きたみ (列車)
きたみ | |
---|---|
概要 | |
種類 | 特別快速列車 |
現況 | 運行中 |
地域 | 北海道 |
運行開始 | 1988年3月19日 |
運営者 | 北海道旅客鉄道(JR北海道) |
路線 | |
起点 | 旭川駅 |
終点 | 北見駅 |
平均所要時間 |
3時間25分(下り) 3時間21分(上り) |
運行間隔 | 1往復 |
列車番号 | 3583D・3582D |
使用路線 | 宗谷本線・石北本線 |
車内サービス | |
クラス | 普通車 |
座席 | 全車自由席 |
技術 | |
車両 |
H100形気動車 (旭川運転所) |
軌間 | 1,067 mm |
電化 |
※気動車使用のため電気動力不使用、下記は運行区間の電化状態 交流20,000 V・50 Hz(旭川 - 新旭川間) 非電化(新旭川 - 北見間) |
運行速度 |
100 km/h(旭川 - 新旭川間) 95 km/h(新旭川 - 北見間) |
きたみは、北海道旅客鉄道(JR北海道)が旭川駅 - 北見駅間を石北本線経由で運行する特別快速列車である。
概要
[編集]旭川駅 - 北見駅間に1日1往復運転され、特急「オホーツク」「大雪」を補完する。
上り列車が北見駅を午前10時台、下り列車が旭川駅を昼過ぎ14時台に発車し、下りは3時間21分、上りは3時間23分で結ぶ[注釈 1]。旭川駅では特急「カムイ」「ライラック」と接続する。
使用車両
[編集]- H100形2両編成:2024年3月16日より運用。ワンマン運転。
かつてはキハ54形気動車、またはキハ150形気動車1両を充当していた。
当初はキハ54形のうち、502 - 504を専用車として2両編成[1]で使用した。「ペパーミントシティ北見」のマスコット「ミントくん」(ハッカの葉を咥えたエゾリス)をデザインしたヘッドマークも掲げられていた。
停車駅
[編集]旭川駅 -(旭川四条駅) - (新旭川駅) - (南永山駅) - (東旭川駅) - (桜岡駅) - 当麻駅 - 上川駅 - 白滝駅 - 丸瀬布駅 - 遠軽駅 - 安国駅 - 生田原駅 - 留辺蘂駅 - 相内駅 - 東相内駅 - 西北見駅 - 北見駅
- 括弧内の駅は下り北見行のみ停車。
旭川駅 - 遠軽駅間は特急列車停車駅に当麻駅を加えた形であるが、下り列車については2019年(平成31年)3月16日に前後の普通列車との統合が行われ、旭川駅 - 当麻駅間の各駅に停車[注釈 2]となっている[JR北 1][2]。
上川駅 - 遠軽駅間については、通過していた駅が廃止されたことで、通過駅がこの区間で唯一特急が停車しない瀬戸瀬駅のみとなっている[2]。
遠軽駅 - 北見駅間は前後の普通列車を1995年(平成7年)に吸収したことや駅の廃止により、通過駅は西留辺蘂駅(2000年〔平成12年〕開業)のみとなっている[2]。
臨時列車
[編集]ホリデーきたみ
[編集]かつて、土曜・休日に旭川駅 - 北見駅間を1日1往復運転していた臨時快速列車。季節臨時特急「オホーツク81・82号」(札幌駅 - 網走駅)のダイヤを流用し、運転がない日の土休日に運転した[3][4]。
キハ150形気動車によって運転されていた[5]。1994年(平成6年)時点での停車駅は以下の通り[4]。
停車駅
[編集]旭川駅 - 上川駅 - 遠軽駅 - 生田原駅 - 留辺蘂駅 - 北見駅
沿革
[編集]- 1987年(昭和62年)11月2日より北見バス(北海道北見バスの前身)と道北バスが同区間で都市間バス「特急石北号」の運行を開始。JR北海道は臨時急行「大雪」(82・83号)を運行していたが、都市間バスの好調を受けて新聞や雑誌のサービスや飲料水自動販売機を設置した専用車両を用意[1]。運賃・料金差を抑えるべく、別料金がかからない特別快速に変更された。当初は、乗客数によっては1988年(昭和63年)夏以降に定期列車化も検討する季節臨時列車としていた[1]。ところが特別快速化後最初の運行期間の乗車人員が130人の定員に対し、平均約100人と好調であった。そのため予定より早く、同年4月22日から毎日運転となっている[1]。
