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第34回スーパーボウル

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
第34回スーパーボウル
Super Bowl XXXIV
1 2 3 4

StL 3 6 7 7

23
TEN 0 0 6 10

16
開催日 2000年1月30日
スタジアム ジョージア・ドーム
開催地 ジョージア州アトランタ
MVP カート・ワーナー, ラムズ
優勝予想 Rams by 7
国歌斉唱 フェイス・ヒル
コイントス 第4回スーパーボウル関係者:バド・グラントラマー・ハントボビー・ベルポール・クラウスウィリー・レニエルアラン・ペイジヤン・ステナルード
ハーフタイム フィル・コリンズ
クリスティーナ・アギレラ
エンリケ・イグレシアス
トニー・ブラクストン
エドワード・ジェームズ・オルモス
入場者数 72,625
アメリカにおけるテレビ放送
ネットワーク ABC
実況と解説 アル・マイケルズブーマー・アサイアソン
視聴率 43.3 (全米)
占有率 63 (全米)
CM広告料
(30秒)
110万ドル
 < 第33回 スーパーボウル 第35回 > 

第34回スーパーボウル(だい34かいスーパーボウル、Super Bowl XXXIV)は2000年1月30日ジョージア州アトランタジョージア・ドームで行われた34回目のスーパーボウルNFCチャンピオンであるセントルイス・ラムズAFCチャンピオンであるテネシー・タイタンズの対戦。ラムズがタイタンズを23-16で破って、チーム創設以来初めてのスーパーボウル制覇を果たした。MVPはラムズのクォーターバックであるカート・ワーナーが受賞した。ワーナーはこの試合の2年前にラムズと契約するまで、アリーナフットボールリーグでプレーしながら、時給6ドル弱のアルバイト生活をしていたため、この活躍は多くの人々に感銘を与えた[1]

テレビ中継はABCが担当した。

背景

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開催地決定まで

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1996年10月31日、ニューオーリンズでのオーナー会議で第34回スーパーボウルをアトランタで開催することが決定された。アトランタの他には、マイアミ、タンパ、ロサンゼルスが候補に上っていた。オーナー会議では当初、第33回と第34回の2回分のみの開催地を決定する予定であったが、各候補地のプレゼンテーションが強力であったため、第35回の開催地もこれらの候補地から選定することとした。その結果、第33回がマイアミ、第34回がアトランタ、第35回がタンパに決定した[2][3]

スーパーボウルへの道

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1999年NFLシーズンは9月12日に始まり、翌年の1月3日までレギュラーシーズンが行われた。 プレイオフは2000年1月8日から始まり、NFCは第1シードのラムズが順当にスーパーボウル進出を決め、AFCは第4シードのタイタンズがディヴィジョナルプレイオフで第2シードのコルツ、AFC決勝で第1シードのジャガーズをそれぞれ敵地で破り、スーパーボウル進出を決めた。

NFCチャンピオンシップ・ゲーム

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NFCチャンピオンシップゲームセントルイストランス・ワールド・ドームで行われ、ラムズが11-6でタンパベイ・バッカニアーズを破り、初のカンファレンス優勝[4]とスーパーボウル進出を決めた。

AFCチャンピオンシップ・ゲーム

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AFCチャンピオンシップゲームジャクソンビルオールテル・スタジアムで行われ、タイタンズが33-14でジャガーズを破り、初のカンファレンス優勝[5]とスーパーボウル進出を決めた。

試合経過

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ドライブごとの試合経過
開始 ボール保持 ドライブ TOP 結果 得点内容 得点
Q 時間 地点 P yd yd 得点者 PAT ラムズ タイタンズ
1 15:00 自陣31 ラムズ 12 5:20 40 第4ダウン失敗
1 9:40 自陣29 タイタンズ 8 3:52 42 47ydフィールドゴール失敗
1 5:48 自陣37 ラムズ 6 2:48 54 フィールドゴール成功 27 Wilkins 3 0
1 3:00 自陣16 タイタンズ 4 2:21 14 パント
1-2 0:39 自陣31 ラムズ 6 0:51 53 34ydフィールドゴール失敗
2 14:48 自陣24 タイタンズ 9 5:19 29 パント
2 9:29 自陣16 ラムズ 11 5:13 73 フィールドゴール成功 29 Wilkins 6 0
2 4:16 自陣26 タイタンズ 3 0:38 0 パント
2 3:38 自陣23 ラムズ 14 3:23 67 フィールドゴール成功 28 Wilkins 9 0
2 0:15 自陣20 タイタンズ 1 0:15 -1 前半終了
前半終了
3 15:00 自陣28 タイタンズ 8 3:41 43 {{{FGyards}}}フィールドゴールブロック
3 11:19 自陣32 ラムズ 8 3:59 68 タッチダウン(パス) 9 ワーナーHolt キック成功 16 0
3 7:20 自陣34 タイタンズ 12 7:06 66 タッチダウン(ラン) 1 ジョージ パス失敗 16 6
3-4 0:14 自陣37 ラムズ 3 0:38 -6 パント
4 14:36 自陣21 タイタンズ 13 7:15 79 タッチダウン(ラン) 2 ジョージ キック成功 16 13
4 7:21 自陣21 ラムズ 3 1:04 2 パント
4 6:17 自陣47 タイタンズ 8 4:05 28 フィールドゴール成功 43 Del Greco 16 16
4 2:12 自陣27 ラムズ 1 0:18 73 タッチダウン(パス) 73 ワーナー→Bruce キック成功 23 16
4 1:54 自陣12 タイタンズ 10 1:54 87 試合終了
P=プレー数、TOP=タイム・オブ・ポゼッションPAT=ポイント・アフター・タッチダウン。 アメリカンフットボールの用語集 (enも参照。 23 16

