「三悪 (タイムボカンシリーズ)」の版間の差分
294行目: | 294行目: | ||
**ジョカルト、チンドルフ、ブルゲンス |
**ジョカルト、チンドルフ、ブルゲンス |
||
**黒幕=シャックリー総統<ref>『タイムボカンエクスプレス』とほぼ同時進行で企画が作られていたらしく、タツノコプロのwebコンテンツ・タツノコ世界遺産で“まぼろしのシリーズ第8弾”として紹介されていた</ref><ref> |
**黒幕=シャックリー総統<ref>『タイムボカンエクスプレス』とほぼ同時進行で企画が作られていたらしく、タツノコプロのwebコンテンツ・タツノコ世界遺産で“まぼろしのシリーズ第8弾”として紹介されていた</ref><ref> |
||
name="tatsunokolegacy200502http://web.archive.org/web/20060706111521/http://www.tatsunoko.co.jp/tatsunocomm/Legacy/200502.html タツノコ世界遺産~遺産名『タイムボカンウォーズ サッパリマン』編~] - 2006年7月6日の[[インターネット |
name="tatsunokolegacy200502http://web.archive.org/web/20060706111521/http://www.tatsunoko.co.jp/tatsunocomm/Legacy/200502.html タツノコ世界遺産~遺産名『タイムボカンウォーズ サッパリマン』編~] - 2006年7月6日の[[インターネットアーカイブ]]。</ref> |
||
なお、サッパリマンの三悪が戦う相手はタイムボカン~イタダキマンの歴代善玉キャラのどれかとなる予定だった<ref>同作の主人公・札間イモ吉(サッパリマン)は自分では戦わず、三悪に遭遇した際には「ヒーロープロジェクト」という組織に連絡して歴代の善玉キャラを呼び出し、コンピュータが1組を選び出して派遣するという設定だった。</ref>。 |
なお、サッパリマンの三悪が戦う相手はタイムボカン~イタダキマンの歴代善玉キャラのどれかとなる予定だった<ref>同作の主人公・札間イモ吉(サッパリマン)は自分では戦わず、三悪に遭遇した際には「ヒーロープロジェクト」という組織に連絡して歴代の善玉キャラを呼び出し、コンピュータが1組を選び出して派遣するという設定だった。</ref>。 |
2017年9月4日 (月) 18:38時点における版
三悪(さんあく)とは、『タイムボカン』シリーズにおける3人組の悪役を指す。
概要
この項目では、『タイムボカンシリーズ』歴代作品に登場する女性1名・男性2名、計3名を総称して「三悪」と呼ぶ(名称については後で補足)。基本的に正義側に対する悪側(一部作品で例外あり)のキャラクターではあるものの、演者(後述)のコミカルさとアドリブがかった芝居によって強烈な個性を発揮、笑えるギャグ悪役として本来の主役である善玉たちに対して「影の主役」(ヤッターマン後期EDでは、歌詞の中に「悪役主役よ」というものまである)とも言われた。その人気の高さから、タイムボカンシリーズのOVA『タイムボカン王道復古』では三悪が主人公となっているほか、タイムボカンシリーズに関連したゲーム作品でも、三悪が主人公やメインキャラとして扱われることが多い。
キャストについては第1作目から長らく小原乃梨子・八奈見乗児・たてかべ和也(たてかべは2015年に逝去)が継続して演じていたが、2015年に深夜帯で放送されたスピンオフ系作品『夜ノヤッターマン』において喜多村英梨・平田広明・三宅健太が「ドロンボー一味の子孫たち」という役どころでキャスティングされ、翌2016年の『タイムボカン24』でも引き続きこの3名が三悪に起用されている(『24』の三悪は歴代三悪と血縁的な関係は無い)。
- 特徴・歴史
各人の特徴を端的に言うと「美女ではあるが性格がキツい女ボス」、「女子高生好きな発明家の男」、「脳筋な怪力男」といった感じになる。基本的なキャラクターデザインはシリーズ第1作である『タイムボカン』で天野喜孝がデザインしたものを踏襲している。歴代三悪の女性キャラを多数演じた小原乃梨子は『アニメージュ』1993年10月号付録『やっておしまいBOOK』の中で歴代の善玉たちのことを「表紙の人」と評した後「善玉は次々と変わるが三悪は(基本的には)同じ」という三悪キャラの本質を述べている。
『タイムボカン』は勧善懲悪のSFギャグアニメとしてスタートした。スタッフとしては当然ながら主役が人気が出るように制作していたが、放送回が進むにつれて悪役である三人組(マージョ・グロッキー・ワルサー)に人気が集中。彼らはやがて「三悪」などと通称され、シリーズ全作品を通し「ドクロマーク」を旗印として用い、コスチュームと名前が変わる程度で、ほぼ同一のキャラクターデザインで登場するようになった[1]。
その後の各作品では変化を付ける意図から、善悪の立場を逆転させる場合もある。『怪盗きらめきマン』ではヒーロー側が怪盗、三人が警察官(刑事)となっている。『夜ノヤッターマン』ではヒーロー側が民衆に圧政を強いる支配者的な存在に、三人が支配に反逆する者たちに成っている。
三悪、特に発明家キャラは、物語の展開を中断、第四の壁を突破してテレビの前の視聴者に直接語りかけたり視聴者からのファンレターを読む等、メタフィクション行為を時折り実行する。
- 三人の呼称について
「三悪」という言葉は『ヤッターマン』の次回予告で初めて使われた(ほか『タイムボカン 王道復古』でも「三悪」と呼称)。ただしタツノコプロでは正式に公式の総称を決めておらず、下記に記した様々な呼称も使われている。なお本項では項目の名称として端的に判りやすい「三悪」を採用している。
各作品(「ドロンボー一味」)などのチーム名で呼ぶ事も間違いではないが、総称ではない。
- 他には「悪玉トリオ」「あの3人組」などが使われる。正義側を後一歩まで追い詰めながらも、詰めの甘さで逆転負けを喫したり、劇中での会話やポカをやらかしたりするケースから、「3バカ(トリオ)」と呼ばれることもある。
- 『タイムボカン24』の続編シリーズでは『タイムボカン 逆襲の三悪人』という副題が付いている。
- 『ヤッターマン』(リメイク版)第26話「歴代三悪オールスター勢揃いだコロン!」を収録したDVDに収録されている日本語字幕では「3悪」(「三」がアラビア数字)と表記されている。
三悪の目的
三悪はタイムボカンの初期エピソードで、行方不明になった木江田博士を探す主人公丹平達を苦しめる純粋な悪役で描かれていたが、博士が見つかった後半ストーリーでは互いに共通の物を求めるといった目的で正義側に絡んでいく事になる。『ヤッターマン』以降の作品では、ほぼそれがパターンとなる。
