ロゼッタ (ゲームキャラクター)
ロゼッタ | |
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マリオシリーズのキャラクター | |
初登場作品 | スーパーマリオギャラクシー |
声優 | メルセイディズ・ローズ ケリー・ケイン ローラ・フェイ・スミス |
ロゼッタ(Rosetta、日本国外ではRosalina[1])は、任天堂のゲームソフトシリーズ、マリオシリーズに登場する架空の人物で、同社の登録商標(第5999895号ほか)である。
概要
[編集]2007年(平成19年)11月1日発売のWii用ゲームソフト『スーパーマリオギャラクシー』で初登場した女性キャラクター。その後も『マリオカート』シリーズなどのゲームに登場している。シリーズの多くで星の子「チコ」(Chiko、日本国外ではLuma[2])と共に行動する。
同ゲームシリーズのピーチ姫に似ているが、身長がピーチより高く、『スーパーマリオギャラクシー』のマリオと比較してもかなり高い。なお、『マリオギャラクシー』開発当初はピーチと同程度の身長であったが、同時期に開発されていた『マリオカートWii』での登場が決まった際に「女性キャラ初の重量級キャラとして扱いたい」というマリオカートのプロデューサーである紺野秀樹の要望を受け、宮本茂も「今後のゲーム出演した際に他のキャラとの差別化にもなる」という案も受けたことで承諾し、身長が大幅に伸びた[3][4]。
髪は色の薄いブロンドヘアで、右目は前髪で隠れている。水色のドレスを身にまとい、肩を露出し、頭には銀色の王冠を付けている。スポーツの時には主にノースリーブのミニスカートと銀色のタイツを着用する。イヤリングや胸には星型のエンブレムがはめ込まれている。
経歴
[編集]ロゼッタの過去は『スーパーマリオギャラクシー』における「ほうき星の天文台」でチコたちに読み聞かせる絵本という形で語られている。この絵本の物語は『ギャラクシー』のディレクターである小泉歓晃によって書かれたものである。
出身はマリオたちと同じ惑星であり、彼らより数百年前(あるいは1000年以上前)に生まれている(これについては、ロゼッタが既に純粋な人間とは異なる存在で老化しないのか、ウラシマ効果によるものか、人間ではあるが魔法によるものかは不明)。家族は父親がいたが母親はロゼッタが幼い頃に亡くなっており、弟もいたことが語られている。なお、絵本の背景イラストや文脈からして、キノコ王国の王族(つまりピーチの遠い先祖の家系)ではないかと見られる描写があるが、詳細は不明。
ある日、ロゼッタはチコ(星の子)と出会い、「ママを捜している」というチコの話を聞いて、自身も母のいない悲しみを身をもって知っていたロゼッタはチコと共に宇宙に旅立ち、ママを捜すことを決意する(この際に使った宇宙船は出会ったチコが作ったもので、後にキノピオ探検隊に貸し出している)。その後、不思議な氷塊の小惑星を拠点に宇宙中を探索するが、ママは依然として見つからない。その後、ロゼッタは「そもそもチコたちに親はいない」ということに気付き始めるが、母親の大切さを知るロゼッタはチコのママであろうと努めていった。そして月日が流れる中、最初に出会ったチコたちとは別のチコの一団と出会い、彼らもまたママを捜して宇宙を放浪していたため、彼女は皆を受け入れることにし、彼女の一団は大家族となっていった..。
だがある日、とうとうロゼッタ自身がホームシックとなってしまい、チコたちに彼らにママはいないから代わりになろうとしていたこと、そして自身の母は既に亡くなっていたことを話す。最初に出会ったチコはロゼッタの思いを知ると共に自身の使命、つまり「新たな星になる」時が来たと悟り、自ら彗星となってロゼッタたちの家となっていた小惑星と一体化し宇宙船「ほうき星の天文台」にして、ロゼッタを故郷に戻れるようにした。
ロゼッタはチコが自ら星になったことに驚くも、仲間は自らの意思で星になる理由が見つかったそのチコは幸せだったと教えられ、ロゼッタも定期的に自分の故郷に戻りながら「チコたちのママ」を続ける決意を固めるのであった。これが100年に一度、マリオたちの星にほうき星が訪れる理由である。
自身の家族については、母親は金髪のロングヘアの持ち主で4章にて姿が少しだけ見えており、父親についてはロゼッタが「自慢のお髭」を持つ人物で、弟は緑の帽子のようなものを被っている、というピーチ姫・マリオ・ルイージとそれぞれ共通する面を持っている。また故郷にキノコ王国らしき描写が映し出されており、ロゼッタはマリオたちやキノコ王国との関連性を少なからず見せるが、詳細は作中では不明。