前半はラムズのワーナーが277ヤードを投げたがタッチダウンはあげることができず、ジェフ・ウィルキンスの3本のFGで9-0とリードした[6]。後半ワーナーからトリー・ホルトへの9ヤードのTDパスでラムズが16-0とリードを拡げた。タイタンズはエディ・ジョージが1ヤードのTDランをあげたが2ポイントコンバージョンに失敗、16-6となった。その後エディ・ジョージの2回目のTDランで16-13、アル・デルグレコの43ヤードのFGにより、残り時間2分12秒で16-16と同点になった。その直後のプレーでワーナーからアイザック・ブルースへの73ヤードのTDパスが決まり、23-16とラムズが再びリードした[7]

残り1分54秒でタイタンズに再び攻撃権が移ったがホールディングの反則により、タイムアウト1回を残したドライブを自陣12ヤードから始めることとなった[7]。ここからタイタンズはボールを前進させ、残り6秒で敵陣10ヤードまで攻め込んだ[7]。最後のプレーでスティーブ・マクネアからのパスをスラントで受けたケビン・ダイソンが3ヤードラインでキャッチしエンドゾーンを目指したが、ラムズのLBマイク・ジョーンズがタックル、ダイソンは懸命にエンドゾーンへ向けて右手を伸ばしたが、エンドゾーンにわずか1ヤード届かず、ラムズが23-16で勝利した[1]

ワーナーはこの試合で414ヤードを獲得した。この記録は、2020年時点でもスーパーボウル記録のままである[8]

ホルトは7回のレシーブで109ヤードを獲得、1タッチダウンをあげた。マーシャル・フォークはランでは10回でわずか17ヤードに抑えられたが5回のレシーブで90ヤードを獲得した[9]

試合後、ジョー・サイズマンはこの試合を次のように分析した。珍しいことに両チームともターンオーバーがなかった。守備の中心選手であるブレイン・ビショップ英語版が負傷退場したことがタイタンズにとって大きかった。タイタンズのコーチ陣は0-16とリードされてもエディ・ジョージのランとショートパス中心のオフェンスというゲームプランを変えなかった。タイタンズのタイトエンドは合計12回のレシーブをマークした。ワーナーの414ヤード獲得というスーパーボウル記録はこの年のラムズのオフェンスを象徴するような活躍であった。またラムズのオフェンスラインをXファクターであったと称賛した。ワーナーは1サックしか受けずパスを投げるのに十分な時間を得ていた[10]

スターティングラインアップ

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セントルイス・ラムズ ポジション テネシー・タイタンズ
オフェンス
トリー・ホルト
Torry Holt
WR ケビン・ダイソン
Kevin Dyson
オーランド・ペース
Orlando Pace
LT ブラッド・ホプキンス
Brad Hopkins
トム・ニュッテン
Tom Nütten
LG ブルース・マシューズ
Bruce Matthews
マイク・グルッタドーリア
Mike Gruttadauria
C ケビン・ロング
Kevin Long
アダム・ティマーマン
Adam Timmerman
RG ベンジ・オルソン
Benji Olson
フレッド・ミラー
Fred Miller
RT ジョン・ランヤン
Jon Runyan
ローランド・ウィリアムズ
Roland Williams
TE フランク・ワイチェク
Frank Wycheck
アイザック・ブルース
Isaac Bruce
WR アイザック・バード
Isaac Byrd
カート・ワーナー
Kurt Warner
QB スティーブ・マクネア
Steve McNair
マーシャル・フォーク
Marshall Faulk
RB エディ・ジョージ
Eddie George
ロバート・ホルコム
Robert Holcombe
FB-TE ジャッキー・ハリス
Jackie Harris
ディフェンス
ケビン・カーター
Kevin Carter
LE ジェヴォン・カース
Jevon Kearse
レイ・アグニュー
Ray Agnew
LDT ジョシュ・エバンズ
Josh Evans
デマルコ・ファー
D'Marco Farr
RDT ジェイソン・フィスク
Jason Fisk
グラント・ウィストロム
Grant Wistrom
RE ケニー・ホームズ
Kenny Holmes
マイク・ジョーンズ
Mike Jones
LOLB エディ・ロビンソン
Eddie Robinson
ロンドン・フレッチャー
London Fletcher
MLB バロン・ウォーサム
Barron Wortham
トッド・コリンズ
Todd Collins
ROLB ジョー・ボウデン
Joe Bowden
トッド・ライト
Todd Lyght
LCB デナード・ウォーカー
Denard Walker
デクスター・マクレオン
Dexter McCleon
RCB サマリ・ロール
Samari Rolle
ビリー・ジェンキンス
Billy Jenkins
SS ブレイン・ビショップ
Blaine Bishop
キース・ライル
Keith Lyle
FS アンソニー・ドーセット
Anthony Dorsett
スペシャルチーム
ジェフ・ウィルキンス
Jeff Wilkins
K アル・デル・グレコ
Al Del Greco
マイク・ホーラン
Mike Horan
P クレイグ・ヘントリッチ
Craig Hentrich
ヘッドコーチ
ディック・ヴァーミール
Dick Vermeil
ジェフ・フィッシャー
Jeff Fisher

