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スタンリイ・エリン

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』

スタンリイ・エリン(Stanley Ellin, 1916年10月6日 - 1986年7月31日)はアメリカ合衆国小説家推理作家。短編小説の名手として知られる。代表作に「特別料理」「決断の時」などがある。寡作であり、40年の作家生活で、長編14作、短編約40篇を発表した。

人物

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ニューヨークブルックリン出身。1936年にブルックリン大学文学部を卒業後、様々な職に就く。1937年結婚。

1946年にエラリー・クイーンズ・ミステリ・マガジン(以下、EQMM)に投稿した短編 「特別料理」(The Specialty of the House) が1947年に同誌の第3回短編コンテストの特別賞を受賞。1948年には「特別料理」がEQMMに掲載されるとともに、長編第1作『断崖』(Dreadful Summit) を刊行。以後、EQMM年次短編コンテストに6回連続入選(第4回は第3席、5回から9回は5回連続で第2席)。1955年、第10回に「決断の時」(The Moment of Decision) で第1席を受賞。

1955年度の「パーティーの夜」(The House Party) と1957年度の「ブレッシントン計画」(The Blessington Method) でエドガー賞 最優秀短編賞を2度受賞。1959年度は『第八の地獄』(The Eighth Circle) でエドガー賞 長編賞を受賞。1981年には長年の創作活動に対し巨匠賞を贈られた。

アメリカ国外でも評価は高く、1975年には『鏡よ、鏡』(Mirror, Mirror on the Wall) でフランス推理小説大賞を受賞した。

1986年心臓発作で死去。

著作

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長編

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短編集

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  • Mystery Stories (1956年)
  • The Blessington Method and Other Strange Tales (1964年)
    • 『九時から五時までの男』 小笠原豊樹・他訳(早川書房[ハヤカワ・ミステリ]、1967年/早川書房[ハヤカワ・ミステリ文庫]、2003年12月31日)
      • The Blessington Method
      • The Faith of Aaron Menefee
        • 「神さまの思し召し」 田中融二訳
      • You Can't Be a Little Garl All Your life
        • 「いつまでもねんねえじゃいられない」 田中融二訳
      • Robert
      • Unreasonable Doubt
        • 「不当な疑惑」 田中融二訳
      • The Day of The Bullet
      • Beidenbauer's Flea
        • 「蚤をたずねて」 田中融二訳
      • The Seven Deadly Virtues
        • 「七つの大徳」 小笠原豊樹訳
      • The Nine-to-Five Man
        • 「九時から五時までの男」 小笠原豊樹訳
      • The Question
        • 「倅の質問」 小笠原豊樹訳
  • Kindly Dig Your Grave and Other Wicked Stories (1975年)
  • The Specialty of the House and Other Stories: he Complete Mystery Tales, 1948-1972 (1979年)
    • 既刊の短編集3冊からの傑作選に、未収録短編4作を追加。
  • 『最後の一壜』 仁賀克雄・他訳 (早川書房ハヤカワ・ミステリ) (2005年)
    • Kindly Dig Your Grave and Other Wicked Stories の収録作品と、The Specialty of the House and Other Stories 1948-1972 で初めて収録された短編4作を収録した日本オリジナル編集。英語題は The Crime of Ezechiele Coen and other stories

注釈

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  1. ^ 英題はThe Man from Nowhere