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レックス・ハリソン

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
レックス・ハリソン
Rex Harrison
Rex Harrison
三十四丁目の奇蹟』(1947年)予告編[1]より
本名 Reginald Carey Harrison
生年月日 (1908-03-05) 1908年3月5日
没年月日 (1990-06-02) 1990年6月2日(82歳没)
出生地 イングランドの旗 イングランド、ハイトン (Huyton
死没地 アメリカ合衆国の旗 アメリカ合衆国ニューヨーク州ニューヨーク
国籍 イギリスの旗 イギリス
職業 俳優
活動期間 1930年 - 1990年
配偶者 Colette Thomas (1934-1942)
リリー・パルマー (1943-1957)
ケイ・ケンドール (1957-1959)
レイチェル・ロバーツ (1962-1971)
エリザベス・ハリス (1971-1975)
Mercia Tinker (1978-1990)
主な作品
クレオパトラ』(1963年)
マイ・フェア・レディ』(1964年)
受賞
アカデミー賞
主演男優賞
1964年マイ・フェア・レディ
ニューヨーク映画批評家協会賞
主演男優賞
1964年『マイ・フェア・レディ』
ゴールデングローブ賞
男優賞(ミュージカル・コメディ部門)
1964年『マイ・フェア・レディ』
トニー賞
演劇主演男優賞
1949年1000日のアン
ミュージカル主演男優賞
1957年マイ・フェア・レディ
その他の賞
ナショナル・ボード・オブ・レビュー賞
男優賞
1963年『クレオパトラ
備考
大英帝国勲章(KBE)
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レックス・ハリソン(Rex Harrison KBE、本名: Reginald Carey Harrison、1908年3月5日 - 1990年6月2日)は、イギリス俳優レックス・ハリスンとも表記される。

来歴

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イングランドのハイトン(Huyton:当時はランカシャー州、現在はマージーサイド州)出身[2]。父は絹仲買人。子供の頃にかかった麻疹のせいで左目の視力をほとんど失う[3]リヴァプール・カレッジで学んだ[4]。1924年にリヴァプールのレパートリー劇場で初舞台を踏むが、第二次世界大戦に従軍したため、一時期そのキャリアはストップする[5]1930年ロンドンの舞台に進出、1936年にはブロードウェイの舞台に立った。主に都会派コメディで活躍した。1940年代には『陽気な幽霊』、『アンナとシャム王』、『幽霊と未亡人』といった名作に出演、上品で洗練された個性で多くの女性ファンを獲得した。1949年1957年トニー賞を受賞。1964年公開の『マイ・フェア・レディ』では、1956年にブロードウェイで初演したヒギンズ教授役でアカデミー主演男優賞およびゴールデングローブ賞 主演男優賞 (ミュージカル・コメディ部門)を受賞。自身最高の当り役となった。

私生活

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プレイボーイとしても名を馳せ、リリー・パルマーケイ・ケンドールレイチェル・ロバーツなど生涯に6度の結婚をし、レクシー・ハリソン(レックスとセクシーを合成させた)の異名をとった。

1942年、最初の妻Colette Thomasと離婚。翌年女優のリリー・パルマーと再婚し、舞台や映画で共演した。しかし1948年、リリー・パルマーと婚姻中、愛人であったキャロル・ランディスが自殺未遂を起こし、その後死亡するという事件が起こる。ハリソンから妻との離婚を断られたランディスの自殺が未遂に終わったその晩、二人は共に過ごし、翌日の午後になってバスルームで亡くなっている彼女をハリソンと女中が発見する。遺体発見から数時間、ハリソンは救急と警察に連絡しなかった[6]。その理由について、ランディスは母親に宛てたものとハリソンに宛てたものの計二通の遺書を残しており、ハリソンが自らの弁護士に指示して2通目の遺書を廃棄させるために通報を遅らせたものと報道された。警察の捜査のなかで彼は「2通目の遺書については知らない」と説明したが、彼女の遺族はランディスの死は決して自殺ではなく何者かに殺害されたと確信しているとして現在も公式ホームページ上で異議を唱えている。このスキャンダルでハリソンはフォックスとの契約を切られてしまい[7]映画界では1951年まで干されたが、舞台俳優としては愛人の自殺事件が起こった1948年も仕事がキャンセルされることも無く、翌年の1949年にはトニー賞を受賞するなど順調そのもので、彼の活躍の場が失われることはなかった。その後に1954年に映画で共演後から愛人関係にあったケイ・ケンドールの死期が近いことがわかったため、パルマーがケンドールの深刻な病状に同情し、彼女の願いを叶える為に1957年に離婚に応じ、ハリソンはケイ・ケンドールと再婚した。ケンドールは1959年に病死した[8]1962年にレイチェル・ロバーツと結婚するも1971年に離婚(レイチェル・ロバーツはハリソンとの復縁が叶わず1980年に自殺[9])、同年ソーシャライトのエリザベス・ハリスと結婚するも1975年に離婚、1978年に30歳年下のマーサ・ティンカーと結婚する。2人の結婚生活は1990年に彼が死亡するまで続いた[10]

