「県民性」の版間の差分
編集の要約なし |
|||
46行目: | 46行目: | ||
* [[滋賀県]] - [[近江商人|近江泥棒]]。[[琵琶湖]]の[[アユ|鮎]]は外に出て大きくなる。罵り文句または[[ブラックジョーク]]として「琵琶湖の水止めるぞ」と言う([[京都市]]や[[大阪市]]に対して)。 |
* [[滋賀県]] - [[近江商人|近江泥棒]]。[[琵琶湖]]の[[アユ|鮎]]は外に出て大きくなる。罵り文句または[[ブラックジョーク]]として「琵琶湖の水止めるぞ」と言う([[京都市]]や[[大阪市]]に対して)。 |
||
* [[京都府]] - いけず(意地悪)。見栄っ張りでプライドがある。京の着倒れ。面錦に裏木綿。計算高く金に細かい。[[京の茶漬け|京のぶぶ漬け]]。 |
* [[京都府]] - いけず(意地悪)。見栄っ張りでプライドがある。京の着倒れ。面錦に裏木綿。計算高く金に細かい。[[京の茶漬け|京のぶぶ漬け]]。 |
||
* [[奈良県]] - [[ニホンジカ#奈良の寝倒れ|奈良の寝倒れ]]。奈良の建て倒れ。[[東大寺盧舎那仏像|大仏]]商売。愛知県に並ぶ豪華婚礼。[[日本 |
* [[奈良県]] - [[ニホンジカ#奈良の寝倒れ|奈良の寝倒れ]]。奈良の建て倒れ。[[東大寺盧舎那仏像|大仏]]商売。愛知県に並ぶ豪華婚礼。[[日本における自殺|自殺率]]が最下位。 |
||
* [[大阪府]] - [[大阪市|大阪]]の食い倒れ。[[堺市|堺]]の建て倒れ。現実主義。プロ野球と言えば[[阪神タイガース]]ファン([[オリックス・バファローズ]]ファンというイメージは少ない)。 |
* [[大阪府]] - [[大阪市|大阪]]の食い倒れ。[[堺市|堺]]の建て倒れ。現実主義。プロ野球と言えば[[阪神タイガース]]ファン([[オリックス・バファローズ]]ファンというイメージは少ない)。 |
||
* [[兵庫県]] - [[神戸市|神戸]]の履き倒れ。[[淡路島]]の[[瀬戸内海]]側から[[日本海]]側まで、各地域で異なる風俗習慣を持ち、兵庫県民としての連帯感が無い。 |
* [[兵庫県]] - [[神戸市|神戸]]の履き倒れ。[[淡路島]]の[[瀬戸内海]]側から[[日本海]]側まで、各地域で異なる風俗習慣を持ち、兵庫県民としての連帯感が無い。 |
2021年5月12日 (水) 05:49時点における版
県民性(けんみんせい)とは、日本の各都道府県ごとの、県民の性質や行動についての、なんらかの傾向を指す言葉である。「県」という言葉だけ使われているが、この用語では「県」という言葉にはこの用語としては特に意味は無く「都道府県民性」という事を示し、都道府県全てを対象にしている言葉である。県民性という言葉が指しているのは、考え方や気質だけでなく、摂食するものの傾向、住宅や自動車などの購買金額の差、預貯金の金額の差などの、きわめて具体的で統計的・科学的にも正確に把握しやすいものまで含んでいる概念である。要素ごとに、それがはっきりと現れる県と、漠然としてあまり明確には現れない県がある[1]。地域ごとの気質や文化の違いは古くから人々の関心を集め、調査の対象とされてきた(調査の節を参照)。
県民性を作り出す原因
各県ごとに歴史背景は大きく異なるが、県民性を作り出しているものとしては歴史や風土が挙げられる[1]。あるいはもっと具体的に、地形や気候、人口、産業といったものを原因として挙げる人もいる。地域ごとに流布状況の異なる宗派(宗教)の影響も挙げられる[2]。例えば、富山県などの北陸地方では、親鸞の創始した浄土真宗の影響が強く残っていて、人々のものの考え方、価値観に影響を及ぼしている(それが勤勉で忍耐強い県民性につながり、富山県が持ち家比率が全国一、福井県や石川県もそれに続く数字である、という分析もある)[2]。
「県民性」、かつては「お国柄」
そもそも「県民性」というのは比較的新しい言葉である。もともとは「お国柄(おくにがら)」などの言葉で呼ばれていた[3]。現在でも年配の人の中には「県民性」という言葉よりむしろ「お国柄」という言葉を好んで使う人も存在する[要出典]。
