コンテンツにスキップ

英文维基 | 中文维基 | 日文维基 | 草榴社区

胡金龍

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
胡 金龍
Hu Chin-Lung
統一ライオンズ #51
2013年
基本情報
国籍 中華民国の旗 中華民国台湾
出身地 台南市
生年月日 (1984-02-02) 1984年2月2日(40歳)
身長
体重
180 cm
86 kg
選手情報
投球・打席 右投右打
ポジション 内野手外野手
プロ入り 2003年 アマチュアFA
初出場 MLB / 2007年9月1日
CPBL / 2013年3月24日
最終出場 MLB / 2011年5月16日
年俸 月給70万台湾元(2020年)
経歴(括弧内はプロチーム在籍年度)
派遣歴
国際大会
代表チーム チャイニーズタイペイの旗 チャイニーズタイペイ
WBC 2006年2017年
プレミア12 2019年
胡 金龍
各種表記
繁体字 胡 金龍
簡体字 胡 金龙
拼音 Hú Jīnlóng
注音符号 ㄏㄨˊㄐㄧㄣㄌㄨㄥˊ
閩南語白話字 Hô͘ Kim-liông
和名表記: こ きんりゅう
発音転記: フー・ジンロン
英語名 Hu Chin-Lung
テンプレートを表示
獲得メダル
男子 野球
チャイニーズタイペイの旗 チャイニーズタイペイ
アジア競技大会
2006
2010

胡 金龍(フー・ジンロン、1984年2月2日 - )は、台湾中華民国)の台南市出身のプロ野球選手外野手)。

台湾出身選手としては初のMLB内野手であり、MLBおよび歴代においても史上最も短い名字であった(英語表記で「HU」の2文字)。なお、MLB史上最長の名字はシメオン・ウッズ・リチャードソン(英語表記・空白を含めて16文字)。

経歴

[編集]

ドジャース時代

[編集]
2009年3月1日

2003年1月31日にロサンゼルス・ドジャースと契約、プロとしてのキャリアをスタートさせた。この年はルーキーリーグでプレーした。

2004年はA級まで昇格した。

2006年開幕前の3月に開催された第1回ワールド・ベースボール・クラシック(WBC)チャイニーズタイペイ代表に選出された。

シーズンではドジャースのAA級でプレーし、同年のオールスター・フューチャーズゲームに選出された。

2006年3月4日

オフの11月から12月にかけて開催されたドーハアジア競技大会の野球チャイニーズタイペイ代表に選出された。同大会では優勝を果たした。

2007年8月21日

2007年には同年のオールスター・フューチャーズゲームに選出され、2年連続2度目の選出を果たした[1]。このオールスター・フューチャーズゲームでMVPを受賞した[1]。7月12日にAAA級に昇格すると、9月のロースター拡大に伴いメジャー初昇格を果たす。9月11日には台湾人野手としては初となる本塁打を放った[注 1]。オフには北京オリンピックアジア予選のチャイニーズタイペイ代表として出場を果たした。

2008年シーズンは開幕から控えの内野手としてロースターに入り、正遊撃手であるラファエル・ファーカルの故障で、代替遊撃手として出場が増えた。しかし、打撃が2割に満たない不振で、結局ドジャースはロイヤルズからアンヘル・ベローアを獲得し、25人ロースターから外され、再びマイナー降格となった。オフの10月に開催された広州アジア競技大会の野球チャイニーズタイペイ代表に選出された。同大会では準優勝を果たした。

メッツ時代

[編集]
2011年3月5日

2010年12月27日にニューヨーク・メッツへトレードされた。その後、オーストラリアン・ベースボールリーグに参加し、アデレード・バイトに所属した。

独立リーグ時代

[編集]
インディアンスでのスプリングトレーニング
(2012年3月12日)

2012年独立リーグであるアトランティックリーグサザンメリーランド・ブルークラブスでプレーした。

義大・富邦時代

[編集]

2012年CPBL義大ライノズにドラフト1位指名され、チーム史上初の元メジャーリーガーとなった。CPBLでは、外野手にコンバートし、主にレフトの守備に就いている。

