日本の各放送局における歴代オリンピックテーマソング
日本の各放送局における歴代オリンピックテーマソング(にほんのかくほうそうきょくにおけるれきだいオリンピックテーマソング)では、ソウルオリンピック(1988年)に始まった、日本の各放送局(NHK、民放5局)のオリンピック・パラリンピック歴代テーマソングについて記す。
概要
[編集]NHK
[編集]かつてはパラリンピックのテーマはオリンピックとは別のものを使用していたが、2008年からは同一の楽曲を使用するようになった。
オリンピック以外の楽曲に、アジア競技大会での中継テーマソングとして1994年広島大会では「ヒロイン 〜あの日の涙を忘れない〜」(岡村孝子)、2014年仁川大会では「終わらない未来」(ファンキー加藤)、2018年ジャカルタ・パレンバン大会では「Wake Up」(エレファントカシマシ)がテーマソングとして起用されている。
NHKのオリンピック中継テーマソングを担当した歌手がその年の『NHK紅白歌合戦』に出場するという事例は長らく実現しなかった[注釈 1]。初めてこのケースが実現したのは、2004年の『第55回NHK紅白歌合戦』に「栄光の架橋」で出場したゆずが最初である。ちなみに、以後冬季・夏季共にこのテーマソングを担当した歌手はそのオリンピック前後年の紅白に出場してそれを歌唱するようになっていた[注釈 2]が、2016年リオ五輪のテーマソング「Hero」を担当した安室奈美恵は、その年の『第67回NHK紅白歌合戦』には出場しなかった。ただし、2017年放送の『第68回NHK紅白歌合戦』では前年の紅白に出演しなかった安室が出演し「Hero」を歌ったことから、結果的に2004年以降の五輪主題歌が全て紅白で歌われたこととなった。また、同じく第68回紅白ではゆずが「栄光の架橋」を歌唱しており、NHKの五輪主題歌が複数の紅白で歌われた初のケースとなった。
民放5局
[編集]この節の加筆が望まれています。 |
テーマソング一覧
[編集]- 紫色が冬季、白色が夏季。
NHK
[編集]開催年 | 大会名 | 曲名 | アーティスト | 備考 |
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1964年 | 東京オリンピック | テーマソング使用曲なし | 1963年6月にNHKが制作した「東京五輪音頭」(三波春夫)は、大会を盛り上げる一翼を担った。 | |
1972年 | 札幌オリンピック | テーマソング使用曲なし | NHK札幌拠点放送局が制作し、『みんなのうた』の1971年2月-3月の新曲(「札幌五輪のうた」の一つ)として放送された「虹と雪のバラード」(トワ・エ・モワ)は、大会を盛り上げる一翼を担った。 | |
1988年 | ソウルオリンピック | Heart and Soul | 浜田麻里 | エンディングテーマで「My Tears」が起用されている。 |
1992年 | アルベールビルオリンピック | テーマソング使用曲なし | ハイライト番組のエンディングテーマとして「Happy Birthday to You〜ヴィーナスの誕生」(松任谷由実)を起用。松任谷はハイライト番組にゲスト出演した。 | |
1992年 | バルセロナオリンピック | PARADISE WIND | 寺田恵子 | エンディングテーマで「NEVER ALONE」が起用されている。 |
1994年 | リレハンメルオリンピック | 遥かな人へ | 髙橋真梨子 | エンディングテーマで「素足のボレロ」が起用されている。 |
1996年 | アトランタオリンピック | 熱くなれ | 大黒摩季 | エンディングテーマで「そして」が起用されている。 |
1998年 | 長野オリンピック | SHOOTING STAR | F-BLOOD | 夏季・冬季通じて初めて男性アーティストが担当した。また、『みんなのうた』の1997年4月-5月の新曲として放送された「WAになっておどろう〜イレ アイエ〜」(AGHARTA)が大会マスコットキャラクター・スノーレッツのテーマソングに採用され、閉会式で披露された。 |
2000年 | シドニーオリンピック | Get U're Dream | ZARD | |
2002年 | ソルトレークシティオリンピック ソルトレークシティパラリンピック |
果てなく続くストーリー | MISIA | |
2004年 | アテネオリンピック | 栄光の架橋 | ゆず | 開催年の紅白で披露されたのは夏季・冬季通じて同曲が初めてとなる。 |
アテネパラリンピック | Challenger | 木下航志 | ||
2006年 | トリノオリンピック トリノパラリンピック |
誓い | 平原綾香 | |
2008年 | 北京オリンピック 北京パラリンピック |
GIFT | Mr.Children | Mr.Childrenはこの曲で初めて紅白に出場した[注釈 3]。 |
2010年 | バンクーバーオリンピック バンクーバーパラリンピック |
BLESS | L'Arc〜en〜Ciel | L'Arc〜en〜Cielはこの曲で2000年以来10年ぶりに紅白に出場した。 |