トーナメント表

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1月8日
フェデックスフィールド
  1月15日
レイモンド・ジェームス・スタジアム
         
 6  ライオンズ  13
 3  レッドスキンズ  13
 3  レッドスキンズ  27     1月23日
トランス・ワールド・ドーム
 2  バッカニアーズ  14  
NFC
1月9日
HHHメトロドーム
 2  バッカニアーズ  6
1月16日
トランス・ワールド・ドーム
   1  ラムズ  11  
 5  カウボーイズ  10 NFC チャンピオンシップ
 4  バイキングス  37
 4  バイキングス  27   1月30日
ジョージア・ドーム
 1  ラムズ  49  
ワイルドカード・プレーオフ  
ディビジョナル・プレーオフ
1月8日
アデルフィア・コロシアム
 N1  ラムズ  23
1月16日
RCAドーム
   A4  タイタンズ  16
 5  ビルズ  16 第34回スーパーボウル
 4  タイタンズ  19
 4  タイタンズ  22     1月23日
オールテル・スタジアム
 2  コルツ  16  
AFC
1月9日
キングドーム
 4  タイタンズ  33
1月15日
オールテル・スタジアム
   1  ジャガーズ  14  
 6  ドルフィンズ  20 AFC チャンピオンシップ
 6  ドルフィンズ  7
 3  シーホークス  17  
 1  ジャガーズ  62  
  • 対戦カード及びスタジアムはシード順で決定され、そのラウンドに登場する最上位チームが最下位チームとホームで対戦、残った2チームが上位チームのホームで対戦する(つまり、ワイルドカードプレーオフの第3シード対第6シードの結果によって、ディヴィジョナルプレーオフの対戦カードが決まる)。
  • スーパーボウル開催地は事前にオーナー会議で決定。
  • チーム名の左の数字は、1999年レギュラーシーズンの結果に基づいて決定されたシード順。
  • * 延長戦決着
  • 日付はアメリカ東部時間

脚注

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  1. ^ a b スーパーボウルXXXIVは史上最高のスーパーボウルだったか?”. NFL JAPAN (2000年3月30日). 2012年10月20日閲覧。
  2. ^ “Florida's Super Bowls: Miami '99, Tampa '01 (part 1)”. The Orlando Sentinel: p. 27. (November 1, 1996). https://www.newspapers.com/clip/8409532// January 17, 2017閲覧。 オープンアクセス
  3. ^ “Florida's Super Bowls: Miami '99, Tampa '01 (part 2)”. The Orlando Sentinel: p. 31. (November 1, 1996). https://www.newspapers.com/clip/8409537// January 17, 2017閲覧。 オープンアクセス
  4. ^ AFL-NFL統合前に旧NFLで2度優勝
  5. ^ AFL-NFL統合前にAFLで2度優勝
  6. ^ In biggest game, rookie Holt comes up huge”. ESPN. 2022年12月7日閲覧。
  7. ^ a b c Ray Ratto. “The most Super of stops”. ESPN. 2022年12月7日閲覧。
  8. ^ Aaron Tallent (2020年2月4日). “50 Greatest Super Bowl Performances of All Time”. ATHLON SPORTS. 2020年6月24日閲覧。
  9. ^ Mike Grady (2000年1月30日). “Jones still the last Ram standing”. ESPN. 2022年12月7日閲覧。
  10. ^ ジョー・サイズマン (2000年1月30日). “This one was the most Super of them all”. ESPN. 2022年12月7日閲覧。

外部リンク

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