江〜姫たちの戦国〜
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江〜姫たちの戦国〜 | |
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ジャンル | テレビドラマ |
原作 | 田渕久美子 |
脚本 | 田渕久美子 |
演出 | 伊勢田雅也 他 |
出演者 |
上野樹里 宮沢りえ 水川あさみ 豊川悦司 向井理 鈴木保奈美 平岳大 AKIRA 大地康雄 萩原聖人 ミムラ 斎藤工 鈴木砂羽 柴俊夫 草刈正雄 富田靖子 岸谷五朗 市村正親 奈良岡朋子 大竹しのぶ 石坂浩二 北大路欣也 他 |
製作 | |
制作 | 日本放送協会 (NHK) |
放送 | |
放送国・地域 | 日本 |
放送期間 | 2011年1月9日 - 11月27日(予定) |
放送時間 | (地上波)日曜日20:00-20:45 (デジタル衛星ハイビジョン)(第11回まで)→BSプレミアム(第12回から)日曜日18:00-18:45 |
放送枠 | 大河ドラマ |
放送分 | 45分 |
回数 | 47 |
『江〜姫たちの戦国〜』(ごう ひめたちのせんごく)は、2011年1月9日[1]から同年11月27日まで放送が予定されているNHK大河ドラマ第50作[2]。脚本・田渕久美子、チーフ演出・伊勢田雅也、音楽・吉俣良、主演・上野樹里。全47回の予定。
作品内容と反響
2009年6月17日に最初の制作発表がなされた。脚本は、2008年放送の『篤姫』の脚本を手掛けた田渕久美子の担当。原作は田渕による書き下ろしで、既存の歴史小説は用いられていない[3]。また、音楽は同じく『篤姫』以来となる吉俣良が担当する。2009年放送の『天地人』同様に、戦国時代(室町時代末期)から江戸時代初期が舞台となる。
主人公は、のちに江戸幕府第2代将軍・徳川秀忠の正室となる江(ごう)。江は、過去の戦国時代から江戸時代初期を舞台とする映像作品にたびたび登場しているが、本作では主人公として、その生涯に焦点が当てられる。姉である茶々・初と共に、戦乱に翻弄されながらも、家族や周囲の人々との絆を育み、天下太平の世を願い続け、やがて将軍の正室となり大奥の礎を築いてゆく。もはや、大河ドラマの定番とも言える、織田信長・豊臣秀吉・徳川家康の三英傑全員が登場する内容ではあるものの、常に時代の中心で歴史を見つめてきた江の姿を通して、新たな戦国史・女性史としてのドラマが描かれる。
主役・江を演じるのは大河ドラマ初出演の上野樹里。大河ドラマ史上8人目、『篤姫』以来の女性主演となる[4]。また、長姉・茶々役は宮沢りえ、次姉・初役は水川あさみ、三姉妹の母の市役は鈴木保奈美(ナレーションも兼任)、江の3番目の夫となる徳川秀忠役は、大河ドラマ初出演の向井理が起用された。
反響
作中の設定年齢が6歳(第2話時点・満年齢。なお本作は過去の作品と比べ主人公の子供時代が長く、1クール目終了の第13話の時点で江は満年齢10~11歳)の江を24歳の上野が演じるなど、三姉妹の少女期に子役を全く使わずに20代から30代の女優が演じる点や、大河ドラマらしからぬくだけきった演出や台詞については、「時代劇なのに『のだめカンタービレ』にしか見えない」「子供っぽくて漫画チック」などの批判の声が少なくない[5][6][7][8][9]。これについてNHK側は、「幼少期を子役ではなく上野が演じるのは、江の成長を視聴者が見て、感情移入を強くしてもらうため」「はしゃいだシーンが多いのは、子供時代であるから。大人になれば新たな展開になる」とコメントしている[6]。
補足
オープニングのキャスト・スタッフのクレジットは、『篤姫』以来3年ぶりに縦書き表示となった。また、配役クレジットにおける「出演」という字幕も2年ぶりに表示されるようになった。
スタッフ
- 原作・脚本:田渕久美子
- 音楽:吉俣良
- テーマ音楽演奏:NHK交響楽団
- テーマ音楽指揮:下野竜也
- 演奏:弦一徹オーケストラ
- 題字:菊池錦子
- 時代考証:小和田哲男
- 風俗考証:二木謙一
- 建築考証:平井聖
- 衣裳考証:小泉清子
- 脚本協力:田渕高志
- 撮影協力:滋賀県、大津市、近江八幡市、甲賀市、高島市、甲良町、長浜市、東近江市、彦根市、長野県長野市、上田市、立科町、千曲市、長和町、諏訪市、山梨県北杜市、栃木県宇都宮市、上三川町、岩舟町、茨城県高萩市、常総市、つくば市、つくばみらい市
- 資料提供:太田浩司、浄土真宗西本願寺
- 復元安土城監修:内藤昌
- 復元安土城障壁画監修:平井良直
- 歌謡監修:小野恭靖
- 殺陣武術指導:林邦史朗
- 所作指導:西川箕乃助
- 仏事指導:金嶽宗信、高野山東京別院
- 馬術指導:田中光法
- 茶道指導:小澤宗誠
- 書道指導:望月暁云
- 華道指導:海野美水
- 出産指導:大葉ナナコ、三宅はつえ
- 香道指導:三條西堯水
- 貝合わせ指導:生越仁子
- 能楽指導:田邉哲久、野村小三郎
- 邦楽指導:本條秀太郎
- 絽刺指導:尾崎文子
- 囲碁指導:桑本晋平
- 日本画指導:川瀬伊人
- 御所ことば指導:堀井令以知
- 上方・京ことば指導:井上裕季子
- 尾張ことば指導:稲垣あけみ
- ポルトガル語指導:上田あゆみ
- 朝鮮語指導:張銀英
- アバンタイトル
- ナレーション:井上二郎
- 江紀行
登場人物
主人公と浅井家
浅井三姉妹
- 江(ごう)
- 演:上野樹里