明治時代になって廃藩置県が行われるまでは、地方政治は「藩」によって支配されていた。藩の領域(領分)は、多くの場合現在の県よりも細かく分かれており、現在の方言や食文化などは、県や令制国よりも藩の領分で理解した方が理解しやすいことが多い。この名残は今にも尾を引いており、薩摩藩に一円支配された鹿児島県や、土佐藩に一円支配された高知県には独自の気風が今でも色濃く残っている一方、津軽藩と南部藩に二分されていた青森県は文化や気風も津軽と南部で全く異なっていたり、中小の藩やその飛び地が分立し幕府直轄領・旗本領・寺社領が細かく入り組んでいた長野県や千葉県、埼玉県には、明確な県民性が見出し難い一因にもなっている[要出典]。
現代でも、小学校などでは、各県の教育委員会などが作成した、地元の歴史的英雄の話を織り込んだ冊子などを小学生などに配布して読ませていたりする。そういったもので地域ごとに異なった価値観も形成されている。例えば、会津で育った子供は白虎隊側の視点で見た歴史の話を繰り返し繰り返し聞いて育つ(それに対して、山口県の子供たちは(会津の子供に比べると)白虎隊の視点に立った話はほとんど聞かされない)。愛知県の東部(三河地方)で育った人は徳川家康の側から見た歴史を、同県の西部地域(尾張地方)で育った人は織田信長や豊臣秀吉の側から見た歴史を、鹿児島県で育った子供は西郷隆盛の側から見た歴史の話を繰り返し聞かされて育ち、それが歴史観や価値観になんらかの影響を及ぼしている[要出典]。
調査
戦国時代に成立したとされる『人国記』には、当時の各地の風俗・気質の違いを律令制に基づく国ごとに記している。武田信玄はその内容を参考にして戦いを有利に進めていたともいわれている。江戸時代初期には、この『人国記』の改訂版『新人国記』も書かれた。[4]
近年では、日本放送協会による調査などが行われている。また、県別の統計データを集めたデータブック集なども複数出版されており、ビジネスマンたちはそれを活用して、ある商品が売れやすい県、売れにくい県などを考慮しつつ、県ごとの出店計画立案などに役立てている。
県民性とされる具体的な例
(ステレオタイプ的なものや既に過去のものとなったもの、県内の一部にしか該当しないものも含む)
- 北海道 - 「3日住めば道産子[5]」
- 青森県 - 津軽のじょっぱり(強情張り)[6]。
- 秋田県 - 秋田美人[7]。
- 山形県 - 芋煮会
- 宮城県 - えふりこき(見栄っ張り)。伊達者。
- 福島県 - (会津地方)会津っぽ。長州藩(現在の山口県)に嫌味。
- 茨城県 - 水戸っぽ。水戸の三ぽい(怒りっぽい・理屈っぽい・骨っぽい)。茨城の三ぽい(怒りっぽい・忘れっぽい・飽きっぽい)。
- 群馬県 - カカア天下。「上毛かるた」を暗誦できる。ギャンブル好き。
- 埼玉県 - 埼玉都民。JR線・東武鉄道・西武鉄道・埼玉高速鉄道など鉄道のほとんどが東京方面に直通しており、県内市町村の横つながりが薄い。県民の多くが自県や地域に関心が無く、さいたま市に合併した後も「旧浦和市」「旧大宮市」で対立することもあり、ダ埼玉と自虐することもある。
- 東京都 - 江戸っ子。江戸の飲み倒れ(酔い倒れ)。江戸の買い倒れ。宵越しの銭は持たない。近隣県を「ぐんたまちばらき」と侮蔑する。プロ野球と言えば読売巨人軍ファン(東京ヤクルトスワローズファンというイメージは少ない)。
- 神奈川県 - ハマッ子(横浜)、スカッ子(横須賀)、湘南ボーイ(逗子、鎌倉、藤沢、茅ヶ崎)。関東地方で唯一東京コンプレックスを持たない。各都市に個性があり、神奈川県民としての連帯感が無い。
- 新潟県 - 男と杉は育たない(新潟市)。
- 長野県 - 理屈っぽく議論好き。県歌「信濃の国」を歌える。
- 山梨県 - 甲州商人。
- 静岡県 - 静岡市など中部(駿河)は競争を好まない上品でおっとりした性格に対して、浜松市など西部(遠江)は「やらまいか」(チャレンジ精神が旺盛)。伊豆乞食・駿河詐欺・遠州強盗(金銭に窮した時の行動例とされる。飲食に窮した場合には、伊豆餓死・駿河乞食・遠州強盗となる)。
- 愛知県 - 中日ドラゴンズファン。名古屋の貯め倒れ。見栄っ張り。豪華婚礼。
- 岐阜県 - 美濃地方南西部の輪中根性。
- 三重県 - 伊勢乞食。
