キングスエンブレム
キングスエンブレム | ||||||
---|---|---|---|---|---|---|
第18回マーチSパドック(2011年4月10日) | ||||||
品種 | サラブレッド[1] | |||||
性別 | 牡[1] | |||||
毛色 | 青毛[1] | |||||
生誕 | 2005年2月12日(19歳)[1] | |||||
登録日 | 2007年4月25日 | |||||
抹消日 | 2013年5月22日[2] | |||||
父 | ウォーエンブレム[1] | |||||
母 | スカーレットレディ[1] | |||||
母の父 | サンデーサイレンス[1] | |||||
生国 | 日本(北海道早来町)[1] | |||||
生産者 | ノーザンファーム[1] | |||||
馬主 | (有)サンデーレーシング[1] | |||||
調教師 | 石坂正(栗東)[1] | |||||
競走成績 | ||||||
生涯成績 | 27戦6勝[1] | |||||
獲得賞金 | 1億7021万2000円[1] | |||||
|
キングスエンブレム(欧字名:Kings Emblem、2005年2月12日 - )は、日本の競走馬[1]。主な勝ち鞍は2010年のシリウスステークス。
馬名の意味は、「王の紋章」。クラブ法人サンデーレーシングの所有馬で、募集価格は10000万円(40口)。
経歴
[編集]競走馬時代
[編集]2007年11月4日、京都競馬場の新馬戦にて武豊騎乗でデビュー、1番人気に推され初勝利をあげる。その後、クラシックを意識したローテーションが組まれ、3歳となった2008年の3戦目のすみれステークスで2勝目を挙げた。続いて皐月賞出走権獲得を求めて出走した若葉ステークスは、10キロ馬体重を減らして5着に終わり、春シーズンは全休することとなった。秋はセントライト記念から始動したものの7着に敗退。その後も芝の競走を使われるも勝ち上がることができなかった。
兄にサカラート、ヴァーミリアンがいる血統的背景から、ダートへの転向を求める声が早くからあったが、4歳となった2009年の上賀茂ステークス(1600万下条件競走)がダート初出走となった。このレースですみれステークス以来の3勝目となった。しかし、その後故障のため長期休養を余儀なくされた。
2010年3月14日の甲南ステークスで復帰、レースでは中団追走も直線で伸び切れず10着と大敗した。続く阪神スプリングプレミアムでは先団追走も失速し11着と大敗した。休養を挟み、9月12日のオークランドレーシングクラブトロフィーでは中団から直線鋭い脚で逃げるドリームライナーをかわして2馬身差をつけて4勝目を挙げた。
重賞初挑戦となった10月2日のシリウスステークスに1番人気で出走。中団追走から最後の直線で先に抜け出したラヴェリータを捕らえて快勝、重賞初制覇を飾った。11月7日のみやこステークスでは中団のやや後ろから追い上げるが、逃げるトランセンドを捕えられず2着だった。12月5日のジャパンカップダートではヴァーミリアンとの兄弟対決となったが、9着と振るわなかった。ちなみにヴァーミリアンは14着と大敗し、このレースを最後に引退したため、最初で最後の兄弟対決となった。
2011年初戦は4月10日のマーチステークス、好位追走も直線で伸びを欠いて8着に敗れた。続くダイオライト記念は2番手集団で追走したが直線で脚色が衰えて5着、東海ステークスでは中団追走も伸びきれず8着と惨敗続きであったが、シリウスステークスでは中団から捲り気味に進出して2着となった。みやこステークスでは最後方から捲り気味に進出して追い上げたが7着に終わった。ベテルギウスステークスでは道中好位の内々を追走すると、直線入口で逃げたエーシンモアオバーの外から抜け出して勝利を収めた。
2012年初戦は1月25日の川崎記念、好位追走も直線で伸びを欠いて7着に敗れた。約11ヶ月の休みを経て、12月の名古屋グランプリに出走、10着に敗れた。
2013年は佐賀記念から始動し3着。その後ブリリアントステークス12着、平安ステークス13着となり、5月22日付けで競走馬登録を抹消され[3]、現役を引退した。
調教助手の松原は本馬について「走ってみないと分からない[4]」「三振か、ホームランのタイプ[5]」と評している。
引退後
[編集]引退後は千葉県のホースライディングクラブバランスで乗馬となった[3]。
競走成績
[編集]年月日 | 競馬場 | 競走名 | 格 | 頭数 | オッズ (人気) |
着順 | 騎手 | 斤量 | 距離(馬場) | タイム (上り3F) |
タイム 差 |
勝ち馬/(2着馬) | |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
2007.11. | 4京都 | 2歳新馬 | 8 | 1.5 | (1人) | 1着 | 武豊 | 55 | 芝2000m(良) | 2:05.9 (34.2) | -0.2 | (グローリーシーズ) | |
