スカイチーム
設立日 | 2000年6月22日 |
---|---|
加盟数(正会員) | 19社 |
加盟数(議決権無し) | 0社 |
加盟予定/保留 | 0社 |
就航空港 | 1,036カ所[1] |
就航国 | 170カ国以上[1] |
年間旅客数 | 6億7600万人[1] |
保有機材数 | 3,054 |
代表者 | レオ・ファン・ヴァイク |
ウェブサイト | skyteam.com |
スカイチーム(英: SkyTeam)は、メンバー19社による世界規模の航空連合。アライアンス・スローガンは英語で「Caring more about you」。貨物部門はスカイチーム・カーゴ。会長はKLMオランダ航空出身のレオ・ファン・ヴァイク、本部はオランダのアムステルダムにある。
歴史
[編集]- 2000年6月22日:デルタ航空、エールフランス、大韓航空、アエロメヒコ航空により設立。
- 2001年
- 2004年9月13日:KLMオランダ航空、コンチネンタル航空、ノースウエスト航空が加盟。
- 2006年4月14日:アエロフロート・ロシア航空が加盟。
- 2007年
- 2009年
- 2010年
- 2011年
- 2012年
- 2014年3月5日:ガルーダ・インドネシア航空が加盟[2]。
- 2018年12月31日:中国南方航空が脱退[3]。
- 2021年
- 2022年4月27日:アエロフロート・ロシア航空の会員資格を、ロシアのウクライナ侵攻の理由により停止中[4]。
- 2023年3月3日:ヴァージン・アトランティック航空が加盟[5]。
- 2024年
加盟航空会社
[編集]本会員
[編集]太字は創立時のメンバー。
加盟航空会社 | 国 | 加盟日 | アフィリエイトメンバー | |
---|---|---|---|---|
アルゼンチン航空 (Aerolíneas Argentinas) |
アルゼンチン | 2012年8月29日 | ||
アエロメヒコ航空 (Aeroméxico) |
メキシコ | 2000年6月22日 | アエロメヒコ・コネクト | |
エア・ヨーロッパ (Air Europa) |
スペイン | 2007年9月4日 | ||
エールフランス (Air France) |
フランス | 2000年6月22日 | エールフランス・オップ | |
チャイナエアライン (China Airlines) |
台湾 | 2011年9月28日 | マンダリン航空 | |
中国東方航空 (China Eastern Airlines) |
中国 | 2011年6月21日 | 上海航空 | |
デルタ航空 (Delta Air Lines) |
アメリカ合衆国 | 2000年6月22日 | デルタ・コネクション | |
ガルーダ・インドネシア航空 (Garuda Indonesia) |
インドネシア | 2014年3月5日 | ||
ITAエアウェイズ (ITA Airways) |
イタリア | 2021年10月29日 | ||
ケニア航空 (Kenya Airways) |
ケニア | 2007年9月4日 | ||
KLMオランダ航空 (KLM Royal Dutch Airlines) |
オランダ | 2004年9月13日 | KLMシティホッパー | |
大韓航空 (Korean Air) |
韓国 | 2000年6月22日 | ||
ミドル・イースト航空 (Middle East Airlines) |
レバノン | 2012年6月28日 | ||
サウディア (Saudia) |
サウジアラビア | 2012年5月29日 | ||
スカンジナビア航空 (Scandinavian Airlines) |
スウェーデン デンマーク ノルウェー |
2024年9月1日 |
スターアライアンスから移籍 | |
タロム航空 (TAROM) |
ルーマニア | 2010年6月25日 | ||
ベトナム航空 (Vietnam Airlines) |
ベトナム | 2010年6月10日 | ||
ヴァージン・アトランティック航空 (Virgin Atlantic) |
イギリス | 2023年3月2日 | ||
厦門航空 (XiamenAir) |
中国 | 2012年11月21日 |