そうして着いた場所で自分達の目的や野望達成の為に悪事を働く事になるが、同じ場所に来た善玉ヒーロー達の介入によって、毎度善玉達と対戦し、その結果敗北する流れになる。
行動動機
- マージョ、ワルサー、グロッキーは「ダイナモンド」を手に入れて大儲けしようと画策し、タイムボカンを追跡、もしくは先に自分達が調査して目的時代に向かい、行った先の時代で主要人物達を騙して利用しようとする。
- ドロンジョ、トンズラー、ボヤッキーの3人はドクロベエからの指令で、世界各地にあると言われる「ドクロストーン」を探す。その為にインチキ商売をして探索及び戦闘用のメカ製作の資金を稼ぐ。ドロンジョが宣伝し、ボヤッキーがメカ製作して、インチキがバレるとトンズラーの怪力で客のクレームを力尽くでねじ伏せる。
- 不老不死の象徴である「命の源」を探すため、永遠の美貌を求めるムージョとトボッケー、ドンジューローが謎のネコのニャラボルタと共に、ゼンダマン2号ことさくらちゃんの祖父である紋者博士の持つ手がかりを博士からあの手この手で奪い取って時代を巡る。
- トンマノマントの指令により、表向きにはタイムパトロール隊員であるアターシャ、セコビッチ、ドワルスキーが地球の歴史を改変する指名を帯びてパトロールの振りをして出発。その際にセコビッチとドワルスキー、更に3人に加わった新米隊員ゲキガスキーがいつもオタスケサンデー号にマシントラブルを起こさせる細工で妨害する。
- ナンダーラ王国の後継者となるに必要な時空を超える幻の鳥「ジュジャク」を探す。スカプラ王家王女であるミレンジョ姫は、弟であるコマロ王子を王位に就かせ、没落したスカプラ王家を再興させるのが目的で、ジュリー・コケマツとアラン・スカドンを率いて、現代人(カレン姫の先祖)である時ワタル(ヤットデタマン)と姫栗コヨミを連れたカレン姫と対決する。
- シャレコウベリース社創設者兼最高責任者であるコン・コルドー会長の命で、営業成績最下位のオストアンデル支社の支社長ムンムンと部長コスイネン、そして課長キョカンチンがタイムリース社が派遣した法夢ラン、ハル坊、2-3のトッキュウザウルス及びトッキュウマンモスへの妨害活動を行う。
- オシャカ学園の浪人生トリオのヤンヤン、ダサイネン、トンメンタンの三人が、オシャカ校長の依頼で世界に散らばった「オシャカパズル」を求めて探索に出た優等生建前トリオを追跡する。その際に移動及び戦闘メカとなる竜子と、両親を探す目的で付いて来ている空作を両親探索も兼ねて連れて行くが、その正体がイタダキマンだとは知らない。
- リップとパフのきらめきマンが狙うお宝「ゴールドアイ」を守る為、ジュテーム署のルージュ、ヒエール、オンドレーの花の刑事トリオ(自称であり、同僚からは「窓際刑事トリオ」とバカにされている)が、財宝を警護する。
- ドクロベエの命で、ドロンジョ、トンズラー、ボヤッキーが「ドクロリング」を探す。メカ製作費用を稼ぐインチキ商売も旧作と同じ。
- ヤッター・キングダムに新生ドロンボーのリーダーであるレパードが、ヴォルトカッツェとエレパントゥスを率いて復讐すべく乗り込み、ガリナ、アルエットの新生ヤッターマンと対決するが、途中で真の敵が別にいることに気づく。
- 教科書通りの歴史を守る為にオヤダーマの命令で、ヒストリーパラダイス社に勤務するビマージョ、スズッキー、ツブヤッキーが、教科書に載っていない新しい「真歴史」を見つけようとするJKK(時空管理局)のトキオとカレンの妨害にかかる。
敗北
タイムボカン初期はボカンメカの攻撃に倒されるケースもあったが、途中から三悪専用メカの性能と能力も向上し、ボカンメカを圧倒するまでになる。それは後のシリーズに於いても受け継がれ、正義側を苦しめる事になるにも関わらず結局は負けてしまうが、それには複数要因があり、主なものとして以下のパターンに分けられる。
敗北原因
- 1.メカの不備
- メカ設計者の作ったものが完璧でなかったり、欠点があったり、設計上の不備によってまんまと自滅し、場合(ストーリー展開と放送時間都合)によっては自爆させざるを得なくなる場合が多い。中には作品名物であるコクピットメカが増えていき、女ボスから「こんなの作る暇あったら、別なの付けろ!」と引っぱたかれるシーンもあったが、そうしたメカ製作の予算は悪玉にとっては毎回かなりやりくりが厳しいらしく、火力で善玉を窮地に追い込むものの、あと少しで弾切れを起こすなどして敗退するケースも少なくない。
- 『ヤットデタマン』ではジュリー・コケマツが設計受注した先の未来のメカ職人が、実はコケマツの勘違いであまり良い腕の人物ではなかったり、『逆転イッパツマン』後半では、コスイネン部長が設計発注するようになったシャレコウベリース社の下請け企業である「マシンフレンド社」の今市(今井市郎)社長のメカが、本人が戦闘様子を見たり、設計ミスに後で気づいて「イマイチだな…」だなと自分のミスを棚に上げてぼやく(ただし、コスイネンも今市に対して一方的な要求や不満をぶつける事で反感を買われ、わざと手抜きされている場合もある)シーンにも表れている。
- 2.正義側の反撃
- 『タイムボカン』の場合はまだ動くボカンメカの作動と、搭載メカによる細工によって爆弾を送り返され、マージョ一味は自らの爆弾で自爆する。上述のような設計不備もこういった敗れる原因になっている。
- 『ヤッターマン』のケースでは、ドロンボー一味の攻撃でヤッターワンなどのヤッターメカが破壊寸前に追いまれる時があるものの、ヤッターマン1号のガンちゃんが投げるメカの元を食べて放出するゾロメカによる反撃に対処しきれないでやられる。途中で悪側もゾロメカを出して対抗するようになるものの、結局力及ばずに敗れ去る。なお『イタダキマン』の二束三文トリオや『怪盗きらめきマン』の花の刑事トリオもゾロメカによって負けるパターンが受け継がれる。
- 『ゼンダマン』初期と『タイムパトロール隊オタスケマン』は、アクダマンがゼンダライオンを、オジャママンがオタスケメカを追い詰めながらも、救援メカの参戦によって計算を狂わされ、救援メカを返り討ちにする事もあったが、その間に正義側に立ち直る余裕を与えてしまっている。ゼンダマン後半ではゼンダゴリラに圧倒された際、ムージョがお色気作戦でゼンダゴリラを誘惑して腑抜けにするが、ゼンダコトラとゼンダワンのサポートと、ゼンダマンの愛の鞭で立ち直ったゼンダゴリラの逆襲でやられてしまう。
- 『ヤットデタマン』はミレンジョ一味がコケマツが発注したメカに乗り込み、大巨神を様々な手で苦戦させるものの、大巨神が大天馬を呼び出した事で、大馬神に合体されて形勢を逆転されたり、前述にあるメカの不具合や、大巨神単体で窮地を脱した場合にもミレンジョ達は追い詰められる。
