J.P.アレンシビア
ブルージェイズ時代 | |
基本情報 | |
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国籍 | アメリカ合衆国 |
出身地 | フロリダ州マイアミ |
生年月日 | 1986年1月5日(38歳) |
身長 体重 |
6' 1" =約185.4 cm 205 lb =約93 kg |
選手情報 | |
投球・打席 | 右投右打 |
ポジション | 捕手、一塁手 |
プロ入り | 2007年 MLBドラフト1巡目(全体21位)でトロント・ブルージェイズから指名 |
初出場 | 2010年8月7日 |
最終出場 | 2015年10月1日 |
経歴(括弧内はプロチーム在籍年度) | |
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国際大会 | |
代表チーム | アメリカ合衆国 |
WBC | 2013年 |
この表について
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ジョナサン・ポール・アレンシビア(Jonathan Paul Arencibia, 1986年1月5日 - )は、アメリカ合衆国・フロリダ州マイアミ出身の元プロ野球選手(捕手、一塁手)。右投右打。
経歴
[編集]プロ入り前
[編集]フロリダ州マイアミでキューバ移民3世として生まれる[1]。かつてアレックス・ロドリゲスを輩出したウェストミンスター・クリスチャン高等学校では、ロドリゲスに並ぶ同校史上最多の通算17本塁打を記録したほか、バスケットボール、アメリカンフットボールでも活躍。
2004年のMLBドラフト14巡目(全体513位)でシアトル・マリナーズから指名を受けたが、入団せずにテネシー大学へ進学した[2]。
プロ入りとブルージェイズ時代
[編集]2007年のMLBドラフト1巡目(全体21位)でトロント・ブルージェイズから指名され、132万7000ドルの契約金で入団。1年目は傘下のA-級オーバーン・ダブルデイズで63試合に出場した[3]。
2008年はA+級ダニーデン・ブルージェイズからスタートし、シーズン途中にAA級ニューハンプシャー・フィッシャーキャッツへ昇格。2つのクラスで計126試合に出場し、マット・ウィータースと並んでマイナーの捕手最多の27本塁打を放った[4]。シーズン後に発表されたベースボール・アメリカ誌の有望株ランキングでは、アレンシビアはブルージェイズ傘下でトラビス・スナイダーに次ぐ評価を受け、MLB全体でも43位の評価を受けた[5]。
2009年はAAA級ラスベガス・フィフティワンズで開幕を迎えたが、ここでアレンシビアは野球人生初の挫折を経験。重度の乱視に悩まされ、21本塁打・75打点とパワーの面では一定の数字を残しつつも、打率、出塁率はそれぞれ.236、.284と大きく低迷した。シーズン終了後に乱視矯正のためのレーシック手術を受けた[6]。
2010年は5月末までは8本塁打だったが、6月、7月と2ヶ月連続で二桁本塁打を放つなど95試合で打率.303・31本塁打・79打点と活躍。8月5日にジョン・バックの故障者リスト入りに伴い、メジャーに昇格した[7]。8月7日のタンパベイ・レイズ戦でメジャー初出場。ジェームズ・シールズからメジャー初打席初本塁打を放つなど、5打数4安打2本塁打の鮮烈デビューを飾った。デビュー戦での2本塁打は史上5人目。また、デビュー戦で2本塁打と4安打以上を同時にマークした1900年以降で初の選手となった[8][9]。
2011年は正捕手として定着。23本塁打を放ち捕手としてのチーム本塁打記録を更新し、メジャーの舞台でもそのパワーを見せ付けた。反面、打率は.219、出塁率も.282と低水準に終わった。
2012年は死球による骨折があり102試合の出場に終わったが、18本塁打を放って長打力を発揮した。一方、低打率、低出塁率は相変わらずで、OPSは前年をやや下回った。オフにはR・A・ディッキーとの交換要員として名前が浮上したが、最終的に若手捕手のトラビス・ダーノーがメッツに移籍することになり、アレンシビアは当面の間ブルージェイズの正捕手を務めることが確実になった[10]。
2013年2月27日に第3回WBCのアメリカ合衆国代表に選出された[11]。レギュラーシーズンでは、自己記録を更新する138試合に出場。2年ぶりに20本塁打をクリアしたが、100試合以上に出場したシーズンとしては初の打率.100台と低迷した。また、四球は前年と同じ18に留まり、打率の低さも相まって出塁率は.227という低さだった。守備面ではリーグ最多の13パスボールを喫した。12月2日にノンテンダーFAとなった。
レンジャーズ時代
[編集]2013年12月5日にテキサス・レンジャーズと1年180万から200万ドルで契約に合意したことを報道され[12]、12月10日に球団が正式発表した[13]。