※ かつてはアソシエートメンバーという制度があり、この制度でスカイチームに所属するメンバーには議決権はないが、スカイチームのネットワークと相互的なマイレージサービスが利用できるという仕組みがあった。2010年6月22日にアソシエートメンバーの仕組みが廃止され、これに所属していた航空会社は全てスカイチームの正式メンバーとなった。
制度廃止までにアソシエートメンバーと見なされていたのはエア・ヨーロッパとケニア航空の2社である。
資格停止中の航空会社
[編集]加盟航空会社 | 国 | 加盟日 | 資格停止日 | アフィリエイトメンバー | 資格停止理由 |
---|---|---|---|---|---|
アエロフロート・ロシア航空 (Aeroflot - Russian Airlines) |
ロシア | 2006年4月14日 | 2022年4月28日 | ロシアによるウクライナ侵攻に対する制裁措置 |
加盟予定航空会社
[編集]加盟航空会社 | 国 | 加盟予定日・予定年 | アフィリエイトメンバー | 注記 |
---|---|---|---|---|
アシアナ航空 (Asiana Airlines) |
韓国 | TBA | 大韓航空との合併のため スターアライアンスから移籍 |
加盟の可能性が報道されている航空会社
[編集]- LATAM航空 - 2020年5月1日にスカイチームメンバーのデルタ航空から株式取得を受けて、所属していたワンワールドを脱退[10]。このため一時はスカイチームへの移籍が濃厚と見られていたが、新型コロナウイルス禍の煽りを受けて2020年5月26日に連邦倒産法第11章(チャプター11)に基づく会社更生手続きを申請して経営破綻、以降スカイチーム加盟への進展は見られていない。経営破綻以降はワンワールド所属のカタール航空などの株主からつなぎ融資を受けている状態となっている[11]ため、今後の動向も不明である。
脱退予定
[編集]加盟航空会社 | 国 | 加盟日 | 脱退日 | 加盟子会社 | 脱退理由 |
---|---|---|---|---|---|
ITAエアウェイズ (ITA Airways) |
イタリア | 2021年10月29日 | 未定 | スターアライアンス所属のルフトハンザドイツ航空に買収される予定であるため |
元加盟航空会社
[編集]加盟航空会社 | 国 | 加盟日 | 脱退日 | アフィリエイトメンバー | 脱退理由 |
---|---|---|---|---|---|
アリタリア・イタリア航空 (Alitalia) |
イタリア | 2001年7月27日 | 2021年10月15日 | アリタリア・シティライナー | 経営難による国有化、のち新会社のITAエアウェイズが加盟 |
中国南方航空 (China Southern Airlines) |
中国 | 2007年11月15日 | 2019年12月31日[12] | ワンワールド加盟航空会社との提携拡大のため[注釈 1] | |
コンチネンタル航空 (Continental Airlines) |
アメリカ合衆国 | 2004年9月13日 | 2009年10月24日 | コパ航空[注釈 2] | ユナイテッド航空との対等合併によりスターアライアンスに移籍 |
ノースウエスト航空 (Northwest Airlines) |
アメリカ合衆国 | 2004年9月13日 | 2010年1月31日 | 同連合所属のデルタ航空に吸収合併されたため | |
チェコ航空 |
チェコ |
2001年3月25日 |
2024年10月26日 |
経営難によりスマートウィングスへ吸収されたため[13] |
ハブ空港
[編集]特徴
[編集]- 北アメリカでは、世界最大規模の航空会社であるアメリカのデルタ航空が加盟している。
- ラテンアメリカでは、アルゼンチンを拠点とするアルゼンチン航空、メキシコを拠点とするアエロメヒコ航空が加盟している。
- ヨーロッパ(CIS諸国含む)では、KLMオランダ航空、エア・ヨーロッパ、エールフランス、タロム航空、ITAエアウェイズ、ヴァージン・アトランティック航空、スカンジナビア航空の計7社が加盟しており、有償旅客キロでは最大のシェアを獲得している。なおアエロフロート・ロシア航空は2022年ロシアのウクライナ侵攻のため加盟資格停止中。