- 『逆転イッパツマン』ではクリーン悪トリオはイッパツマンの介入で劣勢となり、レスラーメカやスポーツメカを呼び出してイッパツマンを苦しめるものの、イッパツマンが呼び出した逆転王、または三冠王によって最後は逆転敗北する。
- 3.自滅
- 一番有名なパターンとして、『タイムボカン』でのボカンメカを追い詰めて行動不能にしながらも、止めの爆弾を打ち込む際に誰が止めのボタンを押すかで揉めに揉めて、その間に正義側に逆襲する時間的余裕を与えてしまう。そして毎度の敗北が続くと、「ボタンを押した人が一番悪い!」という責任論になっていき、そのことでも更に内輪揉めが起こって中々決められない間にもメカの不備などの要素も加わって結局負けるパターンになる。
- それ以前では第26話のAI搭載のアシカメカでメカブトンを完膚無きまでに追い詰めたものの、マージョにぞっこんだったAIが、淳子の姿を見て、彼女を傷つけるような行為をした自身に後悔して自殺(自爆)してしまう。また、ボカンメカが行動不能になった際、中の丹平達が気絶してしまい、止めを刺す絶好のチャンスが到来しても、前述のメカの欠陥なども関与して、正義側が何もしないままに内輪揉めが原因で勝手に自滅するシーンも少なくない。
- タイムボカン以降でもオタスケマンではコンピューター占いママさんに天気予報のような勝利予測や警戒を立てて貰うが、それが理解出来なかったり、占い自体が外れていたりという具合にそのまま突っ走った結果、負けるケースに繋がる。
- 4.第3者の介入
- タイムボカン第33話でマージョ達はコブラメカでクワガッタンを呑み込み、溶解液で溶かそうとするが、釣り師の白龍がグロッキーが落としたコブラメカを操る笛を拾って、それでコブラメカを操った事でクワガッタンは助け出され、マージョ達は敗れる。第34話ではオロチメカでメカブトンを行動不能にするが、八岐大蛇退治に出ていた素戔嗚尊の介入によって大蛇と戦わされる羽目になり、大蛇もろとも始末される。第54話ではマージョ達の正体に気づいた地底人達が丹平達に協力し、オケラメカに追い詰められたメカブトンを救う為、マージョ達に止めの爆弾を送り返している。
- 5.正義側の誤算
- 『ゼンダマン』前半の戦いでは、ゼンダライオンが持ってきたシステムメカによってアクダマンは敗北するのだが、このシステムメカはゼンダマンのサポートロボであるアマッタンに組み立てられるものの、アマッタンは度々組み立てミスを起こして部品が余ってしまい、その部品の足り無さによってせっかくのシステムメカが途中でばらけてしまったり、十分な性能を発揮出来ない時があった。しかし、このミスがアクダマンには悪い方向に作用し、不完全だった事が却って敗退を招く結果になる。
爆発
同じく全作品のお約束として、三悪が操縦するメカは基本的に毎回爆発し、その他のシーンでも『ヤッターマン』のドクロベエが指令を伝え終えた後や恒例のお仕置きなどで爆発があるが、彼らは爆死しなければ怪我もせず、服がボロボロになる程度で済んでいる。その他、メカを溶かす液体にかかっても、三悪(特に女ボス)の服が溶けるだけで、彼らはやけどを負ったりせず、また『逆転イッパツマン』第53・54話では、三悪を見限った黒幕のコン・コルドーが、隠球四郎製作によるフルオート自爆メカ・レイケツナイトに閉じ込めて抹殺しようとするも、三悪は自爆寸前に下のハッチから間一髪脱出し、メカ自爆に巻き込まれても無事であったりする。このような彼らの驚異的な悪運の強さは、『ヤッターマン』のエンディングテーマの一節(前期ED『天才ドロンボー』)において歌われるたり、前述の『イッパツマン』でも、三悪が生きていることを知った球四郎が「あいつらまだ生きていたのか!」と驚くのに対し、コルドーは平然と「クリーン悪トリオはゴキブリみたいな奴よのお」と発言するほどに特徴的なものであった。
また作品演出の定番として、やられて爆発した際に上るドクロ状のキノコ雲が上げられる。もともとは女ボスの吐いていた煙草の煙がドクロ状になっていった事から、ある意味三悪象徴のようなものになり、『タイムボカン』の頃は、メカニマルが敗れた後にガイコッツの鼻の穴部分からその形状の煙が出る程度だったが、ヤッターマン以降、三悪のメカ爆発及びコアメカが吹っ飛んだ際に必ずドクロ形状をした巨大なキノコ雲がもうもうと上がり、これを「ドクロキノコ雲」という通称で呼ぶ場合があるが、はじめはただのドクロ形状だったものが、その上にもう一つ小ぶりなドクロが出来たり、目に当たる部分から無念の涙を流すという演出も出てきて、三悪惨敗シーンとして欠かせない作品風景となって定着していった。
お仕置き・反省
善玉に負けた三悪にはお決まりの反省、もしくはお仕置きオチが待っているが、作品毎によって描かれ方が異なる。
オチの種類
- 1.マージョ一味
- 爆弾誤爆による自爆敗北で、ボタンを押したのは誰?という事で大抵グロッキーに責任が押し付けられる。マージョも失敗に及ぶ事への責任から逃れようと中々直ぐにボタンを押そうとせず、グロッキーもマージョに責任を押し付けようといろいろ細工をし、ワルサーもそれに乗せられないように警戒する。しかし、そういった小細工もバレてしまい、結局グロッキーがマージョから折檻されてしまうが、グロッキー一人が責任を負わされる意味ではシリーズ唯一だといえる。
- 2.ドロンボー一味
- 作戦失敗等でドロンボー一味はヤッターマンに敗退、もしくはせっかくドクロストーンを手に入れても、ヤッターマンに敗北した事でドクロベエからのお仕置きを毎度の如く受けてしまう。ドクロベエの力は絶対であり、抵抗しようにも抵抗できず、逃げようにも逃げられず、結局は全員揃って砂地獄や熱湯などに放り込まれたり、拷問メカや猛獣に襲われる等の様々な仕掛けによるお仕置きを浴びる結果となる。3人が自転車(お仕置き三輪車)で逃走中の際にドクロベエからの怒りのお仕置き警告が入り、ベートーベンの「運命」の一節(かからない場合もある)と共にお仕置き開始。
- ドクロベエ(滝口順平)が唱う挿入歌でもお仕置きの節が出て、このお仕置きが作品の柱の一つになっている事を意味しており、そのレパートリーにはかなり強烈で過激なものもあるが、ドクロベエもドロンボー達の命を奪うような事まではしない。
- 3.アクダマン
