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火星探査機

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』

火星探査機(かせいたんさき)は、火星探査のために打ち上げられた宇宙探査機である。火星近傍を通過したり、火星周回軌道に投入されたり、火星に着陸したりして探査を行う。火星表面で自走して探査する車両はマーズ・ローバーと呼ばれ、2021年2月19日に火星に着陸した。

火星探査のためのローンチウィンドウ

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地球と火星の軌道位置の関係から、火星探査のために打上げエネルギーが少なくてすむローンチウィンドウは、約2.135年(780日)間隔となる。このウィンドウは約1ヶ月の期間となる。火星探査ミッションが2年おきに実施されているのはこの理由から来ている。2011年11月の次のウィンドウは、2014年1月になる。

火星に着陸した探査機

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マーズ・エクスプロレーション・ローバー

初めて火星に着陸した探査機は、1973年に当時のソビエト連邦が打ち上げたマルス3号。しかし着陸後、20秒で信号が途絶えた。これに続くマルス6号も着陸1秒後に信号が途絶えた。

本格的な探査に成功したのは、1976年アメリカ合衆国が打ち上げたバイキング1号。その後、バイキング計画バイキング2号も着陸に成功し、火星表面の映像を地球に電送しました。

1997年にはマーズ・パスファインダーが着陸し、「ソジャーナ」と名づけられたローバー(自走ロボット)が岩石などを採取した。

2004年1月に、火星探査車スピリットオポチュニティが着陸に成功した。

2008年5月にフェニックスが着陸した。

2012年8月6日にマーズ・サイエンス・ラボラトリー搭載のキュリオシティが着陸した。

2018年11月26日にインサイトが着陸した。

2021年2月18日にマーズ2020パーサヴィアランス」が着陸した。

2021年5月15日に天問一号祝融号」が着陸した。

火星探査機の一覧

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マーズ・グローバル・サーベイヤー
フェニックス

ソビエト連邦 / ロシア

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  • 打ち上げ失敗など
    • 命名無し - 1960年10月10日
    • 命名無し - 1960年10月14日
    • 命名無し - 1962年10月24日打ち上げ、地球軌道上で爆発。
    • 命名無し - 1962年11月4日
    • 命名無し - 1969年3月27日
    • 命名無し - 1969年4月2日
    • コスモス419号 - 1971年5月10日
  • ゾンド計画
    • ゾンド2号 - 1964年11月30日打ち上げ、火星に向かうが通信途絶。
  • マルス計画
    • マルス1号 - 1962年11月1日打ち上げ、火星へ向かうが通信途絶。1963年6月19日に火星から 19万3000 kmを通過と推定。
    • マルス2号 - 1971年5月19日打ち上げ、11月27日にマリナー9号に次いで火星周回軌道に入る。着陸機を投下するが墜落。しかし火星に到達した最初の人工物となった。
    • マルス3号 - 1971年5月28日打ち上げ、12月2日に火星周回軌道に入る。着陸機を投下して初めて着陸に成功。しかし砂嵐が起こっており、着陸後20秒で通信途絶した。
    • マルス4号 - 1973年7月21日打ち上げ、火星周回軌道投入に失敗し、1974年2月1日に火星から 2200 kmを通過。
    • マルス5号 - 1973年7月25日打ち上げ、1974年2月12日に火星周回軌道に入るが、直後に通信途絶した。
    • マルス6号 - 1973年8月5日打ち上げ、1974年3月12日に火星周回軌道に入る。着陸機の軟着陸に成功したが1秒で通信途絶。
    • マルス7号 - 1973年8月9日打ち上げ、6号より早く1974年3月9日に火星に到達したが周回軌道投入に失敗。接近時に着陸機を投下したが、到達できなかった。
  • フォボス計画
    • フォボス1号 - 1988年7月7日打ち上げ、火星に向かうが9月2日に通信途絶。
    • フォボス2号 - 1988年7月12日打ち上げ、1989年1月29日に火星周回軌道に入る。火星の太陽面の反対から酸素が流出していることを発見したが、衛星フォボスの調査はならず、3月27日に通信途絶。
  • マルス96 - 1996年11月16日- プロトンロケットの4段のトラブルで打ち上げに失敗。
  • フォボス・グルント - 2011年11月9日、中華人民共和国蛍火1号と共に打ち上げられたが、地球軌道離脱に失敗。

アメリカ合衆国

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計画中

計画中止

中華人民共和国

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  • 蛍火1号 - 2011年11月9日、ロシアのフォボス・グルントに相乗りする形で打ち上げられたが、地球周回軌道離脱に失敗。
  • 天問1号 - 2020年7月23日、海南省の文昌航天ロケット発射場から長征5号により打ち上げられ、2021年2月10日20時頃 (CST) - 火星周回軌道投入、5月15日午前-火星への軟着陸に成功し、探査車「祝融」で、火星表面の気候や土壌などを調査する予定である[2]

計画中

  • 上記の「天問1号」に続き、2028年にも火星探査機を送り込む計画が2018年に明らかにされている[3]

日本

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  • のぞみ (PLANET-B) - 1998年7月4日打ち上げ、2003年7月9日を最後に通信途絶、12月9日に火星軌道投入を断念。12月14日に火星から 1000 km地点を通過したとみられる。

計画中

欧州宇宙機関

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計画中

  • エクソマーズ - 2016年にオービタとランダーを打上げ予定。2018年にローバーを打上げ予定。当初はNASAとの共同ミッションであったがNASAが撤退したため、ロシア宇宙庁と協定を結んだ。プロトンでの打ち上げを予定している[4]

フィンランド

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計画中

インド

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アラブ首長国連邦

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脚注

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  1. ^ 火星の生命調査 探査車打ち上げ NASA」『読売新聞』朝刊2020年7月31日(社会面)同日閲覧
  2. ^ “中国の火星探査機「天問1号」、打ち上げ成功”. Astro Arts. (2020年7月27日). https://www.astroarts.co.jp/article/hl/a/11403_tianwen1 2020年8月2日閲覧。 
  3. ^ 中国、火星探査2回計画 20年と28年” (2018年9月18日). 2018年9月25日閲覧。[リンク切れ]
  4. ^ 欧州宇宙機関、火星無人探査計画でロシアと協定 2回のミッション実施へ、AFP 2013年3月15日
  5. ^ “Mars Orbiter Mission”. ISRO. http://www.isro.org/mars/home.aspx 2013年11月24日閲覧。 
  6. ^ “インド初の火星探査機、マーズ・オービター・ミッション打ち上げ”. Sorae.jp. (2013年11月7日). https://sorae.info/030201/5037.html 2013年11月24日閲覧。 
  7. ^ “インド探査機、火星到達に成功 アジア初、周回軌道入り”. 『産経新聞』. (2014年9月24日). https://web.archive.org/web/20140924095902/http://sankei.jp.msn.com/science/news/140924/scn14092417380003-n1.htm 2014年9月24日閲覧。 
  8. ^ インドの探査機、火星周回軌道に到達 アジア初の成功”. 『日本経済新聞』 (2014年9月24日). 2014年9月24日閲覧。
  9. ^ “UAEが火星探査計画、アラブ諸国で初 世界で9か国目”. AFPBB News. (2014年10月21日). https://www.afpbb.com/articles/-/3029453 2015年6月27日閲覧。 
  10. ^ “UAE、中東初の火星探査機打ち上げ成功 三菱重工が発表”. 『日本経済新聞』. (2020年7月20日). https://www.nikkei.com/article/DGXMZO61709630Q0A720C2000000/ 2020年7月21日閲覧。 

関連項目

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外部リンク

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