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坂本千夏

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
さかもと ちか
坂本 千夏
プロフィール
本名 石原 千夏
(いしはら ちか)[1](旧姓:坂本[2]
愛称 チカ坊[3]
性別 女性
出身地 日本の旗 日本東京都大田区大森[4]神奈川県川崎市横浜市戸塚区[2]
生年月日 (1959-08-17) 1959年8月17日(65歳)
血液型 B型[2][3][5][6][注 1]
職業 声優
事務所 アーツビジョン[8]
公式サイト 坂本 千夏|アーツビジョン
公称サイズ(時期不明)[10]
身長 / 体重 154[9] cm / 48 kg
活動
活動期間 1981年 -
声優テンプレート | プロジェクト | カテゴリ

坂本 千夏(さかもと ちか、本名:石原 千夏(いしはら ちか)、1959年昭和34年〉8月17日[2][5][6] - )は、日本女性声優東京都大田区大森出身[4]神奈川県川崎市横浜市戸塚区育ち[2]アーツビジョン所属[8]

来歴

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生い立ち

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小さい頃は賢い子供で、2歳にして字が読め、祖母の家の電話番号も覚えていた[3]。幼稚園の頃に神奈川県川崎市に転居し、中学生の頃に神奈川県横浜市戸塚区に転居[2]

小学4年生の時、茨城県の親戚の結婚式の披露宴会場で水前寺清子の『いっぽんどっこの唄』を歌っていた[3]。歌のお礼にとお金をちょうだいしており、この時に「あっ、歌うたってお金がもらえるのか、いいなぁ」を実感して以来、歌にやみつきになったという[3]

生枠のテレビっ子であり、高校生になっても、朝から『ママとあそぼう!ピンポンパン』といった幼児向けアニメ番組に見入り、始業に間に合う方が珍しいほどの遅刻魔であったという[11]。学校での楽しみは礼拝の時間であり、自分なりに賛美歌の1番はメロディー、2番はハーモニーを重視して歌うなど歌唱の練習に充てたという[11]

捜真女学校中学部・高等学部卒業[2][3][4][10][11][12]。学生時代より、声優業・歌手業に興味を抱いていた[13]。高校時代にはヤマハのボーカルメイツでレッスンを受けていたこともある[4]。他に横浜フォーク村に入り、バンドの練習をしていた[2]。高校時代、友人と組んでいたバンドでヤマハポピュラーソングコンテストに出場し、優秀歌唱賞を受賞している[14]

高校時代に皆からは「変な声だ」と言われていた[2]。その声を生かすには「芝居を勉強した方がいいんじゃないか」と芝居を始める[2]。アニメは好きであり、「ああいう声やってみたいな」と思っており、「できれば、歌もレッスンしていたし、声もやって主題歌も歌えたら最高じゃないかな」と思った[2]。高校卒業時は「声の仕事をしたい」と思っており、声優のファンの友人が相談に乗ってくれるということで、電話をした[2]。「キミは他に何かやりたいものはないの」と聞かれて、「幼稚園の先生にもなりたいような気もするんです」と答えたところ、「それなら、幼稚園の先生になりなさい」と言われた[2]。「結局芝居の勉強をしなきゃダメだ」ということで、「大学の演劇部へ入っても結局劇団へ入るんだし、それならいきなり養成所へ入った方がいいんじゃないか」と思った[2]。将来は歌って芝居がしたいため、早稲田大学に推薦で進学し、「演劇を学ぼう」などともくろんでいたが、担任には「あんた、こんだけ遅刻していて無理だわよ」と一蹴されてしまった[11]

キャリア

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高校卒業後は役者を目指し[14]テアトル・エコー付属養成所の公演を見たことがきっかけとなり、同養成所に入団[13][15]。テアトル・エコーを選んだ理由は当時、熊倉一雄山田康雄槐柳二などの声優が多数所属していたからである[2]。2年間養成所通いのあと、研究生になるはずだったが、芝居をしてもあまり面白くなかったと需要の問題から離脱を余儀なくされる[13][15]。最初の芝居は不条理な芝居でタイトルは忘れてしまったが、セリフに感情を全然入れなかったという[15]。養成所の同期に勝生真沙子花咲きよみがいる[3][15]。1年先輩に田中真弓横尾まりがいる[15]。養成所卒業後、卒業時の面接の時、本人の声優業志願もあり、より声優色の強い東京俳優生活協同組合(俳協)へと移り[2][4]アーツビジョン設立の際に同社に所属[16]。かつては新企画にも所属していた[13]

1981年、デビュー。その後、1982年に『フクちゃん』(フクちゃん役)のオーディションに合格し、初主演[4][2]

1983年10月から1985年3月までは、高橋美紀と共にラジオ番組アニメトピア』の3代目パーソナリティを担当した[17]

