ヤマニンシュクル
ヤマニンシュクル | |||||||||
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2005年エリザベス女王杯パドック | |||||||||
欧字表記 | Yamanin Sucre | ||||||||
品種 | サラブレッド | ||||||||
性別 | 牝 | ||||||||
毛色 | 黒鹿毛 | ||||||||
生誕 | 2001年4月1日(23歳) | ||||||||
抹消日 | 2006年11月18日[1] | ||||||||
父 | トウカイテイオー | ||||||||
母 | ヤマニンジュエリー | ||||||||
母の父 | Nijinsky II | ||||||||
生国 | 日本(北海道静内町) | ||||||||
生産者 | ヤマニンベン牧場 | ||||||||
馬主 | 土井肇 | ||||||||
調教師 | 浅見秀一(栗東) | ||||||||
競走成績 | |||||||||
タイトル | JRA賞最優秀2歳牝馬(2003年) | ||||||||
生涯成績 | 19戦4勝 | ||||||||
獲得賞金 | 2億6962万8000円 | ||||||||
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ヤマニンシュクルは日本の競走馬、繁殖牝馬。2003年の阪神ジュベナイルフィリーズに優勝し、同年のJRA賞最優秀2歳牝馬を受賞している。馬名の由来は冠名のヤマニン + フランス語で砂糖を意味するシュクル(sucre)より。
戦績
[編集]2003年夏の函館でのデビュー戦を勝利し、札幌でのクローバー賞で2着に入線した。その後コスモス賞を優勝し、オープンクラスに昇級した。続く札幌2歳ステークスでも3着に入る活躍を見せた。この札幌2歳S以降は、引退まで全て重賞に出走している。
暮れの阪神ジュベナイルフィリーズでは6番人気に甘んじたが、ゴール前で逃げるヤマニンアルシオンを捉え、後のGI優勝馬スイープトウショウらを抑えて勝利した。年が明けてから、2003年のJRA賞最優秀2歳牝馬を受賞している。
2004年の3歳時は、チューリップ賞3着からスタートし、牝馬クラシック路線で安定した活躍を見せた。桜花賞3着、優駿牝馬5着、クイーンステークス3着、秋華賞2着と、僅差ながら勝ちきれない競馬が続き、この年は未勝利に終わっている。その後屈腱炎を患って休養に入る。
2005年は、1年1ヶ月振りの出走となったエリザベス女王杯で4着と存在感をアピール。しかし次走鳴尾記念では、久しぶりの牡馬相手のレースとなり、デビュー以来初めて掲示板を外す7着に敗れた。
2006年は年明けの京都牝馬ステークスで復活を予感させる4着の好走でスタート。続く中山牝馬ステークスで、デビュー以来初の1番人気に推され、人気に応える形で2年4ヶ月ぶりの勝利を収めた。以降も夏のクイーンステークスで2着に入るなど牝馬路線で健闘を続けた。
前年の雪辱を期して出走したエリザベス女王杯では、最後の直線に入って追い出そうとしたところで、強引に突っ込んできた本田優騎乗のカワカミプリンセスに進路を妨害され、初の二桁着順となる12位入線の、11着に終わった。カワカミプリンセスは1位に入線したが、本馬を妨害したことで12着に降着になっている。
一方本馬は、ゴール後に鞍上の四位洋文が下馬して診断を受けることになった。その後、進路を妨害された際に、体勢を崩したことで、右前浅屈腱不全断裂を発症したと診断された[2]。引退後は北海道の錦岡牧場にて繁殖牝馬として繋養される。優秀な牝系もさることながら、トウカイテイオーの血を持つ名馬の誕生も期待されていたが、これといった活躍馬は出ず、2020年をもって繁殖牝馬を引退。2021年から引退名馬繋養展示事業の対象馬となっている。
競走成績
[編集]以下の内容はnetkeiba.comの情報[3]に基づく。
競走日 | 競馬場 | 競走名 | 格 | 距離(馬場) | 頭 数 |
枠 番 |
馬 番 |
オッズ (人気) |
着順 | タイム (上がり3F) |
着差 | 騎手 | 斤量 [kg] |
1着馬(2着馬) | 馬体重 [kg] |
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2003. 7.19 | 函館 | 2歳新馬 | 芝1800m(良) | 10 | 8 | 10 | 3.7 (2人) | 1着 | 1:57.5(37.7) | -0.3 | 四位洋文 | 54 | (スペシャルバッハ) | 464 | |
8.30 | 札幌 | クローバー賞 | OP | 芝1500m(良) | 11 | 6 | 7 | 5.9 (3人) | 2着 | 1:30.4(35.3) | 0.4 | 四位洋文 | 54 | キョウワスプレンダ | 454 |
9.13 | 札幌 | コスモス賞 | OP | 芝1800m(稍) | 10 | 8 | 10 | 3.2 (2人) | 1着 | 1:51.8(35.9) | -0.3 | 北村宏司 | 54 | (モエレエスポワール) | 466 |
