ノサップ (列車)
ノサップ はなさき | |
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ノサップ(2009年8月 釧路駅) | |
概要 | |
種類 | 快速列車 |
運行開始 | 1989年(平成元年)5月1日 |
運営者 | 北海道旅客鉄道(JR北海道) |
路線 | |
起点 | 釧路駅 |
終点 | 根室駅 |
運行間隔 |
下り1本(ノサップ) 1往復(はなさき) |
列車番号 |
3629D(ノサップ) 3625D・3628D(はなさき) |
使用路線 | 根室本線(花咲線) |
車内サービス | |
クラス | 普通車 |
技術 | |
車両 |
キハ54形気動車 (花咲線運輸営業所) キハ40形気動車 (釧路運輸車両所) |
軌間 | 1,067 mm |
電化 | 非電化 |
運行速度 |
85 km/h(釧路 - 厚床間) 80 km/h(厚床 - 根室間[1]) |
「ノサップ」とは、北海道旅客鉄道(JR北海道)が根室本線の釧路駅 - 根室駅間(通称・花咲線)で運行する快速列車である。なお、本稿では姉妹列車である「はなさき」についても記す。
概要
[編集]1959年(昭和34年)9月22日に運行を開始した釧路駅 - 根室駅間の準急(後に急行)「ノサップ」[2]を起源に持つ列車である。1989年(平成元年)5月1日に「ノサップ」が急行から快速列車に格下げされる形で運行を開始した[3]。
当初は「ノサップ」の2往復体制だったが、1992年(平成4年)7月1日に1往復が「はなさき」に名称を変更し、昼間の下り列車と夜間の上り列車が「ノサップ」、早朝の下り列車と昼間の上り列車が「はなさき」として1往復ずつ運行された。
運行初期はヘッドマークが取り付けられ、「ノサップ」は根室半島と納沙布岬、「はなさき」はハマナスの花をデザインしていた。
2016年(平成28年)3月26日のダイヤ改正で普通列車の本数削減が行われた影響で、夜間の上り「ノサップ」は廃止された。現在は「ノサップ」下り1本、「はなさき」1往復が運行されている[報道 1][報道 2]。
列車名の由来
[編集]「ノサップ」は北海道根室半島の先端に位置する納沙布岬[2]、「はなさき」は根室本線釧路駅 - 根室駅間の愛称である「花咲線」が由来となっている。
運行概況
[編集]2020年(令和2年)3月14日現在、早朝の下り列車と昼間の上り列車が「はなさき」、昼間の下り列車が「ノサップ」として運行されている。
昼間の下り「ノサップ」と上り「はなさき」は釧路駅で札幌駅発着の特急「おおぞら」(下り1号・上り8号)と接続する。このほか、かつては早朝の下り「はなさき」と夜間の上り「ノサップ」が釧路駅で夜行特急「まりも」に接続していた。なお、「まりも」が根室駅まで延長運転していた際には、下り「はなさき」と上り「ノサップ」は運休し、その時間帯を快速「まりも」として運転した。
停車駅
[編集]はなさき
[編集]- ( )の駅は下り列車のみ停車
釧路駅 - (東釧路駅) - 厚岸駅 - 茶内駅 - 浜中駅 - 厚床駅 - 別当賀駅 - 落石駅 - 昆布盛駅 - 西和田駅 - 東根室駅 - 根室駅
ノサップ
[編集]釧路駅 → 東釧路駅 → 武佐駅 → 別保駅 → 上尾幌駅 → 厚岸駅 → 茶内駅 → 浜中駅 → 厚床駅 → 落石駅 → 根室駅
2008年1月時点の停車駅
[編集]出典:交通新聞社「道内時刻表」2008年1月号P166・P167
「はなさき」は下り列車が釧路駅5時台発・上り列車が根室駅11時台発、「ノサップ」は下り列車が釧路駅11時台発・上り列車が根室駅21時台発の各1往復運転であった。
- ( )の駅は下り列車のみ停車
はなさき
釧路駅 - (東釧路駅) - 厚岸駅 - 茶内駅 - 浜中駅 - 厚床駅 - (落石駅) - 根室駅