1983年当時は友人と「綺乱劇場」というグループを組み、年2回の公演を行っていた[14]1984年頃には声優仲間の花咲きよみ、小粥よう子(現・日比野朱里)と3人でポテトパワーというグループを結成しコンサートを行った[18][19][20]1989年には伊倉一恵と神代知衣とGALLOPというグループで活動し[21][22]、約20年の活動停止期間を経て、2011年4月に復活ライブを開催[23]。以後、2年ごとのペースで活動をしている[24]。「クイズタイムショック・アニメ声優大会」(テレビ朝日系)でトップで登場して、9問正解で優勝した。

人物・特色

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役柄としては、主に動物と子供役を生業としている[25]

ここはグリーン・ウッド』、『らんぽう』、『フクちゃん』では主題歌を担当した。

日本ナレーション演技研究所などで講師も務めるなど、後進の育成にも携わっている。教え子に内田真礼山崎はるか稲垣好がいる。中でも稲垣は、坂本との出会いは自分を変えるきっかけになったと話している。稲垣は養成所に入った当初「型にはまっていたんです」「出来てはいるけど表現が小さかった」と振り返っている。坂本は「そんなんだったら新潟に帰って別の仕事でもやってろ!」と敢えて厳しく叱ったことがあったといい、これを機に稲垣は「周りとは違うことをして、爪痕を残そうと思うようになりました」と、演技の勉強への取り組み方を変えたといい、坂本はそんな稲垣を褒めるようになり、最後は「あんたの芝居好きだよ」と抱きしめてくれたという。そして、「千夏さんが言ってくださった言葉を大事にしないとなと思いました」と、坂本への感謝の言葉を語っている[26]

父は製鉄会社に勤めていた[4]。妹がいる[4][14]

趣味・特技は生け花料理音楽鑑賞[8]

出演

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太字はメインキャラクター。

テレビアニメ

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1982年
1983年
1984年
1985年
1986年
1987年
1988年
1989年
1990年
1991年
1992年
1993年
1995年
1996年
1997年
1998年
1999年
2000年
2001年
2002年
2003年
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2012年
2013年
2015年
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2018年
2019年
2020年
2021年

劇場アニメ

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1983年
1984年
1985年
1986年
1987年
1988年
1989年
1990年
1991年
1992年
1993年
1994年
1995年
1996年
1997年
1998年
1999年
2000年
2001年
2002年
2003年
2004年
2005年
2006年
2007年
2008年
2009年
2010年
2011年
2012年
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2015年
2016年
2017年
2018年
2019年
2020年
2021年
2022年
2023年

OVA

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1984年
1985年
1986年
1987年
1988年
1989年
1990年
1991年
1993年
1994年
1996年
1997年
  • B'T-X NEO(少年クアトロ)
  • ふしぎ遊戯 第二部(鳳綺)
2004年
2010年

Webアニメ

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ゲーム

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1994年
1995年
1996年
1997年
1998年
1999年
2000年
2001年
2002年
2003年
2004年
2005年
2006年
2007年
2008年
2010年
2011年
2013年
2014年
2015年
2016年
2017年
2018年
2019年
2020年
2022年
2023年

吹き替え

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映画

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ドラマ

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テレビ番組

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アニメ

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人形劇

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特撮

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人形劇

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ラジオ

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CD

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配信曲

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  • 黄金世代の鼓動(『CRキャプテン翼 黄金世代の鼓動』挿入歌、伊倉一恵、神代知衣とのユニット「GALLOP」名義)
  • 試合への道(『CRキャプテン翼 黄金世代の鼓動』挿入歌、伊倉一恵、神代知衣とのユニット「GALLOP」名義)

ナレーション

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テレビ番組

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  • 昔話法廷 「三匹のこぶた裁判」(オオカミの母親の声)

映画

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CM

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ライブ

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  • GALLOP 20年ぶりの復活LIVE 女のためいきまつり(2011年4月24日)※伊倉一恵、神代知衣とのユニット
  • GALLOP LIVE 春はやっぱり、見せパンまつり「いいってことよぉ〜」(2013年4月6日 - 7日)
  • GALLOP LIVE 鼻血が出るまでピーナッツ特集(2015年6月6日 - 7日)
  • GALLOP LIVE 鼻血が出たときゃあピーナッツ!(2017年4月22日 - 23日)

その他コンテンツ

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  • 新ちゃんがないた!(ツヨシ)
  • 学研 2年の学習 1991年4月号付録カセットテープ「ねこまんまのポチの九九のうた」(ポチ)
  • ディズニーキャラクター「ミッキー&フレンズ」(ヒューイ・デューイ・ルーイ)
  • 愛知万博 三菱未来館「もし月がなかったら」(月)
  • スペースワールド メインキャラクター(ラッキーラビット)
  • CRキャプテン翼シリーズ(中沢早苗)
  • Pキャプテン翼2020(中沢早苗)

脚注

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注釈

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  1. ^ 血液型をO型と書かれた資料もある[7]

