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[[File:Trolejbus jelcz 120m.jpg|225px|thumb|none|[[ポーランド]]、[[グディニャ]]市を走る旧式のトロリーバス。バス上部の2本の棹のような物がトロリーポール。]] |
[[File:Trolejbus jelcz 120m.jpg|225px|thumb|none|[[ポーランド]]、[[グディニャ]]市を走る旧式のトロリーバス。バス上部の2本の棹のような物がトロリーポール。]] |
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[[File:In front of Pyongyang Station DPRK.jpg|225px|thumb|none|[[北朝鮮]]、[[平壌駅]]前のターミナルを走るトロリーバス]] |
[[File:In front of Pyongyang Station DPRK.jpg|225px|thumb|none|[[朝鮮民主主義人民共和国|北朝鮮]]、[[平壌駅]]前のターミナルを走るトロリーバス]] |
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'''トロリーバス''' ({{Lang-en-gb-short|trolleybus}}、{{Lang-en-us-short|trolley bus}})とは、道路上空に張られた[[架線]]から取った[[電気]]を動力として走る[[バス (交通機関)|バス]]を指す。「トロリー」とは[[集電装置]]のこと。[[外観]]も[[操縦]]法もバスに近い。'''無軌条電車'''(むきじょうでんしゃ)とも言い、略して'''トロバス'''とも呼ばれる。 |
'''トロリーバス''' ({{Lang-en-gb-short|trolleybus}}、{{Lang-en-us-short|trolley bus}})とは、道路上空に張られた[[架線]]から取った[[電気]]を動力として走る[[バス (交通機関)|バス]]を指す。「トロリー」とは[[集電装置]]のこと。[[外観]]も[[操縦]]法もバスに近い。'''無軌条電車'''(むきじょうでんしゃ)とも言い、略して'''トロバス'''とも呼ばれる。 |
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== 概要 == |
== 概要 == |
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トロリーバスは[[路面電車]]とバスの長所をもった交通機関で、[[排気ガス]]を出さない、軌道を敷設する必要がない、などの長所を持つ。しかし、走行路線上はほかの車より優先し、交通量が多い道路や幅が狭い道路では渋滞を招くため、広い道路での少量の輸送に向いている。 |
トロリーバスは[[路面電車]]とバスの長所をもった交通機関で、[[排気ガス]]を出さない、軌道を敷設する必要がない、などの長所を持つ。しかし、走行路線上はほかの車より優先し、交通量が多い道路や幅が狭い道路では渋滞を招くため、広い道路での少量の輸送に向いている。現在は自動車交通量の増加に伴って性能が良い[[ディーゼルエンジン]]や[[ハイブリッド]]を用いた大型[[路線バス]]の出現とともに廃止が進んでおり、日本では市街地を走るトロリーバス路線は全て廃止されている。しかし、道幅が広く車が比較的少ない[[社会主義国]]・旧社会主義国の都市には今も多く残されている。 |
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現在は自動車交通量の増加に伴って性能が良い[[ディーゼルエンジン]]や[[ハイブリッド]]を用いた大型[[路線バス]]の出現と共に廃止が進んでおり、日本では市街地を走るトロリーバス路線は全て廃止されている。しかし、道幅が広く車が比較的少ない[[社会主義国]]・旧社会主義国の都市には今も多く残されている。 |
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給電用の架線が張れない場所で走行するための補助エンジンを持つものもある。このエンジンは発電用ではなく、車両を直接推進するために用いられ、日本でもかつて[[都営トロリーバス]]で、[[鉄道の電化|電化]]された鉄道の[[踏切]]を渡るために使用するものがあった。最近では、[[ディーゼル]] [[発電機]]を搭載した[[ハイブリッドカー|ハイブリッド型]]や[[二次電池|蓄電池]]を搭載した車両が開発され、架線がない道路でより長距離を走行できるようなものもある。[[中華人民共和国|中国]] [[北京市]]では、[[王府井]]の繁華街の景観対策や[[長安街]]の横断対策([[建国記念日]]である[[国慶節]]や節目の年には大規模な[[観兵式|軍事パレード]]があるため、架線を張れない)に利用されている。 |
給電用の架線が張れない場所で走行するための補助エンジンを持つものもある。このエンジンは発電用ではなく、車両を直接推進するために用いられ、日本でもかつて[[都営トロリーバス]]で、[[鉄道の電化|電化]]された鉄道の[[踏切]]を渡るために使用するものがあった。最近では、[[ディーゼル]] [[発電機]]を搭載した[[ハイブリッドカー|ハイブリッド型]]や[[二次電池|蓄電池]]を搭載した車両が開発され、架線がない道路でより長距離を走行できるようなものもある。[[中華人民共和国|中国]] [[北京市]]では、[[王府井]]の繁華街の景観対策や[[長安街]]の横断対策([[建国記念日]]である[[国慶節]]や節目の年には大規模な[[観兵式|軍事パレード]]があるため、架線を張れない)に利用されている。 |
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[[File:Trolleybus4120.Harvard.agr.JPG|thumb|right|[[マサチューセッツ州]]ケンブリッジの[[ハーバード・スクエア]]付近の新しい[[マサチューセッツ湾交通局|MBTA]]トロリーバス]] |
[[File:Trolleybus4120.Harvard.agr.JPG|thumb|right|[[マサチューセッツ州]]ケンブリッジの[[ハーバード・スクエア]]付近の新しい[[マサチューセッツ湾交通局|MBTA]]トロリーバス]] |
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[[File:Beo trolejbus 00.jpg|thumb|right|セルビア、[[GSPベオグラード]]のトロリーバス]] |
[[File:Beo trolejbus 00.jpg|thumb|right|セルビア、[[GSPベオグラード]]のトロリーバス]] |
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[[1882年]]4月29日に、[[ドイツ]]の[[ヴェルナー・フォン・ジーメンス]]が[[ベルリン]]で |
[[1882年]]4月29日に、[[ドイツ]]の[[ヴェルナー・フォン・ジーメンス]]が[[ベルリン]]で540メートルの区間で運行を開始したのが世界初のトロリーバスとされる<ref name="kurobe">{{Cite web |url=http://www.kurobe-dam.com/trolleybus/directory.html|title=トロバス名鑑(黒部ダムオフィシャルサイト)|publisher=[[関西電力]] |accessdate=2017-09-28}}</ref>("[[エレクトロモト]]"の試験運行)。開放式[[馬車]]をそのまま用いた形態となっていた<ref name="kurobe" />。この実験は同年6月13日まで続けられた。この実験の後、ヨーロッパ各地で実験が行われ、アメリカ合衆国などにも伝わった。 |