2012年 | ロンドンオリンピック ロンドンパラリンピック |
風が吹いている | いきものがかり[2] | 紅白のトリで披露されたのは夏季・冬季通じて同曲が初めてとなる。 |
2014年 | ソチオリンピック ソチパラリンピック |
今、咲き誇る花たちよ[3] | コブクロ[4] | 開催前年の紅白で披露されたのは夏季・冬季通じて同曲が初めてとなる。 |
2016年 | リオデジャネイロオリンピック リオデジャネイロパラリンピック |
Hero | 安室奈美恵[5] | |
2018年 | 平昌オリンピック 平昌パラリンピック |
サザンカ | SEKAI NO OWARI | |
2020年 | 東京オリンピック 東京パラリンピック |
カイト | 嵐 | 『NHK2020ソング』と銘打たれている。嵐は「〈NHK〉東京2020オリンピック・パラリンピック放送スペシャルナビゲーター」に起用されたが、大会の1年延期やグループの活動休止により、櫻井翔と相葉雅紀が中継とハイライト番組に出演した。また、『〈NHK〉2020応援ソング』と銘打ち「パプリカ」(foorin・米津玄師)を制作している。この曲は、大会組織委員会から『東京2020公認プログラム』の認証を受けている。作詞・作曲は両曲ともに米津玄師。 |
2022年 | 北京オリンピック 北京パラリンピック |
Fly High | milet | 『NHKウィンタースポーツテーマソング』と銘打たれ、オリンピック・パラリンピック以外のウィンタースポーツ中継でも使用される。なお、オリンピック・パラリンピック中継の際に使用されるのは、原田慶太楼指揮、NHK交響楽団が演奏するオーケストラバージョン、「『Fly High』 milet with NHK交響楽団」となる。 |
2024年 | パリオリンピック パリパラリンピック |
舞台に立って | YOASOBI | 『NHKスポーツテーマ2024』と銘打たれ、オリンピック・パラリンピック以外のスポーツ中継にも使用される。 |
日本テレビ
[編集]開催年 | 大会名 | 曲名 | アーティスト | 備考 |
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1988年 | ソウルオリンピック | ONLY LOVE | HOUND DOG | |
1992年 | バルセロナオリンピック | 千年前から見つめていた | 中西保志 | |
1996年 | アトランタオリンピック | My Love Your Love~たったひとりしかいないあなたへ~ | 渡辺美里 | |
1998年 | 長野オリンピック | 明日が聴こえる | J-FRIENDS | |
2000年 | シドニーオリンピック | PARTNERSHIP | 松任谷由実 | |
2002年 | ソルトレークシティオリンピック | try your emotion | w-inds. | |
2004年 | アテネオリンピック | Hero | 嵐 | |
2006年 | トリノオリンピック | Born To Be... | 浜崎あゆみ | |
2008年 | 北京オリンピック | 風の向こうへ | 嵐 | |
2010年 | バンクーバーオリンピック | 揺らせ、今を | 嵐 | |
2012年 | ロンドンオリンピック | 証 | 嵐 | |
2014年 | ソチオリンピック | Road to Glory | 嵐 | |
2016年 | リオデジャネイロオリンピック | Power of the Paradise | 嵐 | |
2018年 | 平昌オリンピック | 白が舞う | 嵐 | |
2020年 | 東京オリンピック | SMILE〜晴れ渡る空のように〜 | 桑田佳祐 | 民放5局(民放連)共同テーマソング |
2022年 | 北京オリンピック | CRYSTAL MOMENT | KAT-TUN | 『日本テレビ系2022冬季スポーツテーマソング』と銘打たれている。 |
2024年 | パリオリンピック | フルール・ドゥ・ラ・パシオン | MISIA | 『日本テレビ系2024アスリート応援ソング』と銘打たれている。 |
TBS
[編集]開催年 | 大会名 | 曲名 | アーティスト | 備考 |
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1984年 | ロサンゼルスオリンピック | テーマソング使用曲なし | なお、同局で開催前年の1983年から1年間放送されたアニメ「イーグルサム」で、「走れ!ゴーインBOY」(イーグルス)がシリーズ前半のエンディング曲として使用された。 | |
1992年 | バルセロナオリンピック | TRUTH | 西田ひかる | |
1998年 | 長野オリンピック | Unite! The Night! | TRF | |
2000年 | シドニーオリンピック | I WISH | モーニング娘。 | |
2002年 | ソルトレークシティオリンピック | そうだ! We're ALIVE | モーニング娘。 | |
