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1996年の全日本ツーリングカー選手権

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
1996年の全日本ツーリングカー選手権
前年: 1995 翌年: 1997

1996年の全日本ツーリングカー選手権(JTCC)は、1996年4月6・7日に富士スピードウェイで開幕し、1996年11月2・3日に富士スピードウェイで閉幕した全7大会/全14戦のシリーズである。

前年からの主な変更点

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前年にドライバーズタイトル・チームタイトルの2冠を獲得したシュニッツァー・モータースポーツがシリーズから撤退。これによりBMW勢はプライベーターによる数台が参戦するのみとなった。一方でオペルHKS)は体制を強化、日産から長谷見昌弘が移籍したことで話題を呼んだ。

また同年より、プライベーターによりスバル・インプレッサが参戦を開始したが、既にワークスによるマシン開発競争が激化していた中で苦戦を強いられ、同年は1ポイントも獲得することができなかった。

マシン

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トヨタ

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日産

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日産は引き続きプリメーラサニーを投入。プリメーラはP10型から新型のP11型ベースに変更された。星野一義がプリメーラ、影山正彦プリメーラ・カミノ本山哲がサニーをそれぞれドライブしたが、本山もシリーズ後半にマシンをプリメーラ・カミノに変更した。最終戦インターTECでは、ヨーロッパから持ち込まれたP10プリメーラも参戦。昨年までJTCCに参戦した経験があり、同年はドイツ・スーパーツーリング選手権 (STWカップ) に参戦していたアンソニー・レイドがドライブした。

ホンダ

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ホンダは前年までの不振を払拭すべく、外部からの協力も得て大幅なテコ入れを実施。車体はシビックフェリオからアコードに変更し、キャパシティの拡大や剛性の強化および重心の低下などを図った。エンジンも型式はH22A型のままだが大幅なパフォーマンスの向上や軽量化などが行われた。その結果、開幕戦での表彰台独占など過去2年間の不振を払拭し、ムーンクラフトから参戦した服部尚貴がチャンピオンを獲得した。しかし、初戦よりレギュレーション解釈の問題が続き、その対応のため第4大会の欠場や第7大会での失格裁定など、物議も絶えなかった[1]

エントリーリスト

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No. マシン ドライバー タイヤ
3 HKS オペルベクトラ 日本の旗 長谷見昌弘 M
6 カストロール・ランティス(第1,2大会のみ) 日本の旗 寺田陽次郎 D
8 FET SPORTS COROLLA 日本の旗 谷川達也(第1-4大会)→日本の旗 新田守男(第5-7大会) M
9 マツダスピード・ファミリア フランスの旗 フランク・フレオン M
11 レッツォ・トランピオ・エクシヴ 日本の旗 原貴彦 T
12 カルソニックプリメーラ 日本の旗 星野一義 B
13 ウェッズスポーツBMW(第5大会のみ) 日本の旗 浅野武夫 Y
14 ジャックスアコード(第4大会 欠場) 日本の旗 服部尚貴 M
15 PIAA ACCORD VTEC(第4大会 欠場) 日本の旗 黒澤琢弥 B
16 Castrol無限ACCORD(第4大会 欠場) 日本の旗 中子修 B
17 アルファアドバン オペル 日本の旗 金海辰彦 Y
18 エンドレスアドバンBMW 日本の旗 木下みつひろ Y
19 ウェッズスポーツエクシヴ 日本の旗 金石勝智 M
20 ヤマイチ エクスプレス BMW(第7大会のみ) 日本の旗 木下隆之 Y
21 BP-アドバン318i 日本の旗 一ツ山康(第1-3,7大会)
/ 日本の旗 一ツ山幹雄(第4-6大会)
Y
23 ユニシアジェックス・カミノ 日本の旗 影山正彦 B
24 ニッサンプリメーラ(第7大会のみ) イギリスの旗 アンソニー・レイド M
25 ADVANエクシヴ 日本の旗 影山正美 Y
32 ザナヴィ・サニー(第4大会まで)
→ザナヴィ・カミノ(第5大会より)
日本の旗 本山哲 M
33 Castrol無限ACCORD(第7大会のみ) 日本の旗 道上龍 B
35 オートテックBMW318i 日本の旗 中谷明彦 B
36 ゼント・DJ・トムス・エクシヴ 日本の旗 関谷正徳 M
37 エッソトーネン・トムスエクシヴ ドイツの旗 ミハエル・クルム M
38 デンソーEXIV 日本の旗 竹内浩典 B
39 デンソーEXIV フランスの旗 エリック・コマス B
66 シムス インプレッサワゴン 日本の旗 粕谷俊二 B
68 DoCoMo Exiv DUNLOP 日本の旗 田中哲也 D
72 チームサムシングカローラ(第7大会のみ) 日本の旗 松永雅博 D
88 コーセイ・チェリオ モンデオ(第3,4大会) 日本の旗 和田久 D

タイヤ= BブリヂストンMミシュランYヨコハマDダンロップTトーヨータイヤ

スケジュール及び勝者

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大会 ラウンド 開催日 開催サーキット レース周回 勝者
第1大会 第1戦 4月6日〜7日 富士スピードウェイ 21周 服部尚貴[2]
第2戦 服部尚貴[3]
第2大会 第3戦 5月18日〜18日 スポーツランドSUGO 25周 服部尚貴[4]
第4戦 ミハエル・クルム[5]
第3大会 第5戦 6月1日〜2日 鈴鹿サーキット(東コース) 41周 中子修[6]
第6戦 服部尚貴[7]
第4大会 第7戦 7月13日〜14日 MINEサーキット 31周 星野一義[8]
第8戦 影山正彦[9]
第5大会 第9戦 9月7日〜8日 仙台ハイランドレースウェイ 25周 中谷明彦[10]
第10戦 黒澤琢弥[11]
第6大会 第11戦 9月21日〜22日 十勝インターナショナルスピードウェイ 27周 服部尚貴[12]
第12戦 中子修[13]
第7大会 第13戦 11月2日〜3日 富士スピードウェイ 21周 エリック・コマス[14]
第14戦 アンソニー・レイド[15]