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[[File:Rocar DeSimon 412EA 7459 in Bujoreni depot.jpg|thumb|right|ロカール・デ・サイモン 412EA(Rocar De Simon)<br />ブカレストのバスターミナルに停車中のトロリーバス(2018年撮影)]] |
[[File:Rocar DeSimon 412EA 7459 in Bujoreni depot.jpg|thumb|right|ロカール・デ・サイモン 412EA(Rocar De Simon)<br />ブカレストのバスターミナルに停車中のトロリーバス(2018年撮影)]] |
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[[1900年代]]初めには[[フランス]]の[[リヨン]]でトロリーポールを使用したトロリーバスが営業を開始した<ref name="kurobe" />。その後各国で実用化された。このときは路面電車に準じた車体スタイルであった<ref>[http://news.bbc.co.uk/1/hi/england/west_yorkshire/6755469.stm West Yorkshire BBC]</ref>。 |
[[1900年代]]初めには[[フランス]]の[[リヨン]]でトロリーポールを使用したトロリーバスが営業を開始した<ref name="kurobe" />。その後各国で実用化された。このときは路面電車に準じた車体スタイルであった<ref>[http://news.bbc.co.uk/1/hi/england/west_yorkshire/6755469.stm West Yorkshire BBC]</ref>。 |
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=== ロシア === |
=== ロシア === |
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ロシアの首都モスクワは路線延長 |
ロシアの首都モスクワは路線延長1251キロメートル、保有車両1,851両で、年間6億5千万人を輸送する世界最大のトロリーバス都市である<ref name="kurobe" />。 |
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旧[[ソビエト連邦]]などでは貨物運送目的の[[トロリートラック]]が採用されている例がある。 |
旧[[ソビエト連邦]]などでは貨物運送目的の[[トロリートラック]]が採用されている例がある。 |
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=== 日本 === |
=== 日本 === |
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==== 歴史 ==== |
==== 歴史 ==== |
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日本においては、[[1928年]]に[[阪神急行電鉄]](現、[[阪急電鉄]])[[花屋敷駅]](現在は[[雲雀丘駅]]と統合されて[[雲雀丘花屋敷駅]])と[[新花屋敷]](現在の川西市[[満願寺町]]あたり)の間1. |
日本においては、[[1928年]]に[[阪神急行電鉄]](現、[[阪急電鉄]])[[花屋敷駅]](現在は[[雲雀丘駅]]と統合されて[[雲雀丘花屋敷駅]])と[[新花屋敷]](現在の川西市[[満願寺町]]あたり)の間1.3キロメートルを結ぶ区間で運行を開始した[[日本無軌道電車]]が初とされる。当時この付近では[[温泉]]が湧いており、それを開発した温泉宿・[[遊園地]]へのアクセス路線として、当時のバスでは登坂不可能な急[[線形 (路線)#勾配|勾配]]を越えるためのものだった。しかし営業は思わしくなく、開業わずか4年で廃線となった。 |
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都市交通機関として初めて開業したのは、[[1932年]]の京都市電気局(後、[[京都市交通局]])である。その後しばらくこの路線が日本唯一のトロリーバス路線となったが、[[戦後]]になっていくつかの大都市にトロリーバス路線が開業した。その背景には、当時の内燃機関[[日本のバス車両|バス]]は大型化には対応していたが、依然として出力性能が低く、頻繁な整備が必要なうえ、騒音や振動にも改善の必用がある状況であったことから、電車の技術を応用して車体の大型化に対応できるトロリーバスに期待が集まったことと、路面電車に比べて建設費が1/3ですむことなどがあったとされる。 |
都市交通機関として初めて開業したのは、[[1932年]]の京都市電気局(後、[[京都市交通局]])である。その後しばらくこの路線が日本唯一のトロリーバス路線となったが、[[戦後]]になっていくつかの大都市にトロリーバス路線が開業した。その背景には、当時の内燃機関[[日本のバス車両|バス]]は大型化には対応していたが、依然として出力性能が低く、頻繁な整備が必要なうえ、騒音や振動にも改善の必用がある状況であったことから、電車の技術を応用して車体の大型化に対応できるトロリーバスに期待が集まったことと、路面電車に比べて建設費が1/3ですむことなどがあったとされる。 |
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しかし架線下においてしか走れないため、道路交通量の増加とともに走行に困難をきたすようになり、また性能の良いエンジンを持った大型のバスの開発が進んだことなどから、順次廃止されていった。都市トロリーバスで最後に廃止されたのは、[[横浜市交通局]]のもので[[1972年]]のことである。なお[[横浜市]]のそれは開業も[[1959年]]で、これもまた都市交通においては日本最後のものであった。なお、横浜市のものは最後まで黒字運営であったが、他都市のほとんどのトロリーバスが廃止され、車両部品の調達や施設関係の維持 |
しかし架線下においてしか走れないため、道路交通量の増加とともに走行に困難をきたすようになり、また性能の良いエンジンを持った大型のバスの開発が進んだことなどから、順次廃止されていった。都市トロリーバスで最後に廃止されたのは、[[横浜市交通局]]のもので[[1972年]]のことである。なお[[横浜市]]のそれは開業も[[1959年]]で、これもまた都市交通においては日本最後のものであった。なお、横浜市のものは最後まで黒字運営であったが、他都市のほとんどのトロリーバスが廃止され、車両部品の調達や施設関係の維持および費用に困難を来たすことが予測されたため、廃止となった。 |
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現在、日本国内では都市交通としてのトロリーバスは存在せず、山岳地帯の[[立山黒部アルペンルート]]における[[立山黒部貫光]][[立山黒部貫光無軌条電車線|立山トンネルトロリーバス]]([[室堂駅]] - [[大観峰駅]])と[[関西電力]][[関電トンネルトロリーバス]]([[黒部ダム駅]] - [[扇沢駅]])の2路線(いずれも鉄道事業法適用の鉄道)が残るだけである。前者については元々普通の[[ディーゼルエンジン|ディーゼル]]バスが運行されていたが、全区間がトンネルであるため換気が大変なことと、周辺が[[国立公園]]内であることによる自然環境への配慮から、排ガスを出さないトロリーバスに置き換えられたものであり、後者は長大トンネルにおける排気ガスの問題から採用されたものである。 |
