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生駅

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
生駅
駅舎(2023年3月)
くずう
Kuzu
TI 38 多田 (2.8 km)
地図
所在地 栃木県佐野市葛生東一丁目1-5
北緯36度23分53.36秒 東経139度36分32.13秒 / 北緯36.3981556度 東経139.6089250度 / 36.3981556; 139.6089250座標: 北緯36度23分53.36秒 東経139度36分32.13秒 / 北緯36.3981556度 東経139.6089250度 / 36.3981556; 139.6089250
駅番号 TI39
所属事業者 東武鉄道
所属路線 佐野線
キロ程 22.1 km(館林起点)
電報略号 クズ
駅構造 地上駅
ホーム 1面1線
乗降人員
-統計年度-
642[東武 1]人/日
-2023年-
開業年月日 1894年明治27年)3月20日[1]
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生駅(くずうえき)は、栃木県佐野市葛生東にある東武鉄道佐野線。同線の終点である。駅番号TI 39

東武鉄道の旅客案内(路線図・駅名標など)や『鉄道要覧[2]において使用されている公式表記は、略字の「(日匂)」を用いた「生駅」である。ただし、表示上の制約から東武鉄道の公式サイト内でも正字の「(艹曷)」と表記が混在しているほか、文献によっても揺らぎがある。

年表[編集]

貨物ターミナルとして[編集]

かつては、当駅より先に会沢線大叶線日鉄鉱業羽鶴専用線・住友セメント専用線の四つの貨物線が延び、石灰セメントドロマイトを輸送していた。セメントは佐野線・伊勢崎線を経て業平橋駅まで輸送された。

貨物輸送が廃止された後は設備のほとんどが撤去されているが、広い構内がその名残をとどめている。2013年には空地を活用して太陽光発電パネルが設置され「葛生太陽光発電所」となっている。

貨物輸送の全盛期には駅員が80名在籍し構内には旅客用も含め20本の線路があり、東武鉄道で最大のターミナル駅であった。その時期に当駅 - 多田間の複線化の予定もあり、その用地は国道293号沿いに確保されている。

葛生駅・会沢線・大叶線・日鉄専用鉄道配線略図(1981年)
生駅・会沢線・大叶線・日鉄専用鉄道配線略図(1981年)[6]

駅構造[編集]

ホーム(2023年3月)
ホーム(2023年3月)
構内(2020年6月)
構内(2020年6月)
葛生太陽光発電所(2020年6月)
葛生太陽光発電所(2020年6月)
葛生駅付近空中写真(1974年撮影、国土画像情報カラー空中写真(国土交通省)より)。貨物列車が多数みられる。
生駅付近空中写真(1974年撮影、国土画像情報カラー空中写真(国土交通省)より)。貨物列車が多数みられる。
旧駅舎(2012年12月)
旧駅舎(2012年12月)

単式ホーム1面1線と留置線3線を有する地上駅。ホーム屋根改札側から2両分のみ設置されている。

普通列車でのワンマン運転開始後の2006年(平成18年)8月より、運転士出発信号機が開通したことを知らせるメロディ(「静かな湖畔の森の影から」)が流れるようになった。発車メロディの役割も果たしているが、発車した後も信号の現示が赤に変わるまで流れるので、正確には発車メロディではない。

留置線のうち1線は非電化である。夜間、当駅に到着した特急「リバティりょうもう」と、上り終電発車後に当駅に到着した普通列車は駅構内で夜間滞泊する。事業用車両は非電化の留置線に留置される場合がある。

駅舎は線路の西側にあり、ホームとはスロープで連絡しているため段差はない。自動改札機は設置されていないが、ICカード簡易改札機と自動券売機は設置されている。有人駅ではあるが、時間帯によっては駅員がいないことがある。

のりば[編集]

番線 路線 行先
1 TI 佐野線 館林方面

利用状況[編集]

2023年度の一日平均乗降人員642人である[東武 1]