2014年は115試合に出場し打率.350、162安打をマークし首位打者最多安打[2]、ベストナインを獲得した[3]

2015年は108試合に出場しキャリアハイとなる打率.383、171安打、16本塁打を記録し、2年連続で首位打者、最多安打を獲得した[4]

2017年開幕前の1月23日に第4回WBCチャイニーズタイペイ代表に選出された[5]

2018年は100試合に出場し打率.374、14本塁打、80打点を記録し、自身2度目となるベストナインを受賞した。

2019年は2年連続、3度目となるベストナイン(指名打者部門)を獲得した。シーズンオフの11月に開催された2019 WBCSプレミア12に出場し[6]、キャプテンを務めた[7]。同月15日のアメリカ戦(東京ドーム)ではバックスクリーンへ一時勝ち越しとなるホームランを放った[8]

2020年は4月18日の楽天モンキーズ戦でCPBL史上23人目となる通算1000安打を達成した。これは試合数、打席数、打数でCPBL史上最速の記録達成となった[9]。しかし、6月に出身高校のOBのLINEグループ上で監督の洪一中の悪口を書き込んでいたことが同じグループの参加者によって暴露された。本人は弟が自分のスマートフォンを勝手に操作して書き込んだのだと釈明したが、同月26日に球団からイメージを傷つけたとして2軍行きを命じられ[10]、以降は2軍でも試合に出場することはなかった。このトラブルによってわずか41試合出場に終わった[11]

2021年も前述の事件が尾を引き1軍、2軍共に出場がなく、12月21日に戦力外通告を受けた[12]

統一時代

[編集]

2022年1月4日統一ライオンズと契約した[13]

選手としての特徴

[編集]

ゴルフを趣味にしているせいか[14]、 低い球に対してのすくい上げるバッティングを持ち味にしている。その一方で初球から積極的に打つタイプで四球が極端に少ない。

MLBでは遊撃手二塁手として出場していたが[15]、肩の故障以来はCPBL左翼手に転向している[16]

詳細情報

[編集]

年度別打撃成績

[編集]
















































O
P
S
2007 LAD 12 31 29 5 7 0 1 2 15 5 0 0 2 0 0 0 0 8 0 .241 .241 .517 .759
2008 65 129 116 16 21 2 2 0 27 9 2 0 2 0 11 4 0 23 5 .181 .252 .233 .485
2009 5 6 5 2 2 1 0 0 3 2 0 0 0 1 0 0 0 2 1 .400 .333 .600 .933
2010 14 25 23 2 3 1 0 0 4 1 1 0 0 1 0 0 1 5 1 .130 .160 .174 .334
2011 NYM 22 23 20 2 1 0 0 0 1 1 1 0 1 1 1 0 0 11 0 .050 .091 .050 .141
2013 義大
富邦
99 414 393 71 135 27 3 5 183 38 12 1 1 3 15 0 2 24 15 .344 .368 .466 .834
2014 115 505 463 81 162 27 4 5 212 55 12 2 6 3 32 1 0 35 16 .350 .391 .458 .849
2015 108 489 446 99 171 28 1 16 249 76 15 3 2 3 35 1 2 37 11 .383 .429 .558 .987
2016 79 362 327 73 122 18 2 10 174 55 10 3 1 2 29 2 1 31 7 .373 .427 .532 .959
2017 92 387 351 52 113 23 3 11 175 71 3 2 0 5 28 2 1 49 8 .322 .372 .499 .871
2018 100 422 385 68 144 26 1 14 214 80 7 4 4 4 25 3 1 40 8 .374 .414 .556 .970
2019 107 464 427 69 146 21 0 13 206 60 6 0 3 3 23 7 1 47 8 .342 .374 .482 .856
2020 41 176 158 31 49 7 0 6 74 31 5 1 1 4 12 1 0 21 2 .310 .351 .468 .819
MLB:5年 136 234 210 29 35 4 3 2 51 18 4 0 5 3 12 4 1 49 7 .176 .225 .259 .484
CPBL:8年 741 3219 2950 544 1042 177 14 80 1487 466 70 16 18 27 199 17 8 284 75 .353 .392 .504 .896
  • 2020年度シーズン終了時
  • 各年度の太字はリーグ最高

