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金秀商事

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
金秀商事株式会社
Kanehide Shoji Co.,Ltd.
種類 株式会社
略称 タウンプラザかねひで
本社所在地 日本の旗 日本
903-0206
沖縄県中頭郡西原町小那覇494-1
設立 1982年昭和57年)7月
(株式会社ヤング)
業種 小売業
法人番号 5360001004315 ウィキデータを編集
事業内容 スーパーマーケット(食品、日用品)、リゾートホテル、ゴルフ場、小型店舗、ドラッグストア
代表者 呉屋守將(代表取締役会長)
知念三也(代表取締役社長)
山城敦子(代表取締役副社長)
資本金 3000万円
純利益 4億0100万円(2020年03月31日時点)[1]
総資産 243億1700万円(2020年03月31日時点)[1]
従業員数 3,415名(2021年4月)
外部リンク http://kanehideshj.com/
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かねひでの店舗

金秀商事株式会社(かねひでしょうじ)は、沖縄県中頭郡西原町に本社を置き、スーパーマーケットを中心とした小売業を展開する企業。金秀グループ14社の1社であり、かねひでホールディングスの子会社

概要

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金秀グループスーパーマーケット事業へ進出するにあたり、1982年に株式会社ヤングとして創業する。建設業のハード面が主体であった同グループにとって、流通業への進出でソフト面への事業展開を目指した創業者の意向を背景に、現会長・呉屋守將氏によって発足した。同社の基幹事業である小売・流通業は、グループ全体の売上の6割を占める中核企業である。2000年代からはリゾート施設の運営も手掛けており、沖縄本島北部でリゾートホテル、ゴルフ場、レストランを展開している。

現在、スーパーマーケット業態の「タウンプラザかねひで」58店舗、小型店の「ジップマート」3店舗を展開、ドラッグストアの「ツルハドラッグ」4店舗をフランチャイズ展開、リゾート施設を3店舗運営している。

2005年に独自のポイントプログラム「スマイルカード」を導入、2016年にスマイルカードを廃止し「Tポイント」に切替えた。2021年にはTポイントを廃止し、現在は県内のスーパーマーケットでは初となる「楽天ポイント」を導入している。(ただし、楽天Edyに関してはサンエーが先に導入しており、それにつくポイントはサンエーポイントである。)

沿革

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  • 1982年昭和57年)7月1日 - 前身である株式会社金秀物産の子会社として「株式会社ヤング」を設立。スーパーマーケット事業をスタート。
  • 1983年(昭和58年)
    • 8月 - 当時スーパーマーケットを4店舗展開していたエコー商事の全株式を取得。
    • 10月 - 「金秀商事株式会社」に商号変更。同時に金秀物産の食品小売部門を移管、翌月にスーパー店舗名を「タウンプラザかねひで」に改める。
  • 1988年(昭和63年)3月 - 現在地に本社社屋、配送センターを新築。
  • 1990年平成2年)1月 - 金秀・都パレスが運営していた結婚式場「かねひで都パレス」を移管。
  • 1991年(平成3年)4月 - 金秀鋼材が運営していた家電販売「ダイイチ」(後に「家電ショップかねひで」へ店名変更)、スポーツ用品販売「スポーツプラザかねひで」を移管。
  • 1994年(平成6年)4月 - 金秀エンタープライズを吸収合併、リゾートホテルの「恩納マリンビューパレス」を移管。
  • 1997年6月 - 代表取締役社長に前村善徳氏が就任。
  • 1998年(平成10年)10月 - 第一産業を吸収合併、糸満市兼城のホームセンター「サンプラザいとまん」を移管。
  • 1999年(平成11年)12月9日 - 商業施設内には初めて入居する中城モール店をオープン[2]
  • 2000年(平成12年)11月3日 - 糸満市兼城に複合商業施設「サンプラザいとまん」を拡大オープン[3]。同社が出店する初のホームセンターである。
  • 2001年(平成13年)1月 - ホームセンターかねひではにんす宜野湾店オープン。
  • 2005年(平成17年)
  • 2006年(平成18年)
    • 5月25日 - 代表取締役社長に呉屋守将会長が兼務。
    • 7月 - 中頭郡嘉手納町字兼久の複合商業施設「ネーブルカデナ」内に「ホームセンターかねひでネーブルカデナ店」オープン。
  • 2007年(平成19年)
    • 8月8日 - 県内同業者のリウボウストア丸大と同時に、流通グループ大手のCGCグループに加盟。同年10月からプライベートブランド商品を導入[5]
    • 9月16日 - 同社が所有する結婚式場「かねひで都パレス」を、沖縄ワタベウェディングに貸出し・運営する「エリスリーナ西原ヒルズガーデン」として新装オープン[6][7]
  • 2008年(平成20年)12月4日 - 島尻郡与那原町東浜の複合商業施設「マリンプラザあがり浜」内に「マリンプラザかねひで 東浜店」、「ホームセンターかねひであがり浜店」[注 1]オープン。
  • 2011年(平成23年)
    • 2月8日 - ホームセンター最大手のカインズ(本庄市)とフランチャイズ契約を締結[8]
    • 4月20日 - ホームセンターかねひでサンプラザいとまんを「カインズホームFCサンプラザ糸満店」に転換しオープン[9]。沖縄県初出店となる。
  • 2013年(平成25年)10月23日 - 新業態となる小型スーパー「ファストストア ジップマート」を那覇市宇栄原の「さつきプラザ」内にオープン[10]
  • 2014年(平成26年)
  • 2015年(平成27年)3月1日 - 代表取締役社長に中地健氏が就任[15]
  • 2016年(平成28年)
  • 2018年(平成30年)9月13日 - ドラッグストアを展開するツルハ(札幌市)とのフランチャイズ契約を締結[17][18]
  • 2019年(平成31年/令和元年)
    • 3月1日 - 代表取締役社長に知念三也氏が就任。
    • 3月28日 - 浦添市宮城に「ツルハドラッグ 宮城店」をオープン。沖縄県初出店となる[19][20]
    • 6月 - 資本金を1億円から3千万円に減資し、中小企業に分類される[21][22]
  • 2021年(令和3年)4月1日 - Tポイントの利用を終了し、楽天ポイント楽天ペイメント)を導入[23]。県内のスーパーマーケットで楽天ポイントを導入するのは、同社が初めてである。