12. 8 | 阪神 | エリカ賞 | 500万下 | 9 | 2.4 | (2人) | 3着 | 武豊 | 55 | 芝2000m(良) | 2:02.7 (35.9) | 0.2 | アルスノヴァ |
2008. | 1. 6京都 | 福寿草特別 | 500万下 | 14 | 6.7 | (3人) | 2着 | 福永祐一 | 56 | 芝2000m(良) | 2:02.4 (34.6) | 0.1 | ブラックシェル |
1.26 | 京都 | 若駒S | OP | 9 | 2.5 | (1人) | 3着 | 武豊 | 56 | 芝2000m(良) | 2:04.6 (34.7) | 0.2 | ジュウクリュウシン |
3. 2 | 阪神 | すみれS | OP | 11 | 2.4 | (1人) | 1着 | 武豊 | 56 | 芝2200m(良) | 2:15.4 (35.0) | -0.2 | (モンテクリスエス) |
3.22 | 阪神 | 若葉S | OP | 8 | 1.8 | (1人) | 5着 | 武豊 | 56 | 芝2000m(良) | 2:03.0 (36.7) | 1.4 | ノットアローン |
9.21 | 中山 | セントライト記念 | JpnII | 18 | 8.1 | (3人) | 7着 | 武豊 | 56 | 芝2200m(稍) | 2:15.3 (35.9) | 0.7 | ダイワワイルドボア |
10.25 | 京都 | 古都S | 1600万下 | 14 | 5.1 | (2人) | 6着 | 和田竜二 | 54 | 芝2200m(良) | 2:14.6 (34.3) | 0.5 | キングアーサー |
2009. | 4. 5阪神 | 難波S | 1600万下 | 16 | 6.2 | (3人) | 9着 | 武豊 | 57 | 芝1800m(良) | 1:48.4 (34.0) | 0.8 | ブーケフレグランス |
5. 3 | 京都 | 上賀茂S | 1600万下 | 16 | 5.0 | (3人) | 1着 | 武豊 | 57 | ダ1800m(良) | 1:50.5 (36.1) | -0.4 | (テイエムザエックス) |
2010. | 3.14阪神 | 甲南S | 1600万下 | 14 | 2.0 | (1人) | 10着 | 武豊 | 57 | ダ1800m(良) | 1:54.0 (39.4) | 1.7 | トーホウアタック |
4.11 | 阪神 | 阪神スプリングP | 1600万下 | 16 | 6.5 | (4人) | 11着 | 内田博幸 | 58 | ダ2000m(良) | 2:06.7 (37.9) | 1.5 | トーセンモナーク |
9.12 | 阪神 | オークランドRCT | 1600万下 | 10 | 6.3 | (3人) | 1着 | 福永祐一 | 57 | ダ1800m(良) | 1:52.8 (36.0) | -0.3 | (ドリームライナー) |
10. 2 | 阪神 | シリウスS | GIII | 12 | 3.5 | (1人) | 1着 | 福永祐一 | 56 | ダ2000m(良) | 2:04.4 (36.6) | -0.1 | (ラヴェリータ) |
11. 7 | 京都 | みやこS | GIII | 16 | 2.9 | (1人) | 2着 | 福永祐一 | 57 | ダ1800m(良) | 2:04.4 (36.6) | -0.1 | トランセンド |
12. 5 | 阪神 | JCダート | GI | 16 | 5.3 | (3人) | 9着 | 福永祐一 | 57 | ダ1800m(稍) | 1:50.5 (37.7) | 1.6 | トランセンド |
2011. | 4.10阪神 | マーチS | GIII | 16 | 5.7 | (3人) | 8着 | 福永祐一 | 57.5 | ダ1800m(稍) | 1:51.0 (36.5) | 1.0 | テスタマッタ |
5. 2 | 船橋 | ダイオライト記念 | JpnII | 14 | 9.9 | (3人) | 5着 | 福永祐一 | 56 | ダ2400m(良) | 2:36.1 (42.2) | 2.9 | スマートファルコン |
5.22 | 京都 | 東海S | GII | 14 | 40.6 | (8人) | 8着 | 秋山真一郎 | 57 | ダ1900m(不) | 1:54.8 (36.0) | 1.1 | ワンダーアキュート |
10. 1 | 阪神 | シリウスS | GIII | 12 | 7.5 | (4人) | 2着 | N.ピンナ | 57 | ダ2000m(良) | 2:04.7 (36.4) | 0.4 | ヤマニンキングリー |
11. 6 | 京都 | みやこS | GIII | 15 | 26.0 | (8人) | 7着 | 福永祐一 | 56 | ダ1800m(稍) | 1:50.0 (37.2) | 1.6 | エスポワールシチー |
