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ブライアン・バリントン

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
ブライアン・バリントン
Bryan Bullington
オリックス・バファローズでの現役時代
(2015年3月5日、京セラドーム大阪にて)
基本情報
国籍 アメリカ合衆国の旗 アメリカ合衆国
出身地 インディアナ州インディアナポリス
生年月日 (1980-09-30) 1980年9月30日(44歳)
身長
体重
193 cm
97 kg
選手情報
投球・打席 右投右打
ポジション 投手
プロ入り 2002年 ドラフト1巡目(全体1位)でピッツバーグ・パイレーツから指名
初出場 MLB / 2005年9月18日
NPB / 2011年4月14日
最終出場 NPB / 2015年10月1日
経歴(括弧内はプロチーム在籍年度)

ブライアン・ポール・バリントンBryan Paul Bullington, 1980年9月30日 - )は、アメリカ合衆国インディアナ州インディアナポリス出身の元プロ野球選手投手)。現在はミルウォーキー・ブルワーズの国際スカウト。[1]

経歴

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プロ入り前

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1999年MLBドラフト37巡目(全体1111位)でカンザスシティ・ロイヤルズから指名されたが拒否し、ボールステイト大学へ進学。

パイレーツ時代

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2002年MLBドラフト1巡目(全体1位)でピッツバーグ・パイレーツから指名され、10月30日に入団。

2003年、A級ヒッコリー・クローダッズ、A+級リンチバーグ・ヒルキャッツでプレー。

2004年、AA級アルトゥーナ・カーブでプレー。26試合に登板し12勝7敗、防御率4.10だった。同年のオールスター・フューチャーズゲームに選出された[2]

2005年、AA級アルトゥーナで開幕を迎え、5月にAAA級インディアナポリス・インディアンスへ昇格。17試合に登板し9勝5敗、防御率3.28だった。9月16日にメジャー初昇格を果たし、9月18日のシンシナティ・レッズ戦でメジャーデビュー。1点リードの3回表2死から2番手として登板し、1.1回を投げ1安打2失点1四球1奪三振だった。10月17日に故障した右肩の手術を行った。

2006年、手術の影響で全休した。

2007年、AAA級インディアナポリスで開幕を迎え、26試合に登板。11勝9敗、防御率4.00だった。9月4日にメジャー昇格し、5試合に登板した。

2008年、5月23日にメジャー昇格する[3]も、登板のないまま6月13日にAAA級へ降格した[4]。7月3日にDFAとなった。

インディアンス時代

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クリーブランド・インディアンス時代
(2008年9月24日)

2008年7月10日にウェーバーでクリーブランド・インディアンスに移籍[5]。9月8日にメジャー昇格し[6]、3試合に登板した。

ブルージェイズ時代

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2008年10月24日にウェーバーでトロント・ブルージェイズに移籍[7]

2009年、AAA級ラスベガス・フィフティワンズで開幕を迎え、4月23日にメジャーへ昇格した。4試合に登板し、5月6日にAAA級へ降格した[8]。オフの10月7日にFAとなった。

ロイヤルズ時代

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2009年11月24日にカンザスシティ・ロイヤルズとマイナー契約を結んだ[9]

2010年、8月15日のニューヨーク・ヤンキース戦でメジャー初勝利を挙げた。この年は13試合に登板し1勝4敗、防御率6.12だった。オフの11月24日に放出された。

広島時代

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広島東洋カープ時代
(2012年2月13日)

2010年12月7日に広島東洋カープと契約を結んだ[10]

2011年、4月14日の阪神タイガース戦で8回を無失点で初登板初勝利すると[11]3試合目の登板となった4月29日の中日ドラゴンズ戦では7回まで無安打に抑え、2安打完封勝利を挙げる[12]。さらに5月5日の横浜ベイスターズ戦では7回を1失点に抑え、球団史上初の開幕4連勝を達成[13]。5月13日の読売ジャイアンツ戦で黒星を喫し、開幕5連勝はならなかったが、4月はリーグ最多の3勝0敗、防御率1.96、同じくリーグトップのWHIP0.87の成績を残し、5月10日にはセ・リーグの4月月間MVPを受賞した[14]。 最終的にチームトップとなる13勝を挙げ、200イニングをクリアしQS率は80% 防御率2.42と好成績を残した。

2012年、1年間先発ローテを守ったが、7勝14敗と大きく負け越した。しかし、ピッチング内容は悪くなく、味方打線に泣かされる試合が多かった(29試合に登板し、うち15試合で援護点が0点だった)。