店舗・業態

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2022年11月現在。

タウンプラザかねひで

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主力とするスーパーマーケット業態。

2010年ごろの出店やリニューアルから、店舗名を「タウンプラザかねひで○○店」から「タウンプラザかねひで○○市場」に改め、外観や内装をその地域の文化や芸能をイメージした装飾が施されるようになった。

更に、2016年ごろにロゴマークのデザインがマイナーチェンジされ、シンボルマークが四角形から丸形になり、「かねひで」の書体も刷新された[注 2]

かねひでジップマート

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惣菜や生鮮食品に注力した小型スーパー業態。

  • さつき店(那覇市)
  • 美原店(沖縄市)
  • 宜野座店(宜野座村)

ツルハドラッグ byかねひで

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ドラッグストア事業への参入を検討していた同社と、早期の全国展開実現を目指すツルハとの提携により、2019年から出店開始。

  • 与那原店(島尻郡与那原町):かねひで運玉ゆいゆいプラザ内に所在。
  • 宮城店(浦添市):旧タウンプラザかねひで宮城店。
  • 糸満店(沖縄市):サンプラザ糸満内に所在。
  • 名護店(名護市):2022年7月18日開店。タウンプラザかねひで なご湾市場内に所在。
  • 登川店(沖縄市):タウンプラザかねひで登川市場駐車場に所在。

過去の業態

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  • 家電ショップかねひで - 2005年8月に撤退。
  • ホームセンターかねひで - 2011年4月にカインズとの提携に伴い、サンプラザ糸満店・あがり浜の2店舗をカインズホームに転換し、2012年3月に撤退。ネーブルカデナ店跡にはホームセンタータバタが入居した。2014年にホームセンター事業を同グループの金秀興産に譲渡した。
  • かねひで コンビニエンスストアーpocket 与那城店 - 2015年10月まで西原町で営業していたコンビニエンスストア。惣菜や食料品を中心とした小型店舗。営業時間は午前6時〜午後11時。