10. 4 | 札幌 | 札幌2歳S | GIII | 芝1800m(稍) | 14 | 6 | 9 | 7.7 (2人) | 3着 | 1:54.4(35.2) | 0.3 | 四位洋文 | 54 | モエレエスポワール | 470 |
12. 7 | 阪神 | 阪神JF | GI | 芝1600m(良) | 18 | 8 | 16 | 14.8 (6人) | 1着 | 1:35.9(34.5) | -0.0 | 四位洋文 | 54 | (ヤマニンアルシオン) | 478 |
2004. 3. 6 | 阪神 | チューリップ賞 | GIII | 芝1600m(良) | 15 | 8 | 15 | 4.4 (2人) | 3着 | 1:34.7(34.9) | 0.3 | 四位洋文 | 54 | スイープトウショウ | 478 |
4.11 | 阪神 | 桜花賞 | GI | 芝1600m(良) | 18 | 3 | 6 | 8.1 (4人) | 3着 | 1:34.3(34.6) | 0.7 | 四位洋文 | 55 | ダンスインザムード | 472 |
5.23 | 東京 | 優駿牝馬 | GI | 芝2400m(稍) | 18 | 4 | 7 | 9.5 (2人) | 5着 | 2:28.1(34.9) | 0.9 | 四位洋文 | 55 | ダイワエルシエーロ | 466 |
8.15 | 札幌 | クイーンS | GIII | 芝1800m(良) | 13 | 6 | 9 | 6.7 (3人) | 3着 | 1:47.8(35.3) | 0.3 | 四位洋文 | 52 | オースミハルカ | 468 |
10.17 | 京都 | 秋華賞 | GI | 芝2000m(良) | 18 | 8 | 16 | 14.8 (5人) | 2着 | 1:58.5(34.6) | 0.1 | 四位洋文 | 55 | スイープトウショウ | 472 |
2005.11.13 | 京都 | エリザベス女王杯 | GI | 芝2200m(良) | 18 | 7 | 14 | 37.2 (8人) | 4着 | 2:13.1(33.9) | 0.6 | 四位洋文 | 56 | スイープトウショウ | 488 |
12.11 | 阪神 | 鳴尾記念 | GIII | 芝2000m(良) | 13 | 8 | 13 | 4.5 (3人) | 7着 | 2:02.4(35.6) | 0.8 | 小牧太 | 55 | メジロマントル | 488 |
2006. 1.29 | 京都 | 京都牝馬S | GIII | 芝1600m(良) | 16 | 5 | 10 | 4.9 (2人) | 4着 | 1:33.6(34.0) | 0.1 | 四位洋文 | 56 | マイネサマンサ | 490 |
3.12 | 中山 | 中山牝馬S | GIII | 芝1800m(良) | 16 | 5 | 10 | 4.1 (1人) | 1着 | 1:47.8(34.5) | -0.2 | 四位洋文 | 56 | (ディアデラノビア) | 490 |
5.14 | 東京 | ヴィクトリアマイル | GI | 芝1600m(稍) | 18 | 5 | 10 | 13.3 (5人) | 7着 | 1:34.8(34.0) | 0.8 | 四位洋文 | 55 | ダンスインザムード | 502 |
6.18 | 京都 | マーメイドS | GIII | 芝2000m(良) | 14 | 8 | 14 | 3.0 (1人) | 8着 | 2:01.6(34.8) | 0.5 | 四位洋文 | 57 | ソリッドプラチナム | 494 |
8.13 | 札幌 | クイーンS | GIII | 芝1800m(良) | 14 | 3 | 4 | 4.5 (2人) | 2着 | 1:47.0(35.9) | 0.3 | 四位洋文 | 55 | デアリングハート | 498 |
10.15 | 東京 | 府中牝馬S | GIII | 芝1800m(良) | 16 | 2 | 4 | 6.6 (3人) | 7着 | 1:48.1(33.8) | 0.6 | 四位洋文 | 55 | デアリングハート | 498 |
11.12 | 京都 | エリザベス女王杯 | GI | 芝2200m(良) | 15 | 1 | 2 | 36.0(10人) | 11着 | 2:12.8(35.7) | 1.2 | 四位洋文 | 56 | フサイチパンドラ | 502 |
繁殖成績
[編集]※産駒の戦績は2024年10月8日現在
馬名 | 誕生年 | 性 | 毛色 | 父 | 馬主 | 厩舎 | 戦績 | |
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1 | ヤマニンシャム | 2008年 | 牡 | 青鹿毛 | ディープインパクト | 土井睦秋 | 川崎・山崎尋美[4] | 1戦0勝(引退) |
2 | ヤマニンブリス | 2009年 | 牡 | 黒鹿毛 | アドマイヤムーン | 土井睦秋 →土井久美子 |
