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アヴィリオス (競走馬)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
アヴィリオス
ゴドルフィンの勝負服
欧字表記 Avilius
品種 サラブレッド
性別 セン
毛色 黒鹿毛
生誕 2014年5月22日
Pivotal
Alessandria
母の父 サンデーサイレンス
生国 イギリスの旗 イギリス
生産者 Darley
馬主 Godolphin
調教師 アンドレ・ファーブル (2017)
ジェームズ・カミングス (2018–2021)
競走成績
生涯成績 39戦11勝
勝ち鞍
G1 ランヴェットステークス 2019年
G1 タンクレッドステークス 2019年
G1 ジョージメインステークス 2019年
G2 ピーターヤングステークス 2019年
G3 プレミアズカップ 2018年
G3 キングストンタウンステークス 2018年
G3 ザバートカミングス 2018年
G3 カーライオンカップ 2019年
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アヴィリオス: Avilius)は、フランスオーストラリアの競走馬である。主な勝ち鞍には2019年ランヴェットステークスタンクレッドステークスジョージメインステークス

戦績

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3歳 (2017年)

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フランスの名伯楽アンドレ・ファーブル厩舎に入厩。2017年3月の条件戦をミカエル・バルザローナ騎手を背にデビューし4着。翌月に勝ち上がり、続くリステッドのシュレンヌ賞と連勝。重賞戦線に顔を出し始めるとウジェーヌアダム賞ギョームドルナーノ賞とG2でそれぞれ3着と力を発揮し、凱旋門賞の前哨戦として知られるG2ニエル賞ではクラックスマンの2着と好走。しかしG2ドラール賞では6着に敗れ、その後去勢された。

4歳 (2018年)

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4月に入り、ファーブル厩舎からオーストラリアにおいてのゴドルフィンのメインステーブルであるジェームズ・カミングス厩舎へと移籍。8月、オーストラリア移籍初戦となったランドウィック競馬場での条件戦をグリン・スコフィールド騎手とのコンビで快勝すると、続くG3プレミアズカップで重賞初制覇、そこから一気に本格化しG3キングストンタウンステークス、G3ザバードカミングスと重賞を連勝、一躍豪中距離戦線の有力馬へ上り詰める。G1初挑戦となったコックスプレートでは人気薄ながら4着と入着を果たす。ほとんど連闘の形で挑んだメルボルンカップでは後方からレースを進めたが前を行くザクリフスオブモハーが故障、そのアオリを受けた影響か全く力を発揮出来ず22着と惨敗した。

5歳 (2019年)

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前走後からの放牧明け初戦となったG3カーライオンカップではケリン・マカヴォイ騎手を鞍上に迎えると人気に応え快勝、2019年初戦を勝利で飾る。オーストラリアのトップジョッキーであるヒュー・ボウマン騎手と臨んだG2ピーターヤングステークスでは内から抜け出し、逃げ粘るタラップフォーフォールズを交わし快勝した。押しも押されもせぬオーストラリアの中距離戦線の主役へと推されたアヴィリオスは悲願のG1制覇を懸けオーストラリアンカップへと出走する。しかしレース当日、騎乗予定だったボウマン騎手が家庭の事情によりニューマーケットハンデ以降の騎乗を取りやめシドニーへ戻ってしまう事態が発生。急遽コーリー・ブラウン騎手を鞍上に迎え臨んだレースでは内から一旦は抜け出したものの最後は脚が止まり、勝ったハーレムから約1馬身半差の5着に敗れた。

マカヴォイ騎手との再コンビで立て直しを図ったG1ランヴェットステークスでは、約4倍の1番人気に推される。またこのレースではアヴィリオスが3歳時フランスで走っていた時に出走し3着だったギョームドルナーノ賞の覇者であるエミネントがヒズエミネントと馬名を変え豪州移籍初戦に臨んでいた。そして直線、外から一気に末脚を発揮し、残り100メートル付近で粘るヒズエミネントを交わしゴール。悲願のG1初制覇を果たした[1]。また連闘で挑んだタンクレッドステークスでも4コーナーから一気に捲り、直線で他馬を全く寄せ付けず1.6倍という圧倒的な支持に応えて快勝しG1連勝を飾った[2]

6歳 (2019/20シーズン)