近年の1日平均乗降人員の推移は下表の通りである。

年度 1日平均
乗降人員
[7]
出典
1998年(平成10年) 2,580  
1999年(平成11年) 2,290  
2000年(平成12年) 2,159  
2001年(平成13年) 2,047  
2002年(平成14年) 1,951  
2003年(平成15年) 1,793  
2004年(平成16年) 1,551  
2005年(平成17年) 1,397  
2006年(平成18年) 1,385  
2007年(平成19年) 1,383  
2008年(平成20年) 1,390  
2009年(平成21年) 1,320  
2010年(平成22年) 1,206  
2011年(平成23年) 1,137  
2012年(平成24年) 1,135  
2013年(平成25年) 1,134  
2014年(平成26年) 1,041  
2015年(平成27年) 1,028  
2016年(平成28年) 1,002  
2017年(平成29年) 983  
2018年(平成30年) 937  
2019年(令和元年) 936  
2020年(令和02年) 734  
2021年(令和03年) 755 [東武 2]
2022年(令和04年) 668 [東武 3]
2023年(令和05年) 642 [東武 1]

バス[編集]

駅南の踏切脇にあるバスの回転場が「葛生駅南バス回転場」停留所であり、下記の各路線が発着する。

停留所 運行事業者 系統 行先
葛生駅南バス回転場 佐野市生活路線バス
(さーのって号)
田沼葛生線4系統・5系統・6系統 佐野駅

駅周辺[編集]

隣の駅[編集]

東武鉄道
TI 佐野線
普通
多田駅 (TI 38) - 生駅 (TI 39)
かつて存在した路線
東武鉄道 会沢線(貨物線)
 生駅 - 上白石駅

脚注[編集]

注釈[編集]

  1. ^ 東武鉄道では、佐野鉄道の開業日を生駅の開業日としている[1]

出典[編集]

  1. ^ a b c d 東武鉄道年史編纂事務局 編『東武鉄道六十五年史』東武鉄道、1964年、208-209頁。全国書誌番号:64010839 
  2. ^ 国土交通省鉄道局 監修鉄道要覧』(令和5年度)電気車研究会、2023年10月1日、98頁。ISBN 978-4-88548-136-9 
  3. ^ a b 渡邉恵一「企業勃興期における地方小鉄道の経営と輸送:-安蘇馬車鉄道を事例として-」『経営史学』第31巻第3号、経営史学会、1996年、58頁、doi:10.5029/bhsj.31.3_47ISSN 0386-9113 
  4. ^ 大町雅美『栃木県鉄道史話』落合書店、1981年1月、99頁。全国書誌番号:85051239 
  5. ^ 栃木県佐野市(東武佐野線葛生駅南側土地)において 大規模太陽光発電(メガソーラー)設備工事に着手 最終設備規模・仕様を決定 本年7月、東武グループ初のメガソーラーとして発電開始予定』(PDF)(プレスリリース)東武鉄道/東武エネルギーマネジメント、2013年3月27日。 オリジナルの2013年4月2日時点におけるアーカイブhttps://web.archive.org/web/20130402005542/http://www.tobu.co.jp/file/pdf/5a15151771a073f0db3cf3364639f12c/130327_3.pdf?date=201303271020162022年5月15日閲覧 
  6. ^ 阿部一雄「貨物輸送の変遷と現況」『鉄道ピクトリアル』1981年7月増刊号(通巻392号)、鉄道図書刊行会、1981年7月、89頁。 
  7. ^ 駅情報(乗降人員)”. 東武鉄道ポータルサイト. 2023年8月22日閲覧。
東武鉄道の1日平均利用客数
  1. ^ a b c 駅別乗降人員 2023年度』(PDF)(レポート)東武鉄道、2024年、4頁。 オリジナルの2024年5月18日時点におけるアーカイブhttp://web.archive.org/web/20240518015737/https://www.tobu.co.jp/pdf/corporation/passengers_2023.pdf#42024年5月18日閲覧 
  2. ^ 駅別乗降人員 2021年度』(PDF)(レポート)東武鉄道、2024年、4頁。 オリジナルの2024年5月18日時点におけるアーカイブhttps://web.archive.org/web/20240518021804/https://www.tobu.co.jp/pdf/corporation/passengers_2021.pdf#42024年6月16日閲覧 
  3. ^ 駅別乗降人員 2022年度』(PDF)(レポート)東武鉄道、2024年、4頁。 オリジナルの2024年5月18日時点におけるアーカイブhttps://web.archive.org/web/20240518021731/https://www.tobu.co.jp/pdf/corporation/passengers_2022.pdf#42024年6月16日閲覧 

関連項目[編集]

外部リンク[編集]