ゲーム作品でのロゼッタ
[編集]スーパーマリオシリーズ
[編集]- スーパーマリオギャラクシー
- 初登場作品。
- 宇宙空間に浮かぶ「ほうき星の天文台」でチコと共に旅をしている。チコたちからは「ママ」と呼ばれている。ヘブンズ・ドアでマリオのことを見ていた様子。「マリオ」という言葉を懐かしがるなど、謎多き人物。
- ゲームのストーリーが進むと、ロゼッタが絵本を読むイベントが度々あるが、上述の通りこの絵本はロゼッタの過去を書き綴ったものであり、ロゼッタがなぜ宇宙を旅しているのか、なぜロゼッタがチコたちに「ママ」と呼ばれるかなどが分かる。
- スーパーマリオギャラクシー2
- コースを何度もミスすると「おたすけウィッチ」として現れ、お手本プレイで自動的に進みパワースターを取ってくれる。だが、お手本プレイで取ったスターは自分で取った扱いにはならない「ブロンズスター」になってしまうため、パワースターを集めるにはおてほんプレイに頼るのではなく、自力でパワースターをとる必要がある。
- なお、この「おたすけウィッチ」はロゼッタ本人ではない。ロゼッタ本人はエンディングや「チャンピオンシップギャラクシー」のパワースター「マスターオブギャラクシー」の最終シーンにも登場し、「マスターオブギャラクシー」をクリアすると星船マリオにも出現する(その条件を満たすとルーバが『ほうき星の魔女を呼んだのはアンタかい? お会いするのは久しぶりだけど変わってないねえ』と言うようになる)。エンディングには「ほうき星の天文台」で、絵本を読むシーンがあり、度々手紙を送ってくる。
- スーパーマリオ 3Dワールド
- 条件を満たすとプレイヤーキャラとして操作可能。プレイヤー操作時の頭身はピーチと同じくらいの高さになっている。スピンによる二段階ジャンプが可能なほか、踏みつけやヒップドロップで攻撃する。
- この作品ではマリオたち同様、パワーアップアイテムによる変身を行うことが可能(スーパーマリオ 3Dワールド#変身も参照)。「ファイアロゼッタ」と「ブーメランロゼッタ」では髪型がポニーテールとなり、さらに「ファイアロゼッタ」はドレスの色が赤に変わる。「タヌキロゼッタ」はマリオたちと同様、茶色い狸の着ぐるみを着用し、「ネコロゼッタ」では猫の着ぐるみが黒色になる。なお、「スーパーロゼッタ」状態よりも上位の変身中はスピンが使用不可となる。
- スーパーマリオメーカー
- 「キャラマリオ」として、マリオがロゼッタに変身する形で登場。ボイスは『スーパーマリオ 3Dワールド』、効果音は『スーパーマリオギャラクシー』からの流用。
- スーパーマリオ オデッセイ
- 月の国 裏「ラビットクレーター」のとある壁に、ドット絵のロゼッタの壁画が存在する。
- マリオが帽子(キャッピー)を当てると、コインを数枚ゲット可能。
マリオカートシリーズ
[編集]- マリオカートWii
- 女性初の重量級キャラクターとして登場。スピード、ハンドリング、ミニターボ、ハンドル操作時の減速回避などが上昇する。彼女のカートにはチコがついて走り、チコにもボイスが設定されている。バイク系マシン搭乗時には、ピーチやデイジー同様、服装がライダースーツになる。
- マリオカート7
- 『マリオカートWii』に続いて参戦。今作からチコがいなくなり、ロゼッタのみ参戦となった。また、スペシャルカップの第2コースに彼女の名を冠した「ロゼッタプラネット」が登場。氷のコースで滑りやすくなっている。
- マリオカート アーケードグランプリDX
- 2013年12月18日のバージョンアップより追加キャラとして参戦。能力は最高速タイプ。ボイスは『マリオカート7』で使われたものが再使用された。
- マリオカート8 ・ マリオカート8 デラックス
- 『マリオカートWii』でのライダースーツが復活し、バイクの他にATVバギー搭乗時に着用する。また、今作でシリーズ初登場となるキャラとして、ロゼッタの赤ん坊姿のベビィロゼッタが登場。大人のロゼッタは重量級、ベビィロゼッタは軽量級扱い。
- マリオカート ツアー
- 2019年10月9日のバージョンアップにより、ロゼッタとベビィロゼッタがそれぞれ追加キャラクターとして参戦した。本作ではキャラクターごとにレアリティが設定されており、ロゼッタはレア、ベビィロゼッタはノーマルとなっている。ボイスは『マリオカート8』で使われたものが再使用されている。
