「アルゴ (映画)」の版間の差分
John Hakater (会話 | 投稿記録) |
|||
180行目: | 180行目: | ||
[[Category:実際の出来事に基づいた映画作品]] |
[[Category:実際の出来事に基づいた映画作品]] |
||
[[Category:テヘランを舞台とした映画作品]] |
[[Category:テヘランを舞台とした映画作品]] |
||
[[Category:イスタンブルを舞台とした映画作品]] |
[[Category:イスタンブールを舞台とした映画作品]] |
||
[[Category:ロサンゼルスを舞台とした映画作品]] |
[[Category:ロサンゼルスを舞台とした映画作品]] |
||
[[Category:ワシントンD.C.を舞台とした映画作品]] |
[[Category:ワシントンD.C.を舞台とした映画作品]] |
2016年10月18日 (火) 12:56時点における版
アルゴ | |
---|---|
ARGO | |
監督 | ベン・アフレック |
脚本 | クリス・テリオ |
原作 |
アントニオ・J・メンデス 『The Master of Disguise』 ジョシュア・バーマン 『The Great Escape』 |
製作 |
ジョージ・クルーニー グラント・ヘスロヴ ベン・アフレック |
製作総指揮 |
クリス・ブリガム チェイ・カーター ティム・ヘディントン グレアム・キング デヴィッド・クローワンズ ニーナ・ウォラースキー |
出演者 |
ベン・アフレック ブライアン・クランストン アラン・アーキン ジョン・グッドマン クレア・デュヴァル マイケル・パークス テイラー・シリング カイル・チャンドラー |
音楽 | アレクサンドル・デスプラ |
撮影 | ロドリゴ・プリエト |
編集 | ウィリアム・ゴールデンバーグ |
製作会社 |
GKフィルムズ スモークハウス・ピクチャーズ |
配給 | ワーナー・ブラザーズ |
公開 |
2012年8月31日(テルライド映画祭) 2012年10月12日 2012年10月26日 |
上映時間 |
120分(劇場版)[1] 130分(エクステンデッド版) |
製作国 | アメリカ合衆国 |
言語 | 英語 |
製作費 | $44,500,000[2] |
興行収入 |
$231,786,923[2] 3.3億円 |
『アルゴ』(ARGO)は、1979年から1980年にかけて発生したイランアメリカ大使館人質事件を題材とした、ベン・アフレック監督・主演による2012年のアメリカ合衆国の映画である。第85回アカデミー賞作品賞受賞作品。
ストーリー
イラン革命により、1979年2月にルーホッラー・ホメイニー率いる反体制勢力がモハンマド・レザー・パフラヴィー国王をイランから放逐したものの、その後国外に亡命したパフラヴィー元国王をアメリカが受け入れたことに反発したイスラム法学校の生徒を中心とした反米デモ隊が、同年11月にテヘランのアメリカ大使館を占拠し、52人のアメリカ人外交官が人質に取られた。
だが、大使館が占拠される直前に6人のアメリカ人大使館員が大使館から脱出し、近くにあるカナダ大使公邸に匿われる。しかし6人が脱出したことを新政府(イスラーム革命評議会)は気づいていなかった。これを受けてCIA秘密工作本部作戦支援部のトニー・メンデス(ベン・アフレック)は6人をイランから救出するため、『アルゴ』という架空のSF映画をでっち上げて、6人をそのロケハンのスタッフに身分偽変させ秘密裏にテヘランから脱出させるという作戦をたてる。
製作
1979年から1980年に起こったイランアメリカ大使館人質事件の「カナダの策謀」についての映画である。監督はベン・アフレック。クリス・テリオは2007年の『WIRED』のジョシュア・バーマンによる記事「How the CIA Used a Fake Sci-Fi Flick to Rescue Americans from Tehran」を基に脚本を書いた。
プロデューサーのジョージ・クルーニー、グラント・ヘスロヴ、デヴィッド・クローワンズは同年にプロジェクトを始め、2011年2月にアフレックの参加が発表された[3]。6月、アラン・アーキンが1人目のキャストとなった[4]。残りのキャストが決まった後、2011年9月にカリフォルニア州ロサンゼルスで撮影が始まった。追加撮影はイスタンブールで行われ、11月19日にワシントン、11月20日に国務省で完了した[5]。なお、制作当時イランは核兵器開発疑惑によりアメリカをはじめとする欧米諸国の経済封鎖を受けていたこともあり、撮影はイラン国内で一切行われていない。
実話との相違点
本作は、"全て実話"として高評価を受けたが、映画で描かれた内容と事実には大きな開きがある。
- 作戦を遂行したCIA要員のモデルは、アントニオ・メンデスだが、テヘランに潜入したのはメンデス一人ではなく、もう一人存在する。
- 映画では6人全員がカナダ大使公邸にかくまわれているが、実際には出入国管理局高官の公邸も使われ、分散して身を隠していた。
- アルゴ作戦は、メンデスが大使館員達と会うまでは本決まりではなく、映画にも出てきた教師案や農業関係の専門家案なども検討され、最終的にどの作戦を実行するかは大使館員たちに選ばせたという。
- 大使館員たちがテヘランのバザールにロケハンに出かけて、騒動に巻き込まれているが、実際にはバザールに行くような危険は冒していない。