- 富山県 - 越中強盗。売薬。
- 石川県 - 加賀乞食。「能登はやさしや土までも[要出典]」
- 福井県 - 越前詐欺。
- 滋賀県 - 近江泥棒。琵琶湖の鮎は外に出て大きくなる。罵り文句またはブラックジョークとして「琵琶湖の水止めるぞ」と言う(京都市や大阪市に対して)。
- 京都府 - いけず(意地悪)。見栄っ張りでプライドがある。京の着倒れ。面錦に裏木綿。計算高く金に細かい。京のぶぶ漬け。
- 奈良県 - 奈良の寝倒れ。奈良の建て倒れ。大仏商売。愛知県に並ぶ豪華婚礼。自殺率が最下位。
- 大阪府 - 大阪の食い倒れ。堺の建て倒れ。現実主義。プロ野球と言えば阪神タイガースファン(オリックス・バファローズファンというイメージは少ない)。
- 兵庫県 - 神戸の履き倒れ。淡路島の瀬戸内海側から日本海側まで、各地域で異なる風俗習慣を持ち、兵庫県民としての連帯感が無い。
- 岡山県 - とにかく合理的。
- 広島県 - 熱しやすく冷めやすい。典型的な広島東洋カープファン。
- 山口県 - 権力好き。内閣総理大臣輩出日本一(9人)。
- 香川県 - 讃岐のへらこい(抜け目がない)。讃岐の賭け倒れ。
- 愛媛県 - 伊予の建て倒れ。
- 高知県 - 常識にとらわれない。酒豪。
- 福岡県 - おおまん(博多・大ざっぱの意)。博多美人(筑前)。筑豊の川筋者。目立ちたがりな筑前、保守的な豊前、粘り強い筑後[8]。
- 佐賀県 - 佐賀のふうけもん(いひゅうもん)。佐賀県人が通ったあとはペンペン草も生えない。
- 長崎県 - 横道者(おうどうもん)。異国情緒。和華蘭(わからん)文化。国際派。
- 熊本県 - 肥後の議論倒れ。肥後もっこす。
- 大分県 - 九州人の自覚が薄く、協調性に欠ける。赤猫根性。
- 宮崎県 - いもがらぼくと、日向かぼちゃ。
- 鹿児島県 - ぼっけもん。薩摩隼人。薩摩おごじょ。新しい物好き。社寺が少ない。
- 沖縄県 - 海人(うみんちゅ)、ウチナータイム(時間にルーズ)。テーゲー主義(物事をほどほどに済ませる)。国際派。
- 他、複数の県についての横断的な表現
- 「京都は過去に生き、東京は現代に生き、神戸は未来に生きる。そして大阪は今日の夕方まで生きる[9]」
- 「東京はお茶を飲んで、大阪は食事して、博多は一緒に遊んで友達になる[9]」
- 「京都十代、東京三代、大阪一代[10]」
各都道府県の県民性
出典:各都道府県の県民性の概要[11]
北海道・東北地方
(北海道)
- おおらか、素直で、新しがり屋[12]
- 明治維新後に移住した開拓者が多いため、古い因習や形式にこだわらず自由[13]
- 男女交際がとてもオープン[12]
- 男女が好きになっても、愛情を告白するのは女性の方からであって、男性の方はそれを待っているのが普通[14]
- 離婚率が高い[15]
(青森県)
- じょっぱり:辛抱強い、負けず嫌い[16]
- おしゃべりな津軽、無口な南部[17]
- ゴンボホル:酒に酔ってクダを巻いたり、ダダをこねる(酒癖はあまりよくない)[18]
- なにかトラブルがあって謝罪をしても、本心から許しているかどうかはわからない[19]
- いくら笑顔で応じてくれても、それは表面的なものに過ぎない場合がある[19]
- 自分を抑えても年長者を重んじる[19]
(岩手県)
(宮城県)
(秋田県)
- 素朴でおっとり[24]
- 男は酒飲みが多いが、酒癖は悪くない[25]
- 決断力に欠け、腰が重い[26]
- 秋田美人はおっとりしているが、芯は強い[26]
- いったん事が起これば勇敢[26]
- 初対面はなかなか打ち解けないが、一度つきあい始まれば情はこまやか[25]
(山形県)
- 人あたりのいい人情家[27]
- 最上川への愛着が強い[27]
- 争い事が嫌いで、万事丸く収めるのがうまい[28]
- 人間関係を大切にし、他人に対して疑いとか懸念はあまり持たない[28]
- 嘘を嫌う[28]
- 変化を好まず、仕事や生活の中に新しいものを取り入れるのを嫌う[28]
- 子を持っても職に就こうとする女性が多い[29]
- トラブル解決や他のセクションとの折衝はうまい[30]
(福島県)
- 浜通り・中通り・会津地方で気風が異なるため、県民性を一言で言うのは難しい[31]
