セスルームニル
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セスルームニル(古ノルド語: Sessrúmnir)は北欧神話の愛の女神フレイヤが住んでいる宮殿フォールクヴァング(Fólkvangr)にある広い広間及び船の名前である[1]。
解説
[編集]フレイヤは主神のオーディンと戦死者を分け合う権利を持っていた。『スノッリのエッダ』第一部『ギュルヴィたぶらかし』によれば、ワルキューレを率いて戦場に赴いては死んだ戦士(エインヘリャル)をフォールクヴァングに運んで、このセスルームニルの広間で勇敢な戦士を選び取ったという。そこで選ばれなかった戦士がオーディンが住むヴァルハラに迎え取るといわれている[1]。
備考
[編集]このようにまるでオーディンの妻のような権限を持っていることから、フレイヤをオーディンの妻フリッグと同一視する解釈や、フレイヤと夫オーズがフリッグとオーディンの若い頃を指しているという解釈もある。また、戦死者をセスルームニルで選ぶことから、フレイヤをワルキューレの頭(かしら)と考える研究者もいる[2]。
脚注
[編集]関連項目
[編集]参考文献
[編集]- V.G.ネッケル他編『エッダ 古代北欧歌謡集』谷口幸男訳、新潮社、1973年、ISBN 978-4-10-313701-6。
- 山室静『北欧の神話 神々と巨人のたたかい』筑摩書房〈世界の神話 8〉、1982年、ISBN 978-4-480-32908-0。