- 1988年(昭和63年)
- 1995年(平成7年)3月16日:運行時間の近接する遠軽駅 - 北見駅間の普通列車を吸収する形で、同駅間の生野駅を除く各駅に停車開始(当時は西留辺蘂駅は未開業)。所要時間を約20分延長。
- 2000年(平成12年)4月1日:西留辺蘂駅が開業。「きたみ」は上下とも通過。
- 2001年(平成13年)7月1日 :通過していた天幕駅・中越駅・奥白滝駅が旅客扱い終了。
- 2004年(平成16年)
- 2006年(平成18年)3月18日:当麻駅への停車を開始。通過していた新栄野駅が旅客扱い終了[JR北 3]。
- 2016年(平成28年)3月26日:同日付での金華駅旅客扱い終了に伴い、停車を終了。通過していた上白滝駅・旧白滝駅・下白滝駅が旅客扱い終了[JR北 4][JR北 5]。
- 2017年(平成29年)4月1日:同年9月30日までの予定で毎週金・土・日曜日の夜間に「きたみ」と同一の区間を走行する下り臨時快速 8585D(愛称なし)の運行を開始[JR北 6]。運転期間はその後随時延長[JR北 7][JR北 8][JR北 9][JR北 10]。
- 2021年(令和3年)3月13日:北日ノ出駅が廃止されたことで、下り列車の旭川駅 - 当麻駅間が各駅停車となる。また、通過していた生野駅が廃止となり、上川駅 - 北見駅間の通過駅が瀬戸瀬駅・西留辺蘂駅のみとなる。[2]。
- 2024年(令和6年)3月16日:同日のダイヤ改正でH100形気動車を投入し、併せて編成を1両編成から2両編成に変更[JR北 12]。
- 2025年(令和7年)3月15日 : 同日のダイヤ改正で「大雪」が特別快速になるのに伴い、本列車は網走駅まで運転区間を延長した上で快速列車に格下げ。北見 - 網走間は各駅停車となる[JR北 13]。
脚注
[編集]注釈
[編集]- ^ 特急列車の旭川 - 北見間の平均所要時間は下り2時間59分、上り2時間53.5分。
- ^ 2021年(令和3年)に廃止された北日ノ出駅は統合された普通列車も通過していたため、当初より通過駅であった。
- ^ 季節運行の急行「大雪」(82・83号)の旭川駅 - 北見駅間を変更する形で運行された。旭川発は同日から4月3日まで、北見発は3月20日から4月4日までの臨時列車だった。
- ^ 北見駅 - 旭川駅間の普通列車自由席、旭川駅 - 札幌駅間の特急列車自由席が利用できる4枚綴りの回数券。北見駅、留辺蘂駅、遠軽駅など10駅で発売された。2019年(令和元年)現在、すでに販売を終了した。
出典
[編集]- ^ a b c d “好評の快速列車「きたみ号」22日から通年運行”. 北海道新聞 (北海道新聞社). (1988年4月14日).
- ^ a b c d 北海道時刻表 (交通新聞社) 62 (3): pp.129-131. (2021-2-25).
- ^ 小松, 正憲「JR北海道の多客輸送時の対策(多客輸送特集)」『運転協会誌』第36巻第8号、日本鉄道運転協会、1994年8月、2-5頁、doi:10.11501/2868167。
- ^ a b JR時刻表 (弘済出版社) (1994年6月号): pp.671-673. (1994-06-01).
- ^ a b “キハ150形が特別快速“きたみ”に使用される”. 鉄道ニュース. (交友社). (2020年3月25日). オリジナルの2020年3月26日時点におけるアーカイブ。 2020年4月19日閲覧。
- ^ “海峡線含め大幅増発 JR 春の臨時列車 道内は216本に”. 北海道新聞 (北海道新聞社). (1988年1月29日).
