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「列車集中制御装置」の版間の差分

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=== JR西日本 ===
=== JR西日本 ===
* [[アーバンネットワーク運行管理システム]](SUNTRAS)導入路線や一部路線を除いた大半の路線でCTC化完了。ほとんどが[[自動進路制御装置|PRC]]を併用。
* [[運行管理システム (JR西日本)]](SUNTRAS)導入路線や一部路線を除いた大半の路線でCTC化完了。ほとんどが[[自動進路制御装置|PRC]]を併用。
<!--山陽新幹線は列車運行管理システム「新幹線運行管理システム」導入路線-->
<!--山陽新幹線は列車運行管理システム「新幹線運行管理システム」導入路線-->
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* [[横浜線]] - [[東神奈川駅]](除)〜[[八王子駅]](除)間。[[2015年]]7月12日にATOSへ移行。
* [[横浜線]] - [[東神奈川駅]](除)〜[[八王子駅]](除)間。[[2015年]]7月12日にATOSへ移行。
* [[京葉線]](支線含む) - [[東京駅]]〜[[蘇我駅]](除)間。[[2016年]]9月25日にATOSへ移行。拠点式CTC(拠点駅にある信号所で複数駅を制御)と旅客案内機能を有するPRCによる当時最先端のシステムだった。
* [[京葉線]](支線含む) - [[東京駅]]〜[[蘇我駅]](除)間。[[2016年]]9月25日にATOSへ移行。拠点式CTC(拠点駅にある信号所で複数駅を制御)と旅客案内機能を有するPRCによる当時最先端のシステムだった。
* [[片町線]] - [[祝園駅]](除)〜[[松井山手駅]]間。[[2009年]]に片町線支線が、[[2011年]]に片町線全線が[[アーバンネットワーク運行管理システム|SUNTRAS]]へ移行。
* [[片町線]] - [[祝園駅]](除)〜[[松井山手駅]]間。[[2009年]]に片町線支線が、[[2011年]]に片町線全線が[[運行管理システム (JR西日本)|SUNTRAS]]へ移行。


== 私鉄、公営路線で現在使用中の主な路線 ==
== 私鉄、公営路線で現在使用中の主な路線 ==

2020年8月21日 (金) 09:13時点における版

列車集中制御装置(れっしゃしゅうちゅうせいぎょそうち、通称CTC:Centralized Traffic Control)とは、鉄道において路線・一定区間の単位で信号分岐器連動装置を運転指令所又は列車制御所にて遠隔制御できるようにしたシステムをいう。また、JR各社において、このシステムの中央装置を設置した箇所は一般的にCTCセンターとよばれ、CTCセンターで指令業務を行う職員をCTC指令という。

概要

通常は、駅構内の分岐器や信号の操作は各停車場信号扱い所に設置された連動制御盤を駅運転取扱者が操作を行う(これを「駅単独てこ扱い」という)。しかし、このシステムでは各停車場に駅運転取扱者が必要になるうえ、かつての運転指令所は列車の運行状況は駅と鉄道電話で連絡を行いながら把握するという、指令所と言いながらも駅のバックアップを受けなければ指令業務が出来ないという状態であった。

CTCを用いた列車制御は、連動駅に信号機・転轍機・軌道回路と接続している駅装置を設け、駅装置と中央制御所のCTC中央装置との間を1対又は2対の通信ケーブルで結んで情報の送受信[1]を行ない、中央制御所のCTCセンターに列車の在線状況をリアルタイムで表示させる列車集中表示盤と、その状況を元に運転取扱者が各駅の信号・分岐器の遠隔操作を行う列車集中制御盤が設置されていて、それにより、CTCセンターから進路制御を行う。しかしこの装置だけでは、各駅で行っていた信号や分岐器の操作が一箇所で可能になっただけであって、本来判断作業に専念しなければならないCTC指令が、信号や分岐器の操作も行わなくてはならない。よって現在では、CTC装置に自動進路制御装置 (PRC) 等を付加することで、実際の信号扱いを自動化している路線もある。また、併設されている車両基地へ車両を出入庫させるための信号操作を頻繁にしているなど特別な理由のある駅では、信号の操作をCTCによる制御から切り離して駅での取扱いを行っている(表示駅という)。これらの駅・CTCセンターは在線位置の把握のみを行う。また、各連動駅には、駅において手動で進路を取扱う為の連動制御盤を設置しているが、普段は中央装置の列車集中制御盤で制御されるため、補助制御盤と呼ばれている。必要に応じて補助制御盤で切替キーてこを操作することにより、CTCセンターではなく駅から進路制御を行うことも可能である。

本装置の短所としては、列車無線の整備、分岐器の自動化、CTCセンターや各駅への装置設置など導入の際には相当の費用がかかることである。しかし導入後の業務効率化効果などは大きく、全国の多くの鉄道事業者がCTCを導入している。また近年は列車無線の整備はせず、乗務員にCTCセンターとの連絡用に携帯電話を持たせ、これに代えている鉄道事業者もある。