- 裁判メカによる判決で、アクダマン3人中一番の敗北原因となった相手を選び出し、有罪判決による刑罰処分を下す。時と場合によっては2人、もしくは3人全員で罰を受けるが、裁判メカの判決は(トボッケー自作の弁護士メカのおだてによる)「法廷侮辱罪」、(ムージョの行動による)「馬鹿さ加減」、(裁判メカの)「その時の気分」、(ドンジューローを)「もっとも活躍しなかった」、(前述と同じ)「出番を与える意味で」という理不尽なものもあったりするが、裁判メカもアクダマンを殺すような事はしない。なお、刑を免れた二名は、指名された者への刑に関わる(ニャラボルタも参加することがある)時もあるが、これもシリーズ唯一のケース。
- 4.オジャママン
- タイムパトロール隊本部に帰還後、オタスケマンによって事件解決した事に立腹した東南長官から「愛の特訓」と称されるAコース、Bコースの二つの特訓コースのうち、どちらかを選ばされるが、善玉のヒカルとナナのオタスケマン側が楽な方になり、アターシャ達オジャママン側が辛い方ばかりになるパターン。
- 5.ミレンジョ一味
- 大巨神に追い詰められたミレンジョ一味は、勝手にでっち上げた身の上話などの様々な命乞いをして、その猿芝居を真に受けた大巨神が「罪を憎んで人を憎まず…」と一時は見逃しかけるものの、ミレンジョ達は反省せずに「扁平足!」、「鉄クズ!」、「ポンコツ!」、「バカ!」などの罵詈雑言や悪態を垂れるのが常で、それを聞いた怒り心頭の大巨神による「大激怒!!」の制裁を、連れのコマロ王子と共に、時にドン・ファンファン伯爵をも巻き込んで浴びてしまう。
- 6.クリーン悪トリオ
- クリーン悪トリオは逆転王及び三冠王に敗北した後、コン・コルドー会長から叱責されて給料も減らされて退散。すっかり疲れ果てて「人間辞めて何になろうか?」といろいろなもの(動物や身の回りの物など)に自分達を例えて妄想するようになる。そしてその世界では最初は良いと思っていても、最後は人間の時よりも酷い目に遭うオチばかりになり、結局は「やっぱり人間の方が良い…」「明日はきっと良い事がある…」「明日も頑張ろう…」となるが、物語最後半ではストーリー都合上このコーナーは無くなる。
- 7.二束三文トリオ
- イタダキマンに敗北したヤンヤン達は「何で負けちゃったの~」とぼやくが、同行していた空作(イタダキマン)から「お釈迦様からの罰(バチ)が当たったんだよ」といつも言われるのがパターン。
- 8.花の刑事トリオ
- 「今週の反省」と称して反省会を行うが、結局何も活かされないままで終わる。
- 9.ドロンボー一味(リメイク版)
- 旧ヤッターマンと同じく、ドクロベエからのお仕置きを受ける。
- 10.アクダーマ
- オヤダーマのお仕置きで、アクダーマ3人はJKKに発見された真歴史を、膨大な量の頁の教科書に張り替える改訂作業を一つ一つ手作業で行わされる事になる。さぼったり逃げようとすれば様々な制裁が来る。その仕打ちはアクダーマが「ブラック企業」と呼ぶほど。
三悪の仲
この時期のメカアニメの悪役の幹部といえば、常にやり方や手柄争いで反目し合っているというのが多いが、三悪の場合、『タイムボカン』の場合は「負けた際の責任のなすり合い」程度で、1回も内部トラブルがなかったものの、『ヤッターマン』第95話ではボヤッキーとトンズラーがユメノパトラに色目を使ったことに怒ったドロンジョが一味を脱走したり、『ゼンダマン』第31話ではドンジューローを解雇しようとしたり、『オタスケマン』第23話では連戦連敗にたまりかねたアターシャが、メカ製作をゲキガスキーに代えたことで、セコビッチがショックのあまり一味を脱走したり、『逆転!イッパツマン』の第35話でのコスイネンのシャレコーベリース社から出て別会社に就職しようとするなど、1作に付き最低1回は内部トラブルが起きているが、大抵ラスト近くで仲直りして元の鞘に治まるといったことが多く、三悪の仲はさほど悪くはないようである。これはOVA『王道復古』のドロンボー一味でも描かれており、前編でのレース参加を一人だけ辞退していたボヤッキーが最後には参戦したり、後編で結局ヤッターマンに敗退したものの、ドロンジョがボヤッキーとトンズラーに「久しぶりに一緒に戦えて楽しかったよ…」と素直に礼を述べている。
ただ、毎回理不尽なほど自分たちをアゴで使い、負けるたびに自分の言い分も聞いてもらえずに八つ当たりしまくる、女ボスに対する子分たち(特に発明家キャラ)の不満は少なくない模様(前述のセコビッチ脱走エピソードもその一つ)で、『タイムボカン』第35話ではマージョやワルサーに八つ当たりされたグロッキーが「番組降りたくなっちゃったな」とつぶやいたり、同第43話ではワルサーとグロッキーが自分たちの心境をEDテーマ『それゆけガイコッツ』の替え歌で歌ったり、『ゼンダマン』ではムージョが単独で刑罰(おしおき)されると、トボッケーとドンジューローがニャラボルタと共に様子をにやけながら見ていたり、トボッケーが刑罰を喰らっている際にそれを行っているムージョに対し、「お前なんかよりさくらの方が美人だ!」と文句をたれたり、『ヤットデタマン』では自分達を放っておいてドン・ファンファン伯爵に恋い焦がれているミレンジョに対してコケマツの文句が絶えなかったり、『イッパツマン』第54話(前述)では、「レイケツナイト」の爆発後に瓦礫の山から脱出したコスイネンとキョカンチンが、ムンムンが爆死したと思い込んで「自分が支社長(キョカンチンは部長)になれる!!」とぬか喜びするシーンなどに出ている。
女ボスの色気にメロメロになっている二人だけに、正義側の攻撃に女ボスがセクハラ同然の辱めを受けた際、それに加担して楽しむようなシーンにも傾向がある。『王道復古』では、前述の戦いの後、胸元がはだけたドロンジョの手を掴んだまま胸を隠そうとするのを妨害したり、『タイムボカン24』の第12話では、ツブヤッキーがビマージョをモデルとした天使メカを造るが、天使メカはクワガッタンの攻撃で衣服が剥げていき、その影響はビマージョの衣装にまで及んで破れてしまい、そうなることでビマージョの恥ずかしい感情がメカの性能アップに繋がるといったものにまで表れている。
三悪の勝利
『タイムボカン』シリーズでただ一度、『逆転イッパツマン』第30話「シリーズ初!悪が勝つ」においてイッパツマンに勝利している[2]。
また、負けなかったエピソードも、シリーズ全話を通して少ないながらもある。
- 『ヤッターマン』第45話「雪女の秘密だコロン」で主人公のメカ「ヤッターワン」を葬り去ったが、ドロンボー一味が操縦する「バスガマシーン」もミサイルを切り離す装置が故障していたためミサイルに引きずられてヤッターワンに体当たりをしてしまい、引き分けに終わる。他には勝負せず終わったり、リメイク版でもお互いまともにやり合えなかったこともあった。