過去に存在した店舗

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いずれも「タウンプラザかねひで」業態。

  • プラザハウス店 - 2018年12月閉店
  • 真玉橋店
  • 与儀東店 - 2020年9月閉店。現セブン-イレブン那覇与儀東店
  • 寄宮店
  • ショッパーズあわせ店 - 2012年12月閉店。
  • ネーブルカデナ店
  • 南西店 - 現コープ なご宮里店
  • 宇栄原店
  • 平良店 - 那覇市首里平良町
  • 宮城店 - 現ツルハドラッグ宮城店
  • 泡瀬店 - 現ファミリーマート アワセベイストリート店
  • 美里店 - 現トーエイ 美里店
  • 前田店 - 前田国際市場として移転

不祥事

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食品期限切れ問題

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  • 2008年9月28日、広栄店(浦添市西原)で賞味期限切れの豚肉4袋に、本来は「賞味期限2008年9月25日」と記された袋のラベルの上に、「消費期限2008年10月2日」を重ね貼りしていたことが発覚[24]。2袋のうち1つを購入した顧客の指摘で発覚し、金秀商事は不適切な販売だったことを認め、記者会見謝罪した。会見では故意偽装ではなく、あくまでもミスであったと主張した。しかし、期限を過ぎても冷凍庫に保存されていた点については「担当者が見落とした」とし、ラベルを見落とした上に同一価格の違うラベルを貼ったことに関する経緯は不明なままに終わった[25]。また、内規では禁止されている売価変更時のラベルの二重貼りが、同店では常態化していたことも明らかとなった[26]
  • 9月30日、美浜店(中頭郡北谷町美浜)で賞味期限が2か月過ぎていたかつお削り節12点が店頭に並んでいたことが分かった。同社は期限切れの豚肉販売を受け、店舗内の商品の確認を行っていたとしているが、「生鮮中心でドライの商品まで回らなかった」と釈明した[27]10月1日に、原因究明と再発防止を図るべく、対策本部を設置した[28]
  • 10月1日、本社での記者会見で、記者からの「他店舗にも期限切れ商品はないのか」との質問に対し、県内のほぼ全店で賞味期限切れの商品が見つかったと初めて明らかにした[29]。1舗あたり平均26点、合計約1,600点に上り、その9割ほどの約1,400点を店頭販売していたと説明した[30]。また、県の条例では商品回収前の問題発覚時に報告を義務付けているが、同社はこの一連の問題を県へ報告していなかったことも明らかになった[31]。県福祉保健部薬務衛生課と県中央保健所などによる調査では、賞味期限切れで回収した商品は計2,684点に上ることが分かった[32]
  • 10月4日、期限切れ商品を購入した可能性のある顧客に対し、謝罪とともに、対象商品名・メーカー名などを記した告知文を掲載、商品の返金や交換を受ける姿勢を示した[33]
  • 10月7日、県は同社を「厳重注意」の行政指導を行い、27日には賞味期限切れの豚肉にラベルを重ね貼りしていた問題に対し、JAS法に基づき文書で指導した[34]

脚注

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注釈

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  1. ^ 同店へ移転のため、ホームセンターかねひではにんす宜野湾店は同年8月をもって閉店した。
  2. ^ 一部店舗では以前のロゴも併用されている。