現在、日本国内では都市交通としてのトロリーバスは存在せず、山岳地帯の[[立山黒部アルペンルート]]における[[立山黒部貫光]][[立山黒部貫光無軌条電車線|立山トンネルトロリーバス]]([[室堂駅]] - [[大観峰駅]])と[[関西電力]][[関電トンネルトロリーバス]]([[黒部ダム駅]] - [[扇沢駅]])の2路線(いずれも鉄道事業法適用の鉄道)が残るだけである。前者については元々普通の[[ディーゼルエンジン|ディーゼル]]バスが運行されていたが、全区間がトンネルであるため換気が大変なことと、周辺が[[国立公園]]内であることによる自然環境への配慮から、排ガスを出さないトロリーバスに置き換えられたものであり、後者は長大トンネルにおける排気ガスの問題から採用されたものである。 |
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これまで四大都市圏のうち、[[九州]]には(狭義の)トロリーバスは存在しなかったが、[[熊本県]][[芦北郡]][[芦北町]]で2017年9月30日 |
これまで四大都市圏のうち、[[九州]]には(狭義の)トロリーバスは存在しなかったが、[[熊本県]][[芦北郡]][[芦北町]]で2017年9月30日から10月7日までゴルフ場や遊戯施設等で使われている電磁走行カートの[[公道]]運行実験を行った。地中に埋設された電磁誘導線による自動運転で、これは原理的には走行中に外部から給電するという点でトロリーバスに近いものである。期間限定で変種とはいえ、九州における公道トロリーバスの嚆矢といえる。また、[[福岡県]][[みやま市]]でも2017年夏より実験を行っている。 |
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==== 法規上の扱い ==== |
==== 法規上の扱い ==== |
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[[File:Tateyama tunnel trolley bus 01.jpg|200px|thumb|立山黒部貫光立山トンネルトロリーバス]] |
[[File:Tateyama tunnel trolley bus 01.jpg|200px|thumb|立山黒部貫光立山トンネルトロリーバス]] |
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* [[立山黒部貫光]] - [[立山黒部貫光無軌条電車線|立山トンネルトロリーバス]](室堂駅 - 大観峰駅) |
* [[立山黒部貫光]] - [[立山黒部貫光無軌条電車線|立山トンネルトロリーバス]](室堂駅 - 大観峰駅) |
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* [[関西電力]] - [[関電トンネルトロリーバス]](黒部ダム駅 - 扇沢駅)(2019年4月をもって廃止予定<ref>[http://www.kepco.co.jp/corporate/pr/2017/0828_2j.html 関電トンネルにおけるトロリーバスの電気バスへの変更について] - 関西電力株式会社(2017年8月28日)</ref>。2019年4月中旬からは車載パンタグラフ方式の急速充電可能な電気バスへ置き換えられる予定である<ref>{{PDFlink|[http://www.kepco.co.jp/corporate/pr/2017/pdf/0828_2j_01.pdf 関電トロリーバスと電気バスの仕様表]}}</ref>) |
* [[関西電力]] - [[関電トンネルトロリーバス]](黒部ダム駅 - 扇沢駅)(2019年4月をもって廃止予定<ref>[http://www.kepco.co.jp/corporate/pr/2017/0828_2j.html 関電トンネルにおけるトロリーバスの電気バスへの変更について] - 関西電力株式会社(2017年8月28日)</ref>。2019年4月中旬からは車載パンタグラフ方式の急速充電可能な電気バスへ置き換えられる予定である<ref>{{PDFlink|[http://www.kepco.co.jp/corporate/pr/2017/pdf/0828_2j_01.pdf 関電トロリーバスと電気バスの仕様表]}}</ref>。) |
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上記2路線とも「[[立山黒部アルペンルート]]」内の路線である。 |
上記2路線とも「[[立山黒部アルペンルート]]」内の路線である。 |
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狭義のトロリーバス(無軌条電車)は以上の2路線となるが、雲仙ゴルフ場([[長崎県]][[雲仙市]])、ナゴパイナップルパーク([[沖縄県]][[名護市]])の「パイナップル号」、古宇利島オーシャンタワー(沖縄県[[今帰仁村]][[古宇利島]])の電動カート、とまいぱり(宮古島熱帯果樹園・沖縄県[[宮古島市]])の「トロピカルガイドツアー」は自動操縦[[ゴルフ#カート|ゴルフカート]]の一種(電磁誘導カート)ではあるが、原理的にはトロリーバスに近い。 |
狭義のトロリーバス(無軌条電車)は以上の2路線となるが、雲仙ゴルフ場([[長崎県]][[雲仙市]])、ナゴパイナップルパーク([[沖縄県]][[名護市]])の「パイナップル号」、古宇利島オーシャンタワー(沖縄県[[今帰仁村]][[古宇利島]])の電動カート、とまいぱり(宮古島熱帯果樹園・沖縄県[[宮古島市]])の「トロピカルガイドツアー」は自動操縦[[ゴルフ#カート|ゴルフカート]]の一種(電磁誘導カート)ではあるが、原理的にはトロリーバスに近い。 |
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* [[平塚市]]・[[伊勢原市]] - [[神奈川中央交通]]が平塚駅から現在の平94系統の経路で伊勢原駅を経由して[[大山登山鉄道]](未成線:[[大山観光電鉄大山鋼索線]]に接続する大山駅 - 追分駅間のロープウェイ)の大山駅に至る路線を計画していた<ref>[http://homepage2.nifty.com/asamamori/03/02/03/01/index.html 相武電鉄上溝浅間森電車庫付属資料館]</ref>。 |
* [[平塚市]]・[[伊勢原市]] - [[神奈川中央交通]]が平塚駅から現在の平94系統の経路で伊勢原駅を経由して[[大山登山鉄道]](未成線:[[大山観光電鉄大山鋼索線]]に接続する大山駅 - 追分駅間のロープウェイ)の大山駅に至る路線を計画していた<ref>[http://homepage2.nifty.com/asamamori/03/02/03/01/index.html 相武電鉄上溝浅間森電車庫付属資料館]</ref>。 |
