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'''郡上郡'''(ぐじょうぐん)は、[[岐阜県]]([[美濃国]])にあった[[郡]]。かつては「奥美濃」と通称した。 |
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2021年9月6日 (月) 03:28時点における版
郡上郡(ぐじょうぐん)は、岐阜県(美濃国)にあった郡。かつては「奥美濃」と通称した。
郡域
1879年(明治12年)に行政区画として発足した当時の郡域は上記の他、下記の区域にあたる。
歴史
『郡上おどり』をはじめとする伝統行事で有名な郡だった。「郡上」の地名は、郡域と概ね同じ面積を持つ現在の郡上市に引き継がれている。
古代
855年(斉衡2年)閏4月19日に美濃国武儀郡から分かれて成立した。郡名の由来は地図で見た場合に「武儀郡の上にある郡」であることから。明治時代から岐阜県に属した。
近世以降の沿革
知行 | 村数 | 村名 | |
---|---|---|---|
幕府領 | 幕府領 | 18村 | 安郷野新田、土京村、鹿倉村、野尻村、上沢村、横井村、東野村、入津村、小板屋新田、貢間村、下野村、中之保村、夕谷村、洲河村、田平村、厚波村、野々倉村、小那比村 |
旗本領 | 20村 | 西乙原村、門原村、福手村、沓部村、広瀬村、中原村、相原村、八坂村、岩屋村、卯野原村、弓掛村、方須村、宮地村、法師丸村、●祖師野村、戸川村、下洞村、下沢村、宮代村、乙原村 | |
藩領 | 美濃郡上藩 | 1町 125村 |
木尾村、繁在村、根村、下田村、高原村、粥川村、赤池村、杉原村、鬮本村、門福手村、那比村、寺本村、亀尾島村、鈴原村、腰細村、勝原村、大矢村、福野村、野尻村、新羽根村、下刈安村、上刈安村、三日市村、相戸村、深戸村、梅原村、名津佐村、東乙原村、千虎村、穀見村、中野村、勝更村、島方村、赤谷村、田尻村、川佐村、市島村、在原村、歩岐村、小久須見村、大久須見村、二間手村、畑佐村、小川村、坂本村、鎌辺村、漆原村、口長尾村、奥長尾村、東気良村、西気良村、寒水村、神谷村、下津原村、吉田村、石原村、符路村、鶴佐村、小野村、五町村、坪佐村、場皿村[1]、小瀬子村、大瀬子村、口神路村、中神路村、上神路村、河辺村、万場村、今万場村、名皿部村、落部村、島馬場村、内ヶ谷村、越佐村、向小駄良村、二日町村、長滝村、歩岐島村、前谷村、鮎走村、正ヶ洞村、中切村(現・郡上市高鷲町大鷲)、穴洞村、西洞村(現・郡上市高鷲町西洞)、鷲見村、向鷲見村、切立村、阿多岐村、折村、高久村、藤林村、畑ヶ谷村、栃洞村、橋詰村、野添村、中西村、陰地村、那留村、白鳥村、為真村、大島村、中津屋村、剣村、徳永村、牧村、大間見村、小間見村、西俣村、母袋村、東俣村、戒仏村、坪谷村、為安村、鳩畑村、深皿村、原村、中切村(現・郡上市八幡町初音)、是本村、中坪村、上之洞村、安久田村、印雀村、西洞村(現・郡上市八幡町初音)、鬼谷村、八幡町 |
- 慶応4年
- 明治4年
- 明治初年 - 沓部村のうち馬瀬川以東が分立して東沓部村となる。残部は改称して西沓部村となる。(1町164村)
- 明治7年(1874年)9月[2]
- 2ヶ所存在した西洞村がそれぞれ鷲見西洞村(現・郡上市高鷲町西洞)・小駄良西洞村(現・郡上市八幡町初音)に改称。
- 2ヶ所存在した中切村がそれぞれ鷲見中切村(現・郡上市高鷲町大鷲)・小駄良中切村(現・郡上市八幡町初音)に改称。
- 明治8年(1875年)1月 - 以下の各村の統合が行われる[3]。(1町88村)
明治8年の合併
- 相生村 ← 腰細村、鈴原村、亀尾島村、寺本村、福手村、門原村
- 高砂村 ← 粥川村、高原村
- 山田村 ← 門福手村、鬮本村、赤池村、杉原村
- 上田村 ← 下田村、根村、繁在村、木尾村
- 稲成村 ← 中野村、穀見村