- 『ゼンダマン』の第51話ではメカプロレスでアクダマンが操縦する恐竜メカがゼンダゴリラを戦闘不能にし、その次の最終話において、修理を終えたゼンダゴリラと恐竜メカがムージョ屋敷で対戦するのだが、アクダマン自身は戦闘に参加しておらず、ニャラボルタだけがメカの中にいる状態で倒された。
- 『オタスケマン』の第52話で、オタスケキンタがオジャママンのジュゴンメカに破壊されるが、その次の最終話でオタスケサンデー号が救援に駆けつけると、ジュゴンメカは爆弾を内蔵した尻尾を切り離して逃亡を図るが、オタスケサンデー号が尻尾を投げ返したことでジュゴンメカが爆発してしまう。
- 『ヤットデタマン』の最終話では、大巨神が天変地異に襲われたナンダーラ王国を救うために登場しているが、ミレンジョ一味とは戦わずに終わる。
- 『逆転イッパツマン』の第43話と第53話は、イッパツマンが劣勢のまま、戦いが次回に持ちこされて終わる(次回で結局負けるが)。
- 『逆転イッパツマン』の最終話とその1つ前の話では、クリーン悪トリオとは戦わずに終わる。
- 『夜ノヤッターマン』の第3話では、第2話でも登場したヤッターマン側のコウノトリ型メカに、ドロンボー一味のメカが抱き付いて自爆して両方が破壊。引き分けに終わった。
- 『夜ノヤッターマン』第7話でイカ型メカがヤッターマンボウと共に海中ファンに激突し爆発。竜宮城(壁の外の本当の海)に行くのが夢で何度も壁を越えようとするリュウの手助けとなる。
- 『タイムボカン24』第13話でアクダーマがトナカイメカに乗ってトキオ達を襲うが、トキオ達は戦闘に参加しておらず、この回のゲストキャラであるルドルフによって倒されている。真歴史に関してもアクダーマが起こしたタイムパラドックスによって無くなり、事実上の引き分けとなった。
三悪の関係
当初、『タイムボカン』のマージョ一味と『ヤッターマン』のドロンボー一味は同一人物だった。『タイムボカン』の最終話(TV放送版のみ[3])で「次はドロンボーと改名してドクロストーンを探す」というセリフがあり、『ヤッターマン』でも「タイムボカンの頃を思い出す」というセリフが存在した。
『ゼンダマン』においても、ドンジューローが「わいらの青春」「あれから4年」というシーンで、マージョ一味やドロンボーのカットが挿入されている。またせっかく製作したメカと自分をコケにされて落ち込んでいたトボッケーに対し、ムージョとドンジューローが「久々にやろうか!」、「そうでんな!」と前作の「おだてブタの歌」を歌ってのせるシーンもある。
『オタスケマン』の劇場版や、『ヤットデタマン』第40話でも三悪が上映劇場に歴代善玉と共に背景で揃うファンサービスのシーンがあり、そうした繋がりを持たせるようなものも描かれた。
『逆転イッパツマン』の第43話ではシャレコウベリース社内で行われる隠し芸大会の練習中、ムンムン、コスイネン、キョカンチンが、それまでの三悪に扮しては変わっていき、互いに過去作品ネタを出したボケとツッコミをしあうシーンが展開され、しまいにはムンムンが「7年もやっていれば、何が何だか判らなくなるねえ…」と自嘲してしまい、挙げ句にミンミンから「(7年間善玉達に)やられっぱなしって訳か」と言われる有様。
しかし、現在では各作品の三悪はそれぞれ別人ということになっている[4]。『王道復古』では『イタダキマン』までの三悪同士の対決が行われた。『ヤッターマン』(リメイク版)の第26話においてドロンボー一味が他の三悪と共演した[5]。
なお、三悪同士にはつながりが存在する。
- ドロンボー一味のボヤッキーにソバ打ちを教えたのはクリーン悪トリオのコスイネンである[6]。
- ドロンボー一味(『ヤッターマン』)の3人と花の刑事トリオ(『怪盗きらめきマン』)の3人にはそれぞれ血縁関係がある[7]。
- 『怪盗きらめきマン』のヒエールの子孫であるドック・リンゴが自分の先祖を検索していた際、『タイムボカン』のグロッキーと『タイムパトロール隊オタスケマン』のセコビッチと『逆転イッパツマン』のコスイネンが表示された。
- 『夜ノヤッターマン』の新生ドロンボーは3人とも『ヤッターマン』のドロンボー一味(服装のデザインは旧版)の末裔。
三悪と正義のスタンス
三悪と正義側には、隣り合って暮らしていたり、女ボスが善玉主人公に心惹かれ、善玉男主人公もその存在に…といった具合に敵同士でも惹かれ合う場合が作品によって出てくる。
各作品毎の善玉との関係
- タイムボカン
- マージョ一味は丹平達「木江田研究所」の近所[8]で暮らしており、純粋に対立し合う関係で、とりわけマージョは丹平たちに殺意を持っており、あの手この手で丹平たちを爆殺しようとしていた。物語中盤~後半にかけて、互いにダイナモンド探索での手がかりを見つけるために、相手側の情報を得るため、善玉のチョロ坊、ペラ助と、悪玉のグロッキー、ワルサー共に相手側の情報収拾を行うシーンが見られる。
- ヤッターマン
- ドロンボー一味はドクロストーンを探索するためのメカ制作の資金集めのインチキ商売を行い、そのインチキ商売を普段着姿のヤッターマンが見つけ、ときにはヤッターマン自身もインチキ商売の被害に遭ったり、ドクロベエの爆弾の爆発に巻き込まれたりする事もあるが、それでドロンボー達の目的を知って追跡する。一方でドロンジョはヤッターマン1号ことガンちゃんに心が動き、ときめく時がある。それはガンちゃんも同じだが、結局は争う関係に戻る。トンズラーもヤッターマン2号のアイちゃんに惹かれる場合があるが、こちらはアイちゃんからは迷惑がられ、無視されている。
- ゼンダマン
- アクダマンはゼンダマンの住む紋者研究所と隣合って住んでおり、互いの正体を知らないまま、意識し合っている。ムージョはしょっちゅうトボッケーに「隣のさくらと私とどっちが綺麗か?」と聞いてくるが、隣のさくらもまた、ゼンダマン1号のテッちゃんこと鉄に「隣の女性(ムージョ)と自分のどっちが綺麗?」と聞く時があった。ヤッターマンとは違うものの、ムージョが鉄を意識したり、鉄もムージョにときめいたりすることがあった。トボッケーもそんな鉄と自分を比べて、ムージョに「どっちが良いか?」と聞く場合がある。
- オタスケマン
- オタスケマン、オジャママン共にタイムパトロール隊で同居しているが、最終話まで互いの正体に気づくことが無いままだった。どちらも互いに小馬鹿にし合う関係。シリーズで初めて善悪が同居している間柄。
- ヤットデタマン
- 遠山探偵事務所のマンションにワタルとコヨミの部屋があり、そこにカレン姫とカレン姫の付きロボットのダイゴロンが同居しているが、地下にはミレンジョ一味が住み込んでいて、毎度家賃を滞納している。オタスケマンに続く善悪同居の例。
- 逆転イッパツマン