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* [[養老鉄道養老線|養老電気鉄道]] - [[養老駅]]-[[養老公園]]間、1哩<ref>[http://www.lib.kobe-u.ac.jp/das/jsp/ja/ContentViewM.jsp?LANG=JA&METAID=00102248&POS=1&TYPE=IMAGE_FILE 二日、更に私鉄免許即日指令を発す『国民新聞』1929年7月4日](神戸大学附属図書館新聞記事文庫)</ref>計画は当時のバスでは超大型(定員24人)車両2台を日本輸送機製作所(現在の[[三菱ロジスネクスト]]・[[日本無軌道電車]]と同じ)で製作するはずであった<ref>湯口徹「幻の養老電気鉄道トロリーバス」『鉄道史料』No.131</ref>。 |
* [[養老鉄道養老線|養老電気鉄道]] - [[養老駅]]-[[養老公園]]間、1哩<ref>[http://www.lib.kobe-u.ac.jp/das/jsp/ja/ContentViewM.jsp?LANG=JA&METAID=00102248&POS=1&TYPE=IMAGE_FILE 二日、更に私鉄免許即日指令を発す『国民新聞』1929年7月4日](神戸大学附属図書館新聞記事文庫)</ref>計画は当時のバスでは超大型(定員24人)車両2台を日本輸送機製作所(現在の[[三菱ロジスネクスト]]・[[日本無軌道電車]]と同じ)で製作するはずであった<ref>湯口徹「幻の養老電気鉄道トロリーバス」『鉄道史料』No.131</ref>。 |
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ほかにも、[[熊本市]]で計画された。 |
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=== トロリーバス技術の最新動向 === |
=== トロリーバス技術の最新動向 === |
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現在はバス低床化が進んでおり、[[イリスバス]]社のCristalisなどのように[[インホイールモーター]]を用いた[[ノンステップバス|ノンステップ車]]が開発されている。 |
現在はバス低床化が進んでおり、[[イリスバス]]社のCristalisなどのように[[インホイールモーター]]を用いた[[ノンステップバス|ノンステップ車]]が開発されている。 |
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また、景観上の問題その他で架線の張れない区間用に新しい[[デュアルモード車]]も開発されている。[[ディーゼル]] [[発電機]]を搭載したトロリー給電とのハイブリッド型や[[二次電池|バッテリー]]技術の向上による[[二次電池|蓄電池]]を搭載した車両が開発され、架線のない道路でより長距離を走行できるようになった。 |
また、景観上の問題その他で架線の張れない区間用に新しい[[デュアルモード車]]も開発されている。[[ディーゼル]] [[発電機]]を搭載したトロリー給電とのハイブリッド型や[[二次電池|バッテリー]]技術の向上による[[二次電池|蓄電池]]を搭載した車両が開発され、架線のない道路でより長距離を走行できるようになった。ディーゼル発電機を搭載したハイブリッドトロリーバスは、[[ニュージーランド]]やアメリカ [[ボストン]]の[[シルバーライン]]で採用されている[[ネオプラン]]社製のものや、主にフランスで採用されているイリスバス社製のCristalisがある。中国ではバス停に併設された給電軌条にパンタグラフを押しつけてバス停で電池に充電する車両が実用化されている。[[イタリア]]では一時期[[磁力ピックアップ方式]]による路面給電式のトロリーバス ([[:it:Stream (trasporti)|Stream]]) が試験運転されたが、こちらは成績が芳しくなく本格採用には至っていない。[[ローマ]]のトロリーバスは、終端の[[テルミニ駅]]付近の往復3キロメートルに架線が張られておらずバッテリーで走行している。 |
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ディーゼル発電機を搭載したハイブリッドトロリーバスは、[[ニュージーランド]]やアメリカ [[ボストン]]の[[シルバーライン]]で採用されている[[ネオプラン]]社製のものや、主にフランスで採用されているイリスバス社製のCristalisがある。中国ではバス停に併設された給電軌条にパンタグラフを押しつけてバス停で電池に充電する車両が実用化されている。[[イタリア]]では一時期[[磁力ピックアップ方式]]による路面給電式のトロリーバス ([[:it:Stream (trasporti)|Stream]]) が試験運転されたが、こちらは成績が芳しくなく本格採用には至っていない。[[ローマ]]のトロリーバスは、終端の[[テルミニ駅]]付近の往復3kmに架線が張られておらずバッテリーで走行している。 |
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もう一つの技術革新は、ハンドル操作が不要のガイドウェイ技術の導入である。ドイツで一時期運行されていたローラー式に代わって、21世紀初頭には非接触のガイドウェイ式トロリーバスが試作されている。代表的なものは、[[光学]]式と[[磁力]]式である。光学式は地面にペイントされた白線をカメラで読み取って操舵するものである。磁力式は地面に埋め込んだ磁石を頼りに操舵するものである。前者はイリスバスの[[:it:Irisbus Civis|CIVIS]]など、後者は[[オランダ]]の[[:en:Phileas (public transport)|Phileas]]で採用されている。CIVIS・Phileasともに電気駆動のハイブリッドバスとして設計されており、トロリー給電のほか、ディーゼル発電のバスとして走行することも可能である。なお、CIVISはディーゼル発電のみのバス仕様のものしか採用<ref>[[ルーアン]]、[[ラスベガス]]で採用</ref>されていない。 |
もう一つの技術革新は、ハンドル操作が不要のガイドウェイ技術の導入である。ドイツで一時期運行されていたローラー式に代わって、21世紀初頭には非接触のガイドウェイ式トロリーバスが試作されている。代表的なものは、[[光学]]式と[[磁力]]式である。光学式は地面にペイントされた白線をカメラで読み取って操舵するものである。磁力式は地面に埋め込んだ磁石を頼りに操舵するものである。前者はイリスバスの[[:it:Irisbus Civis|CIVIS]]など、後者は[[オランダ]]の[[:en:Phileas (public transport)|Phileas]]で採用されている。CIVIS・Phileasともに電気駆動のハイブリッドバスとして設計されており、トロリー給電のほか、ディーゼル発電のバスとして走行することも可能である。なお、CIVISはディーゼル発電のみのバス仕様のものしか採用<ref>[[ルーアン]]、[[ラスベガス]]で採用</ref>されていない。 |
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{{Main2|日本については歴史・現況節の「[[#現存路線|日本]]」の節を}} |
{{Main2|日本については歴史・現況節の「[[#現存路線|日本]]」の節を}} |
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東南アジアでは唯一シンガポールで運行されていたが、1962年に廃止された。 |
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[[アジア太平洋]]では(狭義の)トロリーバスが廃止傾向にある。その一方で、変種に当たる電磁走行カートやオンライン電気自動車の運行が始まっている。 |
