ダラーラ・P217
カテゴリー | ル・マン・プロトタイプ 2 | ||||
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コンストラクター | ダラーラ | ||||
主要諸元 | |||||
シャシー | カーボンファイバーモノコック with アルミニウム ハニカム and Zylon side panels | ||||
サスペンション(前) | ダブルウィッシュボーン Independent プッシュロッド | ||||
サスペンション(後) | As Front | ||||
全長 | 4745mm | ||||
全幅 | 1900mm | ||||
ホイールベース | 3010mm | ||||
エンジン |
ダラーラ P217 ギブソン GK-428 4.2L V8気筒 キャデラック・DPi-V.R ECR Enginesが設計,開発,製造 Cadillac LT1 5.5L V8気筒 | ||||
トランスミッション | エクストラック P1159F 6速シーケンシャル セミオートマチック パドルシフト | ||||
重量 | 930kg | ||||
タイヤ |
ミシュラン, ダンロップ, コンチネンタル DPi-V.R, グッドイヤー,ミシュラン | ||||
主要成績 | |||||
チーム |
ダラーラ・P217 レーシングチーム・ネダーランド チェティラー・ヴィッロルバ・コルセ SMPレーシング ハイクラス・レーシング カーリン・モータースポーツ AVフォーミュラ キャデラック・DPi-V.R アクション・エクスプレス・レーシング ウェイン・テイラー・レーシング スピリット・オブ・デイトナ・レーシング JDC–ミラー・モータースポーツ チップ・ガナッシ・レーシング | ||||
チームタイトル | 3 (2017 IMSA USCC, 2018 IMSA USCC,2021 IMSA USCC)(DPi-V.R) | ||||
コンストラクターズタイトル | 3 (2017 IMSA USCC, 2018 IMSA USCC,2021 IMSA USCC)(DPi-V.R) | ||||
ドライバーズタイトル | 3 (2017 IMSA USCC, 2018 IMSA USCC,2021 IMSA USCC)(DPi-V.R) | ||||
初戦 | 2017 デイトナ24時間レース | ||||
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ダラーラ・P217は、2017年FIA / ACO規定のル・マン・プロトタイプ(LMP) 2クラスに合わせ、ダラーラによって製造されたプロトタイプスポーツカー。このマシンは、IMSA ユナイテッド・スポーツカー選手権のLMP2クラス規定にも適合している。FIA 世界耐久選手権(WEC)やヨーロピアン・ル・マン・シリーズでも活躍した[1]。マシンは、2017年シルバーストン4時間レースでデビューした。バリエーションモデルの、キャデラック・DPi-V.Rについても記述する。
開発
[編集]マシンは、ダラーラが2017年からLMP2の新車を製造するためのライセンスを受けた、4社の内の1社になり開発された。これはアウディ・R18TDI以来となるLMPマシンである[2]。マシンは、イタリアの雑誌Autosprintによると、2016年10月下旬にイタリア北部のAutodromo Riccardo Palettiで最初のテストがされた[3]。
2017年シーズン中に、この車はスプリントキットに根本的な問題があることが発見された。このスプリントキットは、ル・マン・ロードラッグ・キットとして公認され、引き継がれている。その結果、ル・マンで車のバランスに大きな問題が生じた。ユノディエールなどのロングストレートでのスピードだけでなく、トラックの曲がりくねったセクションでのペースの欠如も明らかだった[4]。この原因は後にスプリッターであることが明らかになった。その後、車の問題を解決するために、2018年シーズンに向けて標準のハイダウンフォースエアロパッケージ用の新しいスプリッターと、改良されたル・マン・ロードラッグ・キットを含むEvoキットが取り付けられた[5]。Evoパッケージの公認に先立ち、改良された車は、カスタマーチームのチェティラー・ヴィロルバ・コルセの手によって、アルガルヴェ国際サーキットでテストを受けた[6]。
キャデラック・DPi-V.R