2013年前田健太ワールド・ベースボール・クラシックの疲労もあったことから、初の開幕投手を務めた。前半は昨年同様味方打線の無援護に泣かされるものの、後半は逆に崩れながらも、援護により、負けが消えるケースも目立つようになる。8月以降は前半終了時から防御率は大きく悪化したものの、無敗の7連勝を記録した。9月19日の阪神戦で通算30勝目を挙げ、ネイサン・ミンチーが持つ通算29勝の球団歴代外国人投手通算勝利数を更新した。9月25日の中日戦で7回を無失点に抑え11勝目、チームは16年ぶりのAクラスと初のクライマックスシリーズ進出を決めた[15]。9月は4戦4勝、月間防御率1.00の成績が高く評価され、10月4日に2013年9月度 月間MVPを受賞した[16]。クライマックスシリーズのファーストステージ阪神戦は10月13日の第2戦に先発、5回1失点で勝利投手となり[17]、チームのファイナルステージ進出に貢献した。

2014年6月1日までに7勝(4敗)を挙げるも、打ち込まれる場面が目立つようになり、勝ち星が延びなかった。9勝止まりで防御率も4.58と安定感を欠き、終盤はデュアンテ・ヒースの加入もあり、二軍落ちした。12月2日、自由契約公示された[18]

オリックス時代

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2014年12月6日にオリックス・バファローズに入団することが発表された[19]。キャンプイン前の1月29日に、DeNAから移籍したトニ・ブランコと共に入団会見が行われた[20]

2015年は、先発登板した4月19日の対埼玉西武ライオンズ戦(ほっともっとフィールド神戸)で2回表に森友哉に頭部死球を与え危険球退場[21]となるも、22日の対千葉ロッテマリーンズ戦(QVCマリンフィールド)に中2日で先発登板し移籍初勝利を挙げた[22]。4月29日の対東北楽天ゴールデンイーグルス戦(京セラドーム大阪)で4年ぶりの完封勝利を挙げる[23]など、シーズン序盤は先発ローテーションの軸を担ったが2度の怪我に泣かされ5勝に留まり、12月2日に自由契約公示された[24]

ロイヤルズ傘下時代

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2016年、米球界に戻り、カンザスシティ・ロイヤルズ傘下AAA級のオマハ・ストームチェイサーズでプレーしたが、その年限りで現役を引退した。

引退後

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2017年、ミルウォーキー・ブルワーズの国際スカウトに就任した。

その為、現在でもNPBの試合や国際試合を視察するため来日し、一般客に混じっているところを目撃されることがある。

2020年、ボールステイト大学時代の功績を称えミッドアメリカン・カンファレンスの殿堂入りを、果たした[25]

選手としての特徴

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平均球速約141km/h[26]、最速94mph(約151km/h)の速球[27](フォーシーム、ツーシームカッター)とスライダーカーブチェンジアップを投げ分け[28]、マイナー通算の与四球率2.68と安定した制球力を誇り、セ・リーグのスコアラーからはゴロを打たせるタイプと評価された[29]。チーム事情によっては中4日での登板などを強いられることもあるがコンスタントに成績を残す。

人物

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2005年に結婚しており、妻との間には子供が3人(娘が1人と双子の息子)いる。来日の動機についても「家族を養うのにお金が必要」なことに加え「メジャーとマイナーを行ったり来たりしているとその度に引越しが必要で大変」という理由を挙げ、「ロイヤルズからも契約のオファーがあり残留することも可能だったが、家族のことを考えて広島を選んだ」と語っている[30]

詳細情報

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年度別投手成績

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W
H
I
P
2005 PIT 1 0 0 0 0 0 0 0 0 ---- 7 1.1 1 0 1 0 1 1 0 0 2 2 13.5 1.50
2007 5 3 0 0 0 0 3 0 0 .000 76 17.0 24 3 5 0 0 7 1 0 11 10 5.29 1.71
2008 CLE 3 2 0 0 0 0 2 0 0 .000 60 14.2 15 4 2 0 1 12 1 0 9 8 4.91 1.16
2009 TOR 4 0 0 0 0 0 0 0 0 ---- 31 6.0 7 0 6 1 0 5 0 0 2 2 3.00 2.17
2010 KC 13 5 0 0 0 1 4 0 0 .200 196 42.2 51 6 17 2 4 29 1 0 29 29 6.12 1.59
2011 広島 30 30 3 2 1 13 11 0 0 .542 832 204.1 183 8 43 3 18 136 4 0 61 55 2.42 1.11
2012 29 29 0 0 0 7 14 0 0 .333 733 175.2 166 8 44 4 5 137 2 0 79 63 3.23 1.20
2013 28 28 0 0 0 11 9 0 0 .550 710 172.2 154 17 41 2 14 117 0 1 67 62 3.23 1.13
2014 23 23 1 0 1 9 8 0 0 .529 566 131.2 145 14 32 1 10 85 1 1 77 67 4.58 1.34
2015 オリックス 14 14 1 1 0 5 3 0 0 .625 305 73.2 60 3 24 0 8 46 0 0 30 27 3.30 1.14
MLB:5年 26 10 0 0 0 1 9 0 0 .100 370 81.2 98 13 31 3 6 54 3 0 53 51 5.62 1.58
NPB:5年 124 124 5 3 2 45 45 0 0 .500 3146 758.0 708 50 184 10 55 521 7 2 314 274 3.25 1.18
  • 各年度の太字はリーグ最高

