ヴェネツィア (加藤和彦のアルバム)
『ヴェネツィア』 | ||||
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加藤和彦 の スタジオ・アルバム | ||||
リリース | ||||
録音 |
1984年 一口坂スタジオ | |||
ジャンル | AOR | |||
時間 | ||||
レーベル | CBS/SONY | |||
プロデュース | 加藤和彦 | |||
チャート最高順位 | ||||
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加藤和彦 アルバム 年表 | ||||
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『ヴェネツィア』収録のシングル | ||||
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『ヴェネツィア』(VENÉZIA)は、1984年11月1日に発売された加藤和彦の9枚目のソロ・アルバム。安井かずみとの共作による、CBS/SONYにおける2枚目のアルバムである。
解説
[編集]『ヴェネツィア』はヴェネツィアをテーマとしたコンセプト・アルバムで、歌詞やサウンドの随所にヴェネツィアの風物やシャンソン、カンツォーネなどの要素が含まれている。
本作の制作にあたって、加藤は安井かずみとともに第77代ヴェネツィア共和国総督アンドレア・グリッティの私邸を改造したグリッティ・パレス・ホテルに滞在、安井は同地で詞を書きあげた[1]。サウンド面ではクリトーンズなどのアルバムなどを通じて知己を得た[2]マーク・ゴールデンバーグを招き、彼の手による打ち込みを主体に何人かのミュージシャンたちの協力を得て東京の一口坂スタジオでレコーディングが行われた。
加藤は1993年に行なわれた前田祥丈とのインタビューで、本作について「ヴェネツィア真空パック。ヴェネツィアが好きだから。好きなものをテーマにすると、のめってわかんなくなるからまずいなというのがあって[3]。でも、やっぱり好きだからやってしまったという。理屈がなくて、エッセイみたいなアルバムですね」[2]と語っている。
なお、本作発表の翌年、加藤は担当ディレクター白川隆三が所属部署を異動になったことを理由にCBS/SONYを離れ、東芝EMIに移籍した[2]。
アートワーク
[編集]アート・ディレクションは渡邊かをるが担当した。アルバム・カバーには金子國義の絵画が使用され、縦書きの歌詞カードが付いた。また、帯には、初発売時から継続して以下のキャッチコピーが記載されている。
現代 、加藤和彦と「ヴェネツィア」の出会い。そこに、刺激的なネオ・ミュージックが生まれた…。
収録曲
[編集]全曲作詞:安井かずみ、作編曲:加藤和彦
アナログ・レコードでは#1から#5までがA面に、#6から#10までがB面に収録されている。
楽曲の時間表記は初出CTに基づく[4]。
- 首のないマドンナ - (4:34)
- ハリーズBAR - (4:23)
- トパーズの目をした女 - (3:55)
- 真夜中のバレリーナ - (2:51)
- 七つの影と七つのため息 - (5:20)
- スモール・ホテル - (3:59)
- ノスタルジア - (4:54)
- ピアツァ・サンマルコ - (3:56)
- ソング・フォー・ヴェネツィア - (4:09)
- 水に投げた白い百合 - (4:57)
クレジット
[編集]- Produced & Arranged by Kazuhiko Kato
- All Song Written by Kazuhiko Kato
- All Lyrics Written by Kazumi Yasui
- Directed by Ryuzoh Shirakawa for CBS/SONY Inc.
- Engineerd by Masayoshi Okawa (Sound Man)
- Mixed by Masayoshi Okawa & Kazuhiko Kato
- Assistant Engineers - Hisao Kemori & Naoki Machida
- Recorded at Hitokuchizaka Studios, Tokyo
- MC-4 Operation - Akira Sakota
- Additional Recording by Makoto Morimoto
- Art Direction - Kaoru Watanabe
- Painted by Kuniyoshi Kaneko
- Designed by Kaoru Watanabe, Hiroyasu Yoshioka, Katsunori Hironaka
- Executive Producers - Ichiro Asatsuma (P.M.P), Hiroshi Inagaki (CBS/SONY)
- Directed by Akira Sasajima & Takaaki Fujioka
- Personal Management - Kenichi Okeda
- All Songs Published by Pacific Music Publishing Co,.Ltd.