- 主人公。
- 淀(よど)
- (茶々 → 淀)
- 演:宮沢りえ(幼少期:芦田愛菜 幼児期:吉田明花音)
- 江の長姉。名は茶々。江からは「姉上」と呼ばれる。
- 当初は父母の仇である秀吉を忌み嫌っており、殺意を口にしたこともあったが、やがて秀吉の熱心な求愛に心を動かされるようになる。
- 初(はつ)
- 演:水川あさみ(幼少期:奥田いろは)
- 江の次姉。江からは「姉様」[10]と呼ばれる。食事に並々ならぬ関心を示し、特に饅頭など菓子が大好物。
- 母や姉妹と居を共に点々とし、市の死後は姉妹とともに羽柴秀吉の保護下に置かれる。当初は秀吉に憎悪を向けていたが、保護下にあるという現状も把握しており早々に抵抗を止めている。北野の大茶湯で京極高次と出会い一目惚れするものの、それ以前に聞いていた高次の風評に加え、自らの境遇を理由にその想いは叶わぬと思い悩んだ。しかし茶々の秀吉への嘆願や高次自身も初に懸想していたために成就し、高次の正室として近江高島へと輿入れした。
- 直情的な性格で口も悪く、似た者同士ゆえか江とは喧嘩する事もしばしば。しかし不器用ながら優しさを見せることもある。常識や道義に従っての発言も多いが、一方で頑固な所のある江や淀を差し置いて柔軟な考えを述べる事も。市から死の間際に、中の姉妹として姉妹の結びつきを強くする事を遺言された。その影響もあって特に秀吉の保護下に置かれてから落ち着いた振る舞いも増えた。
浅井家
- 市(いち)
- 演:鈴木保奈美
- 織田信長の妹。江ら三姉妹の母。女性ながら気高い性格で、武将相手に一歩も引かない果敢さを持っている。劇中ではナレーションも担当する。
- 兄・信長の浅井家を懐柔する命を帯びて浅井長政に嫁するが、織田家と浅井家が対立する事になった際には浅井家に与する事になる。居城・小谷城が落城するにあたっては長政の願いによって江ら三人の娘と共に城から出され、兄の元へ戻る事になった。その後は兄・信包の伊勢上野城で娘たちと過ごすが、本能寺の変で信長が斃れると尾張清洲城へ避難。そして天下への野心を露わにする羽柴秀吉に対抗するために、秀吉に対抗しうる武将・柴田勝家の下へ自ら再嫁した。勝家とは主従ではなく夫婦としての関係を構築するも秀吉との合戦に敗れ、勝家と共に越前北庄城内で自害した。死の間際、娘を託した秀吉に対して「娘たちに邪心を抱かないように」との書付を残し、後に江が佐治一成に嫁ぐにあたって秀吉にしたためさせた念書と共に、茶々に惚れ込む秀吉に対し釘を差すことになる。
- 当初は兄・信長への好意を持っていたために(おねはそれを「兄妹愛を超えた感情」ではないかと推測している)、織田家の役に立つことこそ本懐と考えていたが、長政との結婚生活の中で次第に長政の人柄に惹かれて行き、以後は長政没後も長政を慕い続け、長政を死に追いやった信長との関係は微妙なものになってしまった。後に信長の目指す物を知る事で信長とは和解している。一方で浅井家を直接攻撃した秀吉には強い嫌悪を覚えている。
- 江ら三姉妹にとっては最も身近な肉親であったため、親子の結束は非常に強かった。自害するに先だっては、三姉妹一人ひとりに自らの役割を説いた。
- 浅井長政(あざい ながまさ)
- 演:時任三郎
- 三姉妹の父。近江国小谷城に居を置く戦国大名。性格は温厚で、何かと民衆の事を気遣う一面を持っている。
- 京都進出を目論む織田信長と同盟を結び、信長の妹・市を正妻として迎え入れる。中々心を開かない市に対しても素直な態度で接し、後には相思相愛の夫婦となった。しかし信長が浅井家の盟友・朝倉家に独断で侵攻すると、義に基づいて朝倉家に味方する決断を下して信長と敵対する。以後は幾度となく織田家と戦闘に及ぶが次第に追い詰められ、織田軍の攻撃の中、市と三姉妹を城から逃がして自害した。
- 浅井久政(あざい ひさまさ)
- 演:寺田農
- 先代の浅井家当主。長政の父。
- 家臣のクーデタによって家督を追われた身ながら、先代当主として長政への発言力は健在。長政が市と婚約を結んだ際には「市の美貌の噂に現を抜かした」と長政を叱咤して織田家との同盟に反対した。一方で権威には弱いのか、将軍家の足利義昭を眼前にした際には非常に恐縮していた。その後も織田家に対する不信感を拭う事はなく、織田家と敵対するようになると織田家出身の市を迫害するようになる。小谷城が織田軍の攻撃によって落城する際に、長政に先んじて自害した。
- 赤尾清綱(あかお きよつな)
- 演:油井昌由樹
- 浅井家の家臣。
- 市の輿入れの場面で登場。市の小谷城到着を長政に報告する。
侍女
- 須磨(すま)
- 演:左時枝
- 市の乳母。三姉妹にも世話を焼き、市に尽くす。
- 市が浅井長政に嫁ぐ際、ともに小谷城入りをする。長政が市の兄・信長を裏切り朝倉義景と共に挟撃を図った際は、市に小豆を入れた袋の両端を結んだものを渡し、信長に送るように懇願するも、市はそれを叩きつけて兄との決別を表明した。その後も終生を市の下で仕え、越前北庄城で市が自害するにあたっては、自身も運命を共にした。
- ヨシ
- 演:宮地雅子
- 江の乳母。
- サキ
- 演:伊佐山ひろ子
- 茶々の乳母。
- ウメ
- 演:和泉ちぬ
- 初の乳母。
織田家
織田一門
- 織田信長(おだ のぶなが)
- 演:豊川悦司
- 江の伯父で、市の兄。美濃岐阜城、のち近江安土城を拠点とする戦国大名。
