へるめす (フェリー)
へるめす | |
---|---|
基本情報 | |
船種 | フェリー |
船籍 |
日本 韓国 ギリシャ |
所有者 |
永雄商事 アネック・ラインズ チェジュ・クルーズライン(Jeju Cruise Line) ナティクシス |
運用者 |
東日本フェリー アネック・ラインズ フェリーズ・デル・カリブ(Ferries Del Caribe) |
建造所 | 三菱重工業下関造船所 |
母港 |
岩内(へるめす) ハニア(Sofoklis V) 済州(ELIZABETH L) ピレウス(KYDON) |
姉妹船 | はあきゆり |
航行区域 | 沿海[1] |
船級 | JG第二種[1] |
IMO番号 | 8916607 |
改名 |
S.Venizelos Sofoklis V ELIZABETH L KYDON |
経歴 | |
起工 | 1989年10月20日[1] |
進水 | 1990年3月29日[1] |
竣工 | 1990年7月11日[2] |
就航 | 1990年7月19日[2] |
運航終了 | 1999年 |
要目 | |
総トン数 | 13,384 トン[2] |
載貨重量 | 6,987 トン[1] |
全長 | 192.0 m[2] |
垂線間長 | 175.0 m[1] |
全幅 | 27.0 m[2] |
型深さ | 20.65 m[1] |
満載喫水 | 6.7m[2][1] |
機関方式 | ディーゼル[2] |
主機関 | NKK-SEMT-Pielstick 12PC4-2V 2基[2][1] |
推進器 | 可変ピッチプロペラ 2軸[1] |
最大出力 | 35,600PS[2][1] |
定格出力 | 30,260PS[1] |
最大速力 | 26.2ノット[1] |
航海速力 | 24.0ノット[2] |
航続距離 | 4,000海里[1] |
旅客定員 | 700名[2][1] |
乗組員 | 49名[1] |
車両搭載数 | トラック180台、乗用車100台[2] |
へるめす(HERMES)は、東日本フェリーが運航していたフェリー。船名はギリシャ神話の青年神ヘルメースに由来する。
概要
[編集]三菱重工業下関造船所で建造され、1990年に岩内 - 直江津 - 室蘭航路に就航した[3]。当初は岩内 - 直江津を週2往復、室蘭 - 直江津を週1往復で運航。
1992年に同型船「はあきゆり」の岩内 - 直江津航路投入に伴い主に室蘭 - 直江津航路のみで週3往復の運航となる。
1998年、九越フェリー「れいんぼうべる」「れいんぼうらぶ」の直江津 - 室蘭航路乗り入れによる博多 - 直江津 - 室蘭間の一貫輸送の開始に伴い岩内 - 直江津航路に転属し、3代目ばるなの同航路就航に伴い引退。
引退後は海外売船され、ギリシャのアネック・ラインズのS.Venizelosとなったが、Sofoklis Vと変更されてパトラ - イグメニッツア - コルフ - トリエステ航路に就航した。2005年、イタリア側の発着地をトリエステからベニスに変更。2007年、パトラ - アンコーナ航路に就航した。
2012年、はあきゆりとともに、韓国のチェジュ・クルーズライン(Jeju Cruise Line)へ売却されELIZABETH Lと改名、上海 - 済州島 - 門司航路への投入が予定されていたが、就航することなく韓国で1年間係船された後、2013年にアネック・ラインズに復帰して、船名もSophocles Vに戻された。2014年の夏季はアルジェリア・フェリーズに傭船され、オラン - アリカンテ航路に就航した。
2014年10月にナティクシスに売却されたが、アネック・ラインズが傭船した上で、2015年7月からKYDONとしてKRITI I(元ニューすずらん)にかわってピレウス - ハニア航路に就航している。
2017年5月にはプエルトリコのフェリーズ・デル・カリブ(Ferries Del Caribe)へ用船され、サンファン(プエルトリコ) - サントドミンゴ(ドミニカ共和国)航路に就航[4]。
設計
[編集]既存の長距離船舶「ばるな」「びくとり」の船形を基本として全長・全幅をやや拡大するかたちとし、煙突は船体中央に設け、ランプウェーを右舷前後と船尾に設けた。乗降口はD甲板に岩内港の人道橋用のものとE甲板に室蘭・直江津の地上用のもので2箇所に設けた。サイドスラスターはタグボートの無い岩内港での自力離着岸に対応すべく従来の2倍の推力として52トンに向上させた[5]。
船内
[編集]東日本フェリー時代のデータ。
- Aデッキ[6]
- レストラン
- 展望室
- バーコーナー
- Bデッキ[6]
- ミーティングルーム
- 談話室
- カードルーム
- ゲームコーナー
- 特等洋室(2名×28室・56名)
- 2等和室(5室・232名)
- Cデッキ[6]
- 案内所
- エントランスホール
- 売店
- マリンシアター
- 1等洋室(24室×4名・96名)
- 1等和洋室(20室×4名・80名)
- 1等和室(5室×4名・20名)
- 2等寝台(12名×14室・48名)
- ドライバールーム(2室・28名)
- ドライバー浴室
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外見(Sophocles V時代)
事故・インシデント
[編集]脚注
[編集]- ^ a b c d e f g h i j k l m n o p 新造船写真集 カーフェリーへるめす HERUMESU 永雄商事有限会社・東日本フェリー株式会社 - 船の科学1991年1月号
- ^ a b c d e f g h i j k l 東日本フェリーの新造船「へるめす」就航! - 世界の艦船1990年10月号
- ^ 東日本フェリーの"へるめす"竣工 - 内航近海海運速報版1990年7月20日号(内航ジャーナル)
- ^ a b Ferries del Caribe in accident in Santo Domingo - News is my Business
- ^ 第4部日本海への進出第2章日本海航路の実現 - 東日本フェリー30年史(東日本フェリー 1995年)
- ^ a b c 長距離フェリーガイド へるめす - ぐるりニッポン船旅ガイド'96(成美堂出版)
- ^ Ferry Kydon crashed into pier at Port of Santo Domingo - Maritime Herald
外部リンク
[編集]- MarineTraffic.com - KYDON - 自動船舶識別装置(AIS)による現在位置表示
- Flota - Ferries del Caribe