2014年は正捕手の座をロビンソン・チリノスに奪われ、開幕後は2番手捕手として20試合に出場したが、打率.133と落ち込み、5月20日に傘下のAAA級ラウンドロック・エクスプレスへ降格した[14]。5月21日に40人枠から外れた。7月17日にカルロス・ペーニャがDFAとなったのに伴い、再びレンジャーズとメジャー契約を結んだ[15]。昇格後は、一塁手を務めていた。また、7月29日のニューヨーク・ヤンキース戦では投手として登板して1回を無失点に抑えた[16]。オフの10月6日にAAA級ラウンドロックへ降格した[17]。9日にFAとなった[18]。
レイズ時代
[編集]2015年1月8日にボルチモア・オリオールズとマイナー契約を結ぶが、4月9日に自由契約となった[19]。17日にレイズとマイナー契約を結び[20]、傘下のAAA級ダーラム・ブルズでプレー。8月26日にメジャー契約を結び、25人枠入りした[21]。その後は捕手としてプレーし、24試合に出場した。バッティング面では、基本的にメジャーで打率が.240を超えていなかったが、2015年は.310という高率を記録。パワー面でも、僅か22安打で6本のホームランを放ち、改めて圧倒的なパワーをアピールした。打率は高かった一方、フリースインガーぶりは変わらず、24試合で選んだ四球は1つだけだった。捕手としての守備は、23試合で守りに就き守備率.994・DRS - 3という成績を残した。また、盗塁阻止率33%は、メジャーデビュー年以来の高い値だった。11月20日にDFAとなり[22]、23日に自由契約となった[23]。
フィリーズ傘下時代
[編集]2015年12月14日にフィラデルフィア・フィリーズとマイナー契約を結び、2016年のスプリングトレーニングに招待選手として参加することになった[24]。
2016年は開幕から傘下のAAA級リーハイバレー・アイアンピッグスでプレーし、12試合に出場して打率.167・1本塁打・2打点の成績を残した。5月16日に自由契約となった[23]。
レイズ傘下時代
[編集]2016年5月20日にレイズとマイナー契約を結び、AAA級ダーラムへ配属された[25]。AAA級ダーラムでは78試合に出場して打率.252・15本塁打・47打点・1盗塁の成績を残した。また、この年所属したマイナー2球団合計では90試合に出場して打率.241・16本塁打・49打点・1盗塁の成績を残した。オフの11月7日にFAとなった[23]。
現役引退後
[編集]現役引退後はFOXスポーツ・フロリダ[28]に入社し、マイアミ・マーリンズの試合前後に放送される番組でアナリストを務めた[29]。
2023年より、ニューヨーク・メッツ傘下AAA級シラキュース・メッツのベンチコーチに就任した[29]。
プレースタイル
[編集]長打力が武器の攻撃型捕手だが、積極的に打っていく典型的なフリースインガーであるため、出塁率は高くない[30]。
詳細情報
[編集]年度別打撃成績
[編集]年 度 |
球 団 |
試 合 |
打 席 |
打 数 |
得 点 |
安 打 |
二 塁 打 |
三 塁 打 |
本 塁 打 |
塁 打 |
打 点 |
盗 塁 |
盗 塁 死 |
犠 打 |
犠 飛 |
四 球 |
敬 遠 |
死 球 |
三 振 |
併 殺 打 |
打 率 |
出 塁 率 |
長 打 率 |
O P S |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
2010 | TOR | 11 | 37 | 35 | 3 | 5 | 1 | 0 | 2 | 12 | 4 | 0 | 0 | 0 | 0 | 2 | 0 | 0 | 11 | 0 | .143 | .189 | .343 | .532 |
2011 | 129 | 486 | 443 | 47 | 97 | 20 | 4 | 23 | 194 | 78 | 1 | 1 | 0 | 3 | 36 | 3 | 4 | 133 | 6 | .219 | .282 | .438 | .720 | |
2012 | 102 | 372 | 347 | 45 | 81 | 16 | 0 | 18 | 151 | 56 | 1 | 0 | 1 | 3 | 18 | 1 | 3 | 108 | 4 | .233 | .275 | .435 | .710 | |
2013 | 138 | 497 | 474 | 45 | 92 | 18 | 0 | 21 | 173 | 55 | 0 | 2 | 0 | 2 | 18 | 0 | 3 | 148 | 8 | .194 | .227 | .365 | .592 | |
2014 | TEX | 63 | 222 | 203 | 20 | 36 | 9 | 0 | 10 | 75 | 35 | 0 | 0 | 0 | 2 | 10 | 0 | 7 | 62 | 6 | .177 | .239 | .369 | .608 |