- 浅井家を内側から制する目的で市を浅井長政に嫁がせるが、信長の意に反して市は次第に長政に惹かれるようになり、朝倉義景と長政が織田軍を挟撃した際は、信長に浅井の裏切りを伝えなかった。織田家と浅井家は敵対することになり、後に信長は長政を滅ぼすことになる。それ以降、市との間にわだかまりが生じるようになった。父の最期が記憶に残る茶々と初も信長を嫌うが、江だけは最初は憧れていた信長が父の仇と知り愕然とするも、やがてその人間性に魅了されるようになる。信長もまた、自らの意見を率直に述べる江を気に入り、何度か腹を割って話し合うようになり、「己を信じ、思うままに生きよ」という言葉を残した。
- 革新的な思想の持ち主で、また傲慢とも思える言動のため、江や市は時折彼の真意を測りかね、ついていけないと思うこともあった。その真意は「泰平の世をもたらすための役割を自らが背負う」というものであり、その意を解した市と和解した。一方で、「自らに殻を作っている」と思った光秀には内心の期待ゆえに幾度となく辛く当たるが、彼にその気持ちが通じることなく、本能寺の変にて最期を遂げる。
- 織田信包(おだ のぶかね)
- 演:小林隆
- 江の伯父。信長の弟で市の兄にあたる。伊勢上野城、のち津城の城主。兄とは違い穏やかな性格だが礼儀などには厳しく、時には江たちを叱咤する事も。
- 上野城の城主を務めていた頃、兄の命で小谷城を落ちた市と江ら三姉妹らを保護していた。その縁もあって江たちから見れば一番近しい伯父にあたる。本能寺の変の後は市らとともに岐阜城へ移る。市の再嫁に際しては結納に出席している。後に江と離縁させられた佐治一成を迎え、秀吉の身勝手な振る舞いに対する憤りを口にしていたが、同時にもはや誰にも彼を止められないだろうと諦念していた。
- 織田信忠(おだ のぶただ)
- 演:谷田歩
- 信長の長男で嫡子。
- 信長から家督を譲られ、また武田攻めなどで功績を上げるなど信長の後継者としての存在感を見せる。しかし本能寺の変に遭い、信長に続いて横死する事になった。
- 織田信孝(おだ のぶたか)
- 演:金井勇太
- 信長の三男。兄の信忠・信雄とは異母兄弟にあたる。
- 兄たちに次ぐ織田一門の重鎮。父の死後は羽柴秀吉と協力して明智光秀を討つ功を上げた。その後の清州会議では柴田勝家に推されて織田家家督に自信を見せていたものの、秀吉の擁する三法師の登場によってその願いは潰える事になった。会議後は美濃岐阜城に入り三法師を後見するが、秀吉の圧力に屈して三法師の身柄を奪われる。その後は勝家と同盟して秀吉に対抗するも、勝家は秀吉によって敗死。孤立した信孝は、秀吉に唆された対立する兄・信雄の恫喝によって自害する事になった。
- 織田信雄(おだ のぶかつ)
- 演:山崎裕太
- 信長の次男。織田家嫡子としてのプライドは高いが迂闊な所の多い性格で、それが原因となって失敗する事が多い。
- 信長死後は尾張清洲城主となる。清州会議にて信長の後継者としての指名を外されたのち、柴田勝家を頼みとした弟・信孝に対し自身は徳川家康に接近する。特に羽柴秀吉の策略に乗って信孝を自害に追い込んでしまってからは、秀吉による織田家簒奪への焦りを覚えて秀吉と対決するよう家康に強く催促した。そしてようやく動いた家康と結託し、小牧・長久手の合戦では徳川勢の活躍もあって優勢に立つ。しかし秀吉の懐柔策に乗って和睦を結び、家康らを落胆させる事になる。
- 三法師(さんぼうし)
- 演:庄司龍成(第11話:西村亮海)
- 信忠の遺児で、信長の嫡孫。
- 本能寺の変で祖父・信長、そして実父で家督者だった信忠が相次いで横死した際、叔父である織田信雄・信孝が織田家の後継者候補であったが、織田家の嫡流であるという名目で羽柴秀吉によって擁立され、丹羽長秀・池田恒興の賛成を受けて織田家の家督を継いだ。当初は叔父・信孝の後見を受けて美濃岐阜城にいたが、秀吉の圧力を受けてその保護下へと移された。
- 秀吉による懐柔作戦が功を奏して、秀吉の母・なかや、偶然居合わせた従叔母の江にはよく懐いており、また秀吉に対しても「さる」と呼ぶなど懐いている。当初は秀吉によって正体を隠され「ほうし様」と呼ばれていた。
柴田家・勝家派諸将
- 柴田勝家(しばた かついえ)
- 演:大地康雄
- 織田家の筆頭家老。通称は修理亮。「鬼柴田」と呼ばれる猛将だが、ひょうきんな一面も持っており、戦場の手慰みにしていた刺繍を得意とする。身内には優しい性格だが、道理に基づかない事に関しては厳しく叱る事もある。
- 岐阜時代からの織田家重臣。信長政権下では北陸方面軍を担当し、越前北庄城を治める。本能寺の変で信長が斃れた際には弔い合戦で羽柴秀吉に後れを取る。そのために信長の後継として推していた織田信孝を秀吉によって退けられ、織田家中の発言権を掌握されてしまう。同じく秀吉の織田家簒奪を憂う信長の妹・市を妻として迎えて秀吉に対抗するも、味方との連携不一致や大雪に阻まれて後手に回り、信孝と連合して秀吉との決戦に臨むも、賤ヶ岳の戦いで秀吉に完敗。居城へ帰り、市とともに自害した。
- 市との結婚当初は、旧主の妹とその娘とあって非常に恐縮し低姿勢で接しており、茶々や初からも距離を置かれていた。しかし市の頼みや、後述の江が行方不明になる騒動を経て、市や江たちとの家庭を築き、一年余りとはいえ穏やかな日々を送る事になった。秀吉との決戦の際も、義娘らの懇願を受けて最後まで出陣を控えていた。
- 佐久間盛政(さくま もりまさ)
- 演:山田純大
- 織田家の家臣。信長死後は柴田軍に所属し、勝家の事は「殿」と呼んでいる。