- 吉野村 ← 千虎村、東乙原村、名津佐村
- 三戸村 ← 深戸村、相戸村、三日市村
- 白山村 ← 上刈安村、下刈安村、新羽根村、福野村、野尻村
- 大原村 ← 大矢村、勝原村
- 有坂村 ← 勝更村、坪佐村
- 島村 ← 場皿村、島馬場村
- 瀬取村 ← 小瀬子村、大瀬子村
- 万場村 ← 万場村、今万場村
- 神路村 ← 口神路村、中神路村
- 大鷲村 ← 向鷲見村、穴洞村、鷲見中切村、正ヶ洞村
- 鷲見村 ← 鷲見村、鷲見西洞村
- 鮎立村 ← 鮎走村、切立村
- 西多村 ← 阿多岐村、中西村
- 六ノ里村 ← 折村、高久村、藤林村、畑ヶ谷村、栃洞村、橋詰村
- 栗巣村 ← 西俣村、母袋村
- 初音村 ← 是本村、小駄良中切村、小駄良西洞村、印雀村、原村、上之洞村
- 河鹿村 ← 深皿村、坪谷村、為安村、戒仏村、鳩畑村
- 古道村 ← 東俣村、上神路村
- 初納村 ← 鶴佐村、符路村、石原村、吉田村、下津原村
- 大谷村 ← 神谷村、大久須見村
- 奥住村 ← 奥長尾村、口長尾村、漆原村、鎌辺村、坂本村
- 気良村 ← 東気良村、西気良村
- 有穂村 ← 小久須見村、在原村、歩岐村
- 沢村 ← 上沢村、下沢村
- 三庫村 ← 田平村、厚波村、東野村
- 美山村 ← 夕谷村、小板屋新田、中之保村、鬼谷村
- 横野村 ← 下野村、横井村
- 入間村 ← 貢間村、入津村
- 戸部村 ← 西沓部村、戸川村
- 岩瀬村 ← 広瀬村、中原村、相原村、八坂村、岩屋村
- 旭村 ← 田尻村、川佐村
- 島谷村 ← 島方村、赤谷村
- 明治12年(1879年)2月18日 - 郡区町村編制法の岐阜県での施行により、行政区画としての郡上郡が発足。郡役所が八幡村に設置。
- 明治15年(1882年)4月 - 鷲見村の一部が分立して西洞村となる。(1町89村)
町村制以降の沿革
- 明治22年(1889年)7月1日 - 町村制の施行により、八幡町、嵩田村、梅原村、三戸村、白山村、大原村、西乙原村、相生村、那比村、稲成村、吉野村、安久田村、名皿部村、落部村、島村、有坂村、前谷村、歩岐島村、長滝村、二日町村、向小駄良村、大鷲村、鮎立村、西洞村、鷲見村、野添村、六ノ里村、西多村、陰地村、那留村、白鳥村、為真村、大島村、中津屋村、越佐村、小間見村、剣村、大間見村、万場村、徳永村、河辺村、神路村、牧村、古道村、栗巣村、中坪村、初音村、河鹿村、五町村、瀬取村、初納村、小野村、旭村、市島村、有穂村、大谷村、寒水村、気良村、奥住村、小川村、畑佐村、二間手村、美山村、入間村、洲河村、野々倉村、小那比村、鹿倉村、宮代村、野尻村、三庫村、横野村、宮地村、沢村、法師丸村、下洞村、土京村、方須村(現・郡上市)、弓掛村、卯野原村、乙原村、岩瀬村、祖師野村、戸部村、東沓部村(現・下呂市)が発足。それにともない以下の変更が行われる。(1町84村)
- 八幡町[4]・島谷村が合併して八幡町が発足。
- 上田村・山田村・高砂村が合併して嵩田村が発足。
- 内ヶ谷村が落部村に、安郷野新田が方須村にそれぞれ合併。
- 明治27年(1894年)7月21日 - 下洞村・法師丸村・三庫村・横野村・野尻村・宮代村・鹿倉村・土京村・宮地村・方須村・沢村が合併して和良村が発足。(1町74村)
- 明治30年(1897年)4月1日 - 以下の町村の統合が行われる。特記以外は全域が現・郡上市。(1町16村)
- 東村 ← 岩瀬村、乙原村、卯野原村、弓掛村、祖師野村、戸部村、東沓部村(現・下呂市)
- 下川村 ← 白山村、大原村、三戸村、梅原村
- 高鷲村 ← 大鷲村、鮎立村、鷲見村、西洞村
- 北濃村 ← 長滝村、歩岐島村、前谷村、二日町村、向小駄良村
- 上保村 ← 白鳥村、為真村、大島村、中津屋村、越佐村
- 山田村 ← 徳永村、河辺村、神路村、牧村、古道村、栗巣村
- 牛道村 ← 野添村、六ノ里村、西多村、陰地村、那留村