基本的なアイディアとその実現法は比較的単純であるため、歴史は意外と古く、1954年京浜急行電鉄久里浜線名古屋鉄道小牧線に日本国内で最初に導入されており、日本国有鉄道(国鉄)においては1958年(昭和33年)に伊東線に初めて導入され、1962年(昭和37年)には横浜線(当時は全線単線)に導入された。1964年(昭和39年)には東海道新幹線に開業時から導入され(東京駅16-19番線のホーム北側に設置。開業当初はホーム長が12両対応で短かった)、これを日本初の本格的かつ大規模なCTCシステムとみなす場合が多い。1960年代以降から全国の国鉄・大手私鉄各路線で幅広く導入された。当初は列車本数が少ない地方幹線への導入が主であったが、自動進路制御装置 (PRC) や列車運行管理システム (PTC) の技術が確立された1980年代以後は、首都圏などの高密度運転線区にも普及した。

2007年現在では、JRグループ各社や大手私鉄各社はもちろんのこと、第三セクター鉄道でも特殊自動閉塞式の導入により、日本の鉄道路線の大半はCTC化が完了している。ただし、システムの都合などでCTCに移行できず、駅てこ扱いを現在でも続けている鉄道事業者・路線もある。また、高速かつ高密度な輸送で知られる京浜急行電鉄は、久里浜線を除きあえて列車の集中運行管理は行わず、各駅の信号扱所での個別管理方式を堅持している。輸送障害時の迅速なダイヤ復旧などには個別管理方式が優れている、という同社の考え方である。

JRで現在使用中の主な路線

JR北海道

路線名 区間 備考
宗谷本線 永山駅南稚内駅 旭川駅〜永山駅間は列車運行管理システム導入。
石北本線 新旭川駅網走駅
根室本線 滝川駅落合駅
室蘭本線 室蘭駅沼ノ端駅
釧網本線 東釧路駅網走駅 CTCセンターとの連絡に携帯電話も併用。

JR東日本

非CTC区間
路線名 区間 備考
東海道本線 浜松町駅鶴見駅間(東海道貨物線
鶴見駅桜木町駅間(高島線
浜松町駅〜東京貨物ターミナル駅間は休止中
中央本線 甲府駅小淵沢駅
東北本線 大宮駅東大宮操車場間(東北回送線)
南武線 新鶴見信号場尻手駅間(尻手短絡線)
尻手駅〜浜川崎駅間(南武支線)
新鶴見信号場、尻手駅ともにATOS導入駅であるが
尻手短絡線は非ATOS区間
鶴見線 安善駅扇町駅
安善駅〜大川駅間(大川支線)
信越本線 高崎駅〜横川駅
上沼垂信号場新潟駅
上沼垂信号場〜東新潟港駅間(貨物支線)

上沼垂信号場〜越後石山駅



焼島駅〜東新潟港駅間は休止中
白新線 新潟駅新潟貨物ターミナル駅
只見線 会津若松駅只見駅 会津川口駅〜只見駅間は非自動区間。同区間は災害のため休止中
羽越本線 酒田駅酒田港駅間(貨物支線) 入換方式による運転
奥羽本線 土崎駅秋田港駅間(秋田港支線) 非自動区間
八戸線 八戸駅八戸貨物駅
津軽線 新中小国信号場三厩駅
常磐線 田端信号場駅隅田川駅間(田端貨物線)
南千住駅〜隅田川駅間(隅田川貨物線)
総武本線 新小岩信号場駅金町駅間(新金貨物線
新小岩信号場駅〜越中島貨物駅間(越中島支線
外房線 千葉駅蘇我駅 外房線千葉駅、蘇我駅は表示駅
(但し京葉線蘇我駅はATOS区間)
内房線 蘇我駅木更津駅 (但し京葉線蘇我駅はATOS区間)
久留里線 木更津駅上総亀山駅

JR東海

JR西日本

路線名 区間 備考
関西本線 亀山駅(除)〜加茂駅(除)間
草津線 柘植駅草津駅
加古川線 加古川駅谷川駅
紀勢本線 和歌山駅新宮駅
和歌山線 和歌山駅〜五条駅(除)間

JR四国

  • JR四国管内の全線。1991年11月にCTC化完了。

JR九州

過去に使用されていた路線

私鉄、公営路線で現在使用中の主な路線

脚注

  1. ^ 情報伝達の方法には、連動駅ごとに周波数を定めて、それに制御や表示項目の符号を与えて変調して送受信を行うチャンネル分割方式と一定数の制御と表示の項目数の情報を1つの群に纏め、各連動駅に必要な群と群数を割り当てて順番に送受信を行う時分割方式がある。
  2. ^ 運行管理システムの変革 (PDF) 東日本旅客鉄道
  3. ^ 会社要覧2019-2020/信号通信 (PDF) 東日本旅客鉄道

関連項目