- 信長亡き後の柴田家の重臣格であり、秀吉との関係が緊張する中で再三に渡って勝家に出陣を進言した。賤ヶ岳の戦いでは織田信孝討伐に出陣した秀吉の不意を突くように勝家に進言し、深追いをしない事を条件に羽柴軍を破るが、調子付いて長陣した所を大返しを強行した羽柴軍の奇襲を受け、敗走を余儀なくされた。
- 与助(よすけ)
- 演:大竹浩一
- 北庄城の馬屋番。
- 養父・勝家との関係に悩む江が気晴らしに早駆けをしようとした際に馬屋番を務めていた。無断で飛び出す江を制止するものの江を止める事が出来なかった。後に天候が荒れて江が一時的に北庄城へ帰ってこなかった際には柴田家総出で江を捜索する事態に発展したため、後にけろりとした顔で帰参した江に勝家が激怒し、責任者として処刑されるかもしれなかったという与助に謝罪するように迫り、「上に立つ者の心得」を説いた。このことが勝家と江ら三姉妹の間に親子としての絆が芽生えるきっかけとなった。
明智家
- 明智光秀(あけち みつひで)
- 演:市村正親
- 織田家の家臣。元は足利義昭の家臣。通称は日向守。
- 足利義昭を奉じる信長の忠実な家臣として各地を転戦、新参ながら信長に最も認められる武将となった。しかし穏やかで保守的な思想の持ち主で、信長の急進的な思想を理解できず、また必要以上に自身に辛く当たる信長に対して次第に反発を覚えるようになり、遂には本能寺の変で信長を滅ぼすに至る。その後間もなく現れた羽柴秀吉との合戦で敗北し、敗走中に重傷を負ったために自害した。
- 京都で奉行をしていた頃に江とも親交を持ち、本能寺の変後に再会した時には謀反の理由を問い詰められている。その際には理由を「わからない」と答えており、それ以降の光秀は悟った様な諦観を見せるようになった。実は信長からの信頼は依然と厚く、それまでの仕打ちは期待の裏返しだったのだが、光秀がそれを察する事はなかった。
- 斎藤利三(さいとう としみつ)
- 演:神尾佑
- 明智家の家老。通称・内蔵助。
- 光秀の側近であり、彼が謀反を決意した際にも傍らにいた。事変以前は光秀の事を「殿」と呼んでいたが本能寺の変以降は「上様」と改め、光秀への期待を露わにしていた。光秀の首脳として庶務に奔走するも、光秀は羽柴秀吉に敗北。重傷を負った光秀に尚も期待を向けるが光秀の自害の意を翻すには至らず、光秀の介錯をした。
森兄弟
- 森蘭丸(もり らんまる)
- 演:瀬戸康史
- 織田家の家臣。信長の小姓。美貌に優れ、信長の側近として仕えている。
- 幼いながらも城を与えられるなど信長からの期待は厚い。信長が光秀に必要以上に辛く当たる事について信長から回答を得た際には、光秀を案じて手紙を認めるなど、信長と光秀の関係を案じていた。しかしその蘭丸の気遣いが光秀に届く事はなく、本能寺の変で明智軍と交戦。信長が自害する時間を稼ぐために敵軍へ斬り込む勇ましさを見せた。その戦いで戦死。
- 森坊丸(もり ぼうまる)
- 演:染谷将太
- 信長の小姓。蘭丸の弟。兄弟ともに美貌に優れる。その容姿から初に一目惚れされた。
- 弟・力丸とともに安土城で江たちの接待役として登場。江たち浅井氏は父や兄の仇にあたるが、それを知った上で江たちの面倒を見ていた。本能寺の変では信長とともに明智軍と戦い、信長の指示で本能寺の境内に火を放った。その戦いで戦死。
- 森力丸(もり りきまる)
- 演:阪本奨悟
- 信長の小姓。蘭丸・坊丸の弟。
- 坊丸とともに登場。本能寺の変では信長から侍女らを逃がすように指示された。その戦いで戦死。
その他の織田家臣
- 佐治一成(さじ かずなり)
- 演:平岳大
- 織田信雄の家臣で、尾張大野城主。生母が織田信長の妹・犬であり、江らとは従兄弟にあたる。江の最初の夫となる。
- 伊勢湾一帯に影響力を持っている水軍の将であり、その存在は羽柴秀吉からも警戒されている。信雄と秀吉が対立すると、秀吉の懐柔策として江を妻として迎えるように打診されるが、共に織田家の血を引く者として織田家の結束を図るためにそれを承諾する。間もなく信雄と秀吉との間で合戦に及ぶと、織田軍の中枢にあって布陣した。緒戦の勝利に浮かれて秀吉の和睦案に乗ろうとする信雄を諫めるも、聞き入れられずにやむなく撤退する。同じく三河へ撤退する徳川軍を水軍で送り届けるが、それを秀吉に見咎められ、江が秀吉に騙されて大坂へ赴いている最中に改易処分となり、江とも離縁させられてしまった。その後は隣国の織田信包が収める伊勢津城へ逃れた。
- 佐治家は織田家の外戚の中では特に家格の高い家柄であり、織田家への忠誠心は強い。枕絵を見て失神してしまった江に対しても、妻となる覚悟が固まるまで待つように提案するなど、性格は温厚かつ寛大。江との結婚生活は非常に短く、夫婦の契りを交わす直前の別れであったが、互いに好感情を抱いていた。
- 丹羽長秀(にわ ながひで)
- 演:江連健司
- 織田家の重臣。
- 京都の馬揃えでは先頭の軍を率いた。信長死後は尾張清州城で羽柴秀吉や柴田勝家らと織田家の跡目について議論する。当初は勝家の推す織田信孝案に同調するような姿勢を見せたが、秀吉が三法師を擁立するや翻してそれを了承した。
- 池田恒興(いけだ つねおき)
- 演:武田義晴
- 織田家の重臣。
- 羽柴秀吉・柴田勝家・丹羽長秀とともに尾張清州城で亡き信長の後継者についての会議を行った。秀吉の擁立する三法師に賛成を投じる。
- 佐々成政(さっさ なりまさ)
- 演:中原裕也
- 織田家の家臣。