- 浜通りは開放的、中通りは閉鎖的、会津地方はさらに閉鎖的[31]
- 会津人は山口県人に対しては明治維新から100年以上たっても恨みを抱いている[32]
- コツコツと粘り強く働き、理屈をこねない不言実行型が多い[33]
- 損得で動くのを嫌い、一度決めたことにはとことん従う[33]
- 女性には優しい、浮気の心配もない[33]
関東地方
(茨城県)
- ひとづきあいに計算がなく、陽気、単純、ものごとに拘らない[34]
- 茨城の三ぽい:怒りっぽい、忘れっぽい、飽きっぽい[35]
- 水戸の三ぽい:理屈っぽい、骨っぽい、怒りっぽい[35]
- 口下手でゴマスリが出来ない。表現力が乏しいために、小さな誤解が生じ摩擦が出来る[35]
- 保守的傾向、男尊女卑の風潮[36]
- いまだに幕末の精神が息づいている[36]
- 商売には弱く、儲けようという積極性や粘りに欠けている[36]
- 接待には不向き、お世辞が下手[37]
(栃木県)
- 特徴がなく、性格がはっきりしない[38]
- 保守的、正義感や道徳心も強い[38]
- (茨城と同じで)関東無敬語地帯:初対面の印象が悪くて、世渡りが下手[38]
- 地味、真面目で堅実[39]
- 江戸時代に小藩が多かったせいか男は連合して事にあたるのが苦手[39]
- 洒落や冗談好き[39]
(群馬県)
- 「カカア天下」のイメージが強いが、男も負けずに威勢がいい[40]
- 天領・幕府直轄地が多かったため綱紀が緩く、言葉が荒い、短気、熱しやすく冷めやすい[40]
- 流行に敏感で派手好み[40]
- ギャンブル好き、パチンコ王国[41]
- 金銭に淡白で金離れがよい[41]
- 案外神経質[42]
- 女性に対して横暴なところはあまりない。いざというときはちゃんと守ってくれる[42]
(埼玉県)
- 首都圏の一部として、また土地柄から伝統的中核都市が無く、はっきりした個性がない[43]
- (秩父地方)素朴、気性が激しい、忍耐強い[44]
- サツマイモに似ている:非常に素朴で泥臭いが、誰からも嫌われない[43]
(千葉県)
- 安房(県南部):戦国時代には性格がきつく、協調性に欠ける、ぶっきらぼうだった[45]
- 上総(県中央部):戦国時代には上記に加え、偏屈、勇気があり向こう見ずだった[45]
- 江戸時代になると江戸に近いこともあり、おとなしくて保守的になった[46]
- 現代では、言うべきことははっきり言う[46]
- 上記の歴史的背景から、反骨的かつ素朴で従順という二面性を持つ[46]
(東京都)
- あけっぴろげな下町人情は薄れた一方、他人に干渉しない山の手タイプが増えている[47]
- はっきりしているし、さっぱりしている[48]
- 他人に干渉はしないし、かといって冷ややかでもない[48]
- 広く浅く付き合い、干渉し合うのは嫌う[48]
- 他人をあまり信用しないし、それでいて自分がどう思われるかを気にする[49]
- どんな話題でも通り一遍のことしか話さず、感情的になるのを嫌う[49]
- あか抜けてはいるが、どこかによそよそしさが付きまとう[49]
(神奈川県)
- きわめて都会的[50]
- よそ者に対する閉鎖的な意識がない、誰でもすぐに受け入れてくれる[50]
- 全員に平等なチャンスを与えようとする傾向が強い[50]
- 付き合いが上手で、折衷案を出すのが上手い[50]
- 競争心や忍耐力はあまり強くない[50]
- 革新的、自分の権利はとことん主張する[50]
- 表面的には明るくて社交性も十分だが、お仕着せには反抗する[51]
- 精神的な充実感はかなり強い[51]
北陸地方
(新潟県)
- 地味で粘り強い、ひたむき、堅実
- コツコツと貯めこむタイプが多い
- 名より実をとる、教育にはあまり熱心でない
- 働き者だが派手さがないため、周囲から評価されにくい
- 会議では黙っていることが多いが、決定したことは忠実に遂行する
- 女性は自分をなかなか表面に出さないから、打ちとけ合うまで時間がかかる
(富山県)
- とにかくせっせとよく働く
- 団結力が強い
- 女性は家計のやりくりが上手
- よそ者に厳しい