- アジアでは、厦門航空、大韓航空、チャイナエアライン、中国東方航空、ベトナム航空、ガルーダ・インドネシア航空の6社が加盟しており、特に東アジアで大きなシェアを獲得している。
- ただし、中国南方航空は2018年12月31日付けでスカイチームを脱退したため、中国の加盟会社は中国東方航空と厦門航空の2社となっている。
- 2023年時点で、日本の航空会社の加盟例はなし。ただし、日本エアシステムやスカイマークの加盟の可能性が浮上したこともあった。
- 日本航空(JAL)についてはワンワールド加盟前にも話があったほか、同社の経営破綻後にも、デルタ航空と提携先を変えてワンワールドよりも大規模で乗客数も多いスカイチームへ移籍しようという社内の意見が強く、国土交通省も移籍を後押ししていた[14]。移籍に伴う諸費用についても、デルタ航空がコンピュータシステム改修費用や移籍による減収分の補償などの支援を呼び掛けていたが[14]、再建にあたって会長に就任した稲盛和夫の判断により移籍は取りやめとなった[14]。長年アメリカン航空と築いた関係は簡単に打ち切るべきではないという経営哲学、移籍に伴うシステムなどのトラブルの懸念、日本航空とデルタ航空が提携すると日米間の空路のシェアが六割を超えるという独占禁止法上の問題などが要因と報道されている[14]。ただし、JALマイレージバンク(JMB)の提携先にはエールフランス航空、大韓航空などスカイチームの加盟航空会社がいくつか存在する。
- スカイマーク経営破綻後の再建スポンサー選定にあたり、デルタ航空を中心としたグループが意欲的に活動していたが、全日本空輸が選定されスポンサーになることはできなかった。
- スカイマーク再建に前後して、スカイチームの日本における拠点空港としてデルタ航空が統合した旧ノースウエスト航空の成田ハブを拠点運用していたが、羽田国際化やそれに伴い日系企業が優先的に羽田移管されたため、日系航空会社の提携先がないスカイチームは相対的に羽田移管が進まなかった。その後、デルタ航空は日本市場に見切りをつけて2020年3月28日に旧ノースウエスト航空の拠点だった成田国際空港から撤退。デルタ航空は成田撤退以降も羽田空港などとの日本路線を展開しているが、東アジア地域の拠点空港としてはスカイチーム創設期から関係が深かった大韓航空の拠点である仁川国際空港にシフトしており[15]、他のスカイチーム加盟航空会社もこの流れに追随している(仁川国際空港に新設された第2ターミナルは事実上スカイチーム専用ターミナルである)。
- 西アジア(中東)では、サウディアとミドル・イースト航空が加盟している。
- オセアニアでは、アライアンス設立以来加盟会社がない。
- ただし、オセアニア方面の路線自体はアルゼンチン航空、ガルーダ・インドネシア航空などいくつかの航空会社がカバーしている。
- アフリカでは、ケニア航空が加盟している他、エールフランスが旧植民地諸国を中心に幅広い路線網を持っている。
エリートステータス
[編集]各スカイチーム加盟会社の航空便に搭乗することで、マイレージサービス(FFP)のマイルを貯め、一定以上の条件(各社によって異なる)を満たすと、上級会員になると同時に、スカイチーム・エリート会員(SKYTEAM ELITE)またはスカイチーム・エリート・プラス会員(SKYTEAM ELITE PLUS)としてランクアップされる。(どのメンバーがエリートまたはエリート・プラスかは会員証に記載されている)
エリート特典
[編集]- 優先チェックイン
- 座席の優先指定
- 優先搭乗
- 空席待ち優先予約
- 空港での優先空席待ち
- エリート資格獲得対象マイルの加算
エリート・プラス特典
[編集]エリート特典に加えて、
- ラウンジの利用
- 満席時における座席の確保
- 優先的な荷物の取扱い
スカイチーム・エリート及びエリート・プラスは次の会員が該当する。
FFP名 | 運営航空会社 | スカイチーム・エリート | スカイチーム・エリート・プラス |
---|---|---|---|
クラブ・プレミア | アエロメヒコ航空 | ゴールド | プラチナ |
フライング・ブルー | エールフランス KLMオランダ航空 エア・ヨーロッパ ケニア航空 タロム航空 |