- 岐阜時代からの信長の家臣で、市が浅井家に嫁ぐ際には前田利家らとともにその警護と見送りの任を務めた。信長の死後は羽柴秀吉と対立するが、秀吉の配下になっていた利家らと交戦して敗れた。
豊臣家
豊臣一門
- 豊臣秀吉(とよとみ ひでよし)
- (木下藤吉郎秀吉 → 羽柴秀吉 → 豊臣秀吉)
- 演:岸谷五朗
- 織田家の家臣。主君である織田信長の死後は主家を凌ぐ権勢を持つようになる。通称は藤吉郎、のち筑前守。幼名は日吉。猿というあだ名で呼ばれる事も多い。
- 北政所(きたのまんどころ)
- (おね → 北政所 → 高台院)
- 演:大竹しのぶ
- 秀吉の正室。名前はおね。
- 大政所(おおまんどころ)
- (なか → 大政所)
- 演:奈良岡朋子
- 秀吉の母。名前はなか。
- 豊臣秀勝(とよとみ ひでかつ)
- (羽柴秀勝 → 豊臣秀勝)
- 演:AKIRA
- 秀吉の甥で、養子。幼名は小吉。
- 後述のとおり、秀吉が信長から貰い受けた養子・秀勝の名を引き継ぐ。歯に衣着せぬ言動が特徴だが、周囲を見る目があり、物事を達観して見ることもある。江が好意を寄せるが、九州攻めの恩賞に不平を述べたために秀吉に左遷される。
- 豊臣秀次(とよとみ ひでつぐ)
- (羽柴秀次 → 豊臣秀次)
- 演:北村有起哉
- 秀吉の甥、秀勝の兄。
- 叔父のために役に立ちたいと意気込むが、空回りすることが多い。
- 豊臣秀長(とよとみ ひでなが)
- (羽柴秀長 → 豊臣秀長)
- 演:袴田吉彦
- 秀吉の弟。幼名は小竹。
- 旭(あさひ)
- 演:広岡由里子
- 秀吉の妹。
- 秀吉の大胆な言動にシニカルな家中の面々の中で、唯一全面的に秀吉の肩を持ち、兄を誇りに思っている。秀吉の関白就任後も大坂に留まる。秀吉から夫・甚兵衛と離縁し徳川家康に嫁ぐという話を持ってこられた際も、兄のために役に立ちたいと快諾する。しかし家康からは丁重な扱いを受けるも妻としては見られず、上洛の件も首を縦に振らせることができなかった。
- とも
- 演:阿知波悟美
- 秀吉の姉。秀次や秀勝は実子に当たる。
- 秀吉の招きに応じて大坂へ来るが、秀吉が関白に就任した際はさっさと尾張に帰ってしまった。
- 豊臣秀康(とよとみ ひでやす)
- (於義丸 → 羽柴秀康 → 豊臣秀康 → 結城秀康)
- 演:前田健
- 徳川家康の次男。後に秀吉の養子となる。
- 長兄・信康の死後徳川家の世継ぎとなっていたが、小牧・長久手の合戦の後人質として秀吉の養子に出される。短期間で秀吉に懐いており、秀吉の養子たちの様子をのぞき見ていた江を驚かせた。
- 羽柴秀家(はしば ひでいえ)
- 演:斉藤悠
- 秀吉の養子。本姓は宇喜多氏で、長男。
- 羽柴秀勝(はしば ひでかつ)
- (羽柴秀勝 → 於次丸秀勝)
- 演:斉藤秀翼
- 秀吉の養子で、織田信長の四男。幼名は於次丸。
- 秀吉が信長から貰い受けた養子で、江たちとは従兄弟の関係に当たる。信長の死後も羽柴家の一門として遇されていたが、若くして亡くなった。秀吉もその死を悲しみ、自らの甥に「秀勝」の名を名乗らせている(後の豊臣秀勝)。
- 鶴松(つるまつ)
- 演:五十嵐空(幼少:大滝莉央)
- 秀吉と淀の間に生まれた長男。初名は棄。
- 豊臣秀長の妻
- 演:柴垣亜希
細川家
- 細川ガラシャ(ほそかわ -)
- (細川たま → 細川ガラシャ)
- 演:ミムラ
- 細川忠興の妻。明智光秀の娘。名はたま。
- 江たちとは京都で出会う。織田信長の存命時は実父・光秀とともに登場する事も多く、親子仲は円満。しかし本能寺の変で光秀が謀反人となると、それに従う事を良しとしない細川家中の意向で、殺される事はなかったものの領内に幽閉される事になる。幽閉が解けた後はキリスト教に傾倒するようになるが、秀吉の発した「バテレン追放令」に動揺する。しかし、江の励ましもあって意を決し、洗礼を受けた。
- 清原マリア(きよはら ‐)
- (清原いと → 清原マリア)
- 演:吉田羊
- 細川たまの侍女。名はいと。
- 細川忠興(ほそかわ ただおき)
- 演:内倉憲二
- 織田家、後に羽柴家の家臣。妻は明智光秀の娘・たまで、光秀の娘婿にあたる。
- 織田家時代では父に従っていたが、本能寺の変の際には妻・たまが光秀の娘である事に苦悩するが殺す事はできず、領内で数年もの間の幽閉を強いる事になった。その後に羽柴秀吉の家臣となる。朝廷内にも通じ、秀吉に摂家内での争いについてを教え、関白就任のきっかけを与えた。千宗易の弟子でもある。
- 細川幽斎(ほそかわ ゆうさい)
- 演:小田豊
- 織田家の家臣。丹後宮津城主。忠興の父。名は藤孝。
- 明智光秀とは息子・忠興の縁もあって親交が深かった。しかし本能寺の変に際して光秀に同心を要請された際には光秀の不忠に憤慨し、剃髪して自領に閉じ籠もる。その際、光秀の娘であるたまを殺す事を忠興に迫っている。
- 長(ちょう)
- 忠興の長女。
- 与一郎(よいちろう)
- 忠興の長男。
京極家
- 京極龍子(きょうごく たつこ)
- (京極龍子 → 松の丸殿)
- 演:鈴木砂羽
- 豊臣秀吉の側室。高次の姉。母は浅井長政の姉・京極マリアで、江たち三姉妹の従姉にあたる。
- なお番組公式サイトでは、龍子が江とその周辺の人間模様を解説する「龍子の部屋」というミニ番組が公開されている。
- 京極高次(きょうごく たかつぐ)
- 演:斎藤工
- 豊臣家の家臣。近江高島の領主。
