「鷲ヶ岳 (岐阜県)」の版間の差分
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2021年5月14日 (金) 00:28時点における版
鷲ヶ岳 | |
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白尾山方面から望む鷲ヶ岳と白山 | |
標高 | 1,671.48[1] m |
所在地 |
日本 岐阜県郡上市・高山市 |
位置 | 北緯35度56分25秒 東経136度58分17秒 / 北緯35.94028度 東経136.97139度座標: 北緯35度56分25秒 東経136度58分17秒 / 北緯35.94028度 東経136.97139度[2] |
山系 | 飛騨高地 |
鷲ヶ岳の位置 | |
プロジェクト 山 |
鷲ヶ岳(わしがたけ)は、岐阜県郡上市と高山市にまたがる飛騨高地の標高1,671mの山。日本三百名山[3]およびぎふ百山[4]の一つに選定されている。別称は、「雲ヶ嶽」(雲ヶ岳 くもがたけ)[5]、「雲ヶ峰」[3]。
概要
第四紀前期の120万-107万年前ごろに形成された古い火山で、現在は浸食が進み火山の原型は残っていない[6]。古生代から新生代の地層を基盤とし、それを新規安山岩が覆っている[5]。ひるがの高原の南東に位置する[7]。山頂部はクマザサで覆われている[3][8]。山岳リゾートとして開発され、西斜面にはスキー場、ゴルフ場があり、ニューパークひるが野には別荘地があり避暑地となっている。西山腹の鷲ヶ岳スキー場には、ボーリングによる鷲ヶ岳温泉の施設がある[9]。
山名の由来
山名の由来は、「1221年(承久3年)7月に藤原(鷲見)頼保が勅命によって、この近くに棲む大鷲2羽を退治して献上した」(鷲見大鑑)という伝説による[10][7][3][注釈 1][5][8]。以後この雲ヶ峰が鷲ヶ岳がと呼ばれるようになったとされている[3]。山麓には、高鷲町、鷲見川、鷲見、向鷲見、大鷲などの「鷲」を冠する地名が多い。
登山道
各方面からの登山道がある。残雪期に南側の白尾山から稜線伝いに登られることもある。登山道の周辺にはクマザサが生い茂っていて、コブシ、ブナなどの広葉樹林が点在する[11]。山頂からは、白山、大日ヶ岳、御母衣湖、北アルプス、御嶽山などが眺望できる[8][12][11]。
- 鷲ヶ岳スキー場からのルート
- 鷲ヶ岳スキー場 - 三等三角点(1,403.12m、点名は桑ヶ洞) - 一服平(四等三角点、1460.43m、点名は一ぷく平) - 顕彰堂 - 鷲ヶ岳[3][5][8]
- 桑ヶ谷林道からのルート
- 桑ヶ谷林道 - 一服平 - 顕彰堂 - 鷲ヶ岳[13]
- 一色国際スキー場からのルート
- 一色国際スキー場 - 林道 - 北東尾根 - 鷲ヶ岳[3][5][8]
- 立石キャンプ場からのルート
- 立石キャンプ場 - 北尾根 - 鷲ヶ岳
地理
南北に尾根が延びその東側が高山市荘川町(旧荘川村)、山頂から西に尾根が延びその北側が郡上市高鷲町(旧高鷲村)、その南側が郡上市白鳥町(旧白鳥町)である。明治初年ごろまで鷲ヶ岳と烏帽子岳との鞍部を通り、高山市荘川町一色と郡上市明宝寒水(かのみず)奥の宮を結ぶ「荘川道」が利用されていた[5]。
周辺の山
両白山地の大日ヶ岳の東南東に位置し、尾根の南側には白尾山がある。
山容 | 山名 | 標高[1][2] (m) |
三角点等級 基準点名[1] |
鷲ヶ岳からの 方角と距離(km) |
備考 |
---|---|---|---|---|---|
白山 | 2,702.17 | 一等 「白山」 |