- タイムリース社の環境の良い社員寮から通勤する豪やランと異なり、営業成績最下位のクリーン悪トリオは汚れてくたびれ果てた社員寮から通勤する。タイムリース社の内情を探ろうとしたムンムンは、豪を見つけ、その豪とイッパツマンを重ねて「ミスターX様」と慕うようになる。
- イタダキマン
- 優美な学生寮に住む法子達と違い、浪人トリオはボロボロで汚い寮に住み込んでいて、そこに空作も転がり込んでいる。善玉とは対照的に住む環境の悪さは前作から引き続いている。
- 怪盗きらめきマン
- きらめきマン1号のリップの父はジュテーム署の署長だが、リップときらめきマン2号のパフ(リップの子孫)の正体を知らないままジュテーム署で、きらめきマンを追う花の刑事トリオの扱いに手を焼いている。なお刑事トリオ専用メカのワンダーブルは、ヒエールがジュテーム署のパトカーを改造したもの。
- ヤッターマン(新)
- 旧ヤッターマンのオマージュの関係が随所で展開される。
- タイムボカン24
- カレンの勧めでトキオはJKKに入り、真歴史発見の任に務める。一方アクダーマ達はJKKの下にあるヒストリーパラダイス社に務めているが、社内倉庫番とアルバイトや派遣社員以下の低賃金で冷遇され、扱き使われながら、オヤダーマの指令を待つ。
三悪の終焉
ボカン作品が最終話を迎えた時、その作品内でそれぞれの三悪特有の終わり方となるが、基本的に腐れ縁というべき関係で、3人一緒にまたなってしまう…というもので終わることが多い(『夜ノヤッターマン』等を除く)。
各ラストシーン
- 1.タイムボカン
- ダイナモンドの正体が判明し、タイムガイコッツも最終話で大破した後、マージョ達3人はダイナモンドを求めて、宇宙へと向かおうと去る。
- 2.ヤッターマン
- ドクロベエが去った事でドロンボーは解散し、3人はそれぞれ三者三様の新しい人生を歩もうと決意して、三つ叉に分かれた道から1人ずつ別れを告げて、それぞれ歩んでいくが、その道は行った先で再び一本に合流するようになっているので、3人が結局離れられない関係になっている事を暗喩している(ただし、後述する『タイムボカン王道復古』では別々の人生を送っていることが描かれている)。
- 3.ゼンダマン
- アクダマンは手に入れた命の源をニャラボルタから取り上げて飲んだものの、命の源は若返らせる効用がある為に、飲んだ3人は赤ん坊になってしまい、暴走した裁判メカの爆発に吹き飛ばされて赤子のまま3人一緒でどこかへと流されてしまう。
- 4.オタスケマン
- オジャママンは地球に激突して滅亡させてしまうオオボラー大彗星の接近に対し、それを阻止しようと歴史改変を目論んでいたトンマノマントの正体であるゲキガスキーと共にアンドロメダマ号で彗星に特攻して悪役の汚名を返上して英雄的な最期を遂げる[9]。
- 5.ヤットデタマン
- カレン姫とのナンダーラ王国の王位継承戦で敗れたミレンジョ姫は強引にコマロを王に据えようとしたものの、王に相応しくない者を王位に就かせると天変地異が起こって国が滅ぶ言い伝え通りになって王国が崩壊寸前になった為に、結局コマロを王にする事を断念、コケマツ、スカドン、コマロにドン・ファンファン伯爵と共に王国を去る。
- 6.逆転イッパツマン
- コン・コルドーの死と共にシャレコウベリース社は消滅し、クリーン悪トリオは人生をやり直すために解散して、3人はそれぞれ仲間達を懐かしんで1人電車に乗って揺られてはいたものの、その電車には実は先程別れたはずの同僚2人も違う車輛に乗っていて、同じ場所に向かっていた事を知らないままラストを迎える。
- 7.イタダキマン
- オシャカパズル探索が終わり、建前トリオが元の学生生活に戻ったように、浪人トリオも元の3人一緒の浪人生活に戻る。ヤンヤンは自分達を負かしていたイタダキマンだったとはいえ、旅立った空作が両親に再会出来る事を願っていた。
- 8.タイムボカン王道復古
- ドクロベエ改めトグロベエの指令でドロンボー一味はタツノッコン王国の秘宝を得ようとするが、結局失敗してヤッターマンに敗北。ドロンジョは主婦に、トンズラーはマネージャー業に、ボヤッキーは会津若松のおハナちゃんと開いた蕎麦屋という今の生活に再び戻る(ただし、トグロベエのお仕置きは受けるが)。
- 9.タイムボカン2000 怪盗きらめきマン
- ジュテーム署を辞した花の刑事トリオは、ヒエールの子孫であるドック・リンゴと共に花の盗賊団を結成。今度はきらめきマン改めきらめき刑事となったリップとパフが、逆に一行を追う事になる。
- 10.新ヤッターマン
- ほぼ旧『ヤッターマン』と同じ具合になる。ドロンジョは永遠の美しさを手に入れるため未来へ、トンズラーはモテモテになるため原始時代へ、ボヤッキーは会津若松に戻って人生をやり直そうとするため、それぞれ旅立つが、別れがつらくなり再びドロンボーを結成。ドクロベエも地球が恋しくなり、ドロンボーにドクロリングは50個必要だと命令を下す。
- 旧作、リメイクアニメとほぼ同じラスト。
- 12.夜ノヤッターマン
- 3人は辺境の地で、それぞれの新たな人生を送る。
- 13.タイムボカン24
- 真歴史は再び散らばってしまい、オヤダーマによる歴史のコントロールは全て失敗し、3人もオヤダーマから半年間の業務停止を宣告されてしまう。
三悪一覧およびその配役
作品名 | チーム名 | 女性リーダー | 頭脳系 | 怪力系 | 黒幕 | 三悪+α |
---|---|---|---|---|---|---|
タイムボカン | マージョ一味[10] | マージョ (30歳) (声:小原乃梨子) |
グロッキー (25歳) (声:八奈見乗児) |
ワルサー (35歳) (声:たてかべ和也) |
不在 | 不在 |
ヤッターマン | ドロンボー一味 | ドロンジョ (24歳) (声:小原乃梨子) |
ボヤッキー (25歳) (声:八奈見乗児) |
トンズラー (30歳) (声:たてかべ和也) |
ドクロベエ (声:滝口順平) | |
ゼンダマン | アクダマン (アクダマトリオ) | ムージョ (24歳) (声:小原乃梨子) |
トボッケー (25歳) (声:八奈見乗児) |
ドンジューロー (30歳) (声:たてかべ和也) |
不在 | ニャラボルタ (声:池田勝) 裁判メカ (声:宮村義人) |
オタスケマン | オジャママン | アターシャ (33歳) (声:小原乃梨子) |
セコビッチ (29歳) (声:八奈見乗児) |
ドワルスキー (33歳) (声:たてかべ和也) |
トンマノマント (声:池田勝) |
ゲキガスキー (声:山本正之) |
ヤットデタマン | ミレンジョ一味[11] | ミレンジョ (27歳) (声:小原乃梨子) |
ジュリー・コケマツ (27歳) (声:八奈見乗児) |