- 弥富村 ← 剣村、万場村、大間見村、小間見村
- 西川村 ← 島村、名皿部村、落部村、有坂村
- 西和良村 ← 美山村、洲河村、入間村、野々倉村、小那比村
- 相生村 ← 相生村、那比村、西乙原村、吉野村、稲成村、安久田村
- 奥明方村 ← 二間手村、大谷村、寒水村、気良村、奥住村、畑佐村、小川村
- 口明方村 ← 初納村、小野村、旭村、市島村、有穂村
- 川合村 ← 中坪村、初音村、河鹿村、五町村、瀬取村
- 明治30年(1897年)8月1日 - 郡制を施行。
- 大正12年(1923年)4月1日 - 郡会が廃止。郡役所は存続。
- 大正15年(1926年)7月1日 - 郡役所が廃止。以降は地域区分名称となる。
- 昭和3年(1928年)11月10日 - 上保村が町制施行・改称して白鳥町となる。(2町15村)
- 昭和29年(1954年)
- 昭和30年(1955年)
- 昭和31年(1956年)4月1日 - 白鳥町・牛道村・北濃村が合併し、改めて白鳥町が発足。(2町5村)
- 昭和32年(1957年)4月1日 - 大和村の一部(有坂)が八幡町に編入。
- 昭和33年(1958年)10月15日 - 白鳥町が福井県大野郡石徹白村を編入。
- 昭和45年(1970年)4月20日 - 奥明方村が改称して明方村となる。
- 昭和60年(1985年)11月1日 - 大和村が町制施行して大和町となる。(3町4村)
- 平成4年(1992年)4月1日 - 明方村が改称して明宝村となる。
- 平成16年(2004年)3月1日 - 八幡町・大和町・白鳥町・高鷲村・美並村・明宝村・和良村が合併して郡上市が発足。同日郡上郡消滅。
変遷表
自治体の変遷
明治22年以前 | 明治22年7月1日 | 明治22年 - 大正15年 | 昭和1年 - 昭和24年 | 昭和25年 - 昭和34年 | 昭和35年 - 昭和64年 | 平成1年 - 現在 | 現在 | |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|
八幡町 | 八幡町 | 八幡町 | 昭和29年12月15日 八幡町 |
八幡町 | 八幡町 | 平成16年3月1日 郡上市 |
郡上市 | |
相生村 | 明治30年4月1日 相生村 |
相生村 | ||||||
西乙原村 | ||||||||
那比村 | ||||||||
稲成村 | ||||||||
吉野村 | ||||||||
安久田村 | ||||||||
中坪村 | 明治30年4月1日 川合村 |
川合村 | ||||||
初音村 | ||||||||
河鹿村 | ||||||||
五町村 | ||||||||
瀬取村 | ||||||||
初納村 | 明治30年4月1日 口明方村 |
口明方村 | ||||||
小野村 | ||||||||
旭村 | ||||||||
市島村 | ||||||||
有穂村 | ||||||||
美山村 | 明治30年4月1日 西和良村 |
西和良村 | ||||||
入間村 | ||||||||
洲河村 | ||||||||
野々倉村 | ||||||||
小那比村 | ||||||||
白鳥村 | 明治30年4月1日 上保村 |
昭和3年11月10日 町制改称 白鳥町 |
昭和31年4月1日 白鳥町 |
白鳥町 | 白鳥町 | |||
為真村 | ||||||||
大島村 | ||||||||
中津屋村 | ||||||||
越佐村 | ||||||||
前谷村 | 明治30年4月1日 北濃村 |
北濃村 | ||||||
歩岐島村 | ||||||||
長滝村 | ||||||||
二日町村 | ||||||||
向小駄良村 | ||||||||
野添村 | 明治30年4月1日 牛道村 |
牛道村 | ||||||
六ノ里村 | ||||||||
西多村 | ||||||||
陰地村 | ||||||||