12.10 | 阪神 | ベテルギウスS | OP | 12 | 3.3 | (2人) | 1着 | 岩田康誠 | 58 | ダ2000m(良) | 2:04.1 (37.1) | -0.9 | (インバルコ) |
2012. | 1.25川崎 | 川崎記念 | JpnI | 12 | 10.6 | (4人) | 7着 | 岩田康誠 | 57 | ダ2100m(不) | 2:13.9 (41.0) | 3.2 | スマートファルコン |
12.24 | 名古屋 | 名古屋グランプリ | JpnII | 11 | 11.5 | (5人) | 10着 | 尾島徹 | 56 | ダ2500m(重) | 2:48.6 (45.8) | 8.3 | エーシンモアオバー |
2013. | 2.11佐賀 | 佐賀記念 | JpnIII | 12 | 12.9 | (3人) | 3着 | 福永祐一 | 57 | ダ2000m(稍) | 2:07.2 (37.1) | 1.5 | ホッコータルマエ |
5. 5 | 東京 | ブリリアントS | OP | 14 | 16.4 | (8人) | 12着 | 福永祐一 | 57.5 | ダ2100m(良) | 2:11.9 (38.7) | 1.8 | ナリタシルクロード |
5.18 | 京都 | 平安S | GIII | 16 | 222.7 | (14人) | 13着 | 池添謙一 | 56 | ダ1900m(良) | 1:58.6 (37.8) | 1.7 | ニホンピロアワーズ |
血統表
[編集]キングスエンブレムの血統(ミスタープロスペクター系 / 5代目までクロスなし) | (血統表の出典) | |||
父 * ウォーエンブレム War Emblem 1999 青鹿毛 |
父の父 Our Emblem1991 黒鹿毛 |
Mr. Prospector | Raise A Native | |
Gold Digger | ||||
Personal Ensign | Private Account | |||
Grecian Banner | ||||
父の母 Sweetest Lady 1990 鹿毛 |
Lord at War | General | ||
Luna de Miel | ||||
Sweetest Roman | The Pruner | |||
I Also | ||||
母 スカーレットレディ 1995 黒鹿毛 |
* サンデーサイレンス Sunday Silence 1986 青鹿毛 |
Halo | Hail to Reason | |
Cosmah | ||||
Wishing Well | Understanding | |||
Mountain Flower | ||||
母の母 スカーレットローズ1987 栗毛 |
* ノーザンテースト Northern Taste |
Northern Dancer | ||
Lady Victoria | ||||
* スカーレットインク | Crimson Satan | |||
Consentida F-No.4-d |
- スカーレット一族の一頭である。
- 母スカーレットレディは中央競馬1勝だが、3代母スカーレットインクから連なる母系は日本競馬で広く活躍している。祖母の全妹にはダイワルージュ、ダイワメジャー、ダイワスカーレットの母であるスカーレットブーケがいる。
- 半兄にサカラート(父アフリート、重賞4勝 - 東海ステークス、ブリーダーズゴールドカップ、日本テレビ盃、マーキュリーカップ)、ヴァーミリアン(父エルコンドルパサー、GI9勝 - 川崎記念2勝、JBCクラシック3連覇、ジャパンカップダート、東京大賞典、フェブラリーステークス、帝王賞など。)、半弟にソリタリーキング(父キングカメハメハ、重賞2勝 - 東海ステークス、日本テレビ盃)がいる。
脚注
[編集]注釈
[編集]出典
[編集]- ^ a b c d e f g h i j k l m n “キングスエンブレム”. JBISサーチ. 公益社団法人日本軽種馬協会. 2022年12月20日閲覧。
- ^ “キングスエンブレム引退、乗馬に”. ラジオNIKKEI. 2022年5月22日閲覧。
- ^ a b “キングスエンブレム号が競走馬登録抹消”. 日本中央競馬会 (2013年5月22日). 2013年5月22日閲覧。
- ^ “キングスエンブレムは「走ってみないと…」/みやこS”. netkeibaニュース (2011年11月2日). 2013年5月22日閲覧。
- ^ “キングスエンブレム「三振かホームラン」/ベテルギウスS”. netkeibaニュース (2011年12月10日). 2013年5月22日閲覧。
外部リンク
[編集]- 競走馬成績と情報 netkeiba、スポーツナビ、KEIBA.GO.JP、JBISサーチ、Racing Post