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掴み投げ

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』

掴み投げ(つかみなげ)とは、相撲決まり手の一つである。相手のまわしを片手で掴んだのち、投げる技。相手がよほど軽いか、自分がよほど腕力がないとできない技[1]であるが、子供のように体重が軽い人は、特にこの技をかけられやすい。

概説

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上手からを取り、その上手で自分の後方に相手を投げ捨てる技。非常に珍しい決まり手で、常陸山がしばしば使ったといわれる。 平成以降、本場所における幕内の取組では発生したことはないが、2012年大相撲トーナメントでは白鵬隆の山に勝利した際には当決まり手が採用された[2]。また、序二段の取組でも4回発生[3]したことがある。木村えいじの相撲漫画「達磨」では十両の八角が同じく十両の逆巻にこの技を使って勝利し、十両全勝優勝を達成するシーンがある[4]

かける側とかけられる側に圧倒的な体格差があるか、かける側が余程の腕力を持っているかでない限り、この決まり手での勝利は難しいとされているが、1951年5月場所では90 kgと当時の相撲界を以てしても軽量の鳴門海が、この決まり手で2回[5]勝利した。

出典

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  1. ^ 相撲の決まり手の「基本技」と「投げ手」珍技を解説”. 【SPAIA】スパイア (2020年1月12日). 2020年11月16日閲覧。
  2. ^ 但し『相撲』2012年3月号25頁には「教科書のような櫓投げだが何故か場内発表は掴み投げだった。」と記述されており、白鵬も「分かってないな…」と不満そうにしていた。
  3. ^ 2001年9月場所12日目・大露羅が湯澤に、2004年1月場所11日目・若ノ城が鉄響に、2008年11月場所2日目・荒闘司が新城に、2018年9月場所7日目・富士の輝が若松永に、それぞれ勝利した。いずれも勝者側は巨体や怪力を強みとする一方、敗者側は小兵のそっぷ型であった。
  4. ^ この結果千秋楽を8勝6敗で迎えていた東十両3枚目の逆巻は9勝を挙げれば確実に入幕できたが、負けて8勝止まりになったことで自力入幕の可能性が消滅し、直後に八角の兄弟子で西十両2枚目で7勝7敗だった雄岩が勝ち越してしまい優先順位で入幕を決めてしまったため、逆巻の入幕はお預けになってしまうことになった。
  5. ^ 3日目の大昇戦・10日目の神錦戦。いずれも身長180 cm代前半・体重100 kg前後と鳴門海よりやや大きな身体の持ち主であった。

関連項目

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