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マイク・エリオット (レースエンジニア)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
マイク・エリオット

Mike Elliott
生誕 (1974-06-04) 1974年6月4日(50歳)
イングランドの旗 イングランド
コーンウォール州セント・オーステル英語版
国籍 イギリスの旗 イギリス
教育 インペリアル・カレッジ・ロンドン
業績
専門分野 F1テクニカルディレクター
自動車エンジニア
エアロダイナミクス
雇用者 マクラーレン(2000.8 - 2006)
ルノー/ロータス(2008.11 - 2012)
メルセデスAMG(2012.7 - 2023.10)
設計 メルセデスAMG・F1 W13 E Performance
成果 ゼロポッドの実用化
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マイク・エリオット(Mike Elliott、1974年6月4日[1] - )は、イングランド出身の自動車技術者F1エンジニアとして知られる。専門分野はレーシングカーの空気力学

経歴

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2000年までインペリアル・カレッジ・ロンドンで学び[2]、その間に、航空工学の修士号、次いで空気力学の博士号を取得した[1]。研究者時代はモータースポーツを目指していたわけではなかったのだが、博士課程にあった際、同時期に同じ研究室にいたジョン・オーウェンからF1の車両設計において空気力学の粋を探求することを勧められ、それに確信を得てモータースポーツの道へと進んだ[1][3]

2000年8月にマクラーレンのエアロダイナミシスト(空気力学の専門家)としてモータースポーツにおけるキャリアをスタートし、空力や車両についてのより幅広い知見を得るため、2003年からはサーキットでトラックサイドエアロダイナミシストとして働いた。2006年には同チームの空力評価チームのリーダーとなった[4][1]

2008年11月にプリンシパルエアロダイナミシストとしてルノーに移籍し、同チームにはチームがロータスF1チームとなった2012年の開幕後まで在籍した[4][1]

メルセデス

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2012年7月にメルセデスチームに移籍し、空力部門の責任者となった[3]

2017年に同チームのテクノロジーディレクターとなり、前任のジェフ・ウィリスの職責を引き継いだ。この職務はファクトリーの風洞実験施設や数値流体力学(CFD)シミュレータといったシミュレーション設備から得られるデータと、実際の走行データを非常に高い精度で一致した状態に保つというものである[3]

エリオットは同チームのテクニカルディレクターとして技術部門を取り仕切っていたジェイムズ・アリソンに「恐ろしく優れたエンジニア」(fearsomely good engineer)と言わせるほどの評価を得ており[3]2021年にアリソンが現場の第一線を退くのに伴い、エリオットはその職責を引き継ぎ、テクニカルディレクターとなった[1][5]

しかし、大幅なレギュレーション改定となった2022年シーズンの開発に苦慮。グラウンド・エフェクトに対応したゼロポットと呼ばれるコンセプトは失敗し、チームは成績不振に陥った[6]。翌2023年シーズンより、前任者のアリソンと役割を交代して管理職のCTOに異動し、事実上現場からは離れる[7]。そして同10月末をもって退社した[8]

年譜

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役職は就任時期を記載。

  • 1992年 - 2000年、インペリアル・カレッジ・ロンドン在学[4]
  • 2000年8月、マクラーレン・エアロダイナミシスト[1]
  • 2003年、マクラーレン・トラックサイドエアロダイナミシスト[1]
  • 2006年、マクラーレン・空力評価チームリーダー(Team Leader, Aerodynamic Performance)[1]
  • 2008年11月、ルノーF1・プリンシパルエアロダイナミシスト[1][4] ※ロータスF1チーム(2012年)でも同職[1][4]
  • 2012年7月、メルセデスAMG F1・空力部門責任者(Head of Aerodynamics)[1][4]
  • 2017年7月、メルセデスAMG F1・テクノロジーディレクター[1][4]
  • 2021年7月、メルセデスAMG F1・テクニカルディレクター[1][4]
  • 2023年、メルセデスAMG F1・最高技術責任者(Chief Technical Officer)

脚注

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出典

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  1. ^ a b c d e f g h i j k l m n Mike Elliott” (英語). Mercedes-AMG Formula One Team. 2022年2月22日閲覧。
  2. ^ Nicolas Carpentiers (2017年6月21日). “Tech F1i: Who are the men behind Mercedes' design team? (4/7)” (英語). F1i.com. 2023年1月14日閲覧。
  3. ^ a b c d Scott Mitchell (2021年4月29日). “Who is Mercedes’ ‘fearsomely good’ Allison replacement?” (英語). The Race. 2022年2月22日閲覧。
  4. ^ a b c d e f g h Mike Elliott. “Mike Elliott” (英語). LinkedIn. 2022年2月22日閲覧。
  5. ^ Jon Wilde (2021年7月9日). “Allison: Mercedes will be ‘well served’ under Elliott” (英語). Planet F1. Planet Sport. 2022年2月22日閲覧。
  6. ^ 根深いメルセデスW13の問題……解決と思ったら再発続きに開発側も「心底ガッカリ」”. motorsport.com (2022年10月12日). 2023年10月17日閲覧。
  7. ^ メルセデスF1、黄金時代のマシン開発率いたアリソンが現場復帰。”ポジションスワップ”で適材適所を実現”. motorsport.com (2023年4月22日). 2023年10月17日閲覧。
  8. ^ メルセデスF1 最高技術責任者マイク・エリオットの辞任を発表”. f1-Gate.com (2023年11月1日). 2023年11月2日閲覧。

外部リンク

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