- 仕事帰りに同僚と飲み屋に入るような「むだ」なことはあまりしない
- 一見おとなしいが、非常に我が強く負けず嫌い
- 権威を尊重する
- 夫婦以外の性的関係に厳しい
- 女性は格好だけで男性を評価しない。あくまで真面目さを重視する、その代り結婚してからはしっかり者で我慢強く、子供の教育にも熱心な妻となるから、夫は安心して家庭を任せることが出来る。
(石川県)
- 役人がモテる、市役所や県庁勤めの役人なら初めての酒場でもツケを断られることはまずない
- おっとりと上品で、しかも権力に弱い
- 他人を押しのけてでもという積極性がないぶん、ビジネスの場で置いてきぼりを食いやすい
- 性的関係には意外と厳しい
(福井県)
- 女性は日本一の働き者
- 貯蓄が盛ん、冠婚葬祭や家の新築に金をかける
- 新しいものに対しては素早く対応していく柔軟さがある
中部地方
(山梨県)
- したたか、我慢強く負けず嫌い、執念深い
- 貯蓄が多い、利にさとい
- 権威に従順で、役所への期待や信頼感が強い
- アイデアや企画力に富んだ切れ者
- 地域と非常に密着して暮らしている、義理人情に厚い
- 目先が利き、状況判断も的確だが円満さに欠ける
- 心が狭く排他的
(長野県)
- 理屈っぽい、堅物で協調性がない
- 努力家で責任感が強い
- 自主独立型だが、散り散りバラバラで自分のことしか考えない。その代り安易に他人を頼ることもない
- 考え方が極めて現実的
(岐阜県)
- 一見付き合い上手だが、なかなか腹を割っては話さない
- 金銭感覚にシビア、商売上手
- 倹約家で駆け引き上手
- 要領がいい
(静岡県)
- のんびり屋の常識人、忍耐強くはない、意思が弱い
- 根性に欠ける
- 順応性が極めて高い、明朗で開放的
- 発明家タイプのアイデア人間、企画マンタイプ
(愛知県)
- 倹約家で質素で計算高い、むだ遣いは絶対にしない
- 箪笥貯金が多い
- 流行に対しては保守的で消極的
- 閉鎖性、排他性がネック
- 東京とは、日本人が漠然とアメリカを思うのに非常に近い。大阪はソ連、千葉はメキシコ、埼玉はカナダ。名古屋人はそのように考えて生活している。
- 日頃は倹約して貯蓄に励み、冠婚葬祭ではパッと派手に金を使う
- 与えられた仕事には忠実だが、積極性に欠ける
(三重県)
- おっとり、人当たりも良くて明るい
- 覇気がない
- 暴力嫌い
- 社交性があり常識豊か
- おっとりしているようで目先は利く
- 上層部の動きには敏感で、社内の空気にもいち早く対応出来る
近畿地方
(滋賀県)
- 正直、堅実、倹約、勤勉
- 当たりは柔らかいが、実はそのソフトな外見がくせもの
- 他人行儀、しかも内に計算高さを秘めている
- 社交的に見えるが情に流されるということがない
- 同僚と酒を飲むには飲むが、最後までダラダラ付き合うことはない
(京都府)
- よそ者を受け入れない。頑固な閉鎖性
- 東京へ反発、田舎蔑視、「大阪はゲスの街」。とにかく京都以外は全部ダメ。
- 言葉の柔らかさとは裏腹の底意地の悪さ
- 極めて都会的でエリート意識、プライドが高い
- 無関心を装いつつも隣近所の動向にはしっかり聞き耳を立てるようなところがある
- 公私の区別をはっきりつけたがる。従って出世や昇進への執着はあまりない
(大阪府)
- 見栄や体裁よりも実を取る合理性がある
- 人なつっこい、庶民的、したたか
- 雑然とした印象、セカセカしている
- 人情にこだわる、顧客との関係を大切にする
- 若い男女は「好きやねん」と打ち明けてから交際が始まる。自分の気持ちをストレートに伝えるから、ケンカになったり別れたりするのも早い。
- 女性は表面的には男を立てる。けれども芯が強いから、いざとなればしっかり男性をリードする気丈夫さを持っている。
- 女性はやりくり上手、男性は勤勉
(兵庫県)
- 初物食いでおっちょこちょい
- 極めて都会的でセンスがとても良い
- 固定的な発想や権威にとらわれず、自由な感覚が身に付いている
- 企業でも個人でも、仕事さえできればすぐに認められるし、概して付き合いやすい
- 他県から嫁入りしても、近所づきあいで苦しむようなことは少ない
(奈良県)
- のんびりしている、穏やか、進取の気性に乏しい