2015 | TB | 24 | 73 | 71 | 9 | 22 | 3 | 0 | 6 | 43 | 17 | 0 | 0 | 0 | 1 | 1 | 0 | 0 | 22 | 1 | .310 | .315 | .606 | .921 |
MLB:6年 | 467 | 1687 | 1573 | 169 | 333 | 67 | 4 | 80 | 648 | 245 | 2 | 3 | 1 | 11 | 85 | 4 | 17 | 484 | 25 | .212 | .258 | .412 | .670 |
年度別投手成績
[編集]年 度 |
球 団 |
登 板 |
先 発 |
完 投 |
完 封 |
無 四 球 |
勝 利 |
敗 戦 |
セ 丨 ブ |
ホ 丨 ル ド |
勝 率 |
打 者 |
投 球 回 |
被 安 打 |
被 本 塁 打 |
与 四 球 |
敬 遠 |
与 死 球 |
奪 三 振 |
暴 投 |
ボ 丨 ク |
失 点 |
自 責 点 |
防 御 率 |
W H I P |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
2014 | TEX | 1 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | ---- | 4 | 1.0 | 1 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0.00 | 1.00 |
MLB:1年 | 1 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | ---- | 4 | 1.0 | 1 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0.00 | 1.00 |
背番号
[編集]- 9(2010年 - 2013年)
- 7(2014年)
- 40(2015年)
代表歴
[編集]脚注
[編集]- ^ Tim Brown (2011年3月8日). “Arencibia’s climb was mom-approved” (英語). Yahoo! Sports. 2015年12月15日閲覧。
- ^ “J.P. Arencibia Bio” (英語). University of Tennessee Official Athletic Site. CBS Interactive. 2015年12月15日閲覧。
- ^ “J.P. Arencibia Batting Statistics” (英語). The Baseball Cube. 2015年12月15日閲覧。
- ^ 城ノ井道人「本誌激選 2009注目のマイナーリーガー100人」『月刊スラッガー』2009年8月号、日本スポーツ企画出版社、2009年、41頁、雑誌15509-8。
- ^ “Prospects: Rankings: Top 100 Prospects: No. 41-60” (英語). BaseballAmerica.com (2009年2月24日). 2015年11月24日閲覧。
- ^ John Lott (2010年7月15日). “Jays prospect Arencibia seeing clearly now” (英語). Montreal Gazette. 2010年8月7日閲覧。[リンク切れ]
- ^ Jordan Bastian (2010年8月6日). “Arencibia thrilled to make Blue Jays debut” (英語). MLB.com. 2015年11月24日閲覧。
- ^ Jordan Bastian (2010年8月7日). “Arencibia homers twice in historic debut” (英語). MLB.com. 2015年12月15日閲覧。
- ^ “Rapid Reaction: Blue Jays bomb Rays” (英語). ESPN (2010年8月7日). 2015年11月24日閲覧。
- ^ Shi Davidi. “Davidi on Jays: Arencibia proven and capable”. sportsnet. Rogers Communications date=2012-12-19. 2013年3月5日時点のオリジナルよりアーカイブ。2015年11月24日閲覧。
- ^ “Team USA final roster for WBC announced” (英語). USABaseball.com (2013年2月22日). 2015年3月27日閲覧。
- ^ “Rangers To Sign J.P. Arencibia” (英語). MLB Trade Rumors (2013年12月10日). 2015年11月24日閲覧。
- ^ "Rangers sign free agent C J.P. Arencibia to one-year contract" (Press release) (英語). MLB.com (Texas Rangers). 10 December 2013. 2015年11月24日閲覧。