2004年 | アテネオリンピック | ススメ! | SMAP | |
2006年 | トリノオリンピック | まっ白 | 小田和正 | |
2008年 | 北京オリンピック | この瞬間、きっと夢じゃない | SMAP | |
2010年 | バンクーバーオリンピック | Heal the World | マイケル・ジャクソン | |
2012年 | ロンドンオリンピック | Moment | SMAP | |
2014年 | ソチオリンピック | 2度に渡って使用。 | ||
2016年 | リオデジャネイロオリンピック | ありがとう | SMAP | |
2018年 | 平昌オリンピック | Hero | マライア・キャリー | |
2020年 | 東京オリンピック | SMILE〜晴れ渡る空のように〜 | 桑田佳祐 | 民放5局(民放連)共同テーマソング<ref>新型コロナウイルスの影響で開催1年延期無観客開催 |
2022年 | 北京オリンピック | マザーランド | Ado | 『TBS系スポーツ2022テーマソング』と銘打たれている。 |
2024年 | パリオリンピック | ジャンヌ・ダルクによろしく | サザンオールスターズ | 『TBS系スポーツ2024テーマ曲』と銘打たれている。 |
フジテレビ
[編集]開催年 | 大会名 | 曲名 | アーティスト | 備考 |
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1992年 | バルセロナオリンピック | RISE | T-SQUARE | |
1996年 | アトランタオリンピック | ありがとう…勇気 | TOKIO | |
1998年 | 長野オリンピック | 湾岸スキーヤー | 少年隊 | |
2000年 | シドニーオリンピック | ポリ リズム | 久保田利伸 | |
2002年 | ソルトレークシティオリンピック | Understanding | hitomi | |
2004年 | アテネオリンピック | 今が人生〜飛翔編〜 | 森山直太朗 | |
2006年 | トリノオリンピック | WIND | 倖田來未 | |
2008年 | 北京オリンピック | もっと遠くへ | レミオロメン | |
2010年 | バンクーバーオリンピック | LUCKY☆STAR | 大塚愛 | |
2012年 | ロンドンオリンピック | STARS | Superfly & トータス松本 | |
2014年 | ソチオリンピック | number one | 絢香 | |
2016年 | リオデジャネイロオリンピック | Joy-ride 〜歓喜のドライブ〜 | EXILE | |
2018年 | 平昌オリンピック | ハロー カゲロウ | GReeeeN | |
2020年 | 東京オリンピック | SMILE〜晴れ渡る空のように〜 | 桑田佳祐 | 民放5局(民放連)共同テーマソング |
凛 | 関ジャニ∞ | |||
2022年 | 北京オリンピック | 『FUJI Network. Song for Athletes』と銘打たれている。2度に渡って使用。 | ||
2024年 | パリオリンピック | くじら | 菅田将暉 |
テレビ朝日
[編集]開催年 | 大会名 | 曲名 | アーティスト | 備考 |
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1980年 | モスクワオリンピック | テレビ朝日スポーツ・テーマ | 作曲・編曲はいずみたく。1979年から1982年まで同局のスポーツ中継テーマとしても使用。なお、中継イメージテーマソングとして「俺たちの時代」(西城秀樹)を使用した。この曲は当初JOC公式応援歌としても予定されていた。 | |
1996年 | アトランタオリンピック | あの夏に戻りたい | 杏里 | |
1998年 | 長野オリンピック | 見つめていたい | Romi | |
2000年 | シドニーオリンピック | HEY! | 福山雅治 | |
2002年 | ソルトレークシティオリンピック | Always | 前田亘輝 | |
2004年 | アテネオリンピック | ARIGATO | B'z | |
2006年 | トリノオリンピック | Triangle | SMAP | |
2008年 | 北京オリンピック | HIGHER STAGE | 福山雅治 | |
2010年 | バンクーバーオリンピック | スーパースター★ | SMAP | |
2012年 | ロンドンオリンピック | GAME | 福山雅治 | |
2014年 | ソチオリンピック | 2度に渡って使用。 | ||
2016年 | リオデジャネイロオリンピック | 1461日 | 福山雅治 | |
2018年 | 平昌オリンピック | 2度に渡って使用。 | ||
2020年 | 東京オリンピック | SMILE〜晴れ渡る空のように〜 | 桑田佳祐 | 民放5局(民放連)共同テーマソング |