- 一見の観光客相手では商売もずるくなる(大仏商法)
- 周囲の目をかなり気にするが、それがなかなか積極さにつながらない(奈良の寝倒れ)
(和歌山県)
- 粗野でレジスタンス精神が強い
- 拝金主義の傾向
- 保守的でまじめ
- 目標が決まると猪突猛進
中国地方
(鳥取県)
- 自分でもよく解らない人柄
- 積極性に欠ける、気が弱い
- 男性は真面目で気の弱い努力型
- 女性は地味でおとなしい
(島根県)
(岡山県)
- 上昇志向が強い、勤勉
- 万事に臨機応変、先取りする進取の気風がある
- こずるさ、せこさがある
- 教育熱心、競争好き、現実的
- 計算高く、状況判断に優れている
- 上司には調子よくて、部下には冷淡
- あまり粘り強さはない
(広島県)
- 熱しやすく冷めやすい浮気性
- 古い伝統には固執せず、どんどん新しいものを取り入れていく
- 淡白で中途半端、なあなあ・まあまあ主義
- 強い愛郷心
- バランス感覚に優れている
(山口県)
- 理論的で純粋、圧倒的な保守王国
- 二人寄よれば天下国家を論じあう
- かぼちたれるな:でかい口をきくな
- 組織の力をフルに活用する派閥名手
- 個人ではだめ、仲間がいて初めて力を発揮する
- 貯蓄熱は高い
四国地方
(徳島県)
- 県南部:穏やかで人が良く、丸い性格
- 県北部:こう見かけの割にはずるいところもある
- へらこい:狡猾な
- 金にさとい
- 一匹狼的で、互いの足を引っ張り合う
- 腹の探り合いに長けているし、手強い
(香川県)
- 飲み込みが早く機敏
- 知的水準はかなり高い、幼児教育が盛ん
- へらこい:抜け目がない
- 温和で人懐っこい
- どんな仕事でも無難にこなす
- 如才なく接待上手
- 男は夫としては安定株
(愛媛県)
- 穏やかで開放的
- おっとりしてアクがないが、次第に味わい深さが出てくる
- 万事にほどほど
- 少しおっちょこちょい
- 自由業向きの一匹狼タイプ
- アイデア豊富、センスもいい
(高知県)
- 権威に屈せず、妥協しない
- わがまま、酔狂、片意地、偏屈、大胆不敵
- 自分の意見を無理に押し通す。常識や習慣にとらわれない
- 男も女も大酒飲み、酒豪
- 白黒をはっきりさせる
- おおらかさとルーズさと無頓着さが同居している
- やるときはやる、強情だがおおらか
九州・沖縄地方
(福岡県)
- おおらかで開放的な都市型
- 福岡都市圏(博多っ子):愛想の良さとは全く逆に底意地の悪さを持っている(京都的)
- 北九州、筑豊地方は正義感が強く人情味があるが、短気
- 豊前は個人主義で人見知りをするが、優しいアイデアマンが多い
- 筑後はコツコツ型で真面目、義務感が強い
- 権威主義的なものの考え方には反発する
- どんな業種にも適応しやすいが、見かけの割に意地の悪いところもある
(佐賀県)
- まじめ、義務感も非常に強いが、そのために自分を追い詰める傾向がある
- 強気で豪放を装いたがる性格もあり、それでいて内心は弱気で臆病なところがあるから、その矛盾のために自滅するケースもある
- 外に対しては礼儀正しく道徳的だが、内面は案外利己的で、他人の不幸を喜ぶ傾向さえある
- 内に強く外に弱い
- コツコツタイプの仕事人間
- 恋愛よりも見合い向きな硬派者
- 堅物なので浮気の心配はまずない
(長崎県)
- 遊びが好き、開放的
- かなり人見知りする
- 宗教心が厚い
- 生活をゆっくり楽しむ
- 男も女も伸び伸びしている
- そこそこ仕事はこなすが、遊びや趣味にもバランスよく時間を割く
(熊本県)
- 肥後もっこす:頑固者、体制に逆らいたい、人が右と言えば左と言いたい
- 全員が「俺が俺が」と主張するためにいつまで経っても話がまとまらない、議論のための議論で終わってしまう
- 納得しないと取りかからない
- 保守的かつ個人的
- ファッション性が豊か、女性が活発
- 意外と恋愛上手
(大分県)
- 仲間同士の足の引っ張り合いが激しく、協調性に乏しい
- ぶっきらぼうだが実直
- 現状には満足せず、常に個人の理想を追い求める積極性がある
- ユーモア好きでアイデアマンが多い
- 逆境に強い
(宮崎県)
- 他人に嘘をつかない正直者
- 他人に親切でのんびり屋