- 劇中ではテヘランから国外へ脱出する前夜、ホワイトハウスから急きょ作戦中止命令が出て、主人公メンデスがこれを無視し作戦を実行しているが、実際は作戦中止の命令が出たのはメンデスがテヘランへ乗り込む以前の話であり、しかもその30分後にはカーター大統領からOKが出ていた。
- メヘラーバード国際空港からスイス航空機が離陸するとき、イランの革命軍兵士たちが空港内をジープやパトカーで追いかけてくるクライマックスも演出。実際には何の問題なく空港検査をパスして、イランを脱出している。メンデス曰くヒヤリとしたのは、出国審査で6人のうち1人が偽パスポートの写真と実物の髭の状態が異なっていたため、出国管理官から「これはお前の写真か?」と聞かれたことと、スイス航空の飛行機が「機械系のトラブルで出発が遅れる見込み」というアナウンスがあった程度だという。[6]
評価
ゴールデングローブ賞のドラマ部門作品賞と監督賞の二部門で受賞。2013年2月24日第85回アカデミー賞にて作品賞、脚色賞、編集賞を受賞。
イラン国内では「反イラン的」映画、「歴史的背景をしっかりと描ききれていない」という意見があり、イランアメリカ大使館人質事件を別の角度から描く『The General Staff』(アタオラ・サルマニアン監督)の製作が発表された[7]。
キャスト
役名 | 俳優 | 日本語吹替 |
---|---|---|
トニー・メンデス | ベン・アフレック | 森川智之 |
ジャック・オドネル | ブライアン・クランストン | 内田直哉 |
レスター・シーゲル | アラン・アーキン | 稲垣隆史 |
ジョン・チェンバース | ジョン・グッドマン | 島香裕 |
ケネス・D・テイラー | ヴィクター・ガーバー | 各務立基 |
ボブ・アンダース | テイト・ドノヴァン | |
コーラ・ライジェク | クレア・デュヴァル | 増岡裕子 |
マーク・ライジェク | クリストファー・デナム | |
ジョー・スタッフォード | スクート・マクネイリー | 村治学 |
キャシー・スタッフォード | ケリー・ビシェ | |
ヘンリー・L・シャッツ | ロリー・コクレーン | 間宮康弘 |
ハミルトン・ジョーダン大統領首席補佐官 | カイル・チャンドラー | |
マリノフ | クリス・メッシーナ | 川原慶久 |
ロバート・ペンダー | ジェリコ・イヴァネク | |
ジョン・ベイツ | タイタス・ウェリヴァー | |
サイラス・ヴァンス国務長官 | ボブ・ガントン | |
マックス・クレイン | リチャード・カインド | |
ピーター・ニコルス | リチャード・ディレイン | |
ジャック・カービー | マイケル・パークス | |
ロッド | トム・レンク | |
トム・アハーン | クリストファー・スタンリー | |
パット・テイラー | ペイジ・レオン | |
クリスティーン・メンデス | テイラー・シリング | |
ビューティ | アシュリー・ウッド | |
サハル | シェイラ・ヴァンド | |
マット・サンダース | デヴァンシュ・メータ | |
レザ | オミッド・アブタヒ | |
エリザベス・アン・スウィフト | カリーナ・ローグ | |
ニーナ | エイドリアン・バーボー | |
コミテフ | フアード・ハジ | |
スタンズフィールド・ターナーCIA長官 | フィリップ・ベイカー・ホール (クレジットなし) |
- その他日本語吹き替え
Blu-ray / DVD
日本ではワーナー・ブラザース・ホームエンターテイメントより発売。
- 【初回限定生産】 アルゴ〈エクステンデッド・バージョン〉 ブルーレイ&DVDセット(2枚組、2013年3月13日発売)
- ディスク1:本編Blu-ray
- 本編:劇場版本編と未公開シーンを追加したエクステンデッド版本編の2種類を収録
- 映像特典
- ピクチャー・イン・ピクチャー(本編と同時に事件関係者の証言を鑑賞可能 / 劇場版本編のみ)
- 人質救出作戦の舞台裏
- 監督:ベン・アフレック
- アルゴ:CIAとハリウッドの共同作戦
- イランからの脱出:関係者が語る真実
- 音声特典
- オーディオコメンタリー(監督・製作・主演:ベン・アフレック×脚本:クリス・テリオ / 劇場版本編のみ)
- ディスク2:本編DVD
- 本編:劇場版本編を収録
- 映像特典
- 人質救出作戦の舞台裏
- 封入特典
- 特製ブックレット(16P)
- 期間限定特典
- デジタルコピー
- ディスク1:本編Blu-ray
関連項目
参考文献
- ^ "Argo". BBFC.co.uk. Retrieved September 18, 2012.
- ^ a b “Argo (2012)”. Box Office Mojo. Amazon.com. 2013年2月12日閲覧。
- ^ McNary, Dave (2011-02-03). “Affleck in talks to direct 'Argo'”. Variety .
- ^ Sneider, Jeff (2011-06-10). “Alan Arkin first to board 'Argo'”. Variety .
- ^ Staff (2011年9月12日). “Affleck starts shooting 'Argo' film in LA”. United Press International
- ^ 「映画になった奇跡の実話」 鉄人ノンフィクション編集部
- ^ イラン側の視点で描く映画「アルゴ」の制作が決定! 米版に対抗