[編集]このデイトナ・プロトタイプ・インターナショナル(DPi)規定のバリエーションモデルは、ゼネラルモーターズ(ブランド名はキャデラック)、及びウェイン・テイラー・レーシングと共同で開発された。2016年11月30日に発表され、グランダム・シリーズおよびIMSA ユナイテッド・スポーツカー選手権で成功を収めたコルベット・デイトナ・プロトタイプの後継車となる[7]。 GMのLSベースのスモールブロックエンジンを搭載している。元々はECRエンジンによって設計、開発、製造された6.2L V8エンジンで、6速エクストラック製トランスミッションと組み合わせて600馬力を発生する[2][8]。
2017年のデイトナ24時間レースでデビューを果たしたマシンは、ウェイン・テイラー・レーシングとアクション・エクスプレス・レーシングがワンツーでフィニッシュし、ユナイテッド・スポーツカー選手権の全10戦のうち7戦で優勝した。
2018年、エンジンの排気量を5.5Lへ変更し、再びECRエンジンによって製造され、馬力は580hpとなった[9]。
戦績
[編集]ダラーラ・P217
[編集]FIA 世界耐久選手権
[編集]年 | チーム | クラス | No. | ドライバー | Rds. | 1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | Pts. | Pos. |
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2018-19 | レーシングチーム・ネダーランド | LMP2 | 29 | ギド・ヴァン・デル・ガルデ | All | SPA 8 |
LMS 7 |
SIL 5 |
FUJ 7 |
SHA 5 |
SEB 5 |
SPA 6 |
LMS 15 |
85 | 6位 |
フリッツ・ヴァン・イアード | All | ||||||||||||||
ヤン・ラマース | 1-2 | ||||||||||||||
ニック・デ・フリース | 3-8 | ||||||||||||||
2019-20 | チェティラー・レーシング | LMP2 | 47 | アンドレア・ベリッキ | All | SIL 6 |
FUJ 7 |
SHA 7 |
BHR 9 |
COA 8 |
SPA 5 |
LMS 10 |
BHR 6 |
72 | 7位 |
ロベルト・ラコルテ | All | ||||||||||||||
ジョルジオ・セルナジョット | All |
ヨーロピアン・ル・マン・シリーズ
[編集]年 | チーム | クラス | No. | ドライバー | Rds. | 1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | Pts. | Pos. |
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SIL |
MON |
RBR |
LEC |
SPA |
POR | ||||||||
2017 | SMPレーシング | LMP2 | 27 | マテヴォス・イサーキャン | 3-6 | 6 | 1 | 3 | 3 | 63 | 4位 | ||
イゴール・オルドツェフ | 3-6 | 6 | 1 | 3 | 3 | ||||||||
レーシング・チーム・ネダーランド | 29 | フリッツ・ヴァン・イアード | All | 11 | 10 | 7 | 12 | 11 | 8 | 12.5 | 11位 | ||
ヤン・ラマース | All | 11 | 10 | 7 | 12 | 11 | 8 | ||||||
チェティラー・ヴィッロルバ・コルセ | 47 | アンドレア・ベリッキ | All | 6 | 5 | NC | 10 | 7 | 5 | 35 | 9位 | ||
ロベルト・ラコルテ | All | 6 | 5 | NC | 10 | 7 | 5 | ||||||
ジョルジオ・セルナジョット | All | 6 | 5 | NC | 10 | 7 | 5 | ||||||
ハイクラス・レーシング | 49 | デニス・アンデルセン | All | 3 | 3 | 8 | 9 | 8 | 7 | 46 | 6位 | ||
アンデルス・フィヨルドバッハ | All | 3 | 3 | 8 | 9 | 8 | 7 | ||||||
LEC |
MON |
RBR |
SIL |
SPA |
POR |
Pts. | Pos. | ||||||
2018 | AVF・バイ・アドリアン・バレス | LMP2 | 30 | エンリケ・チャベス | All | 11 | Ret | 14 | 8 | 9 | Ret | 6 | 15位 |
コンスタンティン・テレシュチェンコ | All | 11 | Ret | 14 | 8 | 9 | Ret | ||||||
SMPレーシング | 35 | マテヴォス・イサーキャン | 1-4 | NC | Ret | 7 | Ret | 6 | 14位 | ||||
イゴール・オルドツェフ | 1-3 | NC | Ret | 7 | |||||||||