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==== 中華人民共和国 ==== |
==== 中華人民共和国 ==== |
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==== モンゴル国 ==== |
==== モンゴル国 ==== |
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* [[ウランバートル]] |
* [[ウランバートル]] |
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** バスと |
** バスとともに市営のウランバートル市交通局で運行。車体などを製造しているのは、国営の「電気軌道」社。 |
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** [[ウランバートル駅]] - ボタニク間を運行するトロリーバスは300トゥグルク。 |
** [[ウランバートル駅]] - ボタニク間を運行するトロリーバスは300トゥグルク。 |
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* ブリャンスク |
* ブリャンスク |
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* ノヴゴロド |
* ノヴゴロド |
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ロシア国内ではこの |
ロシア国内ではこのほかの多くの都市でもトロリーバスが運行されている。 |
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=== アメリカ大陸 === |
=== アメリカ大陸 === |
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* [[シアトル]] |
* [[シアトル]] |
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* [[ボストン]] - 厳密には[[ケンブリッジ (マサチューセッツ州)|ケンブリッジ]]市、「[[マサチューセッツ湾交通局|ボストン都市圏の交通網]]の一部」として運行されている。 |
* [[ボストン]] - 厳密には[[ケンブリッジ (マサチューセッツ州)|ケンブリッジ]]市、「[[マサチューセッツ湾交通局|ボストン都市圏の交通網]]の一部」として運行されている。 |
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* [[フィラデルフィア]] - 運行停止中 |
* [[フィラデルフィア]] - 運行停止中。 |
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* [[デイトン (オハイオ州)|デイトン]] |
* [[デイトン (オハイオ州)|デイトン]] |
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[[File:Trolleybus 139 du Réseau de piatra Neamt.jpg|thumb|right|以前はTCL[[リヨン]]が運営していた[[ルノー]]ER100トロリーバス([[ピアトラ・ネアムツ]]、2017年)]] |
[[File:Trolleybus 139 du Réseau de piatra Neamt.jpg|thumb|right|以前はTCL[[リヨン]]が運営していた[[ルノー]]ER100トロリーバス([[ピアトラ・ネアムツ]]、2017年)]] |
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==== オランダ ==== |
==== オランダ ==== |
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* [[アーネム]] - ディーゼルバスとトロリーバスの機構を併せ持つ「デュオバス」が導入されている |
* [[アーネム]] - ディーゼルバスとトロリーバスの機構を併せ持つ「デュオバス」が導入されている。 |
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==== フランス ==== |
==== フランス ==== |
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* [[サン=テティエンヌ]] - LRTとの交差がある。 |
* [[サン=テティエンヌ]] - LRTとの交差がある。 |
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* [[リモージュ]] |
* [[リモージュ]] |
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* [[ナンシー]]、[[カーン]] - ゴムタイヤトラムの一種の[[ゴムタイヤトラム#TVR|TVR]]が郊外区間でトロリーバスとして運行 |
* [[ナンシー]]、[[カーン]] - ゴムタイヤトラムの一種の[[ゴムタイヤトラム#TVR|TVR]]が郊外区間でトロリーバスとして運行。 |
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==== イタリア ==== |
==== イタリア ==== |
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* [[ローマ]] - 2005年に新規開業した。テルミニ駅付近約 |
* [[ローマ]] - 2005年に新規開業した。テルミニ駅付近約1キロメートルは架線を張らずバッテリーで走行する。 |
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* [[ミラノ]] |
* [[ミラノ]] |
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* [[ヴェンティミリア]] - [[サンレーモ]] |
* [[ヴェンティミリア]] - [[サンレーモ]] |
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* [[アンコーナ]] |
* [[アンコーナ]] |
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* [[ナポリ]] |
* [[ナポリ]] |
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* [[バーリ]] - 休止中 |
* [[バーリ]] - 休止中。 |
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* [[カリャリ]] |
* [[カリャリ]] |
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* [[ルツェルン]] |
* [[ルツェルン]] |
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* [[ローザンヌ]] |
* [[ローザンヌ]] |
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スイス国内ではこの |