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2019/20シーズンはG1ウィンクスステークスから始動。この路線での絶対女王であったウィンクスが引退し、路線を引っ張っていく主役級が不在な中、前シーズンの実績と活躍が評価されたアヴィリオスが1番人気に推される。道中は後方からレースを進めたが、伏兵サマダウトの逃げ切りを許した上にまさかの4着敗戦。続くG2チェルムズフォードステークスでも1番人気に推され、前走の反省を活かし早めに動いていったがまたしてもサマダウトの3馬身差つける逃げ切りを許してしまう形となった。ハッピークラッパーやG1オーストラリアンオークス覇者のベリーエレガント、3度目の顔見せとなったサマダウトも参戦したG1ジョージメインステークスでも変わらず1番人気に推されたアヴィリオスは道中最後方に位置し、直線外から一気に他馬を抜き去ると、2着に粘ったドリームフォースに2馬身つける快勝を見せ3つ目のG1タイトルを獲得した。なお、過去2度の対決でいずれも逃げ切ったサマダウトは先手を奪ったものの直線失速し6着に敗れている。 その後、G1連勝を狙ったコーフィールドステークスでは4着に終わると、続くコックスプレートでもリスグラシューの7着と惨敗する。年が明けて2月8日のCFオーアステークスは5着、同月29日のチッピングノートンステークスは4着、連闘で挑んだオーストラリアンカップでは5着と着外が続いた。ヒュー・ボウマンとのコンビで挑んだランヴェットステークスタンクレッドステークスでは共に3着と好走した。

7歳 (2020/21シーズン)

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2020/21シーズンはG2チェルムスフォードステークスから始動したが4着。続くジョージメインステークスでも6着に終わるも、10月3日のG2ヒルステークスでは2着と好走する。この後、コーフィールドカップは6着、メルボルンカップは22着、G2ジッピングクラシックは5着と着外続きとなる。年が明けてチッピングノートンステークスジョージライダーステークスでは共に3着と好走したが、4月のドンカスターマイルカスカディアンの5着に敗れると、5月8日のG2ADホリンデイルステークスは4着、同月22日のドゥームベンカップで6着となったのを最後に現役を引退した。

