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へるめす (フェリー)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
へるめす
基本情報
船種 フェリー
船籍 日本の旗 日本
大韓民国の旗 韓国
ギリシャの旗 ギリシャ
所有者 永雄商事
アネック・ラインズ英語版
チェジュ・クルーズライン(Jeju Cruise Line)
ナティクシス
運用者 東日本フェリー
アネック・ラインズ英語版
フェリーズ・デル・カリブ(Ferries Del Caribe)
建造所 三菱重工業下関造船所
母港 岩内(へるめす)
ハニア(Sofoklis V)
済州(ELIZABETH L)
ピレウス(KYDON)
姉妹船 はあきゆり
航行区域 沿海[1]
船級 JG第二種[1]
IMO番号 8916607
改名 S.Venizelos
Sofoklis V
ELIZABETH L
KYDON
経歴
起工 1989年10月20日[1]
進水 1990年3月29日[1]
竣工 1990年7月11日[2]
就航 1990年7月19日[2]
運航終了 1999年
要目
総トン数 13,384 トン[2]
載貨重量 6,987 トン[1]
全長 192.0 m[2]
垂線間長 175.0 m[1]
全幅 27.0 m[2]
型深さ 20.65 m[1]
満載喫水 6.7m[2][1]
機関方式 ディーゼル[2]
主機関 NKK-SEMT-Pielstick 12PC4-2V 2基[2][1]
推進器 可変ピッチプロペラ 2軸[1]
最大出力 35,600PS[2][1]
定格出力 30,260PS[1]
最大速力 26.2ノット[1]
航海速力 24.0ノット[2]
航続距離 4,000海里[1]
旅客定員 700名[2][1]
乗組員 49名[1]
車両搭載数 トラック180台、乗用車100台[2]
テンプレートを表示

へるめす(HERMES)は、東日本フェリーが運航していたフェリー。船名はギリシャ神話の青年神ヘルメースに由来する。

概要

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三菱重工業下関造船所で建造され、1990年岩内 - 直江津 - 室蘭航路に就航した[3]。当初は岩内 - 直江津を週2往復、室蘭 - 直江津を週1往復で運航。

1992年に同型船「はあきゆり」の岩内 - 直江津航路投入に伴い主に室蘭 - 直江津航路のみで週3往復の運航となる。

1998年、九越フェリー「れいんぼうべる」「れいんぼうらぶ」の直江津 - 室蘭航路乗り入れによる博多 - 直江津 - 室蘭間の一貫輸送の開始に伴い岩内 - 直江津航路に転属し、3代目ばるなの同航路就航に伴い引退。

引退後は海外売船され、ギリシャアネック・ラインズ英語版S.Venizelosとなったが、Sofoklis Vと変更されてパトラ - イグメニッツア - コルフ - トリエステ航路に就航した。2005年、イタリア側の発着地をトリエステからベニスに変更。2007年、パトラ - アンコーナ航路に就航した。

2012年、はあきゆりとともに、韓国のチェジュ・クルーズライン(Jeju Cruise Line)へ売却されELIZABETH Lと改名、上海 - 済州島 - 門司航路への投入が予定されていたが、就航することなく韓国で1年間係船された後、2013年にアネック・ラインズに復帰して、船名もSophocles Vに戻された。2014年の夏季はアルジェリア・フェリーズ英語版に傭船され、オラン - アリカンテ航路に就航した。

2014年10月にナティクシスに売却されたが、アネック・ラインズが傭船した上で、2015年7月からKYDONとしてKRITI I(元ニューすずらん)にかわってピレウス - ハニア航路に就航している。

2017年5月にはプエルトリコのフェリーズ・デル・カリブ(Ferries Del Caribe)へ用船され、サンファン(プエルトリコ) - サントドミンゴ(ドミニカ共和国)航路に就航[4]

設計

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既存の長距離船舶「ばるな」「びくとり」の船形を基本として全長・全幅をやや拡大するかたちとし、煙突は船体中央に設け、ランプウェーを右舷前後と船尾に設けた。乗降口はD甲板に岩内港の人道橋用のものとE甲板に室蘭・直江津の地上用のもので2箇所に設けた。サイドスラスターはタグボートの無い岩内港での自力離着岸に対応すべく従来の2倍の推力として52トンに向上させた[5]

船内

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東日本フェリー時代のデータ。

Aデッキ[6]
  • レストラン
  • 展望室
  • バーコーナー
Bデッキ[6]
  • ミーティングルーム
  • 談話室
  • カードルーム
  • ゲームコーナー
  • 特等洋室(2名×28室・56名)
  • 2等和室(5室・232名)
Cデッキ[6]
  • 案内所
  • エントランスホール
  • 売店
  • マリンシアター
  • 1等洋室(24室×4名・96名)
  • 1等和洋室(20室×4名・80名)
  • 1等和室(5室×4名・20名)
  • 2等寝台(12名×14室・48名)
  • ドライバールーム(2室・28名)
  • ドライバー浴室

外見(Sophocles V時代)

事故・インシデント

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埠頭衝突事故
2017年5月18日、ドミニカ共和国のサントドミンゴ港への接岸作業中にケーブルが破損し埠頭へ衝突。死傷者はなかったものの船体や埠頭、コンテナに損傷を及ぼした。[4][7]

脚注

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  1. ^ a b c d e f g h i j k l m n o p 新造船写真集 カーフェリーへるめす HERUMESU 永雄商事有限会社・東日本フェリー株式会社 - 船の科学1991年1月号
  2. ^ a b c d e f g h i j k l 東日本フェリーの新造船「へるめす」就航! - 世界の艦船1990年10月号
  3. ^ 東日本フェリーの"へるめす"竣工 - 内航近海海運速報版1990年7月20日号(内航ジャーナル)
  4. ^ a b Ferries del Caribe in accident in Santo Domingo - News is my Business
  5. ^ 第4部日本海への進出第2章日本海航路の実現 - 東日本フェリー30年史(東日本フェリー 1995年)
  6. ^ a b c 長距離フェリーガイド へるめす - ぐるりニッポン船旅ガイド'96(成美堂出版)
  7. ^ Ferry Kydon crashed into pier at Port of Santo Domingo - Maritime Herald

外部リンク

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