スイス国内ではこのほかの都市でもトロリーバスが運行されている。 |
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==== スペイン ==== |
==== スペイン ==== |
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==== ベラルーシ ==== |
==== ベラルーシ ==== |
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* [[ミンスク]]など |
* [[ミンスク]] |
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==== ウクライナ ==== |
==== ウクライナ ==== |
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* [[キエフ]] |
* [[キエフ]] |
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* [[リヴィウ]] |
* [[リヴィウ]] |
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など |
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==== エストニア ==== |
==== エストニア ==== |
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2018年4月21日 (土) 02:51時点における版
トロリーバス (英: trolleybus、米: trolley bus)とは、道路上空に張られた架線から取った電気を動力として走るバスを指す。「トロリー」とは集電装置のこと。外観も操縦法もバスに近い。無軌条電車(むきじょうでんしゃ)とも言い、略してトロバスとも呼ばれる。
概要
トロリーバスは路面電車とバスの長所をもった交通機関で、排気ガスを出さない、軌道を敷設する必要がない、などの長所を持つ。しかし、走行路線上はほかの車より優先し、交通量が多い道路や幅が狭い道路では渋滞を招くため、広い道路での少量の輸送に向いている。現在は自動車交通量の増加に伴って性能が良いディーゼルエンジンやハイブリッドを用いた大型路線バスの出現とともに廃止が進んでおり、日本では市街地を走るトロリーバス路線は全て廃止されている。しかし、道幅が広く車が比較的少ない社会主義国・旧社会主義国の都市には今も多く残されている。
給電用の架線が張れない場所で走行するための補助エンジンを持つものもある。このエンジンは発電用ではなく、車両を直接推進するために用いられ、日本でもかつて都営トロリーバスで、電化された鉄道の踏切を渡るために使用するものがあった。最近では、ディーゼル 発電機を搭載したハイブリッド型や蓄電池を搭載した車両が開発され、架線がない道路でより長距離を走行できるようなものもある。中国 北京市では、王府井の繁華街の景観対策や長安街の横断対策(建国記念日である国慶節や節目の年には大規模な軍事パレードがあるため、架線を張れない)に利用されている。
構造
道路上の架線(トロリーワイヤ = trolley wire)から棹状の集電装置(トロリーポール = trolley pole)を用いて集電して電動機を回し、動力とする。このトロリーから給電を受け走ることから「トロリーバス」と呼ばれる。トロリーポール先端部の架線と接触する部分は、ごく初期においては路面電車と同様な滑車(トロリーホイール = Trolley wheel)が用いられたが、トロリーバスは道路状況によっては架線の直下を大きく外れて走る必要があるため、滑車では架線への追従性が不十分であり、U字断面で自由に回転できるスライダー(摺り板)式が開発され、普及した。
タイヤは普通の自動車と同じゴムタイヤである。外観も屋根上のトロリーポール以外は普通のバスとほぼ同じだが、動力源は電車に等しい。ただ、普通の電車と違って線路にアースさせることができないため、2本のトロリーポールをそれぞれ並行する架線に当てている。
トロリーポールの剛性と架線の剛性の問題から、カーブを曲がる時などに速度を出しすぎたり、急カーブを切ろうとすると、しばしトロリーポールが架線から外れてしまうことがあり、その場合は一旦車両を停止させ、乗務員(運転士や車掌)が車両の後ろに回り、トロリーポールのケーブルを引っぱって、架線にトロリーポールを引っ掛け直す必要がある。架線を外れたポールが吊線(スパン ワイヤー)を切断することを防止するため、離線時のポールの上昇を防止するキャッチャーや、ぜんまいばねの働きで引きひもを巻き取り、ポールを下降させるリトリーバー(レトリーバー)が車体後部に設けられている。また離線をしなかった場合でも、車線を間違えた場合や、わずかなトロリーポールの揺れ等で、行くべき方向と異なる側の架線に繋がってしまった場合も、手動でトロリーポールを下ろして正規の架線に繋ぎ戻す必要がある。
なお、前述の理由で離線した時に安全で交通の妨げにならない場所まで車両を移動するとき、部分的に架線を取り付けることのできない区間(鉄道の電化区間にある踏切など)を走行するとき、道路工事、事故、火災、災害などで本来の路線の道路が通行止めになった際、一時的に路線外の道路を使用して迂回するときなどのため、補助エンジンやバッテリーを搭載している車両が主流になっている。また、かつては車体の絶縁が不十分であったことから、しばしば漏電を起こして乗客や運転士が感電することもあった。
類似交通機関との比較
路面電車との比較
長所
- 軌道が必要ないため、その建設やメンテナンスが不要。
- 軌道が必要ないため、ある程度障害物を避けることができる。
- ゴム製タイヤで走行するため、沿線への振動や騒音が少ない。
- ゴム製タイヤで走行するため、急勾配の斜面も登ることができる。
- ゴム製タイヤで走行するため、路面との摩擦が大きく加減速性能がよい。
- 前輪の方向を変えて曲がるため、急カーブでも走行できる。
短所
- タイヤがゴム製のため、転がり抵抗が大きいため、消費電力が多い。
- ゴム製のタイヤのため、鉄輪に比べ磨耗が激しく、比較的頻繁に交換しなければならない。
- トロリーポールによって集電を行うため、走行中に架線から外れることがある。
バス(内燃機関)との比較
長所
- 電動機で走行するため、直接排気ガスを出さない。
- 重いバッテリーを積まなくてよい電気自動車のようなもので、(発送電も含めて)総合的な二酸化炭素排出量が少ない。
- 電動機で走行するため、内燃機関の運転費に比べ安く済む。
- 電動機で走行するため、騒音が少ない。
- 電動機で走行するため、変速振動がない。
- 電動機で走行するため、燃料補給が不要。
- 起動時から大トルクを出力できる。
- パワーパック(電動機・制御装置)が占める割合が比較的小さくて済む。
- 内燃機関式のバスと比べてメンテナンス項目が少なく、車体寿命が長い。
短所
- 架線が必要なため、その敷設や維持のために費用や時間がかかる。
- 架線が必要なため、架線が沿線の景観を損ねる。
- 架線から集電するため、変電施設の設置が必要。
- 架線から集電するため、コースからずれる距離に制限がある。
ただし、現在はバッテリーや補助動力などを併用したものも開発されており、必ずしも架線からの常時給電が必要ではなくなっている。
歴史及び現況
アメリカ合衆国
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ヨーロッパ諸国