- また、後のバージョンアップにより、普段とは異なる特別衣装を身に纏った、期間限定キャラクターの「ロゼッタ(ハロウィン)」、「ロゼッタ(オーロラ)」、「ベビィロゼッタ(探偵)」、「ロゼッタ(スイマー)」、「ファイアロゼッタ」、「タヌキロゼッタ」、「ネコロゼッタ」、「ロゼッタ(フォーレンダム)」、「ロゼッタ(シェフ)」がそれぞれのバージョンアップにて追加キャラクターとして参戦した(マリオカート ツアー#キャラクターを参照)。これらのキャラクターのレアリティはウルトラレア。
マリオパーティシリーズ
[編集]- マリオパーティ アイランドツアー
- プレイヤーキャラクターではないが、ボードマップ「ロケットレースギャラクシー」の案内役をチコと共に勤める。ボイスはなし。
- マリオパーティ10
- 本作以降はプレイヤーキャラクターとなった。amiiboパーティでは「ロゼッタマップ」というマップがある。このマップでロゼッタのターンになると音楽が『スーパーマリオギャラクシー』の「天文台のロゼッタ」のBGMのアレンジとなる。
- マリオパーティ スターラッシュ
- プレイヤーキャラクターとして登場。隠しキャラクター。キノピオパレードでは、マップ上に存在する光る石を壊すことが可能な固有能力が使える。
- マリオパーティ100 ミニゲームコレクション
- プレイヤーキャラクターとして登場。初代『マリオパーティ』から『マリオパーティ9』までのナンバリングタイトルのミニゲームへの参加は初となる。
- スーパー マリオパーティ
- プレイヤーキャラクターとして登場。
- マリオパーティ スーパースターズ
- プレイヤーキャラクターとして参戦。
マリオテニスシリーズ
[編集]- マリオテニス オープン
- ロゼッタ本人は未登場だが、ニンテンドードリーム7月号によれば、プレイヤーキャラクターとして参戦候補であったが、参戦することは叶わなかった様子。代わりにチコがプレイヤーキャラクターとして参戦した。
- マリオテニス ウルトラスマッシュ
- プレイヤーキャラクターとして、ミニスカートのスポーツ衣装で登場。女性キャラクター唯一のパワータイプ。なお、常に若干浮遊した状態でプレイする。
- マリオテニス エース
- 前作と同様、ミニスカートのスポーツ衣装で登場。スニーカーはキャラクターごとにそれぞれアートワークが付く。今作でも浮遊する様子が窺える。入場やスペシャルショットの際、チコが登場する。
- マリオテニス ウルトラスマッシュは、クッパと並ぶパワータイプだったがマリオスポーツ スーパースターズからテレサ同様、トリッキータイプとなった。
その他のマリオシリーズ作品
[編集]- マリオゴルフ ワールドツアー
- スポーツゲームに初登場。有料でのダウンロードでプレイヤーキャラクターとして操作可能。ピーチとデイジーのように運動に特化した服には着替えず、ドレスのままゴルフに臨む。ゴルフクラブを持たず、ステッキを使いゴルフクラブを操るスタイルを取る。飛距離はクッパに次ぐ。また、全演出において、チコが登場している。『マリオカート7』で使われたケリー・ケインによるボイスが再使用された。
- マリオ&ソニック AT リオオリンピック
- 3DS版ではオリンピックマッチの新体操フープに参加するアンロックキャラクターとして、Wii U版では新体操クラブに参加するゲストキャラクターとして、長袖のレオタードを身に纏い登場。3DS版ではチャンピオンズロードにおけるエクストラ競技の新体操フープの対戦相手で、Wii U版ではオリンピック大会での挑戦者であり、それぞれ彼女に勝利することでオリンピックマッチで使用可能となる。なお、他の新体操に参加する女性選手と違い、レオタード以外の衣装はない。
- マリオスポーツ スーパースターズ
- メインプレイヤーキャラクターとして登場。ゴルフはドレスで、その他のスポーツは全てミニスカートで競技に参加する。全体的にパワー重視だが、テニスではタイプが変更され、トリッキータイプとなる。また彼女のみウルトラスマッシュのデザインをそのまま採用するが、ゲーム、セット、マッチ獲得(敗北)時には本ゲームオリジナルポーズが用意されている。ベースボールでの利き手は投打共に右。配役はゴルフ及びテニスの一部分でケリー・ケイン、他のスポーツゲームでは全てローラ・フェイ・スミスが担当している。
- ドクターマリオ ワールド
- 2019年10月4日のバージョンアップにて、「ドクターロゼッタ」が追加キャラクターとして登場した。ドクターピーチやドクターデイジーとは異なり、ドレスの上に白衣を着用している。