栗東・浅見秀一 →笠松・森山英雄 |
64戦5勝(引退) |
3 | ヤマニンエスプーマ | 2010年 | 牡 | 鹿毛 | 土井肇 | 栗東・浅見秀一 | 1戦0勝(引退) | |
4 | ヤマニンルポ | 2011年 | 牡 | 鹿毛 | スペシャルウィーク | 15戦1勝(引退) | ||
5 | ヤマニンナジャーハ | 2012年 | 牝 | 黒鹿毛 | ディープインパクト | 22戦1勝(引退・繁殖) | ||
6 | ヤマニンブラズーカ | 2013年 | 牡 | 鹿毛 | 土井肇 →土井久美子 |
栗東・浅見秀一 →北海道・安田武広 |
15戦0勝(引退) | |
(不受胎) | 2014年 | ディープブリランテ | ||||||
7 | ヤマニンシュクルの2015 | 2015年 | 牡 | 鹿毛 | キングズベスト | (未出走) | ||
8 | ヤマニンスリジエ | 2016年 | 牝 | 鹿毛 | 土井肇 | 栗東・浅見秀一 | 2戦0勝(引退) | |
(流産) | 2017年 | ジャスタウェイ | ||||||
9 | ヤマニンジャベリン | 2018年 | 牡 | 黒鹿毛 | フェノーメノ | 土井肇 →土井久美子 |
栗東・浅見秀一 →大井・渡部則夫 |
69戦0勝(現役) |
10 | ヤマニンフルリール | 2019年 | 牝 | 鹿毛 | ダイワメジャー | 栗東・浅見秀一 →栗東・中村直也 →園田・松平幸秀 |
37戦1勝(引退) | |
11 | ヤマニンティンク | 2020年 | 牝 | 鹿毛 | イスラボニータ | 土井肇 →土井久美子 |
栗東・四位洋文 →水沢・伊藤和 |
3戦0勝(引退) |
(不受胎) | 2021年 | ジャスタウェイ |
出典:JBIS-Search
血統表
[編集]ヤマニンシュクルの血統 | (血統表の出典)[§ 1] | |||
父系 | パーソロン系 |
[§ 2] | ||
父 トウカイテイオー 1988 鹿毛 北海道新冠町 |
父の父 シンボリルドルフ 1981鹿毛 北海道門別町 |
*パーソロン Pertholon |
Milesian | |
Paleo | ||||
スイートルナ | スピードシンボリ | |||
*ダンスタイム Dance Time | ||||
父の母 トウカイナチュラル 1982鹿毛 北海道浦河町 |
*ナイスダンサー Nice Dancer |
Northern Dancer | ||
Nice Princess | ||||
トウカイミドリ | *ファバージ Faberge | |||
トウカイクイン | ||||
母 ヤマニンジュエリー 1991 鹿毛 北海道静内町 |
Nijinsky II 1967 鹿毛 カナダ |
Northern Dancer | Nearctic | |
Natalma | ||||
Flaming Page | Bull Page | |||
Flaring Top | ||||
母の母 *ティファニーラスTiffany Lass 1983 黒鹿毛 アメリカ |
Bold Forbes | Irish Castle | ||
Comely Nell | ||||
Sally Stark | Graustark | |||
Sally Ship F-No.3-c | ||||
母系(F-No.) | 3号族(FN:3-c) | [§ 3] | ||
5代内の近親交配 | Northern Dancer 4×3=18.75% | [§ 4] | ||
出典 |
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- 祖母ティファニーラスは1986年のエクリプス賞最優秀3歳牝馬。繁殖牝馬としては期待ほどの成績は挙げられなかったが、孫世代からヤマニンシュクルや、中山牝馬ステークス・クイーンステークス優勝馬ヤマニンメルベイユや中日新聞杯・札幌記念優勝馬ヤマニンキングリー(ともにシュクルの従妹弟)などの活躍馬を送り出している。このほかの近親には、母の従妹に札幌3歳ステークスの優勝馬メローフルーツや、重賞3勝のオレンジピールがいる。
- ティファニーラスの半兄Valdezはスワップスステークスの勝ち馬で、種牡馬。
脚注
[編集]- ^ “競走能力喪失のヤマニンシュクル、引退 繁殖入り”. ラジオNIKKEI. 2022年4月16日閲覧。
- ^ “ヤマニンシュクル号の故障について”. 日本中央競馬会 (2006年11月15日). 2006年11月18日時点のオリジナルよりアーカイブ。2008年4月12日閲覧。
- ^ “ヤマニンシュクル”. netkeiba.com. 株式会社ネットドリーマーズ. 2021年5月1日閲覧。
- ^ 5月20日川崎能力&調教試験 - 南関東4競馬公式サイト内『南関魂 高橋美佳子の南関東競馬ブログ』 2011年6月1日閲覧
外部リンク
[編集]- 競走馬成績と情報 netkeiba、スポーツナビ、JBISサーチ、Racing Post
- ヤマニンシュクル - 競走馬のふるさと案内所
- ヤマニンシュクル - 引退名馬(名馬.jp)