アラン・スカドン (30歳) (声:たてかべ和也) |
不在 | ドンファンファン伯爵 (声:山本正之) コマロ王子 (声:丸山裕子) |
イッパツマン | クリーン悪トリオ[12] | ムンムン (26歳) (声:小原乃梨子) |
コスイネン (30歳) (声:八奈見乗児) |
キョカンチン (30歳) (声:たてかべ和也) |
コン・コルドー (声:肝付兼太) |
ミンミン (声:土井美加) 隠球四郎 (声:小滝進) |
イタダキマン | 二束三文トリオ | ヤンヤン(25歳) (声:小原乃梨子) |
ダサイネン(26歳) (声:八奈見乗児) |
トンメンタン(30歳) (声:たてかべ和也) |
不在 | 竜子 (声:坂本千夏) 孫田空作 (声:田中真弓) |
きらめきマン | 花の刑事トリオ | ルージュ(27歳) (声:小原乃梨子) |
ヒエール(29歳) (声:八奈見乗児) |
オンドレー(30歳) (声:たてかべ和也) |
ドキドキドグリン (声:滝口順平) |
不在 |
ヤッターマン(リメイク版) | ドロンボー一味 | ドロンジョ(自称24歳) (声:小原乃梨子) |
ボヤッキー(自称25歳) (声:八奈見乗児) |
トンズラー(自称30歳) (声:たてかべ和也) |
ドクロベエ (声:滝口順平) |
ドクボン (声:三瓶由布子) ネエトン (声:たかはし智秋) |
ヤッターマン(実写映画版) | ドロンボー一味 | ドロンジョ(24歳?) (演:深田恭子) |
ボヤッキー(25歳?) (演:生瀬勝久) |
トンズラー(30歳?) (演:ケンドーコバヤシ) |
ドクロベエ (声:滝口順平) |
不在 |
夜ノヤッターマン | 新生ドロンボー[13] | レパード(9歳) (声:喜多村英梨) |
ヴォルトカッツェ(25歳) (声:平田広明) |
エレパントゥス(29歳) (声:三宅健太) |
不在[14] | オダさま (声:たかはし智秋) ガリナ (声:吉野裕行) アルエット (声:伊藤静)[15] |
グッド・モーニング!!!ドロンジョ | ドロンボー一味 | ドロンジョ(24歳?) (声:能町みね子) |
ボヤッキー(25歳?) (声:宮崎吐夢) |
トンズラー(30歳?) (声:深田純) |
ドクロベエ (声:深田純) |
不在 |
タイムボカン24 | アクダーマ | ビマージョ(28歳) (声:喜多村英梨) |
ツブヤッキー(?歳) (声:平田広明) |
スズッキー(?歳) (声:三宅健太) |
オヤダーマ (声:ホリ) |
幻の三悪
タイムボカンシリーズには制作には至らず企画のみに終わった作品がある。以下がその三悪。
- 『タイムボカンエクスプレス』
- パンドール、ヘロヘロ、トンネル
- 黒幕=ソンデモンデ[16]
- 『タイムボカンウォーズ サッパリマン』
なお、サッパリマンの三悪が戦う相手はタイムボカン~イタダキマンの歴代善玉キャラのどれかとなる予定だった[19]。
他作品出演
カプコンの対戦格闘ゲーム『タツノコ VS. CAPCOM』では、ヤッターマンや他のタツノコキャラと共に、ドロンジョがトンズラーとボヤッキーを引き連れてプレイヤーキャラとして登場している。原作ネタが持ち技で出る他に、EDで結局報われないでヤッターマンに負ける具合に3悪らしいオチとラストになっている。
三悪をモデルにした作品・キャラクター・パロディ
三悪はタイムボカンシリーズの看板となったが、その影響がタツノコプロや、別会社の後々の作品類にも、三悪のようなポジションと役回りのキャラクターチームが様々な形で登場している。ここではモデルとして明確に影響を受けていることが判明している作品のみ記述する。
- ふしぎの海のナディア - グランディス一味
- 2004年10月27日放送の『BSアニメ夜話』において、岡田斗司夫が三悪の影響を認めている。リーダーの女性(グランディス)に手下の男性2人(サンソンとハンソン)という構成が同一。グランディスも要所で「やっておしまい」の決めゼリフを使う。序盤では三悪と同じように主役たち(ナディアとジャン)を付け狙う悪役であったが、途中からは心強い味方となり人生の先輩格として各種の相談にも応じるようになる。また、頭脳派キャラと肉体派キャラのデザインがタイムボカンシリーズとは異なっている(肉体派のサンソンは痩せており、頭脳派のハンソンは太っている)。
- 六門天外モンコレナイト - コレクション伯爵一味
- このチームのみ、メンバーの男女構成が逆(本来「女ボスと男部下2人」のところ、「オカマボスと美少女2人」)となっている。小山高生の門下であるあかほりさとるが手掛けた作品で、これ以外にもナレーションなど作品全般にタイムボカンシリーズへのオマージュともいえる要素が少なからず含まれており、ラジオ番組などでは、あかほり自ら「タイムボカンシリーズ7.5作目」と自称していた。
- アニメポケットモンスターシリーズ - ロケット団
- ムサシ、コジロウ、ニャースの三人組は三悪のオマージュが多く、「メカを作って出撃するが、最終的には破壊される」「台詞『ポチッとな』[20]をしばしば使用する」などの共通点が多い。なお、このチームは男女構成としては基本通りであり、紅一点のムサシがチームリーダーということになっている[21]が、実際の関係は主従なしの対等なパートナーである。
- 吉川兆二は『ポケモン・ストーリー』(日経BP社、2000年発行 ISBN 4-8222-4199-8)において「ロケット団を、まあ言ってしまえばタイムボカンみたいにしたかった」と語っている。そのため、吉川を筆頭とするスタッフは、ロケット団の三人組を三悪同様に「欠かしてはいけない存在」として位置付けている。ただし、脚本家の首藤剛志は、ロケット団の原点をアニメ版『さすがの猿飛』に登場するスパイナー高校の00893と004989であるとしている[22]。
- 究極戦隊ダダンダーン - ハッピードロッパーズ
- ハッピー様(女ボス)、ガルガ(怪力)、ミスター珍(メカ担当)の3人の悪役チーム。ゲーム後半ではそれぞれが専用メカに乗り、プレイヤーと対決する。
- 三悪がモデルではあるが、『コミックゲーメスト』に連載(画 伊藤霊一)された漫画では、ハッピー様が「そんな事を言うとタ○ノコプロに文句を言われるよ!!」と元ネタ製作会社混じりのネタもある。なお、出演声優も三悪と同じ小原、八奈見、たてかべの3人。
- サイバーボッツ - デビロット姫一行
- デビロット姫(女性リーダー)、地獄大師、Dr.シュタイン(男性部下二人)で構成されている。