- また、2019年12月12日のバージョンアップにて、「ドクターベビィロゼッタ」が追加キャラクターとして登場した。他の作品の黄色いおしゃぶりとは異なり、本作では水色のおしゃぶりをする。
- さらに、2020年3月5日のバージョンアップにて、「ドクターファイアロゼッタ」が追加キャラクターとして登場した。ドクターロゼッタと同様、ドレスの上に白衣を着用する。
- マリオ&ソニック AT 東京2020オリンピック
- サーフィン競技で登場する。
マリオシリーズ以外の出演作品
[編集]- すれちがいMii広場
- 「ピースあつめの旅」に登場するパネルである「ヒロイン」の中に、任天堂を代表するヒロインの一人として登場。ここでポリーンと初共演を果たした。
- 大乱闘スマッシュブラザーズ for Nintendo 3DS / Wii U
- ロゼッタ&チコとして、『マリオカートWii』以来となるチコと同時にプレイヤーとなるパターンで基本プレイヤーキャラクターとして参戦。ロゼッタとチコの二人一組で闘う。
- 身長は原作要素がより強調されて非常に長身となっている。服装のデザインに若干の変更がなされており、ドレスの裾に星のマークが薄く描かれている。またカラーチェンジで『スーパーマリオ 3Dワールド』のファイアロゼッタと同一カラーとなる。
- パズル&ドラゴンズ スーパーマリオブラザーズ エディション
- ピーチと共に隠しアシストキャラクターとして登場。固有スキルとして、「ロゼッタのささやき」「ロゼッタのひとみ」が使える。
- 大乱闘スマッシュブラザーズ SPECIAL
- 前作同様「ロゼッタ&チコ」として参戦。
派生型のロゼッタ
[編集]ベビィロゼッタ
[編集]『マリオカート8』で初登場したキャラクター。髪が短髪になっているが、右目は大人のロゼッタ同様隠れており、服のデザインは大人のロゼッタのドレスを基にしたものとなるなど、配色も同様大人のロゼッタと共通している。また、ベビィピーチ・ベビィデイジー同様、おしゃぶりをしている。声優は大人のロゼッタ同様、ローラ・フェイ・スミスが担当する。
パワーアップ
[編集]『スーパーマリオ 3Dワールド』では変身アイテムを得ることで「ファイアロゼッタ」・「ネコロゼッタ」などマリオ同様のパワーアップ(変身)を使用可能。(スーパーマリオ 3Dワールド#変身を参照)。
担当声優
[編集]- メルセーディス・ローズ - 『スーパーマリオギャラクシー』、『スーパーマリオギャラクシー2』、『マリオカートWii』
- ケリー・ケイン - 『マリオカート7』、『マリオカート アーケードグランプリDX』、『マリオゴルフ ワールドツアー』、「大乱闘スマッシュブラザーズシリーズ」、『マリオスポーツ スーパースターズ』(ゴルフ・テニスの一部)、『マリオテニス エース』(入場・スペシャルショット)
- ローラ・フェイ・スミス - 『スーパーマリオ 3Dワールド』以降のほぼ全作品
登場作品
[編集]- スーパーマリオギャラクシー
- スーパーマリオギャラクシー2
- スーパーマリオ 3Dワールド
- スーパーマリオメーカー
- マリオカートシリーズ(『Wii』以降)
- すれちがいMii広場(ピースあつめの旅)
- マリオパーティシリーズ(『アイランドツアー』に初登場し、プレイキャラとしては、『10』から登場。)
- 大乱闘スマッシュブラザーズシリーズ
- マリオゴルフシリーズ(ワールドツアー、スーパーラッシュ)
- パズル&ドラゴンズ スーパーマリオブラザーズ エディション
- マリオテニスシリーズ(ウルトラスマッシュ・エース)
- マリオ&ソニック AT リオオリンピック(ニンテンドー3DS版、Wii U版)
- マリオスポーツ スーパースターズ
- ドクターマリオ ワールド
- マリオ&ソニック AT 東京オリンピック
- マリオストライカーズ バトルリーグ
- マリオ+ラビッツ ギャラクシーバトル
脚注
[編集]注釈
[編集]- ^ 英語版名称。「ロザリーナ」と発音する。
- ^ 英語版名称。「ルマ」と発音する。
- ^ ゲーム雑誌『ニンテンドードリーム』2008年7月号掲載インタビュー(74ページ)における紺野の発言より。
- ^ 『マリオカートWii』にて、ロゼッタを使用可能とするには、ミラーの全カップで✩をとるか、通算4950回レースプレイをする必要があるが、『スーパーマリオギャラクシー』のセーブデータがあると、100cc全カップを優勝するか、通算50回レースをプレイすれば使用可能となる。