ヴィクトル・シャイタル | 1-4 | NC | Ret | 7 | Ret | ||||||||
チェティラー・ヴィッロルバ・コルセ | 47 | アンドレア・ベリッキ | 1 | 14 | 4.5 | 17位 | |||||||
ロベルト・ラコルテ | All | 14 | 9 | 11 | 13 | 10 | 11 | ||||||
ジョルジオ・セルナジョット | All | 14 | 9 | 11 | 13 | 10 | 11 | ||||||
フェリペ・ナスル | 2-6 | 9 | 11 | 13 | 10 | 11 | |||||||
ハイクラス・レーシング | 49 | デニス・アンデルセン | All | 13 | 14 | 12 | 9 | Ret | 9 | 5.5 | 16位 | ||
アンデルス・フィヨルドバッハ | All | 13 | 14 | 12 | 9 | Ret | 9 | ||||||
LEC |
MON |
RBR |
SIL |
SPA |
POR |
Pts. | Pos. | ||||||
2019 | サンダーヘッド・カーリン・レーシング | LMP2 | 45 | ベン・バーニコート | 1-4,6 | 11 | 11 | 9 | Ret | Ret | 3 | 16位 | |
ジャック・マンチェスター | 1-3,6 | 11 | 11 | 9 | Ret | ||||||||
オリヴィエ・プラ | 1 | 11 | |||||||||||
ハリー・ティンクネル | 2-4,6 | 11 | 9 | Ret | Ret | ||||||||
ハリソン・ニューウェイ | 4 | Ret | |||||||||||
チェティラー・ヴィッロルバ・コルセ | 47 | アンドレア・ベリッキ | 2 | Ret | 0 | NC | |||||||
ロベルト・ラコルテ | 2 | Ret | |||||||||||
ジョルジオ・セルナジョット | 2 | Ret |
IMSA ウェザーテック・スポーツカー選手権
[編集]年 | チーム | クラス | No. | ドライバー | Rds. | 1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | Pts. | Pos. | |
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2021 | チェティラー・レーシング | LMP2 | 47 | アンドレア・ベリッキ | 1 | QR 6 |
DAY 6 |
SEB | WGL1 | WGL2 | ELK | MON | PET | 0 | NC |
アントニオ・フォコ | 1 | ||||||||||||||
ロベルト・ラコルテ | 1 | ||||||||||||||
ジョルジオ・セルナジオット | 1 |
キャデラック・DPi-V.R
[編集]IMSA ウェザーテック・スポーツカー選手権
[編集]脚注
[編集]- ^ “Racing Team Nederland Steps Up to WEC – Sportscar365” (英語) 2018年12月4日閲覧。
- ^ a b “Dallara P217 - Racecar Engineering” (英語). Racecar Engineering 2018年12月4日閲覧。
- ^ “Dallara LMP2 Car Breaks Cover – Sportscar365” (英語) 2018年12月4日閲覧。
- ^ “Dallara, Ups & Downs In LMP – dailysportscar.com”. www.dailysportscar.com. 2020年1月4日閲覧。
- ^ “Dallara Details LMP2 Evo Kit Updates – Sportscar365” (英語) 2018年12月4日閲覧。
- ^ “Dallara ‘Joker’ Package On Track At Portimão – dailysportscar.com”. www.dailysportscar.com. 2020年1月3日閲覧。
- ^ “Cadillac DPi-V.R Unveiled – Sportscar365” (英語) 2018年12月4日閲覧。
- ^ “Cadillac Pressroom - United States - DPi-V.R race car” (英語). media.gm.com 2018年12月4日閲覧。
- ^ “Cadillac DPi teams to race with smaller engine” (英語). RACER. (2018年1月4日) 2018年12月4日閲覧。