ゴールド1 シルバー |
プラチナ ゴールド2 |
スカイマイル | デルタ航空 | シルバー | ダイヤモンド プラチナ ゴールド |
スカイパス | 大韓航空 | モーニング・カーム | ミリオンマイラークラブ モーニング・カーム・プレミアム |
Volare | ITAエアウェイズ | プラス | プレミアム
エグゼクティブ |
ユーロボーナス | スカンジナビア航空 | シルバー | ゴールド |
ゴールデン・ロータス・プラス | ベトナム航空 | ゴールド チタニウム |
プラチナ |
イースタンマイルズ | 中国東方航空 | シルバー | ゴールド |
ダイナスティ・フライヤー | チャイナエアライン | ゴールド | パラゴン エメラルド |
アル・フルサン | サウディア | シルバー | ゴールド |
シーダー・マイルズ | ミドル・イースト航空 | シルバー・シーダー | ゴールド・シーダー プレジデント・クラブ |
アエロリネアス・プラス | アルゼンチン航空 | オロ(ゴールド) | プラティノ(プラチナ) ディアマンテ(ダイヤモンド) |
ガルーダマイルズ | ガルーダ・インドネシア航空 | ゴールド | プラチナ |
1 アメリカもしくはメキシコのフライング・ブルー会員のみ
2 アメリカもしくはメキシコを除くフライング・ブルー会員が対象
関連項目
[編集]出典・脚注
[編集]- ^ a b c https://www.skyteam.com/en/about
- ^ スカイチーム、ガルーダの正式加盟日は2014年3月5日 - FlyTeam ニュース
- ^ 中国南方航空 年内にスカイチーム脱退2018年11月16日閲覧
- ^ “SkyTeam and Aeroflot have agreed to temporarily suspend the airline's SkyTeam membership”. www.skyteam.com. 2022年4月28日閲覧。
- ^ “Virgin Atlantic to join SkyTeam Alliance today” (英語). 2023年4月閲覧。
- ^ “スカンジナビア航空、スカイチーム正式加盟”. Aviation Wire. 2024年9月11日閲覧。
- ^ “Eurostar and SkyTeam announce partnership” (英語). SkyTeam. 2024年10月27日閲覧。
- ^ “SkyTeam partners with Trenitalia to offer unrivalled travel options across Italy” (英語). SkyTeam. 2024年10月27日閲覧。
- ^ “Czech Airlines ceases being a SkyTeam member” (英語). SkyTeam. 2024年10月27日閲覧。
- ^ ラタム・エアラインズ、ワンワールドから脱退へ - Flyteam 2019年10月27日。2019年10月28日閲覧
- ^ チリのLATAM航空、米国で破産法申請
- ^ “中国南方航空、12月末に航空連合「スカイチーム」脱退”. 日本経済新聞. 2019年12月26日閲覧。
- ^ “Czech Airlines makes final landing after over 100 years of service: video”. Aerotime. 2024年10月27日閲覧。
- ^ a b c d 稲盛会長の経営判断で決着 日航、アメリカンと提携維持 - 2010年2月9日 朝日新聞
- ^ [デルタ航空がソウル仁川国際空港と提携し、北東アジアの主要ハブを構築 https://pro.delta.com/content/agency/jp/ja/news/news-archive/2018/august-2018/delta-partners-with-seoul-incheon-airport-to-create-a-leading-hu/delta-partners-with-seoul-incheon-airport-to-create-leading-hub-.html]