「MacOS Catalina」の版間の差分
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新しいソフトウェア開発ツールであるCatalystを利用することで、macOSと[[iPadOS]]の両環境で動作するアプリケーションを開発することが可能となった。[[Apple]]は[[JIRA (ソフトウェア)|Jira]]や[[Twitter]]などのアプリケーションをデモンストレーションした（後者のmacOSアプリが2018年2月に利用できなくなった後）<ref>{{Cite web|url=https://www.theverge.com/2018/2/16/17021960/twitter-mac-desktop-app-discontinued-support-ending|title=Twitter discontinues its Mac desktop app after years of spotty support|last=Statt|first=Nick|date=February 16, 2018|website=The Verge|access-date=June 3, 2019}}</ref><ref name=":02">{{Cite web|url=https://www.theverge.com/2019/6/3/18650205/apple-macos-catalina-10-15-update-announced-features-wwdc-2019|title=Apple unveils new macOS update with iPad apps|last=Warren|first=Tom|date=June 3, 2019|website=[[The Verge]]|access-date=June 3, 2019}}</ref>。 |
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2021年5月20日 (木) 13:03時点における版
| macOS Catalina | |
|---|---|
| macOS ファミリー | |
 | |
| 開発者 | |
| Apple | |
| ウェブサイト |
www |
| 最新の安定版 | 10.15.7 (19H524) - 2021年2月9日 |
| ソースモデル | オープンソースのコンポーネントを用いたクローズドソース |
| ライセンス | APSL・ソフトウェア利用許諾契約・秘密保持契約 |
| カーネル型 | ハイブリッドカーネル (XNU) |
| 更新方式 | Mac App Store |
| プラットフォーム | x86-64 |
| 先行品 | macOS Mojave |
| 後続品 | macOS Big Sur |
macOS Catalina（マックオーエス カタリナ）は、Macintosh用のオペレーティングシステムであるmacOSの16番目のメジャーリリースである。バージョンナンバーは10.15。macOS Mojaveの後継として、2019年6月3日のWWDC 2019の基調講演で発表され[1]、同年10月8日にリリースされた[2]。
名前はカリフォルニア州ロサンゼルス沖に浮かぶサンタカタリナ島から付けられた。
Mac OS X v10.0以来、20年近くに渡りリリースされ続けてきた「10.x」シリーズの最後のバージョンである[3]。
システム条件
- OS X Mavericks以降
- 4GB以上のメモリ
- 18.5GB以上のハードドライブ空き容量
- Apple ID（一部の機能）
- インターネット接続環境（一部の機能）
Macのハードウェア条件
標準の設定でMojaveをサポートするすべてのMacをサポートする。ただし、Mac Proについては、GPUのアップグレードによってのみMojaveが動作したMid 2010 - 2012モデルはサポート対象から外れた[4][5]。
- MacBook: Early 2015以降
- MacBook Pro: Mid 2012以降
- MacBook Air: Mid 2012以降
- Mac mini: Late 2012以降
- iMac: Late 2012以降
- iMac Pro: 2017以降
- Mac Pro: Late 2013以降
変更点
システム
Catalyst
新しいソフトウェア開発ツールであるCatalystを利用することで、macOSとiPadOSの両環境で動作するアプリケーションを開発することが可能となった。AppleはJiraやTwitterなどのアプリケーションをデモンストレーションした（後者のmacOSアプリが2018年2月に利用できなくなった後）[6][7]。
Gatekeeper
Developer IDで署名されたMac app、インストーラ・パッケージ、カーネル拡張をmacOS Catalina上で実行するには、アップルからの認証が必要となった[8]。
Activation Lock
Activation Lockを利用すると、許可されていない利用を防ぎ、Apple T2セキュリティチップが搭載されたデバイス（iMac Pro、2018 MacBook Pro、Mac mini、MacBook Air、2019 Mac Pro）で、ドライブの削除が可能になる[5][9]。
専用システムボリューム
起動システムを置くファイルシステムにはAPFSが必須とされ、システムが読み込み専用のボリューム上で実行されるようになり、他のすべてのデータとは分離されるようになった[5]。
ボイスコントロール
Siri以上に多くのコマンドが利用できるようになった。ナビゲーションの改善にデバイス上での処理が利用されている[5]。
Sidecar
Sidecarという機能により、MacでiPad（iPadOSが動作しているもの）をワイヤレスの外部ディスプレイとして利用できるようになった。また、Apple Pencilを使用すると、Mac上で実行中のソフトウェアに対してペンタブレットとして使用することもできる[10][11]。Sidecarを実行するには、Intel Skylake以上のCPUが搭載されたMac（第4世代のMacBook Proなど）と、Apple PencilをサポートするiPadが必要である[12][13]。
ワイヤレス・ゲームコントローラーのサポート
Game Controllerフレームワークに2種類のメジャーなゲーム機のコントローラーであるPlayStation 4のDualshock 4とXbox Oneのコントローラーのサポートが追加され、システム上で開発されたアプリケーションのコントローラーの全体的なサポートが改善された[14][15][16][17]。
アプリケーション
iTunes
iTunesは、iOSと同様に、ミュージックアプリ、Podcasts、TVアプリという独立したアプリケーション群と置き換えられる。これまでiTunesで行われてきたiOSデバイスの管理は、Finderで行われるようになる[18][19]。Mac上のTVアプリは、2018年以降に発売したMacBookでは、Dolby Atmos、Dolby Vision、HDR10に対応する。一方、4K HDR再生は対応ディスプレイを接続した2018年以降に発売したMacでのみサポートされる[20]。
Find My
Find My MacとFind My FriendsがFind Myと呼ばれる1つのアプリに統合された。
リマインダー
視覚的なデザインや機能の改善に加えて、リマインダーへの添付ファイルの追加が可能になり、イベントについてユーザーに通知を行うタイミングをSiriが予測できるようになった[21]。
削除または変更されたコンポーネント
macOS Catalinaは64ビット・アプリケーションしか動作しない。そのため、Carbon APIおよびQuickTime 7が必要な画像・音声・動画フォーマットを使用するすべてのソフトウェアを含む32ビット・アプリケーションは動作しなくなった。アップルは、32ビットでしか動作しないアプリケーションをMac App Storeから削除した[22]。