那留村 | ||||||||
福井県大野郡 下穴馬村の一部 |
明治29年4月1日 福井県大野郡 石徹白村 |
福井県大野郡 石徹白村 |
昭和33年10月15日 岐阜県郡上郡 白鳥町に編入 | |||||
名皿部村 | 明治30年4月1日 西川村 |
西川村 | 昭和30年3月28日 大和村 |
昭和60年11月1日 町制 |
大和町 | |||
落部村 | ||||||||
島村 | ||||||||
有坂村 | ||||||||
小間見村 | 明治30年4月1日 弥富村 |
弥富村 | ||||||
剣村 | ||||||||
大間見村 | ||||||||
万場村 | ||||||||
徳永村 | 明治30年4月1日 山田村 |
山田村 | ||||||
河辺村 | ||||||||
神路村 | ||||||||
牧村 | ||||||||
古道村 | ||||||||
栗巣村 | ||||||||
嵩田村 | 嵩田村 | 嵩田村 | 昭和29年11月1日 美並村 |
美並村 | 美並村 | |||
梅原村 | 明治30年4月1日 下川村 |
下川村 | ||||||
三戸村 | ||||||||
白山村 | ||||||||
大原村 | ||||||||
大鷲村 | 明治30年4月1日 高鷲村 |
高鷲村 | 高鷲村 | 高鷲村 | 高鷲村 | |||
鮎立村 | ||||||||
西洞村 | ||||||||
鷲見村 | ||||||||
大谷村 | 明治30年4月1日 奥明方村 |
奥明方村 | 奥明方村 | 昭和45年4月20日 改称 明方村 |
平成4年4月1日 改称 明宝村 | |||
寒水村 | ||||||||
気良村 | ||||||||
奥住村 | ||||||||
小川村 | ||||||||
畑佐村 | ||||||||
二間手村 | ||||||||
鹿倉村 | 明治27年7月21日 和良村 |
和良村 | 和良村 | 和良村 | 和良村 | |||
宮代村 | ||||||||
野尻村 | ||||||||
三庫村 | ||||||||
横野村 | ||||||||
宮地村 | ||||||||
沢村 | ||||||||
法師丸村 | ||||||||
下洞村 | ||||||||
土京村 | ||||||||
方須村 | ||||||||
弓掛村 | 明治30年4月1日 東村 |
東村 | 昭和30年3月1日 益田郡 金山町の一部 |
金山町の一部 | 平成16年3月1日 下呂市の一部 |
下呂市の一部 | 下呂市 | |
卯野原村 | ||||||||
乙原村 | ||||||||
岩瀬村 | ||||||||
祖師野村 | ||||||||
戸部村 | ||||||||
東沓部村 |
行政
- 歴代郡長
代 | 氏名 | 就任年月日 | 退任年月日 | 備考 |
---|---|---|---|---|
1 | 明治12年(1879年)2月18日 | |||
大正15年(1926年)6月30日 | 郡役所廃止により廃官 |
脚注
- ^ 記載は場皿新田。
- ^ 明治7年9月岐阜県第187号布達
- ^ 明治8年1月岐阜県第17号布達
- ^ この時点では八幡殿町、八幡柳町、八幡桜町、八幡本町、八幡鍛冶屋町、八幡職人町、八幡横町、八幡肴町、八幡橋本町、八幡新町が存在。
参考文献
- 「角川日本地名大辞典」編纂委員会 編『角川日本地名大辞典』 21 岐阜県、角川書店、1980年9月1日。ISBN 4040012100。
- 旧高旧領取調帳データベース
- 岐阜県市町村合併等経過一覧表 - ウェイバックマシン(2014年8月8日アーカイブ分)、岐阜県地域計画局市町村室
関連文献
- 『郡上郡史: 正編』郡上郡教育会、1922年 。
関連項目
先代 武儀郡 |
行政区の変遷 855年 - 2004年 |
次代 (消滅) |