ノサップ
釧路駅 - (東釧路駅) - (武佐駅) - (別保駅) - (上尾幌駅) - 厚岸駅 - 茶内駅 - 浜中駅 - 厚床駅 - 落石駅 - 根室駅
使用車両
[編集]沿革
[編集]急行「ノサップ」
[編集]- 1959年(昭和34年)9月22日:釧路駅 - 根室駅間の準急列車として「ノサップ」が運行開始[2]。当初は単行で1往復。
- 1961年(昭和36年)10月1日:準急「ノサップ」2往復に増便。同時に2両化。
- 1966年(昭和41年)3月5日:準急列車制度の改変に伴い、準急「ノサップ」が急行列車に昇格。
- 1972年(昭和47年)3月15日:急行「狩勝」下り1本の釧路駅 - 根室駅間を分離する形で急行「ノサップ」を増発。下り3本・上り2本となる。下り1本にグリーン車を連結。
- 1981年(昭和56年)10月1日:急行「ノサップ」1往復廃止。下り2本・上り1本に。グリーン車連結終了。
- 1984年(昭和59年)2月1日:急行「狩勝」上り1本の釧路駅 - 根室駅間を分離する形で急行「ノサップ」を増発。2往復体制となる。
- 1986年(昭和61年)11月1日:急行「ノサップ」1往復廃止され、1往復のみに。使用車両をキハ53系500番台(単行、ただしキハ40形を併結し2両編成の場合あり)に変更[4]。キハ54形が使用される場合もあった。
- 1987年(昭和62年)4月1日:国鉄分割民営化に伴い、北海道旅客鉄道(JR北海道)による運行となる。
- 1989年(平成元年)5月1日:急行「ノサップ」が快速列車に降格され、廃止[3]。
快速「ノサップ」「はなさき」
[編集]- 1989年(平成元年)5月1日:急行「ノサップ」を継承する形で快速「ノサップ」運行開始[3]。当初は2往復体制。
- 1992年(平成4年)
- 2016年(平成28年)3月26日:花咲線の普通列車減便および本数削減に伴い、夜間の上り「ノサップ」廃止。「ノサップ」下り1本、「はなさき」1往復となる[報道 1][報道 2]。下り「はなさき」の厚床駅 - 根室駅間が各駅停車となる。
- 2017年(平成29年)3月4日:上り「はなさき」の根室駅 - 別当賀駅間が各駅停車となる。
当列車が登場する書籍
[編集]- 文春文庫刊 西村京太郎作 「ミニ急行ノサップ殺人事件」 ISBN 4-16-745405-X
脚注
[編集]- ^ 『鉄道ジャーナル』通巻323号 85頁
- ^ a b c 『特急・急行トレインマーク図鑑』 12頁
- ^ a b c 「JR年表」『JR気動車客車情報 89年版』ジェー・アール・アール、1989年8月1日、145頁。ISBN 4-88283-110-4。
- ^ 「最果て急行ノサップの旅路 根釧原野をゆく」鉄道ジャーナル別冊No.17 『国鉄最終列車』p.40-45、1987年。(鉄道ジャーナル別冊No.52『思い出の急行列車』〔2005年〕に再録。)
- ^ “快速にヘッドマーク JR釧路支社 「ノサップ」など3列車”. 交通新聞 (交通新聞社): p. 4. (1992年1月10日)
報道発表資料
[編集]- ^ a b 『ご利用の少ない列車見直しのご説明状況について』(PDF)(プレスリリース)北海道旅客鉄道、2015年11月27日。オリジナルの2015年11月28日時点におけるアーカイブ 。2015年11月28日閲覧。
- ^ a b 『3月26日以降の普通列車時刻について』(PDF)(プレスリリース)北海道旅客鉄道、2016年2月8日。オリジナルの2016年2月9日時点におけるアーカイブ 。2016年2月9日閲覧。
参考文献
[編集]書籍
[編集]- 鼠入昌史・松原一己(著)『特急・急行トレインマーク図鑑』双葉社、2015年8月23日、12頁。ISBN 978-4-575-30931-7。ISBN 4-575-30931-1。