- 実行力や集中力に欠ける
- 消極性、まあまあ主義
- 明るく忍耐強い
- 女性は男性よりも積極的、男性は恋愛下手
(鹿児島県)
- 頑固一徹の無骨もの
- ぼっけ者(ぼっけもん):性根の据った質実剛健の気性の持ち主、短気で怒りっぽい者
- 保守的、男尊女卑
- 仲間意識が強く閉鎖的
- 「なこかい、とぼかい、なくよか、ひっとべ」:難問に直面したとき、あれこれ考えるよりも、何はともあれやってみろ
- 情熱的で、論理よりも行動を重視する
- 一度打ちとければ人情味がある
- 夢は大きいが、実行力に難
- にと連れ:夫婦で連れ立って歩くのは軽蔑の対象(退去決議を食らい、アパートから追放された夫婦もある)が、今日では解消されつつある。
- 浮気がばれると女の方から離婚を申し出るケースが多い
- 女性は芯が強い、表向きは男を立てながらしっかりリードしていく、どちらも結婚相手としては堅実
(沖縄県)
- 非常におとなしく引っ込み思案
- 異性に対して恥ずかしがり屋ではにかみ屋の傾向が強い
- 人懐っこい、優しい
- ルーズで消極的だが、決して投げやりではない
- 身内や同郷の者同士で固まろうとする閉鎖性がある
- 競争よりも助け合いを選ぶ
- 離婚率が全国最高(2位は北海道)
- 結婚式の披露宴が壮観
- 伝統芸能の保存や継承活動が活発
留意点
文化人類学者の祖父江孝男は、「個人差の存在を忘れて、県民性を結論付けするとしたら、人種偏見の場合と同じ危険を犯すことになってしまう。しかし現実には、このような結論に飛びつく場合が多いと思う。滋賀県や大阪府の県民性に関するイメージは、近江商人や大阪商人に関する固定観念(ステレオタイプ)から生み出された部分が大きいので、平均的な県民性を考える場合には、よほど慎重にする必要がある。」との指摘を行なっている[52]。
統計学によるデータとは、県民性に関する説明に限らず、数字のままで表現されているうち(~県人の~%は....である)は正確である。だが、それを統計も知らない人に説明するために平易な言葉に置き換えて、「~県人は~の傾向がある」などと表現しはじめた段階から、(統計を知らない)受け手の側の一部に誤解が生じ始める。統計というものの性質を理解せず、「-県人の全員がその性質を持っている」と思い込む人がいるためである[53]。
時間とともに県民の性質が変化し、イメージが実態と乖離してしまうことがある。すなわち、ある段階では実像であったものが、時代の変化と伴に「虚像」になってしまっている[54]。例えば江戸っ子気質というものは、かつては確かにあったが、昭和30年代から40年代にかけて、地方から東京都への著しい人口流入、地価高騰による人々の周辺地域への移動で、東京に代々住み続けている「江戸っ子気質」は殆ど見られなくなった。あるいは「愛知県人は結婚式に非常にお金をかける」というイメージは数十年前までは統計的に見て正しかったが、現在では統計的に見て愛知県人の結婚式の費用は特に突出してはいない。
人の性質の変化する境界線が、必ずしも現在の県の区切りではなくて、もっと細分化された地域区分であることがあり、現在の県ごとに統計をとると数字でははっきりと現れず、歴史を考慮して地域を限定するとはっきりと現れることがある。例えば、滋賀県という単位で統計をとっても「近江商人」の性質は統計上はっきりとは現れないが、歴史的に近江商人が住んでいた地域に限定して(たとえば彦根市で)統計をとると「堅実」「勤勉、倹約」といったことを重んじる「近江商人」の態度が、全国でも最高ランクで、統計的にはっきりと現れる[55]。
そもそも、百数十年の歴史しか持たない府県が、千数百年の歴史を持つ令制国や郡を超越した風土を形成する括りとなるに至ったのかという大前提となる問題がある。前節の通り、「お国柄」を言い換えているに過ぎなかったり、国や郡の他にも多種多様に存在する地域性を無理やり府県という括りに当てはめたものが非常に多い。例えば、兵庫県は旧国で区分すれば摂津・但馬・丹波・播磨・淡路の5国となり(厳密には備前・美作も含まれる)、旧藩で区分すればもっと多くなる。また、筑前・筑後・豊前の3国に分かれている福岡県なども同様である。
テレビ番組