- ^ "Rangers Purchase Contract of C Chris Gimenez; Option C J.P. Arencibia" (Press release) (英語). MLB.com (Texas Rangers). 20 May 2014. 2015年11月24日閲覧。
- ^ "Texas Rangers make roster moves" (Press release) (英語). MLB.com (Texas Rangers). 17 July 2014. 2015年11月24日閲覧。
- ^ “Rangers show fight until last out in loss to Yanks”. MLB.com (2014年7月29日). 2017年4月21日閲覧。
- ^ Igor Mello (2014年10月6日). “Rangers send J.P. Arencibia, Guilder Rodriguez outright to Triple-A” (英語). CBS Sports FANTASY. CBS INTERACTIVE. 2015年11月24日閲覧。
- ^ David Cash (2014年10月8日). “Kevin Kouzmanoff and J.P. Arencibia opt for free-agency” (英語). FANSIDED. 2015年11月24日閲覧。
- ^ Michael Hurcomb (2015年4月10日). “Orioles release catcher J.P. Arencibia from minor-league deal” (英語). CBS Sports FANTASY. CBS INTERACTIVE. 2015年8月28日閲覧。
- ^ Igor Mello (2015年4月16日). “Report: J.P. Arencibia signs minor-league deal with Rays” (英語). CBS Sports FANTASY. CBS INTERACTIVE. 2015年8月28日閲覧。
- ^ Jason Lempert (2015年8月26日). “Rays C Curt Casali placed on 15-day DL; J.P. Arencibia recalled” (英語). CBS Sports FANTASY. CBS INTERACTIVE. 2015年8月28日閲覧。
- ^ Ian Malinowski (2015年11月20日). “Rays DFA Daniel Nava, J.P. Arencibia, Brandon Gomes, and Kirby Yates” (英語). DRaysBay/SB Nation. Vox Media, Inc. 2015年11月24日閲覧。
- ^ a b c MLB公式プロフィール参照。2017年4月21日閲覧。
- ^ Todd Zolecki (2015年12月14日). “Phils sign Frieri, 4 others to Minor League deals” (英語). MLB.com. 2015年12月15日閲覧。
- ^ Topkin, Marc (2016年5月20日). “UPDATE: Rays sign catcher J.P. Arencibia to minor-league deal”. tampabay.com. 2017年4月21日閲覧。
- ^ “JP Arencibia on Twitter”. Twitter. 2017年4月21日閲覧。
- ^ Todd, Jeff (2017年1月18日). “J.P. Arencibia Announces Retirement”. mlbtraderumors.com. 2017年4月21日閲覧。
- ^ 2021年バリースポーツ・フロリダに名称変更
- ^ a b “Former Blue Jays Catcher J.P. Arencibia Named Mets AAA Coach”. Sports Illustrated (2023年1月9日). 2023年3月13日閲覧。
- ^ Brad Johnson (2010年7月15日). “See you soon: J.P. Arencibia” (英語). The Hardball Times. 2010年8月7日閲覧。
関連項目
[編集]外部リンク
[編集]
- 選手の通算成績と情報 MLB、ESPN、Baseball-Reference、Fangraphs、The Baseball Cube、Baseball-Reference (Register)
- J. P. Arencibia (@jparencibia9) - X(旧Twitter)