- 「姉の龍子を秀吉に側室として差し出して出世した男」という風評があることから初に「ダメ男」と酷評されていたが、偶然会った初は、その美男子ぶりに惹かれる。高次も初に好感を抱き、茶々が秀吉に働きかけたこともあり結ばれることになった。風評に関しては、実際は龍子が側室になった後高次がその引き立てにより出世したのであって、当人は誠実な性格である。また、菓子やそれを食べる者を嫌い、初の好きなものが菓子だとわかった後は「菓子を好きになる努力をする」と言うが、初はもう菓子を口にはしないと宣言した。
その他の豊臣家臣
- 石田三成(いしだ みつなり)
- 演:萩原聖人
- 秀吉の家臣。浅井家旧臣の家柄。
- 黒田官兵衛(くろだ かんべえ)
- 演:柴俊夫
- 秀吉の軍師。
- 前田利家(まえだ としいえ)
- 演:和田啓作
- 元織田家の家臣、後に羽柴家の傘下に入る。
- 岐阜時代からの信長の家臣で、市が浅井家に嫁ぐ際にはその警護役を務める。後に柴田勝家の北陸方面軍に所属。信長死後も勝家の下に収まったが、勝家の滅亡後は秀吉の幕下に入り、佐々成政攻撃に参加している。
- 古田織部(ふるた おりべ)
- 演:古澤巌
- 秀吉の家臣。名は重然。千利休の茶の弟子でもある。
- 副田甚兵衛(そえだ じんべえ)
- 演:住田隆
- 旭の夫。 出自については触れられていないが妻の旭と同じく尾張弁で話し、武士よりも百姓のような印象が強い。
- 義兄・秀吉の家臣だが武家の習慣や知識には不慣れで、また秀吉には基本的に低頭的な姿勢を取っている。旭との仲は非常に良好であったが、秀吉が徳川家康を懐柔するために旭を家康の元へ送り込もうとした際に強制的に離縁させられてしまった。その際、見返りとして秀吉から大幅な加増を提示されたが、妻を売ったと言われたくないと声を荒げて拒否、出奔した。
- トヨ
- 演:山内明日
- 秀吉の側室。
- 茶々と同年代の側室で、初が京極高次に嫁いだ頃に側室となった。茶々とは違って快活な性格で、スキンシップも大胆目。その様子を見た茶々は、その直前に秀吉にその想いを吐露されていた事もあり思わず秀吉を殴打してしまい、自らの気持ちを考える機会となった。
- 宗義調(そう よししげ)
- 演:ミョンジュ
- 秀吉傘下の武将で、対馬の領主。
徳川家
徳川一門
- 徳川秀忠(とくがわ ひでただ)
- (竹千代 → 徳川竹千代 → 徳川秀忠)
- 演:向井理(幼少期:嘉数一星)
- 徳川家康の三男。幼名は竹千代。
- 家康から突出した「何か」を見出され、目をかけられる。
- 徳川家康(とくがわ いえやす)
- 演:北大路欣也
- 織田家と同盟を結んでいる戦国大名。三河国を中心に東海一帯を治める。秀忠の父。
- 徳川信康(とくがわ のぶやす)
- 演:木村彰吾
- 家康の長男で嫡子。
- 武将として優秀であり家康からの期待は厚く、また信長の娘・徳を娶るなど織田家との同盟にも重要な人物。しかし徳の「信康が武田家に内通している」という密告により、信長から処断が言い渡される。家康は苦渋の末、信康を切腹させる事になった。
- 築山(つきやま)
- 演:麻乃佳世
- 家康の正室で、信康の母。
- 信康とともに武田家内通の嫌疑をかけられ、家康によって処断される事になる。
徳川家臣
- 本多正信(ほんだ まさのぶ)
- 演:草刈正雄
- 家康の家臣。竹千代の後見役も務める。
- 本多忠勝(ほんだ ただかつ)
- 演:苅谷俊介
- 家康の家臣。通称・平八郎。
- 酒井忠次(さかい ただつぐ)
- 演:桜木健一
- 家康の家臣。
北条家
その他の武家
- 朝倉義景(あさくら よしかげ)
- 演:中山仁
- 越前国の戦国大名。浅井家とは盟友の関係にある。
- 上洛を果たした織田信長と敵対したため、織田家と同盟を結んでいる浅井家と結んで織田家に対抗しようと目論み、逡巡する長政を味方に引き入れる事に成功する。一時は浅井家の内応もあって織田家を退けるが、姉川の戦いで織田・徳川軍に敗北、その後も織田家に抗戦するも敵わず、越前での戦闘に敗れて自害した。
- 足利義昭(あしかが よしあき)
- 演:和泉元彌
- 室町幕府第13代将軍・足利義輝の弟。後に信長の擁立の元、第15代将軍となる。調子が良く無邪気な性格をしているが、緊張感や政情を見る目に欠けている。
- 義輝が暗殺されたために諸国を流浪し、一時は越前の朝倉家に身を置いていた。後に上洛の意を無視する義景に痺れを切らし、家臣の明智光秀を介して信長に接近し念願の上洛を果たした。将軍就任後も信長への信頼は厚かったが、意のままにならない信長に対して徐々に不快感を示し、信長が自らの行動に制限を加えるや遂に諸大名を糾合して信長と敵対する。しかし織田軍の攻撃によって根拠地を破られ、京都から追放された。
- その後は備後鞆に滞在。将軍の位を狙う秀吉から猶子になりたいという申し出を受けるが、彼の身分の低さからそれを一笑に付して拒否する。しかし、しばらくして秀吉が関白職に就任したという知らせを受け、衝撃のあまり打ちひしがれた。
- 武田勝頼(たけだ かつより)
- 演:久松信美
- 甲斐国の戦国大名。
- 織田・徳川家と敵対するも次第に勢力を弱体化させ、織田信忠率いる織田軍の攻撃により壊滅。天目山の戦いで敗戦の最中自害した。
朝廷・公家
- 近衛龍山(このえ りゅうざん)
- 演:江良潤
- 五摂家筆頭・近衛家の前当主。初登場時には既に剃髪している。
- 関白就任を企む羽柴秀吉に近衛家の養子にする事を求められ、見返りとして娘・前子の入内の約束と、金銀財宝を受け取りそれを承諾した。後に息子・信尹とともに再度秀吉と面会し、秀吉の関白就任を後押しする。