県民性は、TBSテレビの『決定!全国47都道府県超ランキングバトル!!出身県で性格診断!?ニッポン県民性発表SP』や読売テレビ(日本テレビ)の『秘密のケンミンSHOW』など民放のバラエティ番組のテーマとして扱われることがある。『秘密のケンミンSHOW』による「秘密のOSAKA」や、NHKの「ふるさと法廷~激論!お国柄の真相~」、テレビアニメ『僕の妹は「大阪おかん」』(BS朝日)では「大阪」が取り上げられている。
脚注
- ^ a b 祖父江、p.14
- ^ a b 祖父江、p.19
- ^ 広辞苑より[要ページ番号]。「他人に親切なお国柄」などという用法も掲載されている。
- ^ 注 - 現代でも『人国記』にちなんで、県民性を扱ったコンテンツで「人国記」という言葉を用いることがある(例:鉄矢のにっぽん人国記)
- ^ 3日住めば皆道産子!北海道の田舎暮らし
- ^ じょっぱりとは(コトバンク) 2011年7月4日閲覧
- ^ akita-train
- ^ 究極の県民性|福岡|Actiz(アクティズ)
- ^ a b お国ことば
- ^ ちょっと言いたくなる京都通
- ^ 祖父江孝男 『出身県でわかる人柄の本〔日本人の常識〕』 同文書院 1993年
- ^ a b 祖父江 (1993) p.30
- ^ 祖父江 (1993) p.31
- ^ 祖父江 (1993) p.33
- ^ 祖父江 (1993) p.34
- ^ 祖父江 (1993) p.36
- ^ 祖父江 (1993) p.37
- ^ 祖父江 (1993) p.38
- ^ a b c 祖父江 (1993) p.40
- ^ a b 祖父江 (1993) p.41
- ^ a b c 祖父江 (1993) p.42
- ^ 祖父江 (1993) p.44
- ^ a b c d 祖父江 (1993) p.45
- ^ 祖父江 (1993) p.46
- ^ a b 祖父江 (1993) p.48
- ^ a b c 祖父江 (1993) p.47
- ^ a b 祖父江 (1993) p.49
- ^ a b c d 祖父江 (1993) p.50
- ^ 祖父江 (1993) p.51
- ^ 祖父江 (1993) p.52
- ^ a b 祖父江 (1993) p.54
- ^ 祖父江 (1993) p.55
- ^ a b c 祖父江 (1993) p.56
- ^ 祖父江 (1993) p.60
- ^ a b c 祖父江 (1993) p.60
- ^ a b c 祖父江 (1993) p.64
- ^ 祖父江 (1993) p.65
- ^ a b c 祖父江 (1993) p.66
- ^ a b c 祖父江 (1993) p.67
- ^ a b c 祖父江 (1993) p.70
- ^ a b 祖父江 (1993) p.71
- ^ a b 祖父江 (1993) p.72
- ^ a b 祖父江 (1993) p.74
- ^ 祖父江 (1993) p.73
- ^ a b 祖父江 (1993) p.75
- ^ a b c 祖父江 (1993) p.76
- ^ 祖父江 (1993) p.78
- ^ a b c 祖父江 (1993) p.79
- ^ a b c 祖父江 (1993) p.80
- ^ a b c d e f 祖父江 (1993) p.82
- ^ a b 祖父江 (1993) p.83
- ^ 祖父江『県民・日本人気質』河出書房新書編集・発行(木津川計『含羞都市へ』p.61~62より)
- ^ 門倉貴史『統計数字を疑う なぜ実感とズレるのか?』光文社〈光文社新書〉、2006年。ISBN 4-334-03375-X
- ^ 祖父江、p.p.16-17
- ^ 祖父江、p.175
参考文献
- 祖父江孝男『県民性の人間学 - 出身県でわかる人柄の本』新潮社〈新潮OH!文庫〉、2000年。ISBN 4102900586。
- NHK放送文化研究所『現代の県民気質 - 全国県民意識調査』NHK出版、1997年。ISBN 978-4140092798。
- 祖父江孝男『出身県でわかる人柄の本〔日本人の常識〕』同文書院、1993年。ISBN 4810371484。