- キャラクターデザイナー・西村キヌは、三悪であるがリーダーが女性の年増ではあれなので現在のデザインになったことと、実際のモデルは『不思議の国のアリス』のアリスと『ドラゴンクエストIV 導かれし者たち』のアリーナ姫様ご一行[23]だと公言している[24]。
- セガサターン版の同ゲームにおいては、地獄大師の声を八奈見が担当し、台詞にはない「ポチッとな」が収録されている。
- 『タツノコ VS. CAPCOM』においてヤッターマンのドロンボー一味と共演を果たしており、ドロンジョは彼女たちを「バッタもん共」、ボヤッキーは自身と同じく八奈見が声を担当している地獄大師を「自分の声までパックンチョしている」と評している。一方のデビロット姫もドロンボー一味のことを「本家」と呼んでいる。
- そして互いに真・三悪の座をかけて対決。戦いの中でデビロット姫とドロンジョは互いを認めて友情を育むが、最後は恒例のお仕置きを食らい、6人で自転車をこぎながら去っていく。
- また、デビロットが参加している『プロジェクト クロスゾーン』の公式サイトでの彼女のキャッチコピーは「この世の正義は許さない」と明らかにヤッターマンの決め台詞を意識したものになっている。
- ガンバードシリーズ - 盗賊団「トランプ」(第1作)、空賊団「クイーンパイレーツ」(第2作)
- 各ステージのボスとして登場。第1作ではルージュ、エース、クロード、第2作ではシャーク、ギミック、ブレードのトリオ。声優はタイムボカンシリーズの三悪と同じであり、さらに第2作ではキャラクターデザインもより近いものとなった。半壊するとロボットに変形する巨大メカを投入するだけでなく、ステージの中盤では3人がそれぞれ1人乗りのメカに乗って攻撃を仕掛けてくる。
- GOD HAND - 「悪の三人組」
- 鞭使いで女リーダーのコンチータ、長身痩躯のブーメラン使いのメラン、鉄球で殴ってくる樽のような体型のテッキュウから成るトリオ。コンチータに至っては「やっておしまい」という台詞もある。この三人との専用戦闘曲は『Yet... oh see mind』、この曲名も「やっておしまい」の語呂合わせである。
注釈
- ^ 『ヤットデタマン』においてはシリーズに変化をつけようとしたため、女ボス以外の2名のデザインが大幅に異なっている(怪力キャラであるスカドンは性格も)。これ以降の怪力キャラ(『逆転イッパツマン』のキョカンチン・『イタダキマン』のトンメンタン)も顔が一回り小さくなり、目が小さくなり、丸みが増して、いかつさが削がれ、初期のころとは印象がかなり変わった。『怪盗きらめきマン』では怪力キャラであるオンドレーがシリーズ初期のデザインに戻されたが、女ボスであるルージュは若干キュートに描かれている。
- ^ もっともクリーン悪トリオの力のみで勝ったとは言えない。「逆転イッパツマン#シリーズ初・悪が勝つ!?」を参照のこと。
- ^ ただし『タイムボカン』のレーザーディスクとDVDには収録されている。
- ^ ただし、『タイムパトロール隊オタスケマン』第1話冒頭で、アターシャが「またこんな奴らといかなくちゃいけないなんて…」と呟いたり、『逆転イッパツマン』第14話でのコスイネンとキョカンチンの場面で、コスイネンが「現実はどうなんだよ!? 惨めな敗北に次ぐ敗北…」と発言すると、グロッキー&ワルサーからコケマツ&スカドンまでの歴代「八奈見&たてかべキャラ」が、爆発に巻き込まれる場面として登場する
- ^ ただし『怪盗きらめきマン』の3人組の「花の刑事トリオ」だけは呼ばれなかった。
- ^ OVA『タイムボカン王道復古』
- ^ タツノコプロ公式Webサイトより。
- ^ 双方の間には遊園地が存在し、最終回、その遊園地がペラ助の故郷にして、目的となるダイナモンドが存在した場所(すなわちかつて木江田博士がいた場所)である事が判明する。
- ^ ただし、突入前には脱出ポッドのようなもので飛び出しているのが写っており、ゲームの『ボカンGoGoGo』では生存している(エンディングで再び、大彗星に特攻させられるが)。
- ^ 本編では特にチーム名はなく、マージョ一味はゲーム等での呼称。「ガイコッツ」がそのままチーム名とされることも。
- ^ 本編では特にチーム名はなく、ミレンジョ一味はゲーム等での呼称。
- ^ シャレコーベリース社オストアンデル北部支社の社員で構成されている。
- ^ 名称は公式サイトからでドロンボー一味の末裔で構成されている。
- ^ 過去のヤッターマン同様にドクロベエ(声:ホリ)がいるが、今作では敵であるヤッターマンを騙り、新生ドロンボーの敵として登場している。一方で、その新生ドロンボーに指令を与える黒幕は存在しない。
- ^ 3人とも、アニメ版『ヤッターマン』の前作であるリメイク版では善玉側として出演していた(吉野:ガンちゃん、伊藤:アイちゃん、たかはし:オモッチャマ(三悪側のネエトンも担当))。なお、ガリナ・アルエットは最終回で新たなヤッターマンとして活動することになるが、ドロンボー一味と行動を共にしてきたため、+αとして記載している。
- ^ 『イタダキマン』の次回作として放送される予定だったことが、『タイムボカン全集』で確認できる。
- ^ 『タイムボカンエクスプレス』とほぼ同時進行で企画が作られていたらしく、タツノコプロのwebコンテンツ・タツノコ世界遺産で“まぼろしのシリーズ第8弾”として紹介されていた
- ^ name="tatsunokolegacy200502http://web.archive.org/web/20060706111521/http://www.tatsunoko.co.jp/tatsunocomm/Legacy/200502.html タツノコ世界遺産~遺産名『タイムボカンウォーズ サッパリマン』編~] - 2006年7月6日のインターネットアーカイブ。
- ^ 同作の主人公・札間イモ吉(サッパリマン)は自分では戦わず、三悪に遭遇した際には「ヒーロープロジェクト」という組織に連絡して歴代の善玉キャラを呼び出し、コンピュータが1組を選び出して派遣するという設定だった。
- ^ ただしこのセリフはゲーム版ポケットモンスターにも登場しており、アニメオリジナルの設定ではない。
- ^ ポケモンサイドストーリー「ロケット団 愛と青春の原点」
- ^ “第63回 『さすがの猿飛』ってなんだったのか”. WEBアニメスタイル (2006年8月23日). 2017年3月11日閲覧。
- ^ アスペクト「サイバーボッツ 公式ガイドブック~連合軍極秘ファイル~」(ISBN 4-89366-721-1)のインタビューより
- ^ セガサターン版サイバーボッツ限定版「サイバーボッツDXシークレットファイル」サイバーボッツキャラクターこぼれ話復刻版より