主な出演作品

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公開年 邦題
原題
役名 備考
1936 男は神に非ず
Men Are Not Gods
トミー・ステイプルトン
1937 茶碗の中の嵐
Storm in a Teacup
フランク・バードン
1938 セント・マーティンの小径
St. Martin's Lane
ハーリー・プレンティス
城砦
The Citadel
フレデリック・ローフォード
1939 月のかなたに
Over the Moon
フレディ・ジャーヴィス
1940 ミュンヘンへの夜行列車
Night Train to Munich
ガス・ベネット
1945 陽気な幽霊
Blithe Sprit
チャールズ
大空に散る恋
I Live in Grosvenor Square
デヴィッド・ブルース
艶(いろ)ごと師
The Rake's Progress
ヴィヴィアン・ケンウェイ
1946 アンナとシャム王
Anna and the King of Siam
モンクット王
1947 幽霊と未亡人
The Ghost and Mrs. Muir
ダニエル・グレッグ
1948 殺人幻想曲
Unfaithfully Yours
サー・アルフレッド・デ・カーター
1954 獅子王リチャード
King Richard and the Crusaders
Emir Hderim Sultan Saladin
1955 完全なる良人
The Constant Husband
ウィリアム
1960 誰かが狙っている
Midnight Lace
アンソニー・プレストン
1961 楽しい泥棒日記
The Happy Thieves
ジミー・バーンズ
1963 クレオパトラ
Cleopatra
ジュリアス・シーザー
1964 マイ・フェア・レディ
My Fair Lady
ヘンリー・ヒギンズ アカデミー主演男優賞 受賞
ゴールデングローブ賞 主演男優賞 (ミュージカル・コメディ部門) 受賞
黄色いロールス・ロイス
The Yellow Rolls-Royce
チャールズ・フリントン卿
1965 華麗なる激情
The Agony and the Ecstasy
ユリウス2世
1966 三人の女性への招待状
The Honey Pot
セシル・シェリダン・フォックス
1967 ドリトル先生不思議な旅
Doctor Dolittle
ジョン・ドリトル先生
1968 パリの秘めごと
A Flea in Her Ear
Victor Chandebisse
1969 ふたりは恋人
Staircase
チャールズ
1977 王子と乞食
Crossed Swords
ノーフォーク公
1979 泥棒も命がけ/1214カラット
Shalimar
サー・ジョン・ロックスリー
アシャンティ
Ashanti
ブライアン・ウォーカー
1983 タイム・トゥ・ダイ~地獄から帰った男~
A Time to Die
ヴァン・オステン
ザ・キングフィッシャー/黄昏に恋して
The Kingfisher
セシル テレビ映画
1986 アナスタシア/光・ゆらめいて
Anastasia: The Mystery of Anna
キリル・ウラジーミロヴィチ テレビ映画

参照

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  1. ^ 映画本編には出演しておらず、映画を宣伝するスターの一人として予告編にのみ出演。
  2. ^ Derry House, Huyton: Aaronson, Charles S, ed. 1969 International Television Almanac, Quigley Publications, New York, USA
  3. ^ Harrison, Rex (1975). Rex: An Autobiography. William Morrow. pp. 16, 122. ISBN 0-688-02881-0. https://books.google.co.jp/books?id=tOAKAAAAMAAJ&dq=rex+harrison+blind&q=blind&redir_esc=y&hl=ja 
  4. ^ (Sir) Rex Harrison”. filmreference.com. 12 May 2009閲覧。
  5. ^ Sir Rex Harrison Biography at Biography.com
  6. ^ Mosby, Aline (July 6, 1948). “Carole Landis Mystery Death Clues Hunted”. Oakland Tribune. p. 1 
  7. ^ Donnelley, Paul (2003). Fade To Black: A Book Of Movie Obituaries (2 ed.). Omnibus Press. pp. 445. ISBN 0-7119-9512-5 
  8. ^ Parish, James Robert (2007). The Hollywood Book of Extravagance: The Totally Infamous, Mostly Disastrous, and Always Compelling Excesses of America's Film and TV Idols. John Wiley and Sons. pp. 34. ISBN 0-470-05205-8 
  9. ^ Golden, Eve; Kendall, Kim Elizabeth (2002). The Brief, Badcap Life of Kay Kendall. University Press of Kentucky. pp. 155. ISBN 0-8131-2251-1 
  10. ^ Pace, Eric (1990年6月3日). “Rex Harrison, a Leading Man With Urbane Wit, Dies at 82”. The New York Times. pp. 2. http://www.nytimes.com/1990/06/03/obituaries/rex-harrison-a-leading-man-with-urbane-wit-dies-at-82.html?pagewanted=2 2009年5月12日閲覧。 

外部リンク

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