コンテンツにスキップ

英文维基 | 中文维基 | 日文维基 | 草榴社区

日本精鉱

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
日本精鉱株式会社
NIHON SEIKO CO. LTD.
種類 株式会社
市場情報
略称 ボロコウ
本社所在地 日本の旗 日本
162-0822
東京都新宿区下宮比町3-2
設立 1935年6月11日
業種 非鉄金属
法人番号 2011101016386 ウィキデータを編集
事業内容 アンチモン製品の製造・販売、金属微粉の加工・販売
代表者 代表取締役社長 植田憲高
資本金 10億1,812万円
売上高 単独81億9,500万円
連結170億9,700万円
(2022年3月期)
総資産 単独73億9,600万円
連結148億4,000万円
(2022年3月期)
従業員数 単独85名
連結234名
(2022年3月末現在)
決算期 3月31日
主要株主 福田金属箔粉工業(18.04%)
川嶋(9.92%)
三光(9.92%)
三興企画(9.92%)
双日(5.41%)
富士興産(5.33%)
太陽鉱工(4.87%)
親和物産(2.75%)
三菱UFJ信託銀行(1.58%)
(2022年3月末現在)
主要子会社 日本アトマイズ加工株式会社、日銻精礦(上海)商貿有限公司
外部リンク https://www.nihonseiko.co.jp/
テンプレートを表示

日本精鉱株式会社(にほんせいこう、英称NIHON SEIKO CO., LTD.)は、アンチモンを精錬し、合成樹脂難燃助剤として添加される三酸化アンチモンなどのアンチモン化合物や金属アンチモンにくわえ、金属硫化物を製造・販売している会社である。

概要

[編集]

元は兵庫県養父郡関宮町(現・養父市)にあった中瀬鉱山(中瀬金山)より、と共にアンチモンを多数含有する鉱石を採掘し精製していたが、1969年に枯渇し閉山(400年近く採掘された)した為、現在は海外からアンチモン地金を輸入し、国内で精錬・商品化を行っている。

株式業界での符丁

[編集]

日本精鉱株は、株式市場関係者によって「ボロコウ」と言う符牒で呼ばれることがある。これは、アンチモンの俗称であるボロンコウから派生したものである。 ちなみに、大手ベアリングメーカーである日本精工株式会社(NSK/コメコウ)や、大手産業機器・防衛機器メーカーの株式会社日本製鋼所(JSW/アーム)と、社名を「日本セイコウ」を名乗る会社が複数あるが、いずれも資本や業務関係はない。

事業、製品

[編集]

沿革

[編集]
  • 1935年 - 中瀬鉱業株式会社を設立。本社 大阪(資本金3百万円)
  • 1936年 - 天美鉱業株式会社を吸収合併し、現社名に変更(資本金8百万円)。本社を東京に移転。
  • 1943年 - (金鉱業整備実施)中瀬鉱山アンチモン重要鉱山に指定。中瀬鉱山、重要鉱物増産法に基づき三菱鉱業(株)へ経営を委任。
  • 1946年 - 終戦により委任解除。資本金4百万円
  • 1948年 - 中瀬にアンチモン製錬所竣工・三酸化アンチモン及び金属アンチモンの販売開始
  • 1949年 - 資本金3千万円、東京証券取引所第二部に上場。資本金1億円、大阪証券取引所第二部に上場。
  • 1957年 - 資本金1億4千9百万円
  • 1964年 - 吹田アンチモニー工業株式会社(旧日比野金属工業)を吸収合併。資本金1億7千5百万円。
  • 1969年 - 鉱山部門を閉鎖。
  • 1972年 - 資本金2億7千2百万円
  • 1973年 - 資本金4億円
  • 1976年 - 中瀬鉱業所 排煙脱硫装置・ペレタイザー造粒設備新設
  • 1977年 - 資本金4億4千万円。中瀬鉱業所、原料鉱石前処理設備完成
  • 1978年 - 資本金5億6百万円。
  • 1982年 - アンチモン商品名を改訂、主力の三酸化アンチモンをATOX及びPATOXとする。PATOX-L・PATOX-Uの新製品を開発・販売開始
  • 1985年 - 会社創立50周年。中瀬製錬所 大型還元炉設備完成。
  • 1986年 - 中瀬製錬所 大型揮発炉設備完成。
  • 1988年 - 資本金10億1千8百万円。
  • 1990年 - 無償株式 379,500株発行 発行済株式総数 13,029,500株。
  • 1991年 - 中瀬製錬所 転炉系製品自動包装設備・製品自動倉庫完成。
  • 1992年 - 中瀬製錬所 粉体2次加工設備完成。
  • 1996年 - 中瀬製錬所 アンチモン鉱石から金属アンチモンへ原料転換、粉体加工工場新築・粗粒製品製造設備新設。
  • 1997年 - 中瀬製錬所 総合事務棟新築。
  • 1998年 - 中瀬製錬所 分析棟新築。
  • 2000年 - 日本アトマイズ加工㈱の発行済株式の55%を取得し、子会社化。中瀬製錬所 メタル炉系荷造設備新設。ISO14001認証取得。
  • 2003年 - 住友金属鉱山より酸化アンチモンの営業権取得。ISO9001認証取得。
  • 2004年 - 大阪証券取引所上場廃止。中瀬製錬所 超高純度三酸化アンチモン製造装置完成。
  • 2008年 - 日本アトマイズ加工㈱を完全子会社化。
  • 2009年 - 中瀬製錬所 技術棟を新築。
  • 2012年 - 日本アトマイズ加工㈱ つくば工場が竣工。
  • 2013年 - 日銻精礦(上海)商貿有限公司が中国上海市にて営業開始。
  • 2017年 - 5株を1株の割合で株式併合 発行済株式総数 2,605,900株。
  • 2018年 - 中瀬製錬所 金属硫化物製造工場(SULMICS製造工場)竣工。
  • 2019年 - 中瀬製錬所 厚生棟令和館竣工。

所在地

[編集]

関連会社

[編集]
  • 日本アトマイズ加工株式会社(千葉県野田市) - 100%出資(連結)。金属粉末の製造・販売。
  • 日銻精礦(上海)商貿有限公司(中華人民共和国上海市) - (小規模非連結)アンチモン製品等の中国国内向け販売。

人物

[編集]
  • 増田次郎 - 1935年10月より取締役、1936年2月より1939年4月まで社長を務めた[1]

脚注

[編集]
  1. ^ 日本精鉱(編) 『五十年史』 日本精鉱、1986年、15-16・132頁

外部リンク

[編集]