macOS Catalinaでは、2003年のMac OS X Pantherに導入された[23]Bashの代わりに、zshがログインシェルおよびインタラクティブシェルのデフォルトとなった[24]。BashはmacOS Catalinaでも利用可能であり、csh/tcshやkshなども引き続き利用できる。
DashboardはmacOS Catalinaでは削除された[25]。
Perl、Python 2.7、Rubyに対するビルトインサポートはレガシー・ソフトウェアとの互換性のためにmacOSに残される。しかし、将来のバージョンのmacOSでは、こうしたスクリプト言語のランタイムではデフォルトでは含まれなくなり、追加パッケージの手動インストールが必要となる可能性がある[26]。
その他
Apple IDユーザへサービスごとのメールアドレスを発行することでプライバシー保護が強化された。
iOS 12から搭載されたスクリーンタイムがmacOSでも利用できるようになった[27]。
ニューラル言語モデルが導入され、日本語入力プログラムでの予測変換の性能向上が図られた[27]。
リリース
| 旧リリース | 現行リリース | ベータ |
脚注
出典
- ^ "Apple、macOS Catalinaを発表" (Press release). アップル. 3 June 2019. 2019年6月11日閲覧。
- ^ “macOS Catalina、本日より提供開始”. Apple Newsroom. 2019年10月8日閲覧。
- ^ “「OS X」終わる Apple、次期macOS「macOS Big Sur」を発表”. ITmedia NEWS. 2020年6月23日閲覧。
- ^ 使い勝手を強化した「macOS Catalina」2019年秋に登場 iTunesアプリは3分割 iPadでマルチディスプレイもITmedia 2019年6月4日閲覧。
- ^ a b c d “macOS Catalina”. Apple Inc.. 2019年10月10日閲覧。
- ^ Statt, Nick (February 16, 2018). “Twitter discontinues its Mac desktop app after years of spotty support”. The Verge. June 3, 2019閲覧。
- ^ Warren, Tom (June 3, 2019). “Apple unveils new macOS update with iPad apps”. The Verge. June 3, 2019閲覧。
- ^ “Developer ID: Upcoming Requirements”. Apple Developer. 2019年10月10日閲覧。
- ^ Stephen Shankland (June 7, 2019). “Here are 6 MacOS Catalina security changes coming from Apple this fall”. CNET. 2019年10月10日閲覧。
- ^ Warren, Tom (June 3, 2019). “Apple unveils new macOS update with iPad apps”. The Verge. June 3, 2019閲覧。
- ^ O'Hara, Andrew. “You can use your iPad as a second display with Sidecar in macOS Catalina” (英語). AppleInsider. June 3, 2019閲覧。
- ^ Cunningham, Andrew (2019年10月7日). “macOS 10.15 Catalina: The Ars Technica review” (英語). Ars Technica. 2019年10月7日閲覧。
- ^ Peters, Jay (2019年10月7日). “You need a MacBook with a butterfly keyboard or a modern Mac desktop to use macOS Catalina’s Sidecar” (英語). The Verge. 2019年10月8日閲覧。
- ^ “Supporting New Game Controllers” (英語). Apple Developer. 2019年7月5日閲覧。
- ^ “Apple adding support for PS4, Xbox One controllers to iOS, TVOS and MacOS” (英語). CNET. 2019年7月5日閲覧。
- ^ “iOS 13: How to connect a PlayStation controller or Xbox game controller to your iPhone and iPad” (英語). 9to5mac. 2019年9月6日閲覧。
- ^ “How To Connect PS4, Xbox One Controller To iPhone, Apple TV, Mac” (英語). ValueWalk. 2019年9月6日閲覧。
- ^ Carman, Ashley (June 3, 2019). “Apple breaks up iTunes, creates separate Podcasts, TV, and Music apps for macOS”. The Verge. June 3, 2019閲覧。
- ^ Roettgers, Janko (June 3, 2019). “Apple Is Officially Killing iTunes, Replacing It With Three Dedicated Media Apps” (英語). Variety. June 3, 2019閲覧。
- ^ Warren, Tom (June 3, 2019). “Apple unveils new macOS update with iPad apps”. The Verge. June 3, 2019閲覧。
- ^ “macOS Catalina”. Apple Inc.. 2019年10月10日閲覧。
- ^ Katie Conner (September 10, 2019). “235 Mac apps get the ax with Apple's next update. Here's how you find them on your rig”. CNET. 2019年10月10日閲覧。
- ^ Landau, Ted; Frakes, Dan (Dec 20, 2005). Mac OS X Help Line, Tiger Edition. Peachpit Press. ISBN 9780132705240
- ^ “Use zsh as the default shell on your Mac - Apple Support”. 1 July 2019閲覧。
- ^ Statt, Nick (June 4, 2019). “Apple will permanently remove Dashboard in macOS Catalina”. The Verge. June 5, 2019閲覧。
- ^ “macOS 10.15 Beta Release Notes”. Apple Developer. June 6, 2019閲覧。 “Scripting language runtimes such as Python, Ruby, and Perl are included in macOS for compatibility with legacy software. Future versions of macOS won’t include scripting language runtimes by default, and might require you to install additional packages.”
- ^ a b “macOS Catalina - 特長”. Apple（日本）. 2019年10月10日閲覧。