CANDO | TEAM SHUZO | |||
2022年 | 北京オリンピック | 『松岡修造アスリート応援テーマ』と銘打たれている。2度に渡って使用。 | ||
2024年 | パリオリンピック | アポロドロス | Mrs. GREEN APPLE | 『テレビ朝日系列 2024スポーツ応援ソング』と銘打たれ、オリンピック・パラリンピック以外のスポーツ中継にも使用される。 |
テレビ東京
[編集]開催年 | 大会名 | 曲名 | アーティスト | 備考 |
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1998年 | 長野オリンピック | 愛は愛さ | 田原俊彦 | |
2000年 | シドニーオリンピック | SUKIYAKI | nikki monroe | |
2002年 | ソルトレークシティオリンピック | KEEP ON YOUR SIDE | 勝又亜依子 | |
2004年 | アテネオリンピック | Z!Z!Z! -Zip!Zap!Zipangu!- | 島谷ひとみ | |
2006年 | トリノオリンピック | Together | Crystal Kay | |
2008年 | 北京オリンピック | Fly away | EXILE | |
2010年 | バンクーバーオリンピック | Believe | 青山テルマ | |
2012年 | ロンドンオリンピック | Physical | Bradberry Orchestra feat.スガシカオ, Salyu, Crystal Kay | |
2014年 | ソチオリンピック | START | Every Little Thing | |
2016年 | リオデジャネイロオリンピック | 起死回生 | 和楽器バンド | |
2018年 | 平昌オリンピック | 翼 | NOKKO | |
2020年 | 東京オリンピック | SMILE〜晴れ渡る空のように〜 | 桑田佳祐 | 民放5局(民放連)共同テーマソング |
2022年 | 北京オリンピック | 君にセレナーデ | 広瀬香美 | 『テレビ東京系列 ウィンタースポーツ2022テーマソング』と銘打たれている。 |
2024年 | パリオリンピック | 逆転トリガー | スキマスイッチ |
JOC公式
[編集]開催年 | 大会名 | 曲名 | アーティスト | 備考 |
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1992年 | バルセロナオリンピック | リラの咲くころバルセロナへ | 光GENJI | |
1994年 | リレハンメルオリンピック | BRAVO!Nippon〜雪と氷のファンタジー〜 | 光GENJI | |
1996年 | アトランタオリンピック | BEAT YOUR HEART | V6 | |
1998年 | 長野オリンピック | SHARE 瞳の中のヒーロー | 杏里 | 大会公式イメージソングとして制作 |
2000年 | シドニーオリンピック | 水・陸・そら、無限大 | 19 | |
2004年 | アテネオリンピック | 歌がチカラ | KOKIA | |
2008年 | 北京オリンピック | 笑ってみせてくれ | BAND FOR "SANKA" | |
2012年 | ロンドンオリンピック | 強く美しく | KYOKO☆ | |
2014年 | ソチオリンピック | 君の代わりは居やしない | モーニング娘。’14 |
関連商品
[編集]アテネ五輪開催前の2004年8月4日にビクターエンタテインメントからNHKの協力の下、『NHKスポーツ・テーマ ベストコレクション』(規格品番:VICL-61422)が発売されている。
脚注
[編集]注釈
[編集]- ^ 後述のゆずの事例以前では、このテーマソング担当者が同年の紅白への出場を辞退したとされる事例がある。
- ^ 2013年の『第64回NHK紅白歌合戦』では、コブクロが2014年開催のソチオリンピックのこのテーマソング「今、咲き誇る花たちよ」を歌唱した。なお、コブクロは翌年の『第65回NHK紅白歌合戦』では落選となった。
- ^ ボーカルの桜井和寿による「音楽で勝敗を決める番組に出演したくない」との理由で出場辞退を続けてきた。
出典
[編集]- ^ 総局長会見資料“NHKリオデジャネイロオリンピック・パラリンピック放送テーマソング完成” (PDF). NHK INFORMATION. 日本放送協会 (2016年3月23日). 2016年3月24日閲覧。
- ^ いきものがかり、NHKロンドン五輪テーマに決定 - オリコン・2012年3月23日
- ^ コブクロ、紅白出場に意欲「ここに立ってもう一度歌いたい」 スポーツニッポン 2013年10月23日閲覧
- ^ NHKソチ五輪・パラ五輪統一テーマ曲 アーティスト発表 - NHK広報局(2013年9月9日)
- ^ リオ五輪 NHKのテーマ曲は安室さん「Hero」 - NHK NEWS WEB(2016年3月23日)