- Thanks to Yoshio Takatsudo, Masato Kitagawa, Shizuo Matsuo, Yoshiaki Watanabe (Hitokuchizaka Studio), Keiko Nagamine, KORG & Shigenori Tanaka (Yamaha Shibuya)
ミュージシャン
[編集]- Kazuhiko Kato - Vocal, Keyboard, Guitar, Treatments
- Mark Goldenberg - Linn Drum, Simmons, Prophet T-8, Korg, Fairlight CMI, Yamaha, Emulator, P.P.G., Acoustic Piano, Bass, Guitar, etc.
- Yukihiro Takahashi - Drums (#1, #5, #10)
- Yasuaki Shimizu - Saxophone (#5)
- Motoya Hamaguchi - Percussions
- Kunimitsu Inaba - Double Bass (#6)
- Chuei Yoshikawa - Mandolin (#6)
- Mark Goldenberg Appears Courtesy of RDM/MCA Records
- Yukihiro Takahashi Appears Courtesy of Alfa Records
発売履歴
[編集]形態 | 発売日 | レーベル | 品番 | アートワーク | 初出/再発 | 備考 |
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LP | 1984年11月 | 1日CBS/SONY | 28AH1791 | 金子國義 | 初出 | E式ジャケット 真空パッケージ |
CT | 1984年11月 | 1日CBS/SONY | 28KH1581 | 金子國義 | 初出 | ドルビーシステム仕様 |
CD | 1985年 | 8月25日CBS/SONY | 32DH268 | 金子國義 | 初出 | |
CD | 1991年 | 5月15日Sony Record | SRCL1844 | 金子國義 | 再発 | CD選書 |
参考文献
[編集]- 『BRUTUS 1985年2月1日号』マガジンハウス、1985年1月。
- 安井かずみ・加藤和彦『ワーキングカップル事情』(文庫版)新潮社、1986年3月。ISBN 978-4-10-145101-5。
- 相倉久人『日本ロック学入門』新潮社、1986年12月。ISBN 978-4-10-149501-9。
- 加藤和彦・安井かずみ『ヨーロッパ・レストラン新時代』渡辺音楽出版、1990年2月。ISBN 978-4-94-873303-9。
- 加藤和彦『優雅の条件』(ワニブックスPLUS新書)ワニブックス、2010年2月。ISBN 978-4-84-706013-7。
- 前田祥丈 (聞き手・構成) 編『エゴ〜加藤和彦、加藤和彦を語る』スペースシャワーネットワーク、2013年7月。ISBN 978-4-90-670088-2。
脚注
[編集]- ^ 『ワーキングカップル事情』
- ^ a b c 『エゴ〜加藤和彦、加藤和彦を語る』
- ^ 1986年に行なわれた相倉久人とのインタビューでは、加藤は住む人がいなくても街自体に生命力がある処としてヴェネツィアとパリを挙げ、できるかどうか分からなかったが自分なりのヴェネツィア観のようなものを音にしたと語っている。(『日本ロック学入門』)
- ^ アナログ・レコードには時間表記がない。
- ^ スペシャル・ヴェネツィアン・ミックスと名付けられたリミックスが施され、「真夜中のバレリーナ / ソング・フォー・ヴェネツィア」とのカップリングでリリースされた。(1985年、CBS/SONY, レコード:12AH-1912)
- ^ 「首のないマドンナ」とのカップリングで非売品として頒布された。(1984年、CBS/SONY, レコード:XDSH-93086)
- ^ アルバム『HARRY'S BAR』(1989年、オーマガトキ, レコード:SC-5007/CD:SC-5107)
- ^ アルバム『Sabrina』(1989年、ビクター)
外部リンク
[編集]SonyMusic