北西 29.9 | 両白山地の最高峰 日本百名山 | |
大日ヶ岳 | 1,708.87 | 一等 「大日ケ岳」 |
西北西 13.9 | 日本二百名山 | |
鷲ヶ岳 | 1,671.48 | 三等 「鷲ヶ岳」 |
0 | 飛騨高地 日本三百名山 | |
白尾山 | 1,612.46 | 三等 「白尾」 |
南 2.4 | しらおスキー場 | |
烏帽子岳 | 1,625.25 | 二等 「奥住」 |
東南東 2.5 | めいほうスキー場 |
源流の河川
以下の主な源流の河川は日本海と伊勢湾へ流れる[14]。日本海側の庄川と太平洋側の長良川との分水嶺となる山。
- 一色川 - 庄川の支流
- 鷲見川、阿多岐川 - 長良川の支流
スキー場
周辺には以下のスキー場がある。
交通・アクセス
岐阜県道316号鮎立恩地線と岐阜県道321号ひるがの高原線が西山腹を通過していて、「やまびこロード」と呼ばれている。その西山腹を東海北陸自動車道が通り高鷲インターチェンジが最寄りのインターチェンジである。西山麓を通る国道156号の道の駅大日岳からこの山を望むことができる。周辺の山域には林道が敷設されている[14]。
鷲ヶ岳の風景
-
山頂の方位盤
-
山頂から白山を望む
-
山頂から北アルプスを望む
脚注
注釈
出典
- ^ a b c “基準点成果等閲覧サービス”. 国土地理院. 2010年12月16日閲覧。
- ^ a b “日本の主な山岳標高(岐阜県の山)”. 国土地理院. 2010年12月16日閲覧。
- ^ a b c d e f g 日本三百名山 (1997)、241頁
- ^ 岐阜県山岳連盟 (1987)
- ^ a b c d e f 日本山岳会 (2005)、1177頁
- ^ “長良川デジタル百科事典「大日ヶ岳、鷲ヶ岳」”. 岐阜県. 2013年11月15日閲覧。
- ^ a b c 日本山名辞典 (1992)、556頁
- ^ a b c d e 吉川 (2003)、75-78頁
- ^ “天然鷲ヶ岳温泉ホームページ”. 天然鷲ヶ岳温泉. 2013年11月15日閲覧。
- ^ 日本の山1000 (1992)、517頁
- ^ a b 島田 (1998)、36-37頁
- ^ 飛騨山岳会 (2010)、144-145頁
- ^ 島田 (2009)、114-115頁
- ^ a b “地図閲覧サービス 2万5千分1地形図名: 大鷲(岐阜)”. 国土地理院. 2010年12月16日閲覧。
参考文献
- 岐阜県山岳連盟『ぎふ百山』岐阜新聞社、1987年7月。ISBN 4905958474。
- 島田靖、堀井啓介、木下喜代男『岐阜県の山』山と溪谷社〈分県登山ガイド〉、1998年1月10日。ISBN 4635021807。
- 島田靖、堀井啓介『改訂版 岐阜県の山』山と溪谷社〈新・分県登山ガイド・改訂版〉、2009年12月。ISBN 9784635023702。
- 徳久球雄(編集) 編『コンサイス日本山名辞典』(修訂版)三省堂、1992年10月。ISBN 4-385-15403-1。
- 日本山岳会 編『新日本山岳誌』ナカニシヤ出版、2005年11月。ISBN 4-779-50000-1。
- 『日本三百名山』毎日新聞社、1997年3月。ISBN 4620605247。
- 山と溪谷社(編集) 編『日本の山1000』山と溪谷社、1992年8月。ISBN 4635090256。
- 飛騨山岳会『飛騨の山』ナカニシヤ出版、2010年12月、298-301頁。ISBN 978-4-779-50504-1。
- 吉川幸一『こんなに楽しい岐阜の山旅100コース 美濃〈下〉』風媒社、2003年1月。ISBN 4833100975。