シリーズポイントランキング

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ドライバー部門

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順位 No. ドライバー 第1戦 第2戦 第3戦 第4戦 第5戦 第6戦 第7戦 第8戦 第9戦 第10戦 第11戦 第12戦 第13戦 第14戦 合計得点 有効得点
1 14 服部尚貴 15 15 15 7 12 15 WD WD 7 12 15 12 DSQ DSQ 125 125
2 16 中子修 12 12 12 9 15 7 WD WD 12 9 12 15 DSQ DSQ 115 115
3 37 ミハエル・クルム 7 4 7 15 9 9 12 5 9 2 7 7 4 1 98 87
4 15 黒澤琢弥 9 7 1 4 6 12 WD WD Ret 15 9 9 Ret DNS 72 72
5 23 影山正彦 4 Ret 3 2 7 5 7 15 5 4 Ret 0 9 4 65 63
6 12 星野一義 Ret Ret 6 0 2 0 15 12 Ret 7 1 Ret 6 12 61 61
7 36 関谷正徳 6 9 9 12 Ret DNS Ret 9 4 Ret 4 0 NC 2 55 55
8 39 エリック・コマス 0 5 5 1 Ret Ret 0 3 6 5 Ret 3 15 9 52 52
9 32 本山哲 Ret 3 Ret WD 3 4 3 2 Ret 6 5 6 7 7 46 46
10 35 中谷明彦 0 0 4 Ret Ret Ret 0 6 15 0 6 4 2 3 40 40
11 25 影山正美 2 2 2 5 0 6 9 4 2 0 2 5 Ret DNS 39 39
12 19 金石勝智 5 6 0 Ret 5 3 1 0 0 Ret NC 2 5 6 33 33
13 24 アンソニー・レイド WD WD WD WD WD WD WD WD WD WD WD WD 12 15 27 27
14 3 長谷見昌弘 3 0 Ret 3 1 2 0 0 3 Ret 3 1 3 5 24 24
15 18 木下みつひろ 0 0 Ret 6 4 1 6 1 1 3 0 0 0 0 22 22
16 38 竹内浩典 1 1 Ret 0 0 0 4 7 0 0 Ret 0 Ret DNS 13 13
17 11 原貴彦 0 0 Ret 0 0 0 5 0 0 1 Ret 0 0 0 6 6
18 88 和田久 WD WD WD WD 0 Ret 2 Ret Ret Ret WD WD WD WD 2 2
19 68 田中哲也 0 0 Ret 0 0 0 0 0 0 Ret 0 0 1 Ret 1 1

チーム部門

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脚注

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  1. ^ Racing On469号』、「ホンダ・アコード」開発ストーリー。 
  2. ^ 富士スーパーツーリングカーレース大会 JTCC 第1戦 リザルト”. モータースポーツトップ. 2024年2月8日閲覧。
  3. ^ 富士スーパーツーリングカーレース大会 JTCC 第2戦 リザルト”. モータースポーツトップ. 2024年2月8日閲覧。
  4. ^ SUGOスーパーツーリングカー選手権レース JTCC 第3戦 リザルト”. モータースポーツトップ. 2024年2月8日閲覧。
  5. ^ SUGO スーパーツーリングカー選手権レース JTCC 第4戦 リザルト”. モータースポーツトップ. 2024年2月8日閲覧。
  6. ^ JTCC 鈴鹿スーパーツーリング スーパーツーリングカー第5戦 リザルト”. モータースポーツトップ. 2024年2月8日閲覧。
  7. ^ JTCC 鈴鹿スーパーツーリング スーパーツーリングカー第6戦 リザルト”. モータースポーツトップ. 2024年2月8日閲覧。
  8. ^ MINEスーパーツーリングカーレース JTCC 第7戦 リザルト”. モータースポーツトップ. 2024年2月8日閲覧。
  9. ^ MINEスーパーツーリングカーレース JTCC 第8戦 リザルト”. モータースポーツトップ. 2024年2月8日閲覧。
  10. ^ ハイランドスーパーツーリングカー&F3選手権レース JTCC 第9戦 リザルト”. モータースポーツトップ. 2024年2月8日閲覧。
  11. ^ ハイランドスーパーツーリングカー&F3選手権レース JTCC 第10戦 リザルト”. モータースポーツトップ. 2024年2月8日閲覧。
  12. ^ 十勝スーパーツーリングカー選手権レース JTCC 第11戦 リザルト”. モータースポーツトップ. 2024年2月8日閲覧。
  13. ^ 十勝スーパーツーリングカー選手権レース JTCC 第12戦 リザルト”. モータースポーツトップ. 2024年2月8日閲覧。
  14. ^ 第12回インターTEC JTCC 第13戦 リザルト”. モータースポーツトップ. 2024年2月8日閲覧。
  15. ^ 第12回インターTEC JTCC 第14戦 リザルト”. モータースポーツトップ. 2024年2月8日閲覧。

外部リンク

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