シリーズ一覧

  1. ^ 第1期(1983年 - 1984年)[31]、第2期(1984年 - 1985年)[32]
  2. ^ 第1作(1983年5月4日)、第2作『2 恋人宣言』(1983年12月18日)、第3作『完結編』(1984年9月5日)
  3. ^ 第1作(1987年)、第2作『2』(1988年)
  4. ^ 第1期(1991年)、第2期『2』(1992年 - 1993年)
  5. ^ 第1期(1993年)、第2期(1994年)
  6. ^ 『デジモンアドベンチャー』(1999年 - 2000年)、続編『デジモンアドベンチャー02』(2000年 - 2001年)
  7. ^ 第1期(2006年)、第2期『2nd』(2006年 - 2007年)
  8. ^ 第1期(2010年 - 2011年)、第2期『〜悪のデスジェネラルと七つの王国〜』(2011年)、第3期『〜時を駆ける少年ハンターたち〜』(2011年 - 2012年)
  9. ^ 第1期(2020年)、第2期『2』(2023年)

出典

[編集]
  1. ^ 『声優事典』キネマ旬報社、1994年、p.227
  2. ^ a b c d e f g h i j k l m n o p q 「声優インタビュー 坂本千夏さんの巻」『月刊OUT』1984年7月号、みのり書房、1984年7月1日、101-106頁。 
  3. ^ a b c d e f g 「PEOPLE」『アニメージュ』1984年7月号、徳間書店、pp.148-149.
  4. ^ a b c d e f g h 「声優クローズあっぷ」『ジ・アニメ』1983年9月号、近代映画社、1983年8月、162頁。 
  5. ^ a b 「アニメ・スクランブル」『マイアニメ』1984年8月号、秋田書店、1984年7月、102-105頁。 
  6. ^ a b 坂本 千夏”. エキサイトニュース. エキサイト. 2023年11月28日閲覧。
  7. ^ 坂本千夏”. 声優グランプリWEB. 声優名鑑. 主婦の友インフォス. 2023年8月18日閲覧。
  8. ^ a b c 坂本 千夏”. アーツビジョン. 2024年2月14日閲覧。
  9. ^ 坂本 千夏”. 日本タレント名鑑. 2020年1月17日閲覧。
  10. ^ a b 『日本タレント名鑑(2004年版)』VIPタイムズ社、2004年4月8日、560頁。ISBN 978-4-9901242-2-9 
  11. ^ a b c d 「青春スクロール 母校群像記【捜真女学校】(3)歌手と声優 原点は賛美歌に」『朝日新聞』2023年6月24日、神奈川 、30面。
  12. ^ 岩田忠利 (1981年3月1日). “わが母校 捜真女学校”. 『とうよこ沿線』No.70. とうよこ沿線. 2022年5月4日時点のオリジナルよりアーカイブ。2024年7月18日閲覧。
  13. ^ a b c d 山寺宏一「第13回 坂本千夏」『山寺宏一のだから声優やめられない! 声優・山寺宏一と30人の声の役者たち』、主婦の友社、2000年12月1日、ISBN 4-07-229270-2、134-143頁。
  14. ^ a b c d 週刊TVガイド 1983年1月28日 100頁「出番です」コーナー
  15. ^ a b c d e 「アニメ・スクランブル」『マイアニメ』1984年5月号、秋田書店、1984年4月、88-89頁。 
  16. ^ 松田咲實「アーツビジョン設立へ」『声優白書』オークラ出版、2000年3月1日、31頁。ISBN 4-87278-564-9 
  17. ^ 小川びい『こだわり声優事典'97』徳間書店、1997年、p.58
  18. ^ アニメディア』1984年10月号、p.114
  19. ^ 月刊OUT』1984年11月号、p.155
  20. ^ 『アニメディア』1984年11月号、p.113
  21. ^ 「PEOPLE 私たちをよろしく! ギャロップ」『アニメージュ』1989年5月号、p.97
  22. ^ 『アニメディア』1990年5月号、p.124
  23. ^ We are GALLOP With ヒトヨシ ノビタバンド 20年ぶりの復活LIVE“女のためいきまつり”4月24日(日)開催 エキサイトアニメニュース 2011年4月11日 2017年10月29日閲覧
  24. ^ 一音入魂音楽館 伊倉一恵公式サイト 2017年10月29日閲覧
  25. ^ 『めぞん一刻サウンドシアター』より。
  26. ^ 稲垣好「大先輩の一言で“お芝居に正解なんてないんだ”と気づきました」【声優図鑑 by 声優グランプリ】”. seigura.com (2023年2月10日). 2023年6月19日閲覧。
  27. ^ 2023年5月19日放送『マヂでRe;スタート!? お尋ねギルドロップス』(BSフジ
  28. ^ 忍者マン一平”. トムス・エンタテインメント 公式サイト. トムス・エンタテインメント. 2023年6月25日閲覧。
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  37. ^ 魔法のアイドルパステルユーミ”. スタジオぴえろ 公式サイト. ぴえろ. 2023年6月25日閲覧。
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外部リンク

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