1882年4月29日に、ドイツのヴェルナー・フォン・ジーメンスがベルリンで540メートルの区間で運行を開始したのが世界初のトロリーバスとされる[1]("エレクトロモト"の試験運行)。開放式馬車をそのまま用いた形態となっていた[1]。この実験は同年6月13日まで続けられた。この実験の後、ヨーロッパ各地で実験が行われ、アメリカ合衆国などにも伝わった。
1900年代初めにはフランスのリヨンでトロリーポールを使用したトロリーバスが営業を開始した[1]。その後各国で実用化された。このときは路面電車に準じた車体スタイルであった[2]。
ドイツ
ドイツはトロリーバスの発祥の国でありポツダムなどでは都市交通として活躍している[1]。
イギリス
イギリスではかつてはロンドン市内にも2階建てトロリーバスが見られた。イギリスのトロリーバスは2階建て仕様車が多いのが特徴であった。しかし、都市交通でのトロリーバスは全廃している[1]。
ロシア
ロシアの首都モスクワは路線延長1251キロメートル、保有車両1,851両で、年間6億5千万人を輸送する世界最大のトロリーバス都市である[1]。
旧ソビエト連邦などでは貨物運送目的のトロリートラックが採用されている例がある。
日本
歴史
日本においては、1928年に阪神急行電鉄(現、阪急電鉄)花屋敷駅(現在は雲雀丘駅と統合されて雲雀丘花屋敷駅)と新花屋敷(現在の川西市満願寺町あたり)の間1.3キロメートルを結ぶ区間で運行を開始した日本無軌道電車が初とされる。当時この付近では温泉が湧いており、それを開発した温泉宿・遊園地へのアクセス路線として、当時のバスでは登坂不可能な急勾配を越えるためのものだった。しかし営業は思わしくなく、開業わずか4年で廃線となった。
都市交通機関として初めて開業したのは、1932年の京都市電気局(後、京都市交通局)である。その後しばらくこの路線が日本唯一のトロリーバス路線となったが、戦後になっていくつかの大都市にトロリーバス路線が開業した。その背景には、当時の内燃機関バスは大型化には対応していたが、依然として出力性能が低く、頻繁な整備が必要なうえ、騒音や振動にも改善の必用がある状況であったことから、電車の技術を応用して車体の大型化に対応できるトロリーバスに期待が集まったことと、路面電車に比べて建設費が1/3ですむことなどがあったとされる。
しかし架線下においてしか走れないため、道路交通量の増加とともに走行に困難をきたすようになり、また性能の良いエンジンを持った大型のバスの開発が進んだことなどから、順次廃止されていった。都市トロリーバスで最後に廃止されたのは、横浜市交通局のもので1972年のことである。なお横浜市のそれは開業も1959年で、これもまた都市交通においては日本最後のものであった。なお、横浜市のものは最後まで黒字運営であったが、他都市のほとんどのトロリーバスが廃止され、車両部品の調達や施設関係の維持および費用に困難を来たすことが予測されたため、廃止となった。
現在、日本国内では都市交通としてのトロリーバスは存在せず、山岳地帯の立山黒部アルペンルートにおける立山黒部貫光立山トンネルトロリーバス(室堂駅 - 大観峰駅)と関西電力関電トンネルトロリーバス(黒部ダム駅 - 扇沢駅)の2路線(いずれも鉄道事業法適用の鉄道)が残るだけである。前者については元々普通のディーゼルバスが運行されていたが、全区間がトンネルであるため換気が大変なことと、周辺が国立公園内であることによる自然環境への配慮から、排ガスを出さないトロリーバスに置き換えられたものであり、後者は長大トンネルにおける排気ガスの問題から採用されたものである。
これまで四大都市圏のうち、九州には(狭義の)トロリーバスは存在しなかったが、熊本県芦北郡芦北町で2017年9月30日から10月7日までゴルフ場や遊戯施設等で使われている電磁走行カートの公道運行実験を行った。地中に埋設された電磁誘導線による自動運転で、これは原理的には走行中に外部から給電するという点でトロリーバスに近いものである。期間限定で変種とはいえ、九州における公道トロリーバスの嚆矢といえる。また、福岡県みやま市でも2017年夏より実験を行っている。
法規上の扱い
日本の法令上は無軌条電車(むきじょうでんしゃ)とされ鉄道として扱われている。かつては無軌道電車(むきどうでんしゃ)と呼ばれていたが、「無軌道」には「常軌を逸した」という意味もあり悪い印象を与えるとして「無軌条電車」に改められた。1947年以降無軌条電車という鉄道に分類され、軌道法または鉄道事業法が適用される。無軌条電車運転規則のほか、市街地などの一般公道を走行する場合は、路面電車と同様道路交通法に則って運行される。運転士は大型二種免許に加え、動力車操縦者運転免許(無軌条電車運転免許)も取得しなければならない。大型二種運転免許を保持している者に対しては、無軌条電車運転免許の技能試験以外の試験が免除される(かつては試験すべてが免除されたが、2009年の省令改正により技能試験は免除対象外となった)。なお2001年に開業したバス車両を利用した案内軌条式鉄道(ガイドウェイバス)である名古屋ガイドウェイバスも、「電気車」ではないが、法規上はこれらに分類されている。
現存路線
- 立山黒部貫光 - 立山トンネルトロリーバス(室堂駅 - 大観峰駅)
- 関西電力 - 関電トンネルトロリーバス(黒部ダム駅 - 扇沢駅)(2019年4月をもって廃止予定[3]。2019年4月中旬からは車載パンタグラフ方式の急速充電可能な電気バスへ置き換えられる予定である[4]。)
上記2路線とも「立山黒部アルペンルート」内の路線である。 狭義のトロリーバス(無軌条電車)は以上の2路線となるが、雲仙ゴルフ場(長崎県雲仙市)、ナゴパイナップルパーク(沖縄県名護市)の「パイナップル号」、古宇利島オーシャンタワー(沖縄県今帰仁村古宇利島)の電動カート、とまいぱり(宮古島熱帯果樹園・沖縄県宮古島市)の「トロピカルガイドツアー」は自動操縦ゴルフカートの一種(電磁誘導カート)ではあるが、原理的にはトロリーバスに近い。
かつてトロリーバスが存在した都市
- 東京都区部 - 東京都交通局(都営トロリーバス)
- 川崎市 - 川崎市交通局(川崎市営トロリーバス)
- 横浜市 - 横浜市交通局(横浜市営トロリーバス)
- 名古屋市 - 名古屋市交通局(名古屋市営トロリーバス)
- 京都市 - 京都市交通局(京都市営トロリーバス)
- 大阪市 - 大阪市交通局(大阪市営トロリーバス)
- 宝塚市・川西市 - 日本無軌道電車
未成線
- 長岡市 - 長岡市(長岡市営無軌条電車)
- 千葉市[5]
- 西宮市 - 摂津電気自動車(阪神電気鉄道傘下)
- 姫路市 - 姫路市が姫路市駅前 - 伊伝居 - 仁豊野と錦町 - 下手野、本町 - 市川橋通を計画するも[6]1953年に未開業線廃止となる[7]。
- 平塚市・伊勢原市 - 神奈川中央交通が平塚駅から現在の平94系統の経路で伊勢原駅を経由して大山登山鉄道(未成線:大山観光電鉄大山鋼索線に接続する大山駅 - 追分駅間のロープウェイ)の大山駅に至る路線を計画していた[8]。
- 養老電気鉄道 - 養老駅-養老公園間、1哩[9]計画は当時のバスでは超大型(定員24人)車両2台を日本輸送機製作所(現在の三菱ロジスネクスト・日本無軌道電車と同じ)で製作するはずであった[10]。
ほかにも、熊本市で計画された。
トロリーバス技術の最新動向
現在はバス低床化が進んでおり、イリスバス社のCristalisなどのようにインホイールモーターを用いたノンステップ車が開発されている。
また、景観上の問題その他で架線の張れない区間用に新しいデュアルモード車も開発されている。ディーゼル 発電機を搭載したトロリー給電とのハイブリッド型やバッテリー技術の向上による蓄電池を搭載した車両が開発され、架線のない道路でより長距離を走行できるようになった。ディーゼル発電機を搭載したハイブリッドトロリーバスは、ニュージーランドやアメリカ ボストンのシルバーラインで採用されているネオプラン社製のものや、主にフランスで採用されているイリスバス社製のCristalisがある。中国ではバス停に併設された給電軌条にパンタグラフを押しつけてバス停で電池に充電する車両が実用化されている。イタリアでは一時期磁力ピックアップ方式による路面給電式のトロリーバス (Stream) が試験運転されたが、こちらは成績が芳しくなく本格採用には至っていない。ローマのトロリーバスは、終端のテルミニ駅付近の往復3キロメートルに架線が張られておらずバッテリーで走行している。
