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シクロバルビタール

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
シクロバルビタール
IUPAC命名法による物質名
臨床データ
Drugs.com 国別販売名(英語)
International Drug Names
法的規制
薬物動態データ
代謝Hepatic
排泄Renal
データベースID
CAS番号
52-31-3 チェック
143-76-0 チェック
ATCコード N05CA10 (WHO)
PubChem CID: 5838
ChemSpider 5632 チェック
UNII 0M8A98AD9H チェック
KEGG D07323  ×
ChEMBL CHEMBL268164 チェック
化学的データ
化学式C12H16N2O3
分子量236.27 g·mol−1
テンプレートを表示

シクロバルビタール[1](Cyclobarbital)は、バルビツール酸誘導体である睡眠薬である[2]。服用後約30分で効果が現れるが、持続時間は短い[3]

日本ではカルシウム塩が「アドルム」の商品名で1946(昭和21)年に塩野義製薬より発売された[4]:37。1948年に「平和の眠り」というキャッチフレーズで新聞広告まで打たれたが[5]、実際にはこれを大量に用いた(いわゆるオーバードーズ)自殺者が多発し[6]、1973(昭和48)年に販売中止となった[5][6]

ロシアでは不眠症の治療薬としてジアゼパムとの合剤(シクロバルビタール100mg+ジアゼパム10mg)として販売されていたが、2019年に販売中止となった。

参考資料

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  1. ^ KEGG DRUG: シクロバルビタール”. www.genome.jp. 2021年9月12日閲覧。
  2. ^ “Pharmacokinetics and relative bioavailability of cyclobarbital calcium in man after oral administration”. European Journal of Clinical Pharmacology 09 (5–6): 443–50. (March 1976). doi:10.1007/bf00606563. PMID 989475. 
  3. ^ 日本国語大辞典, 百科事典マイペディア,精選版. “アドルムとは”. コトバンク. 2021年9月12日閲覧。
  4. ^ 瀧澤透、反町吉秀 (2019). “日本における1950-60年代の催眠剤による自殺とアクセス制限の関連(第2報)自殺手段として用いられたブロムワレリル尿素系催眠剤について”. 日本セーフティプロモーション学会誌 12 (1): 35-40. http://plaza.umin.ac.jp/~safeprom/pdf/JSSP12(1)-TakizawaPaper.pdf. 
  5. ^ a b 今日は何の日(日別) - 今日は何の日 3月17日 - ビジネスマガジン|WizBiz(ウィズビズ)”. wizbiz.jp. 2021年9月12日閲覧。
  6. ^ a b アドルム禍”. クール・スーサン(音楽 芸術 医学 人生 歴史) (2015年10月20日). 2021年9月12日閲覧。

関連項目

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  • 田中英光 - 1949年5月、前年自殺した太宰治の墓前でアドルムを飲み自殺。
  • 坂口安吾 - 40代でアドルム中毒で入院したり留置所に入ったりしている。
  • 火野葦平 - 1960年1月に自殺。