競走成績

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出走日 競馬場 競走名 距離 着順 騎手 着差 1着(2着)馬
2017.03.10 シャンティイ 未勝利戦 1600m(良) 4着 M.バルザローナ 6馬身 Dramatic Exit
2017.04.09 シャンティイ 未勝利戦 オ1900m(良) 1着 M.バルザローナ 2馬身 (Galikeo)
2017.04.25 メゾンラフィット シュレンヌ賞 L 芝2000m(良) 1着 M.バルザローナ 短クビ差 (My Scholar)
2017.07.16 メゾンラフィット ウジェーヌアダム賞 G2 芝2000m(良) 3着 M.バルザローナ 1 3/4馬身 Finche
2017.08.15 ドーヴィル ギヨームドルナノ賞 G2 芝2000m(良) 3着 M.バルザローナ 4 3/4馬身 Eminent
2017.09.10 シャンティイ ニエル賞 G2 芝2400m(重) 2着 M.バルザローナ 3 1/2馬身 Cracksman
2017.09.30 シャンティイ ドラール賞 G2 芝2000m(重) 6着 M.バルザローナ 5 1/4馬身 Garlingari
2018.08.04 ランドウィック ハンデ戦 芝1600m(良) 1着 G.スコフィールド クビ差 (Dagny)
2018.08.25 ローズヒル プレミアズC G3 芝1900m(重) 1着 G.スコフィールド クビ差 (I Am Serious)
2018.09.15 ランドウィック キングストンタウンS G3 芝2000m(稍) 1着 G.スコフィールド 3/4馬身 (Brimham Rocks)
2018.10.06 フレミントン ザバートカミングス G3 芝2500m(良) 1着 G.スコフィールド 短アタマ差 (Jaameh)
2018.10.27 ムーニーヴァレー コックスプレート G1 芝2040m(良) 4着 G.スコフィールド 7 3/4馬身 Winx
2018.11.06 フレミントン メルボルンC G1 芝3200m(重) 22着 G.スコフィールド 69 1/4馬身 Cross Counter
2019.02.09 コーフィールド カーライオンC G3 芝1600m(稍) 1着 K.マカヴォイ 3/4馬身 (Sikandarabad)
2019.02.23 コーフィールド ピーターヤングS G2 芝1800m(良) 1着 H.ボウマン 1 1/2馬身 (Trap For Fools)
2019.03.09 フレミントン オーストラリアンC G1 芝2000m(良) 5着 C.ブラウン 1 1/2馬身 Harlem
2019.03.23 ローズヒル ランヴェットS G1 芝2000m(不) 1着 K.マカヴォイ 2 1/4馬身 (Eminent)
2019.03.30 ローズヒル タンクレッドS G1 芝2400m(不) 1着 J.マクドナルド 2 1/4馬身 (Big Duke)
2019.08.24 ランドウィック ウィンクスS G1 芝1400m(稍) 4着 K.マカヴォイ 1馬身 Samadoubt
2019.09.07 ランドウィック チェルムスフォードS G2 芝1600m(稍) 2着 K.マカヴォイ 3 1/4馬身 Samadoubt
2019.09.21 ランドウィック ジョージメインS G1 芝1600m(重) 1着 K.マカヴォイ 2 1/4馬身 (Dreamforce)
2019.10.12 コーフィールド コーフィールドS G1 芝2000m(良) 4着 K.マカヴォイ 1 3/4馬身 Cape Of Good Hope
2019.10.26 ムーニーヴァレー コックスプレート G1 芝2040m(稍) 7着 K.マカヴォイ 7 1/4馬身 Lys Gracieux
2020.02.08 コーフィールド CFオーアS G1 芝1400m(良) 5着 D.レーン 2馬身 Alabama Express
2020.02.29 ランドウィック チッピングノートンS G1 芝1600m(稍) 4着 H.ボウマン 2馬身 Te Akau Shark
2020.03.07 フレミントン オーストラリアンC G1 芝2000m(重) 5着 D.ダン 4 1/4馬身 Fifty Stars
2020.03.21 ローズヒル ランヴェットS G1 芝2000m(重) 3着 H.ボウマン 5 3/4馬身 Addeybb
2020.03.28 ローズヒル タンクレッドS G1 芝2400m(重) 3着 H.ボウマン 4 1/4馬身 Verry Elleegant
2020.09.05 ランドウィック チェルムスフォードS G2 芝1600m(稍) 4着 K.マカヴォイ 1 1/4馬身 Mister Sea Wolf
2020.09.19 ランドウィック ジョージメインS G1 芝1600m(稍) 6着 H.ボウマン 5 1/4馬身 Kolding
2020.10.03 ランドウィック ヒルS G2 芝2000m(稍) 2着 H.ボウマン 2馬身 Kolding
2020.10.17 コーフィールド コーフィールドC G1 芝2400m(重) 6着 J.アレン 2 3/4馬身 Verry Elleegant
2020.11.03 フレミントン メルボルンC G1 芝3200m(良) 22着 J.アレン 21 1/4馬身 Twilight Payment
2020.11.14 サンダウン ジッピングクラシック G2 芝2400m(良) 5着 D.オリヴァー 2馬身 Sound
2021.02.27 ランドウィック チッピングノートンS G1 芝1600m(重) 3着 N.ローウィラー 1/2馬身 Verry Elleegant
2021.03.27 ローズヒル ジョージライダーS G1 芝1500m(重) 3着 N.ローウィラー 1/4馬身 Think It Over
2021.04.10 ランドウィック ドンカスターマイル G1 芝1600m(重) 5着 J.マクドナルド 3 1/4馬身 Cascadian
2021.05.08 ゴールドコースト ADホリンデイルS G2 芝1800m(重) 4着 N.ローウィラー 4 1/2馬身 Zaaki
2021.05.22 ドゥームベン ドゥームベンC G1 芝2000m(稍) 6着 K.マカヴォイ 12馬身 Zaaki

血統表

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アヴィリオス血統 (血統表の出典)[§ 1]

Pivotal
イギリス 1993 栗毛
父の父
Polar Falcon
アメリカ 1987 黒鹿毛
Nureyev Northern Dancer
Special
Marie d'Argonne Jefferson
Mohair
父の母
Fearless Revival
イギリス 1987 栗毛
Cozzene Caro
Ride the Trails
Stufida Bustino
Zerbinetta

Alessandria
イギリス 2003 鹿毛
*サンデーサイレンス
Sunday Silence
アメリカ 1986 黒鹿毛
Halo Hail to Reason
Cosmah
Wishing Well Understanding
Mountain Flower
母の母
Tereshkova
アメリカ 1992 鹿毛
Mr. Prospector Raise a Native
Gold Digger
Lypatia Lyphard
Hypatia
5代内の近親交配 Northern Dancer 4×5 [§ 2]
出典
  1. ^ [3] [4]
  2. ^ [3]


脚注

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  1. ^ Avilius wins 2019 Ranvet Stakes - Result and Replay”. www.racenet.com.au. 2019年3月30日閲覧。
  2. ^ Avilius cruises to Tancred Stakes victory”. www.racenet.com.au. 2019年3月30日閲覧。
  3. ^ a b Avilius (GB)”. equineline.com. 2019年4月15日閲覧。
  4. ^ Avilius”. godolphin.com. 2019年4月15日閲覧。

外部リンク

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