- ^ “快速列車「きたみ号」1万人目に札幌の太田さん”. 北海道新聞 (北海道新聞社). (1988年8月15日).
- ^ 木村, 一郎「札幌駅高架開業に伴うダイヤ改正(63・11)-新設計車両721系電車の投入-」『車両と電気』第39巻第11号、車両電気協会、1988年11月、4-7頁、doi:10.11501/2322898。
- ^ “北見-札幌間に回数券 JR旭川支社、3日から発売”. 北海道新聞 (北海道新聞社). (1988年10月30日).
- ^ 「JR年表」『JR気動車客車編成表 '04年版』ジェー・アール・アール、2004年7月1日、184頁。ISBN 4-88283-125-2。
- ^ “東旭川駅に特急が臨時停車 旭山動物園見学にどうぞ 来月1-5日 駅からは無料バス”. 北海道新聞 (北海道新聞社). (2004年4月14日).
- ^ “JR石北線で臨時快速運行 4-9月の週末夜に旭川発-北見行”. 北海道新聞 (北海道新聞社). (2017年3月18日).オリジナルの2017年3月25日時点によるアーカイブ。 2019年12月27日閲覧。
- ^ JR時刻表 (交通新聞社) (2019年3月号): pp.716-719. (2019-2-25).
- ^ “石北線臨時快速 2月28日で終了 旭川―北見、利用伸びず”. 北海道新聞 (北海道新聞社). (2019年12月27日).オリジナルの2019年12月27日時点によるアーカイブ。 2019年12月27日閲覧。
JR北海道
[編集]- ^ a b “2019年3月ダイヤ改正について (PDF) ”. 北海道旅客鉄道 (2018年12月14日). 2018年12月14日時点のオリジナルよりアーカイブ。2018年12月16日閲覧。
- ^ 『平成16年3月ダイヤ改正について』(PDF)(プレスリリース)北海道旅客鉄道、2003年12月26日。オリジナルの2003年12月31日時点におけるアーカイブ 。2003年12月31日閲覧。
- ^ 『平成18年3月ダイヤ改正について』(PDF)(プレスリリース)北海道旅客鉄道、2005年12月22日。オリジナルの2005年12月30日時点におけるアーカイブ 。2005年12月30日閲覧。
- ^ 『平成28年3月ダイヤ改正について』(PDF)(プレスリリース)北海道旅客鉄道、2015年12月18日。オリジナルの2015年12月19日時点におけるアーカイブ 。2015年12月19日閲覧。
- ^ 『平成28年3月ダイヤ改正について』(PDF)(プレスリリース)北海道旅客鉄道、2015年12月18日。オリジナルの2015年12月18日時点におけるアーカイブ 。2015年12月18日閲覧。
- ^ 石北線「臨時快速列車」の運転について (PDF) - 北海道旅客鉄道、2017年3月17日
- ^ “石北線「臨時快速列車」の運転日延長について” (PDF). 北海道旅客鉄道 (2017年9月22日). 2017年9月23日閲覧。
- ^ “石北線「臨時快速列車」の運転日延長について” (PDF). 北海道旅客鉄道 (2018年2月20日). 2018年2月21日閲覧。
- ^ “石北線「臨時快速列車」の運転日延長について” (PDF). 北海道旅客鉄道 (2018年9月19日). 2018年9月21日閲覧。
- ^ a b “石北線「臨時快速列車」の運転日延長について” (PDF). 北海道旅客鉄道 (2019年2月19日). 2019年2月19日閲覧。
- ^ (お知らせ)石北線臨時快速列車について (PDF) 北海道旅客鉄道 (2019年12月26日). 2019年12月26日閲覧。
- ^ 『2024年3月ダイヤ改正について』(PDF)(プレスリリース)北海道旅客鉄道、2023年12月15日。オリジナルの2023年12月15日時点におけるアーカイブ 。2023年12月15日閲覧。
- ^ 『2024年3月ダイヤ改正について』(PDF)(プレスリリース)北海道旅客鉄道、2024年12月13日 。2024年12月13日閲覧。
参考文献
[編集]- 北見現代史編集委員会『北見現代史』(2007年)