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冠山 (岐阜・福井県境)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
冠山
冠山林道から望む冠山
標高 1,256.57[1] m
所在地 日本の旗 日本
岐阜県揖斐郡揖斐川町
福井県今立郡池田町
位置 北緯35度46分47秒 東経136度24分34秒 / 北緯35.77972度 東経136.40944度 / 35.77972; 136.40944座標: 北緯35度46分47秒 東経136度24分34秒 / 北緯35.77972度 東経136.40944度 / 35.77972; 136.40944[2]
山系 両白山地(越美山地)
冠山の位置(日本内)
冠山
冠山
冠山 (日本)
冠山の位置(岐阜県内)
冠山
冠山
冠山 (岐阜県)
冠山の位置(福井県内)
冠山
冠山
冠山 (福井県)
冠山の位置
プロジェクト 山
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冠山(かんむりやま)は、両白山地南部の越美山地の岐阜県福井県にまたがる標高1,256 mである。揖斐川及び九頭竜川支流足羽川の源流となる山で、冠山峠がその分水嶺となっている。

概要

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鋭く尖った型の特徴のある山容[3]を冠山林道(林道冠山線)からも望むことができる。日本各地には同様な烏帽子形の特異な山容の冠山があり、その山容が山名の由来となっている[4][5]。岐阜と福井の県境冠山峠には両自治体石碑美濃国揖斐川町、美濃国徳山村、美濃国藤橋村越前国池田町)があり、冠山及び金草岳の登山口になっている。冠山の山頂直下には国道417号冠山峠道路の長大トンネルである冠山トンネル(延長4,834 m)、シタ谷沿いの山麓に塚宮ケ原トンネル(延長1,238 m)が建設されている[6]

岐阜県側の山腹はかつてはブナ林であったが、第二次世界大戦後にほとんどが伐採された[7]。「日本三百名山[3]、「ぎふ百山[8]、「21世紀に残したい日本の自然100選[4][9]のひとつに選定されている。

登山道

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南側のシタ谷から南面の岩壁を登攀する難コースなどの3ルートは廃道となった[5][10]林道冠山線開設後に冠山峠から登山道が整備されて、約1時間ほどで登頂できるようになった[7][10][11]。冠山峠から尾根づたいにいくつかの少ピークを越えてブナの原生林の中を進むルートである。山頂直下の北側は冠平(かんむりだいら)と呼ばれる平坦地で遭難碑がある。1955年昭和30年)11月6日に沢沿いのルートで福井銀行員24名が遭難し、うち2名が死亡した事故の慰霊碑である[4]。周辺はクマザサに覆われ、ニッコウキスゲコバイケイソウなどの花が見られる平坦地で[7]、正面には冠山頂上がそびえる。山頂部の北側の岩肌の急斜面にはロープが設置されていて、山頂には三等三角点(点名「冠山」)[1]が設置されている。奥美濃唯一の岩峰である山頂は人が10人ほど座れる程度であるが、遮るものがなく360°の展望が得られる[12]。下りの所要時間はおよそ45分[7]。山頂周辺ではイワカガミササユリタテヤマリンドウホンシャクナゲなどの花も見られる[4][7][12]

地理

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周辺の主な山

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冠山から望むクマザサに覆われた冠平(右下)、遠景は白山

両白山地南部の越美山地の山である。西側にある金草岳との鞍部に冠山峠がある。

山容 山名 標高
(m)[1][2]
三角点等級
基準点名[1]
冠山からの
方角と距離(km)
備考
冠山峠から望む白山(2014年11月8日) 白山 2,702.14 一等
「白山」
北東 52.9 日本百名山
杓子岳から望む荒島岳(2005年4月9日) 荒島岳 1,523.37 一等
「荒島山」
北東 24.4 日本百名山
前山から望む能郷白山(2010年4月4日) 能郷白山 1,617.37 一等
「能郷白山」
東 9.7 日本二百名山
花房山から望む冠山(2012年11月25日) 冠山 1,256.57 三等
「冠山」
0 日本三百名山
冠山から望む金草岳(2008年11月13日) 金草岳 1,227.09 二等
「塚奥山」
西 4.5
夜叉ヶ池山から望む三周ヶ岳(2008年11月6日) 三周ヶ岳 1,292.01 一等
「三周岳」
南西 14.5
北東の雷倉から望む花房山(2009年4月29日) 花房山 1,189.49 三等
「水飲」
南南東 20.3 小津三山最高峰
南側の前衛峰から望む小津権現山(2010年3月22日) 小津権現山 1,157.70 二等
「小津」
南南東 21.7 小津三山

源流の河川

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花房山から望む徳山湖と周辺の山

以下が主な源流の河川で、揖斐川太平洋へ、他は日本海へ流れる。

周辺の峠

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交通・アクセス

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冠山周辺の風景

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脚注

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  1. ^ a b c d 基準点成果等閲覧サービス”. 国土地理院. 2020年2月2日閲覧。
  2. ^ a b 日本の主な山岳標高(岐阜県の山)”. 国土地理院. 2020年2月2日閲覧。
  3. ^ a b c 日本三百名山 (1997)、232頁
  4. ^ a b c d 福井県の山 (2010)、58-59頁
  5. ^ a b 新日本山岳誌 (2005)、1209-1210頁
  6. ^ a b c 一般国道417号 冠山峠道路国土交通省近畿地方整備局 福井河川国道事務所https://www.kkr.mlit.go.jp/fukui/douro/jigyou_pdf/pdf/kanmuri.pdf 
  7. ^ a b c d e f 岐阜県の山 (2009)、100-101頁
  8. ^ ぎふ百山 (1987)、66-67頁
  9. ^ 日本の自然100選”. 森林文化協会 (1983年1月1日). 2017年8月15日閲覧。
  10. ^ a b 日本の山1000 (1992)、525頁
  11. ^ 岐阜の山旅 (2005)、103-104頁
  12. ^ a b 名古屋周辺の山 (2010)、260-261頁
  13. ^ a b 岐阜県 山のグレーディング(裏面)岐阜県庁防災課、2021年11月1日https://www.pref.gifu.lg.jp/uploaded/attachment/363432.pdf 
  14. ^ 徳久球雄 編『コンサイス日本山名辞典』(修訂版)三省堂、1992年10月、151頁。ISBN 4-385-15403-1 

参考文献

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関連項目

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外部リンク

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