タイトル

[編集]
CPBL

表彰

[編集]
MiLB
CPBL
  • ベストナイン:1回(外野手部門:2014年 / 指名打者部門:2018年 - 2019年)

記録

[編集]
MiLB

背番号

[編集]
  • 60 (2007年、2009年 - 2010年)
  • 14 (2008年)
  • 25 (2011年)
  • 15 (2013年 - 2021年)
  • 51 (2022年 - )

代表歴

[編集]

脚注

[編集]

注釈

[編集]
  1. ^ 台湾人の初本塁打は投手の郭泓志が記録。

出典

[編集]
  1. ^ a b ドジャースのホームページの記事:「Dodgers prospect named Futures MVP」
  2. ^ ETtoday新聞雲. “中職頒獎/胡金龍奪雙冠王 獻給照顧他的老婆 | ETtoday體育新聞 | ETtodayAMP” (中国語). ETtoday新聞雲. 2014年11月5日閲覧。
  3. ^ ETtoday新聞雲. “中職/胡金龍生平首座外野最佳十人獎 最想拿金手套 | ETtoday體育新聞 | ETtodayAMP” (中国語). ETtoday新聞雲. 2014年11月5日閲覧。
  4. ^ ETtoday新聞雲. “胡金龍蟬聯打擊、安打雙冠王 恩師陳獻榮擔任頒獎人 | ETtoday體育新聞 | ETtodayAMP” (中国語). ETtoday新聞雲. 2015年11月4日閲覧。
  5. ^ 快訊/經典賽中華隊28人名單 陽岱鋼入列 ETtoday運動雲 (中国語) (2017年1月23日) 2017年1月24日閲覧
  6. ^ 聯合新聞網 (20191001T153013Z). “12強/中華隊28人名單公布 王柏融入列 | 聯合新聞網:最懂你的新聞網站” (中国語). 聯合新聞網. 2019年10月1日閲覧。
  7. ^ 胡金龍12強賽最資深扛領頭重任 盼圓奧運夢 | 運動 | 新聞專題 | 中央社 CNA” (中国語). www.cna.com.tw. 2019年10月1日閲覧。
  8. ^ 12強開轟超前美國又遭逆轉 胡金龍:這就是棒球[影 | 運動 | 中央社 CNA]” (中国語). www.cna.com.tw. 2019年11月15日閲覧。
  9. ^ 自由體育. “中職》胡金龍最速千安 悍將球團紀念商品竟是「高爾夫球」 - 自由體育”. sports.ltn.com.tw. 2020年4月19日閲覧。
  10. ^ 台湾元大リーガー、SNSで監督批判 「弟が書いた」釈明も二軍落ち | | BBNews”. BBNews.jp (2020年6月26日). 2020年6月26日閲覧。
  11. ^ 聯合新聞網 (20200703T181005Z). “中職/胡金龍二軍未見人 悍將:禁賽且停止隨隊 | 聯合新聞網:最懂你的新聞網站” (中国語). 聯合新聞網. 2020年7月3日閲覧。
  12. ^ https://sports.ettoday.net/news/2151233
  13. ^ https://tw.appledaily.com/sports/20220104/HZ52BLTA4JEZDDQFPMXH7LCVYM
  14. ^ 中職/高爾夫球場變難訂 胡金龍苦惱” (中国語). tw.sports.yahoo.com. 2020年5月8日閲覧。
  15. ^ ht31sho (ht31sho). “【MLB】鎖定肯特退休後的遺缺…胡金龍 拚二壘先發 @ 因為有你們~~現在的我過得很快樂 :: 痞客邦 ::” (中国語). 因為有你們~~現在的我過得很快樂. 2009年1月23日閲覧。
  16. ^ 中華職棒大聯盟全球資訊網 The Official Site of CPBL”. www.cpbl.com.tw. 2020年8月7日閲覧。

関連項目

[編集]

外部リンク

[編集]