記録

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NPB投手記録
NPB打撃記録
  • 初安打・初打点:2011年4月29日、対中日ドラゴンズ1回戦(ナゴヤドーム)、8回表に鈴木義広から右前2点適時打
NPBその他の記録

背番号

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  • 46 (2005年)
  • 49 (2007年)
  • 26 (2008年)
  • 36 (2009年)
  • 41 (2010年)
  • 42 (2011年 - 2014年)
  • 27(2015年)

脚注

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  1. ^ [1]
  2. ^ 2004 Futures Game rosters MLB.com
  3. ^ Pirates recall Bullington, demote Salas Pittsburgh Post-Gazette
  4. ^ Pirates recall Salas, option Bullington to minors News OK
  5. ^ Bullington claimed, sent to Triple-A MLB.com
  6. ^ Indians promote RHP Bryan Bullington from Triple-A MLB.com
  7. ^ Blue Jays claim Bullington MLB.com
  8. ^ Jays send Burres, Bullington to Triple-A MLB.com
  9. ^ Royals agree to minor league contract with pitcher Bryan Bullington MLB.com
  10. ^ ブライアン・バリントン選手と契約合意! 広島東洋カープ公式サイト
  11. ^ 広瀬2ラン、バリントン好投で広島、今季初勝利スポーツニッポン 2011年4月14日付記事
  12. ^ 広島・バリントン完封!初登板から3戦3勝サンケイスポーツ 2011年4月30日付記事
  13. ^ さすが!バリントン、広島助っ投初の開幕4連勝 スポーツニッポン 2011年5月6日付記事
  14. ^ 日本に来て良かった…バリントン ブロス以来3人目快挙スポーツニッポン 2011年5月10日付記事
  15. ^ 2013年9月25日 【公式戦】 試合結果 (中日vs広島東洋) | NPB.jp 日本野球機構
  16. ^ 2013年9月度「日本生命月間MVP賞」受賞選手 | 表彰選手 | NPB.jp 日本野球機構
  17. ^ 2013年10月13日 【公式戦】 試合結果 (阪神vs広島東洋) | NPB.jp 日本野球機構
  18. ^ 2014年度 自由契約選手 日本野球機構オフィシャルサイト 2014年12月5日閲覧。
  19. ^ 新外国人選手獲得のお知らせ オリックス・バファローズ
  20. ^ オリ入団会見で強気発言のブランコ “パで大化け”に現実味 |日刊ゲンダイDIGITAL”. 日刊ゲンダイDIGITAL (2015年1月30日). 2024年10月13日閲覧。
  21. ^ INC, SANKEI DIGITAL (2015年4月19日). “オリ・バリントンが危険球で退場!当たった西武・森はプレー続行”. サンスポ. 2024年10月13日閲覧。
  22. ^ オリックス 投打ガッチリ5連勝!バリントン今季初勝利! - スポニチ Sponichi Annex 野球”. スポニチ Sponichi Annex. 2024年10月13日閲覧。
  23. ^ オリックスのバリントン、4年ぶり完封”. 日本経済新聞 (2015年4月29日). 2024年10月13日閲覧。
  24. ^ 2015年度 自由契約選手 日本野球機構オフィシャルサイト。
  25. ^ 元広島バリントン氏、大学時代の功績を称え殿堂入り「一員になることを誇りに」(Full-Count)”. Yahoo!ニュース. 2020年10月4日閲覧。
  26. ^ 気になるあの投手たちの持ち球CHECK!『週刊ベースボール』2011年26号、ベースボール・マガジン社、雑誌20441-6/20、35-39頁。
  27. ^ 月刊スラッガー』2002年8月号、日本スポーツ企画出版社、雑誌15509-8、69頁。
  28. ^ FanGraphs Bryan Bullington PichFX
  29. ^ “バリントン 虎巨竜007ビビらせた!”. (2011年2月12日). http://www.daily.co.jp/baseball/carp/2011/02/12/0003798956.shtml 
  30. ^ 東京中日スポーツ・2011年7月12日付 4面

関連項目

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外部リンク

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