- 近衛信尹(このえ のぶただ)
- 演:杉崎真宏
- 近衛家の当主。龍山の子。
- 同じ五摂家である関白・二条昭実とその座を争っていたが、父の養子に入っていた羽柴秀吉に自らが関白になるという仲介を申し出られる。当初は秀吉の出自に疑問を突き付けたが、近衛家を始めとする五摂家の石高加増と財宝の山を前に圧倒される。
- 後陽成天皇(ごようぜいてんのう)
- 天皇。
- 豊臣秀吉に小御所内で前例のない茶会を開かせる。またその際に後見役を務めた千宗易に「利休」も号を賜った。
その他
- 千利休(せん の りきゅう)
- (千宗易 → 千利休)
- 演:石坂浩二
- 茶人。堺の豪商。名は宗易。
- ルイス・フロイス
- 演:オジエル・ノザキ
- ポルトガル出身のイエズス会宣教師。
- 信長から布教の許しを受け、安土で布教活動を行っている。壮麗な安土城には好印象を信長に伝えた。江とは安土城で面会した事があり、手の甲にキスをするなどの対応で江を困惑させた。
- 広庵(こうあん)
- 演:江藤漢斉
- 僧形の薬師。
- 市が江を妊娠した際、彼女の求めにより小谷城に登城し、堕胎するための薬を処方する。これは当時浅井家は織田軍の猛攻に晒されていたため、胎児は生まれてこない方が幸せであると判断されたからであった。しかしその薬は茶々の命がけの説得もあって市が服用する事はなかった。
放送
通常放送時間
- 総合テレビ
-
- 本放送 日曜20:00 - 20:45
- 再放送 土曜13:05 - 13:50
- 衛星第2テレビ(BS2)
- 日曜22:00 - 22:45(難視聴対策放送)
- 3月27日(第11回)まで
- デジタル衛星ハイビジョン(BShi)
- 日曜18:00 - 18:45
- 3月27日(第11回)まで
- NHK BSプレミアム(NHK BSP)
- 日曜18:00 - 18:45
- 4月3日(第12回)から
- ※アナログ(総合・BSP)は解説なし
編成の都合により再放送、衛星放送で放送時間が変更される場合もある。
ダイジェスト
これまではワンセグ2のみで放送されていたが、2011年4月の改編より、放送当日の日曜深夜=月曜未明の原則として24:05-24:10に総合テレビで5分間のダイジェスト版(字幕あり、解説なし)を放送する。
放送日程
第1回は拡大版(75分間)。第13回の地上波放送は、統一地方選挙特番のため、開始時刻を19:10に前倒し。
放送回 | 放送日 | サブタイトル | 演出 | 紀行 | 視聴率 |
---|---|---|---|---|---|
第一回 | 2011年 | 1月 9日湖国の姫 | 伊勢田雅也 | 小谷城跡(登山口)(滋賀県長浜市) | 21.7% |
第二回 | 2011年 | 1月16日父の仇(かたき) | 伊勢上野城跡(三重県津市) 安濃津城跡(三重県津市) |
22.1% | |
第三回 | 2011年 | 1月23日信長の秘密 | 竹生島(滋賀県長浜市) | 22.6% | |
第四回 | 2011年 | 1月30日本能寺へ | 総見院(京都府京都市) 正倉院(奈良県奈良市) |
21.5% | |
第五回 | 2011年 | 2月 6日本能寺の変 | 本能寺跡(京都府京都市) | 22.0% | |
第六回 | 2011年 | 2月13日光秀の天下 | 西教寺(滋賀県大津市) | 19.6% | |
第七回 | 2011年 | 2月20日母の再婚 | 野田雄介 | 清洲城(愛知県清須市) | 18.5% |
第八回 | 2011年 | 2月27日初めての父 | 北の庄城址・柴田公園(福井県福井市) | 20.9% | |
第九回 | 2011年 | 3月 6日義父(ちち)の涙 | 賤ヶ岳古戦場(滋賀県長浜市) | 20.0% | |
第十回 | 2011年 | 3月20日わかれ | 北の庄西光寺(福井県福井市) | 16.9% | |
第十一回 | 2011年 | 3月27日猿の人質 | 伊勢田雅也 | 田丸城址(三重県玉城町) 松ヶ島城跡(三重県松阪市) |
15.7% |
第十二回 | 2011年 | 4月 3日茶々の反乱 | 千利休屋敷跡(大阪府堺市) 待庵(妙喜庵 茶室)(京都府大山崎町) |
17.1% | |
第十三回 | 2011年 | 4月10日花嫁の決意 | 野田雄介 | 大野城(城山公園)(愛知県常滑市) | 16.6% |
第十四回 | 2011年 | 4月17日離縁せよ | 佐屋三里之渡跡(愛知県愛西市) | 19.2% | |
第十五回 | 2011年 | 4月24日猿の正体 | 伊勢田雅也 | 大坂城跡(大阪城公園)(大阪府大阪市) | 18.0% |
第十六回 | 2011年 | 5月 1日関白秀吉 | 勝竜寺城公園(京都府長岡京市) 細川ガラシャ隠棲地跡(京都府京丹後市) |
15.9% | |
第十七回 | 2011年 | 5月 8日家康の花嫁 | 吉田努 | 浜松城公園(静岡県浜松市) | 20.7% |
第十八回 | 2011年 | 5月15日恋しくて | 大溝城址(滋賀県高島市) | 18.1% | |
第十九回 | 2011年 | 5月22日初の縁談 | 野田雄介 | 聚楽第跡(京都府京都市) | 17.3% |
第二十回 | 2011年 | 5月29日茶々の恋 | 北野天満宮(京都府京都市) | 19.0% | |
