交響曲第48番 (ハイドン)
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交響曲第48番 ハ長調 Hob. I:48 は、フランツ・ヨーゼフ・ハイドンが1769年頃に作曲した交響曲。『マリア・テレジア』(Maria Theresia)の愛称で知られており、同時期の第41番と並び、ハ長調で書かれた祝祭的な交響曲である。
愛称の由来
[編集]『マリア・テレジア』という愛称は、この交響曲が1773年にマリア・テレジアがエステルハージ家を訪問した際の歓迎行事で演奏されたと伝えられたことに由来する。しかし、本作の1769年の原稿が見つかっていることから、現在ではこの曲と1773年のマリア・テレジアの訪問とは無関係と考えられており[1]、ハイドンの研究で知られるH.C.ロビンス・ランドンは、この時に演奏された曲は第50番だったのではないかと考えている[2]。
編成
[編集]オーボエ2、ホルン2(、トランペット2、ティンパニ)、第1ヴァイオリン、第2ヴァイオリン、ヴィオラ、低音(チェロ、ファゴット、コントラバス)。
トランペットとティンパニを使っている楽譜もあるが、真正性に問題があり、また1773年以前にはエステルハージ家の楽団に常設のトランペット奏者がいなかったといわれている[3]。
ファゴットの独立した楽譜は存在しないが、第3楽章のトリオに「ファゴット抜き」(senza fagotto)とあるので、それ以外の箇所ではファゴットが低音の楽譜を演奏したことがわかる。
曲の構成
[編集]全4楽章、演奏時間は約23分。
- 第1楽章 アレグロ
- 第4楽章 フィナーレ:アレグロ
- ハ長調、2分の2拍子、ソナタ形式。
- 弦楽器による8分音符のリズムが曲全体を支配する。
脚注
[編集]- ^ Haydn - Symphony No. 48 In C Major 'Maria Theresa', Musical Musings, (2014-09-20)
- ^ 大宮真琴『新版 ハイドン』音楽之友社〈大作曲家 人と作品〉、1981年、176頁。ISBN 4276220025。
- ^ デッカ・レコードのホグウッドによるハイドン交響曲全集第6巻のウェブスターによる解説、1994年