頼むから静かにしてくれ
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頼むから静かにしてくれ Will You Please Be Quiet, Please? | ||
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著者 | レイモンド・カーヴァー | |
訳者 | 村上春樹 | |
発行日 |
1976年3月9日[1] 1991年2月20日 | |
発行元 |
マグロー・ヒル社 中央公論社 | |
ジャンル | 短編小説集 | |
国 | アメリカ合衆国 | |
言語 | 英語 | |
形態 | ハードカバー | |
前作 | At Night the Salmon Move (1976年) | |
次作 | Furious Seasons and Other Stories (1977年) | |
コード | ISBN 0-07-010193-0 | |
ウィキポータル 文学 | ||
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『頼むから静かにしてくれ』(たのむからしずかにしてくれ、原題:Will You Please Be Quiet, Please?)は、アメリカの小説家レイモンド・カーヴァーが最初に著した短編小説集。1976年3月9日、マグロー・ヒル社から刊行された[1]。
本書は1977年、全米図書賞の小説部門の候補作に選ばれた[2]。
内容
[編集]タイトル | 初出(本国) | 初出(翻訳) | |
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1 | でぶ Fat |
Harper's Bazaar, September, 1971 | 『マリ・クレール』1990年8月号 |
2 | 隣人 Neighbors |
Esquire, June, 1971 | 『ささやかだけれど、役にたつこと』 (中央公論社、1989年4月20日)[3] |
3 | 人の考えつくこと The Idea |
Northwest Review, 12, No.1 (Fall-Winter 1971-1972) |
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4 | ダイエット騒動 They're Not Your Husband |
Chicago Review, 24, No.4 (1972) |
『ささやかだけれど、役にたつこと』 (中央公論社、1989年4月20日) |
5 | あなたお医者さま? Are You a Doctor? |
Fiction, 1, No.4 (1973) |
『海』1983年5月号 |
6 | 父親 The Father |
Toyon, 7, No.1 (Spring 1961) |
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7 | サマー・スティールヘッド (夏にじます) Nobody Said Anything |
Seneca Review, 4, No.1 (May 1973) |
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8 | 60エーカー Sixty Acres |
Discourse, 12, No.1 (Winter 1969) |
『ユリイカ』1990年6月号 |
9 | アラスカに何があるというのか? What's in Alaska? |
Iowa Review, 3, No.2 (Spring 1972) |
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10 | ナイト・スクール Night School |
North American Review, 256, No.3 (Fall 1971) |
『ユリイカ』1990年6月号 |
11 | 収集 Collectors |
Esquire, August 1975 | |
12 | サン・フランシスコで何をするの? What Do You Do in San Francisco? |
Colorado State Review, 2, No.3 (Summer 1967) |
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13 | 学生の妻 The Student's Wife |
Carolina Quarterly, 17, No.1 (Fall 1964) |
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14 | 他人の身になってみること Put Yourself in My Shoes |
Iowa Review, 3, No.4 (Fall 1972) |
『新潮』1985年11月号 |
15 | ジェリーとモリーとサム Jerry and Molly and Sam |
Perspective, 17, No.1 (Summer 1972) |
『新潮』1985年11月号 |
16 | 嘘つき Why Honey? |
Sou'wester Literary Quarterly, Winter 1972 | |
17 | 鴨 The Ducks |
Carolina Quarterly, 16, No.1 (Winter 1963) |
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18 | こういうのはどう? How About This? |
Western Humanities Review, 24, No.4 (Autumn 1970) |
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19 | 自転車と筋肉と煙草 Bicycles, Muscles, Cigarets |
Kansas Quarterly, 5, No.1 (Winter 1972-73) |
『ささやかだけれど、役にたつこと』 (中央公論社、1989年4月20日) |
20 | 何か用かい? What Is It? |
Esquire, May 1972 | |
21 | 合図をしたら Signals |
December, 12, 1-2 (1970) |
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22 | 頼むから静かにしてくれ Will You Please Be Quiet, Please? |
December, 8, No.1 (1966) |
- 4. 「ダイエット騒動」の題名は『村上春樹翻訳ライブラリー 頼むから静かにしてくれ I』収録時に「そいつらはお前の亭主じゃない」に変更された。
- 14. 「他人の身になってみること」の『新潮』1985年11月号掲載時の題名は「クリスマスの夜」だった。
- 15. 「ジェリーとモリーとサム」の『新潮』1985年11月号掲載時の題名は「犬を捨てる」だった。
日本語版
[編集]- 『THE COMPLETE WORKS OF RAYMOND CARVER 1 頼むから静かにしてくれ』
- 中央公論社 / 1991年2月20日 / ISBN 978-4-12-402931-4
- 翻訳は村上春樹。ウィリアム・キトリッジの「不死身なるもの」が収録されているほか、付録に安西水丸と黒田絵美子[4]がエッセイを寄せている。
- 『村上春樹翻訳ライブラリー 頼むから静かにしてくれ I』
- 中央公論新社 / 2006年1月10日 / ISBN 978-4-12-403495-0
- 訳文は部分的に改められている。
- 『村上春樹翻訳ライブラリー 頼むから静かにしてくれ II』
- 中央公論新社 / 2006年3月10日 / ISBN 978-4-12-403496-7
- 上記と同じく訳文は部分的に改められている。
脚注
[編集]- ^ a b キャロル・スクレナカ 著、星野真理 訳『レイモンド・カーヴァー 作家としての人生』中央公論新社、2013年7月10日、436頁。
- ^ 候補作に選ばされた作品は5つ。受賞作品はウォーレス・ステグナーの『The Spectator Bird』だった。
- ^ 『ささやかだけれど、役にたつこと』(中央公論社)は村上春樹が独自にセレクト・翻訳した単行本。
- ^ 黒田絵美子は『水の出会うところ : レイモンド・カーヴァー詩集』(論創社、1989年)と『海の向こうから : レイモンド・カーヴァー詩集』(論創社、1990年)の翻訳者。また、テス・ギャラガーの短編集『馬を愛した男』(中央公論社、1990年11月)を訳している。
関連項目
[編集]- 愛について語るときに我々の語ること
- 大聖堂 (短編集)
- ファイアズ (炎)
- 象 (短編集)
- ぼくが電話をかけている場所 (日本で最初に出版されたカーヴァーの単行本。作品のセレクトと翻訳は村上春樹。1983年刊)