出典

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  1. ^ a b 金秀商事株式会社 第57期決算公告
  2. ^ 「中城モール店が開店/「かねひで」系53店舗目・中城村久場」『沖縄タイムス』1999年12月10日、朝刊、11面。
  3. ^ 「複合商業施設へ一新/サンプラザいとまん開店」『沖縄タイムス』2000年11月4日、朝刊、9面。
  4. ^ 「金秀が家電部門撤退/大型店進出で年内閉店」『琉球新報』2005年8月6日、朝刊、13面。
  5. ^ 「10月から商品販売/スーパー3社CGC加盟/会見 売上高の20%目標」『沖縄タイムス』2007年8月8日、朝刊、9面。
  6. ^ 沖縄ワタベウェディングが初の総合結婚式場-9月オープン”. 那覇経済新聞. 記事執筆当時の運営会社:地域情報エージェント (2007年3月12日). 2022年3月2日閲覧。
  7. ^ 「都パレス改装オープン/披露宴はワタベが運営/すでに100組予約」『沖縄タイムス』2007年9月5日、朝刊、9面。
  8. ^ 「金秀、HC最大手と提携/カインズ PB商品で差別化/今夏オープン 雇用は継続」『沖縄タイムス』2011年2月11日、朝刊、7面。
  9. ^ 「「カインズ糸満」盛況/HCかねひでを新装開店」『沖縄タイムス』2011年4月22日、朝刊、9面。
  10. ^ 「金秀が小型スーパー/「既存店とコンビニの中間」那覇に開店/在庫持たず経費減 新業態めざす」『沖縄タイムス』2013年10月24日、朝刊、9面。
  11. ^ 金秀興産 会社概要 金秀興産株式会社
  12. ^ 「金秀グループ再編 商事がリゾート吸収」『琉球新報』2014年3月1日、朝刊、5面。
  13. ^ 「金秀リゾートを商事が吸収合併/所有と運営 一体化」『沖縄タイムス』2014年3月1日、朝刊、7面。
  14. ^ 「かねひで60店舗 マルチ決済導入/13店で先行」『沖縄タイムス』2014年6月22日、朝刊、9面。
  15. ^ 「金秀商事社長に中地氏/比嘉氏は副会長へ」『沖縄タイムス』2015年3月2日、朝刊、3面。
  16. ^ タウンプラザかねひで、4月1日よりTポイントサービスを開始|ニュース|CCC カルチュア・コンビニエンス・クラブ株式会社”. CCC カルチュア・コンビニエンス・クラブ株式会社. 2022年7月17日閲覧。
  17. ^ 株式会社ツルハとのFC契約締結のお知らせ 金秀グループ 2018年9月13日
  18. ^ 「金秀がドラッグ店/来年2月1号店 ツルハとFC契約/5年で100店舗目標」『琉球新報』2018年9月14日、朝刊、5面。
  19. ^ 沖縄県に初出店!「ツルハドラッグ宮城店」3月28日オープン ~金秀商事株式会社とのフランチャイズ契約第1号店~ ツルハホールディングス 2019年3月28日
  20. ^ ツルハドラッグの沖縄1号店 浦添市宮城にオープン 沖縄タイムス 2019年3月29日
  21. ^ 金秀商事、3000万に減資 消費増税前に「中小」化図る狙いとは… 琉球新報 2019年9月6日
  22. ^ 金秀商事が「中小」に/消費増税対策で7割減資 沖縄タイムス 2019年9月7日
  23. ^ 沖縄のスーパーマーケットで初、「楽天ポイントカード」が金秀商事の 運営する「タウンプラザかねひで」「Zipマート」などで利用可能に”. 楽天ペイメント株式会社 (2021年2月5日). 2021年4月4日閲覧。
  24. ^ 「期限切れ豚肉販売/かねひで広栄店 ラベル重ね張り」『沖縄タイムス』2008年9月29日、夕刊、5面。
  25. ^ 「故意否定も疑問残す/賞味期限切れ豚肉販売 金秀謝罪/廃棄商品見落とし/二重張り恒常化 広栄店、内規に違反」『琉球新報』2008年9月30日、朝刊、27面。
  26. ^ 「4品陳列2品売る/金秀期限切れ/「ミス」謝罪 偽装否定」『沖縄タイムス』2008年9月30日、朝刊、25面。
  27. ^ 「かねひで 賞味期限切れまた発覚/2ヵ月経過かつお削り節/「確認回らず」」『琉球新報』2008年10月1日、朝刊、1面。
  28. ^ 「賞味期限切れ問題 対策本部を設置/金秀商事」『琉球新報』2008年10月1日、夕刊、7面。
  29. ^ 「かねひで ほぼ全店で期限切れ/1400商品販売、名前公表せず/全商品すでに撤去」『琉球新報』2008年10月2日、朝刊、1面。
  30. ^ 「期限切れ商品 ほぼ全店/スーパーかねひで/計1400点超 店頭陳列/飲料・乾物など 社長謝罪回収へ」『沖縄タイムス』2008年10月2日、朝刊、1面。
  31. ^ 「賞味期限切れ問題/発覚時、県に報告せず/金秀商事が条例違反」『琉球新報』2008年10月2日、夕刊、1面。
  32. ^ 「かねひで賞味期限切れ/さらに増え2684点/内規は「破棄」 「管理まずかった」/県調査 週明けに処分決定」『琉球新報』2008年10月3日、朝刊、23面。
  33. ^ 「期限切れ商品名 店頭に張り出し/かねひで全店」『沖縄タイムス』2008年10月5日、朝刊、25面。
  34. ^ 「県、「金秀」に指導文書/不適切表示/再発防止策の報告要求」『沖縄タイムス』2008年10月28日、朝刊、1面。

関連項目

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外部リンク

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