デューク・エレガント-ドクター・ジョン、エリントンを歌う-
『デューク・エレガント-ドクター・ジョン、エリントンを歌う-』 | ||||
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ドクター・ジョン の トリビュート・アルバム | ||||
リリース | ||||
録音 | ニューヨーク RPMサウンド・スタジオ | |||
ジャンル | R&B、ジャズ、ブルース、ニューオーリンズ・ファンク | |||
時間 | ||||
レーベル | パーロフォン/ブルーノート | |||
プロデュース | マック・レベナック&ザ・ロウワー・911 | |||
専門評論家によるレビュー | ||||
ドクター・ジョン アルバム 年表 | ||||
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『デューク・エレガント-ドクター・ジョン、エリントンを歌う-[1]』(原題:Duke Elegant)は、アメリカ合衆国のミュージシャン、ドクター・ジョンが1999年に発表したアルバム。母国アメリカでは2000年に発売された。デューク・エリントン生誕100周年を記念したトリビュート・アルバムとして制作された[2][3][4]。
背景
[編集]ドクター・ジョンは選曲に当たり、広く知られていないエリントン・ナンバーを取り上げようと考え、エリントンの作品を研究した[3][5]。とりわけ「フレイミング・スウォード」を知った時は、金鉱を掘り当てたような気持になったという[3]。しかし、最終的には「彼はたくさんの曲を書いてきたから、簡単なことだと思った。でも、あまり聴かれていない曲は3曲しか見つけられなかったから、それらを収録した」とのことで[5]、「サテン・ドール」、「ムード・インディゴ」、「キャラバン」等のスタンダード・ナンバーも収録された。
評価
[編集]『ビルボード』のジャズ・アルバム・チャートでは3位を記録した[6]。ニューオーリンズの音楽雑誌『オフビート』では2000年の「最優秀アルバム」及び「最優秀R&B/ファンク・アルバム」に選出された[7]。
ケネス・ベイズはオールミュージックにおいて5点満点中4点を付け「ドクター・ジョンは、エリントンの曲を恐ろしくファンキーな基盤に乗せてみせ、驚くほどの相性の良さを示した」と評している[2]。また、『ピープル』誌2000年2月14日号のレビューでは「昨年のデューク・エリントン生誕100周年を記念したトリビュート・アルバムは山ほど出たが、どれ一つとして、この作曲家が生み出したサテンの如く滑らかなジャズを、汗臭いリズム・アンド・ブルースに再編してみせてくれなかった。しかし、ニューオーリンズR&Bの熟達者マック・"ドクター・ジョン"・レベナックは、エリントンの王道の曲にさえ巧みにファンクを盛り込んだ」と評されている[4]。
収録曲
[編集]10.は日本盤ボーナス・トラック。4. 11. 12. 13.はインストゥルメンタル。
- オン・ザ・ロング・サイド・オブ・ザ・レイルロード・トラックス - "On the Wrong Side of the Railroad Tracks" (John Latouche, Duke Ellington) - 5:42
- アイム・ゴナ・ゴー・フィッシング - "I'm Gonna Go Fishin'" (D. Ellington, Peggy Lee) - 5:04
- スイングしなけりゃ意味ないね - "It Don't Mean a Thing (If It Ain't Got That Swing)" (D. Ellington, Irving Mills) - 5:31
- パーティド - "Perdido" (Ervin M. Drake, Hans Longsfolder, Juan Tizol) - 5:49
- ドント・ゲット・アラウンド・マッチ・エニモア - "Don't Get Around Much Anymore" (Bob Russell, D. Ellington) - 3:37
- ソリチュード - "Solitude" (D. Ellington, Eddie DeLango, I. Mills) - 5:05
- サテン・ドール - "Satin Doll" (Billy Strayhorn, Johnny Mercer, D. Ellington) - 4:46
- ムード・インディゴ - "Mood Indigo" (I. Mills, D. Ellington, Barnard Bigard) - 6:55
- ドゥ・ナッシン・ティル・ユー・ヒア・フロム・ミー - "Do Nothin' 'Til You Hear from Me" (B. Russell, D. Ellington) - 5:30
- アイム・ビギニング・トゥ・シー・ザ・ライト - "I'm Beginning to See the Light" (Harry James, Johnny Hodges, Don George, D. Ellington) - 3:13
- 昔はよかったね - "Thing's Ain't What They Used to Be" (Mercer Ellington) - 6:25
- キャラバン - "Caravan" (J. Tizol, I. Mills, D. Ellington) - 6:24
- フレイミング・スウォード - "Flaming Sword" (D. Ellington) - 5:45
参加ミュージシャン
[編集]- ドクター・ジョン - ボーカル、ピアノ、ハモンドオルガン
- ボビー・ブルーム - ギター、バッキング・ボーカル
- デヴィッド・バラード - ベース、バッキング・ボーカル
- ハーマン・アーネスト - ドラムス、バッキング・ボーカル
- ロニー・キューバー - サクソフォーン
- シロ・バプティスタ - パーカッション
脚注・出典
[編集]- ^ 日本盤CD (TOCP-65367)帯及びライナーノーツの表記に準拠。
- ^ a b Bays, Kenneth. “Duke Elegant - Dr. John”. AllMusic. 2015年12月11日閲覧。
- ^ a b c Carter, Kevin L. (2000年2月11日). “'Fonky' Pianist Dr. John's Tribute To Ellington”. Philly.com. Philadelphia Media Network. 2015年12月11日閲覧。
- ^ a b “Picks and Pans Review: Duke Elegant”. People. Time Inc. (2000年2月14日). 2015年12月11日閲覧。
- ^ a b CD英文ライナーノーツ(ドクター・ジョン)
- ^ Dr. John | Awards | AllMusic
- ^ “Best of the Beat Award Winners: Complete List”. Offbeat Magazine. 2015年12月11日閲覧。