幸共著、河出書房新社) 2014
- 『何のために「学ぶ」のか』(桐光学園、ちくまプリマー新書編集部編、筑摩書房) 2015
- 『幽霊の真理 - 絶対自由に向かうために 対話集』(荒川修作共著、水声社) 2015
- 『日本を解き放つ』(中島隆博共著、東京大学出版会) 2019
- 『宮川淳とともに』(吉田喜重, 西澤栄美子共著、水声社) 2021
編著
[編集]- 『知の技法』(船曳建夫共編、東京大学出版会) 1994 - 東京大学教養学部「基礎演習」テキスト
- 『知の論理』(船曳建夫共編、東京大学出版会) 1995
- 『知のモラル』(船曳建夫共編、東京大学出版会) 1996
- 『文学の方法』(川本皓嗣共編、東京大学出版会) 1996、のち改版 2010
- 『文学の言語行為論』(石光泰夫共編、未來社) 1997
- 『未来のなかの中世』(草光俊雄共編、東京大学出版会) 1997
- 『学問のすすめ』(筑摩書房) 1998
- 『新・知の技法』(船曳建夫共編、東京大学出版会) 1998
- 『フランス哲学・思想事典』(小林道夫, 坂部恵, 松永澄夫共編、弘文堂) 1999
- 『宗教の解体学』(坂口ふみ, 西谷修, 中沢新一共編、岩波書店) 2000
- 『宗教の闇』(坂口ふみ, 西谷修, 中沢新一共編、岩波書店) 2000
- 『宗教と政治』(坂口ふみ, 西谷修, 中沢新一共編、岩波書店) 2000
- 『表象 - 構造と出来事』(松浦寿輝共編、東京大学出版会、表象のディスクール) 2000
- 『テクスト - 危機の言説』(松浦寿輝共編、東京大学出版会、表象のディスクール) 2000
- 『イメージ - 不可視なるものの強度』(松浦寿輝共編、東京大学出版会、表象のディスクール) 2000
- 『メディア - 表象のポリティクス』(松浦寿輝共編、東京大学出版会、表象のディスクール) 2000
- 『創造 - 現場から・現場へ』(松浦寿輝共編、東京大学出版会、表象のディスクール) 2000
- 『身体 - 皮膚の修辞学』(松浦寿輝共編、東京大学出版会、表象のディスクール) 2000
- 『「私」の考古学』(坂口ふみ, 西谷修, 中沢新一共編、岩波書店) 2000
- 『美術史の7つの顔』(未來社) 2005
- 『教養のためのブックガイド』(山本泰共編、東京大学出版会) 2005
- 『表象文化研究 - 芸術表象の文化学』(渡辺保, 石田英敬著、放送大学教育振興会) 2006
- 『いま、哲学とはなにか』(未來社) 2006年。
- 『21世紀における芸術の役割』(未來社) 2006年。
ミシェル・フーコー
[編集]- 『ミシェル・フーコー思考集成1 狂気・精神分析・精神医学』(松浦寿輝, 石田英敬共編、蓮實重彦, 渡辺守章監修、筑摩書房) 1998
- 『ミシェル・フーコー思考集成2 文学・言語・エピステモロジー』(松浦寿輝, 石田英敬共編、蓮實重彦, 渡辺守章監修、筑摩書房) 1999
- 『ミシェル・フーコー思考集成3 歴史学・系譜学・考古学』(松浦寿輝, 石田英敬共編、蓮實重彦, 渡辺守章監修、筑摩書房) 1999
- 『ミシェル・フーコー思考集成4 規範・社会 - 1971 - 1973』(松浦寿輝, 石田英敬共編、蓮實重彦, 渡辺守章監修、筑摩書房) 1999
- 『ミシェル・フーコー思考集成5 権力・処罰 - 1974 - 1975』(松浦寿輝, 石田英敬共編、蓮實重彦, 渡辺守章監修、筑摩書房) 2000
- 『ミシェル・フーコー思考集成6 セクシュアリテ・真理』(松浦寿輝, 石田英敬共編、蓮實重彦, 渡辺守章監修、筑摩書房) 2000
- 『ミシェル・フーコー思考集成7 知・身体』(松浦寿輝, 石田英敬共編、蓮實重彦, 渡辺守章監修、筑摩書房) 2000
- 『ミシェル・フーコー思考集成8 政治・友愛』(増田一夫, 松浦寿輝, 石田英敬共編、蓮實重彦, 渡辺守章監修、筑摩書房) 2001
- 『ミシェル・フーコー思考集成9 自己・統治性・快楽』(松浦寿輝, 石田英敬, 西永良成共編、蓮實重彦, 渡辺守章監修、筑摩書房) 2001
- 『ミシェル・フーコー思考集成10 倫理・道徳・啓蒙』(松浦寿輝, 石田英敬共編、蓮實重彦, 渡辺守章監修、筑摩書房) 2002
- 『フーコー・コレクション1 狂気・理性』(石田英敬, 松浦寿輝共編、筑摩書房) 2006
- 『フーコー・コレクション2 文学・侵犯』(石田英敬, 松浦寿輝共編、筑摩書房) 2006
- 『フーコー・コレクション3 言説・表象』(石田英敬, 松浦寿輝共編、筑摩書房) 2006
- 『フーコー・コレクション4 権力・監禁』(石田英敬, 松浦寿輝共編、筑摩書房) 2006
- 『フーコー・コレクション5 性・真理』(石田英敬, 松浦寿輝共編、筑摩書房) 2006
- 『フーコー・コレクション6 生政治・統治』(石田英敬, 松浦寿輝共編、筑摩書房) 2006
- 『フーコー・ガイドブック - フーコー・コレクション』(石田英敬, 松浦寿輝共編、筑摩書房) 2006
翻訳
[編集]- 『デュシャンの世界』(マルセル・デュシャン, ピエール・カバンヌ共著、岩佐鉄男共訳、朝日出版社) 1978、のち改題『デュシャンは語る』(ちくま学芸文庫) 1999
- 『死の病い / アガタ』(マルグリット・デュラス、吉田加南子共訳、朝日出版社) 1984
- 『ポスト・モダンの条件 - 知・社会・言語ゲーム』(ジャン=フランソワ・リオタール、水声社) 1989
- 『他者のユマニスム』(エマニュエル・レヴィナス、書肆風の薔薇) 1990
- 『シボレート』(ジャック・デリダ、飯吉光夫, 守中高明共訳、岩波書店) 1990
- 『インファンス読解』(ジャン=フランソワ・リオタール、未來社) 1995
- 『子どもが殺される』(セルジュ・ルクレール、竹内孝宏共訳、誠信書房) 1998
- 『緑の眼』(マルグリット・デュラス、河出書房新社) 1998
- 『名を救う - 否定神学をめぐる複数の声』(ジャック・デリダ、西山雄二共訳、未來社) 2005
- 『人間という仕事 - フッサール、ブロック、オーウェルの抵抗のモラル』(ホルヘ・センプルン、大池惣太郎共訳、未来社) 2015
脚注
[編集]- ^ 『駒場2001』