もう一つの技術革新は、ハンドル操作が不要のガイドウェイ技術の導入である。ドイツで一時期運行されていたローラー式に代わって、21世紀初頭には非接触のガイドウェイ式トロリーバスが試作されている。代表的なものは、光学式と磁力式である。光学式は地面にペイントされた白線をカメラで読み取って操舵するものである。磁力式は地面に埋め込んだ磁石を頼りに操舵するものである。前者はイリスバスのCIVISなど、後者はオランダのPhileasで採用されている。CIVIS・Phileasともに電気駆動のハイブリッドバスとして設計されており、トロリー給電のほか、ディーゼル発電のバスとして走行することも可能である。なお、CIVISはディーゼル発電のみのバス仕様のものしか採用[11]されていない。
フランスのナンシーではボンバルディア・トランスポーテーションが開発した“TVR”というシステムのゴムタイヤトラムが採用されている。これは一本の案内レールに沿ってゴムタイヤで走行する路面電車に近いものだが、一部区間は案内レールがなくトロリーバスのような走行をしている。ただし、案内レールへの接続トラブルが頻発したため、TVRはナンシーとカーンの2都市のみの採用に留まっている。また、ガイドレールのカーブ区間で脱輪する事故が相次ぐなど、高速走行ができないという欠点も指摘されている。
また、近年普及しているハイブリッドバスの技術開発はトロリーバスにも大きな影響を与えているが、特にトロリーバスへのディーゼル発電機やバッテリーの搭載は、ハイブリッドバスや非接触充電式のバッテリーのみで走行するバスに比べ、頻繁な充放電による電池の劣化・電池交換コストが少ない点で評価できる。
トロリーバスが存在する主な都市
アジア
東南アジアでは唯一シンガポールで運行されていたが、1962年に廃止された。韓国には(狭義の)トロリーバスはないが、ソウル近郊のソウル大公園に(走行中に外部から給電するという点でトロリーバスと類似する)オンライン電気自動車の「ぞう列車」が運行されている。アジア太平洋では(狭義の)トロリーバスが廃止傾向にある。その一方で、変種に当たる電磁走行カートやオンライン電気自動車の運行が始まっている。
中華人民共和国
なお、中国ではトロリーバスのことを「無軌電車」または単に「電車」という。
北朝鮮
北朝鮮の標準語(文化語)では「無軌道電車」(무궤도 전차、ムグェドジョンチャ、Mugwedo jŏncha)という(韓国側では「トロリーバス」(트롤리버스、トゥロルリボス、Teurolli beoseu))。
モンゴル国
ネパール
- カトマンズ
- 2009年まで運行していた。
キルギス
ロシア
- ウラジオストク
- ハバロフスク
- イルクーツク
- ノヴォシビルスク
- モスクワ
- サンクトペテルブルク
- ペトロザヴォーツク
- カルーガ
- エカテリンブルク
- アバカン
- アルマヴィル
- アストラハン
- ベルゴロド
- ブリャンスク
- ノヴゴロド
ロシア国内ではこのほかの多くの都市でもトロリーバスが運行されている。
アメリカ大陸
カナダ
アメリカ合衆国
- サンフランシスコ - サンフランシスコ市営鉄道
- シアトル
- ボストン - 厳密にはケンブリッジ市、「ボストン都市圏の交通網の一部」として運行されている。
- フィラデルフィア - 運行停止中。
- デイトン
アメリカ国内には観光地を中心にトロリーバスまたはトロリーと称するバス(en:Tourist trolley)が多く運行されているが、これらはレトロ調の車体を使用したディーゼルエンジンまたはガソリンエンジンの通常のバスである。
また、これらの都市での営業運転だけでなく、イリノイ鉄道博物館などのように旧型のトロリーバスの動態保存に取り組んでいる団体もある。
メキシコ
ブラジル
チリ
オセアニア
ニュージーランド
- ウェリントン - 2017年に廃止。
ヨーロッパ
オランダ
- アーネム - ディーゼルバスとトロリーバスの機構を併せ持つ「デュオバス」が導入されている。
フランス
- リヨン - フランス最大のトロリーバス路線網を持つ。LRTとの交差がある。
- サン=テティエンヌ - LRTとの交差がある。
- リモージュ
- ナンシー、カーン - ゴムタイヤトラムの一種のTVRが郊外区間でトロリーバスとして運行。
イタリア
- ローマ - 2005年に新規開業した。テルミニ駅付近約1キロメートルは架線を張らずバッテリーで走行する。
- ミラノ
- ヴェンティミリア - サンレーモ
- ラ・スペーツィア
- ジェノヴァ
- ボローニャ
- モーデナ
- パルマ
- リーミニ
- アンコーナ
- ナポリ
- バーリ - 休止中。
- カリャリ
ドイツ
ギリシャ
ノルウェー
オーストリア
スイス
スイス国内ではこのほかの都市でもトロリーバスが運行されている。
スペイン
- カステリョン・デ・ラ・プラナ - 2008年開業。光学ガイド式。
ベラルーシ
など。
ウクライナ
など。
エストニア
リトアニア
ラトビア
チェコ
など。
スロヴァキア
など。
ハンガリー
など。
セルビア
ボスニア・ヘルツェゴビナ
ブルガリア
モルドバ
主なトロリーバスの製造メーカー
- 大阪車輌工業(日本) - 日本唯一のトロリーバス製造メーカー。立山黒部貫光8000形無軌条電車や関西電力300形無軌条電車を製造した。
- イリスバス(Irisbus、フランス) - ルノーとフィアット・イベコのバス部門が合流したバス製造会社。現在はフィアット資本。トロリーバスはホイルインモーターとディーゼルハイブリッドが特徴のCristalisと、光学式ガイドのCIVISを製造。
- ネオプラン(Neoplan、ドイツ) - ドイツの老舗メーカー。ドイツやスイスへの納入実績が多い。
- ヘス(Hess、スイス) - Light Tramという3連接の大型トロリーバスを開発した。
- ソラリス(Solaris、ポーランド) - 東欧改革で誕生した新興のバス製造会社。トロリーバスは、トロリーノ (Trolino) ブランドで製造。ローマへの納入実績がある。
脚注
- ^ a b c d e f “トロバス名鑑(黒部ダムオフィシャルサイト)”. 関西電力. 2017年9月28日閲覧。
- ^ West Yorkshire BBC
- ^ 関電トンネルにおけるトロリーバスの電気バスへの変更について - 関西電力株式会社(2017年8月28日)
- ^ 関電トロリーバスと電気バスの仕様表 (PDF)
- ^ 崙書房『ちばの鉄道一世紀』より
- ^ 「運輸省告示第10号」『官報』1951年1月19日(国立国会図書館デジタルコレクション)
- ^ 森口誠之『鉄道未成線を歩く〈私鉄編〉』JTB、2001年、p.178
- ^ 相武電鉄上溝浅間森電車庫付属資料館
- ^ 二日、更に私鉄免許即日指令を発す『国民新聞』1929年7月4日(神戸大学附属図書館新聞記事文庫)
- ^ 湯口徹「幻の養老電気鉄道トロリーバス」『鉄道史料』No.131
- ^ ルーアン、ラスベガスで採用
関連作品
- こちら葛飾区亀有公園前派出所 - 第114巻に、東京都内をトロリーバスが運行していた時代を描いた「トロバス物語の巻」(第1098話)を収録。テレビアニメ版でも「トロバス物語」が放送された。
関連項目
外部リンク
- 立山黒部アルペンルート・各会社案内
- 黒部ダムオフィシャルサイト 電気で走る日本唯一のトロリーバス - 関電トンネルトロリーバスを中心として日本と世界のトロリーバスについて載っている。