第二十一回 | 2011年 | 6月 5日豊臣の妻 | 伊勢田雅也 | 妙教寺(京都府京都市) | 17.6% |
第二十二回 | 2011年 | 6月12日父母の肖像 | 田中正 | 持明院(和歌山県高野町) | 18.3% |
第二十三回 | 2011年 | 6月19日人質秀忠 | 伊勢田雅也 | 小田原城天守閣(神奈川県小田原市) 早雲寺(神奈川県箱根町) |
18.0% |
第二十四回 | 2011年 | 6月26日利休切腹 | 田中正 | 郡山城跡(奈良県大和郡山市) | 18.1% |
第二十五回 | 2011年 | 7月 3日愛の嵐 | 野田雄介 | ||
第二十六回 | 2011年 | 7月10日母になる時 | |||
第二十七回 | 2011年 | 7月17日秀勝の遺言 | |||
第二十八回 | 2011年 | 7月24日秀忠に嫁げ | |||
第二十九回 | 2011年 | 7月31日最悪の夫 | |||
(視聴率は関東地区・ビデオリサーチ社調べ) |
東北地方太平洋沖地震発生に伴う影響
3月11日に東北地方太平洋沖地震が発生しNHK全体の編成が特別体制に移行したため、翌日に予定されていた第9回の再放送と翌々日の第10回の放送を1週繰り下げることを決めた。大河ドラマの本放送休止は、1989年1月の昭和天皇崩御による『春日局』の休止以来、22年ぶりのこと[11][12]。
関連商品
書籍
- NHK大河ドラマ・ストーリー 江〜姫たちの戦国〜 前編 ISBN 978-4-14-923356-7(2010年12月18日発売)
- NHK大河ドラマ・ストーリー 江〜姫たちの戦国〜 後編 ISBN 978-4-14-923357-4(2011年5月31日発売)
- NHK大河ドラマ 歴史ハンドブック 江〜姫たちの戦国〜 ISBN 978-4-14-910766-0(2010年12月21日発売)
- なお、大河ドラマ50作を記念して50作品のガイドブックがNHK出版とNHKサービスセンターの両方から出ている。
原作小説
本作放映に先立って、脚本の田渕久美子が書き下ろした小説。
- 江〜姫たちの戦国〜 上 ISBN 978-4-14-005570-0 (2009年10月31日発売)
- 江〜姫たちの戦国〜 下 ISBN 978-4-14-005571-7 (2010年1月29日発売)
- 新装版 江〜姫たちの戦国〜 上 ISBN 978-4-14-005594-6 (2010年11月12日発売)
- 新装版 江〜姫たちの戦国〜 中 ISBN 978-4-14-005595-3 (2010年11月12日発売)
- 新装版 江〜姫たちの戦国〜 下 ISBN 978-4-14-005596-0 (2010年11月12日発売)
CD
- NHK大河ドラマ オリジナル・サウンドトラック「江〜姫たちの戦国〜」(2011年2月16日発売)
コミカライズ
作画は暁かおり。『デザート』(講談社)連載(2010年11月号 - )。単行本は講談社KCDXデザートから発売。
- 江 姫たちの戦国 1 ISBN 978-4-06-365635-0(2010年12月20日発売)
- 江 姫たちの戦国 2 ISBN 978-4-06-376045-3(2011年4月13日発売)
その他
NHK『ラジオ深夜便』では、毎月1回程度(下旬、曜日不定)で深夜1時から「江のツボ」と題して、脚本を手がけた田渕自らがパーソナリティーを担当し、この作品の見所を語る。番組開始に先駆けて2010年12月26日深夜の放送から開始、2011年10月までの予定。放送後、深夜便ホームページでのストリーミング放送を実施する。
脚注
- ^ 日本放送協会 理事会議事録(2010年9月24日公表)2010年9月24日閲覧。
- ^ “NHK制作発表資料09年6月” (PDF). NHK (2009年6月17日). 2009年7月5日閲覧。
- ^ 崇源院(浅井江)を主人公とした著名な歴史小説としては、永井路子の『乱紋』や諸田玲子の『美女いくさ』があるが、本番組ではいずれも原作として採用されなかった。
- ^ “NHK主役発表資料10年2月” (PDF). NHK (2010年2月17日). 2010年2月17日閲覧。
- ^ 1話6000万円をかける“お笑い”大河「江」は悪評しきり(ゲンダイネット、2011年2月22日)
- ^ a b 秀吉が「志村けんのバカ殿のよう」 NHK大河ドラマが喜劇になった(J-CASTビジネス&メディアウォッチ、2011年4月4日)
- ^ 「のだめかよ」との批判ある『江』上野樹里への同情意見出る(NEWSポストセブン、2011年5月1日)
- ^ 上野樹里の演技に厳しい批判「江が『のだめ』にしか見えない」(J-CASTニュース、2011年2月25日)
- ^ 【ドラマの見どころ!】撮影現場での上野樹里が透けて見える、前代未聞の大河ドラマ。『江~姫たちの戦国~』(リアルライブ、2011年1月28日)
- ^ 原作小説では「姉君」。
- ^ 「TVは12日も特別番組…民放各局CM抜き」YOMIURI ONLINE、2011年3月12日閲覧。
- ^ “NHKドラマ 今後の放送について”. ドラマトピックスブログ:NHKブログ. NHK (2011年3月14日). 2011年3月16日閲覧。
外部リンク
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