利用者:まとりょーしか/sandbox

oldid=593881483 より翻訳

「第二次世界大戦の年表 (1940年)」(翻訳)の下書き

1940年5月における世界の勢力地図

第二次世界大戦の年表 (1940年)は、第二次世界大戦の1940年における経過の年表である。重要度を考慮し、国名、重要地名、重要人物および重要事件等は初出のみ「太字」で、非常に重大な事件は「太字」かつ「大きなテキスト」で表記する。

1月

ドイツ軍の侵攻目標とされたノルウェーおよびデンマークの主な都市

• 1月1日 - 大日本帝国、1万人の兵力により中華民国の山西省東部にて反転攻勢。ほぼ包囲された帝国陸軍第36師団を救援するため。
• 1月2日 - 冬戦争におけるソビエト連邦軍の攻勢、フィンランド軍に対する数度の敗北により停止。ソ連陸軍の戦車部隊に多数の被害。
• 1月7日
  • イギリスで基本食糧の配給制度が確立される。
  • フィンランド軍、ソビエト連邦軍にスオムッサルミの戦いで決定的勝利。
  • セミョーン・チモシェンコ、冬戦争におけるソ連陸軍の指揮官になる。
• 1月10日 - ナチス・ドイツの航空機、中立国ベルギーに不時着(「メヘレン事件」)。黄色作戦(フランスおよびベネルクス三国侵攻作戦)の計画書が発見され、危機的な状況に。
• 1月16日 - メヘレン事件で押収された文書により、ドイツの作戦計画が露見。すなわち、スカンディナヴィアには侵攻するが、フランスおよびベネルクス三国(低地帯諸国)への侵攻は、より適宜な天候となる春まで延期すること等。
• 1月27日
  • ドイツが、デンマークおよびノルウェー侵攻の最終案を策定。
  • ドイツ陸軍のエーリッヒ・フォン・マンシュタイン中将、第38軍団の司令官へ左遷される。

フィンランド軍は善戦するもソ連軍の物量作戦の前に後退 (写真はフィンランド軍のスキー部隊)

2月

• 2月5日 - イギリスおよびフランスがノルウェーへの介入を決定。ドイツが鉄鉱石を目的に占領することを見越した予防占領。フィンランド支援ルートの確保を名目に。
• 2月10日 - ソビエト連邦、ドイツへ穀物および原材料を提供する新たな通商条約に同意。
• 2月14日 - イギリス政府、フィンランド防衛の義勇兵を募集。
• 2月15日 - ソ連陸軍、フィンランドの要衝スンマを占領、マンネルハイム線を突破(参照:「スンマの戦い」)。
• 2月16日 - イギリス海軍の駆逐艦コサック、中立国ノルウェーの領海にて、ドイツ海軍の補給船アルトマルク号から、イギリス軍捕虜303名を救出(「アルトマルク号事件」)。
• 2月17日 - フィンランド軍、マンネルハイム線からの撤退を続ける。
• 2月21日 - ドイツ陸軍のニコラウス・フォン・ファルケンホルスト大将、ノルウェーおよびデンマーク侵攻作戦(「ヴェーザー演習作戦」)の司令官に。

フィンランドが冬戦争の結果ソ連に割譲した領土

ポーランド人捕虜のうち2万名以上がソ連により虐殺された (写真は1939年)

3月

• 3月1日 - ドイツのアドルフ・ヒトラー総統、国防軍首脳部にヴェーザー演習作戦の立案を指示。
• 3月3日 - ソビエト連邦軍、当時のフィンランド第二の都市ヴィープリ(現ロシア連邦ヴィボルグ)への攻撃を開始。
• 3月5日
  • フィンランド、ソビエト連邦へ講和条件に同意すると通知。翌日、和平交渉のため特使をモスクワに派遣。
  • ソビエト連邦政治局により、ポーランド人捕虜への大量虐殺の命令が下される(「カティンの森事件」)。
• 3月11日 - イギリスで肉類の配給が始まる。
• 3月12日 - フィンランド、ソビエト連邦との講和条約に署名。フィンランドは講和の条件として重要な領土を割譲。
• 3月16日 - ドイツ空軍のスカパフローへの爆撃により、イギリスの一般市民に最初の死傷者。
• 3月18日 - ドイツのヒトラー総統とイタリア王国のベニート・ムッソリーニ総統、両国国境のブレンナー峠で会談。ムッソリーニは「適切な時期」の参戦に同意。
• 3月21日 - フランスでポール・レノーが首相に就任。前日にダラディエが辞職したことを受けて。
• 3月28日 - イギリスおよびフランス、ドイツに対して単独講和はしない旨の正式協定を締結。
• 3月29日 - ソビエト連邦、ルーマニアにベッサラビア(現モルドバ共和国)地方を新たに要求。モロトフ外務人民委員はソ連の最高会議で「未解決の紛争」と表明。
• 3月30日
  • 大日本帝国、中国の支配地域において、汪兆銘を擁立し、傀儡政権の南京国民政府(汪兆銘政権)を樹立。
  • イギリス、ソビエト連邦領内のバクー油田の偵察機による空撮に着手。英仏軍による爆撃(パイク作戦)を秘密裡に準備するため。

ノルウェーの戦いにおける両陣営の上陸ルート

4月

ノルウェーのフィヨルドで戦うイギリス海軍とドイツ海軍 (再現模型)

• 4月8日 - ウィルフレッド作戦のためノルウェー沖を航行していたイギリス海軍の駆逐艦グローウォーム、ドイツ海軍の重巡洋艦アドミラル・ヒッパー等と遭遇し、交戦する(「トロンハイム沖海戦」)。グローウォーム、アドミラル・ヒッパーに体当りし沈没。
• 4月9日
  • ドイツ、ノルウェー侵攻。首都オスロ、およびいくつかの港を占領。イギリスおよびフランスの連合国が介入し、ノルウェーの戦いが始まる。
  • ノルウェー北極圏の不凍港ナルヴィクをめぐるナルヴィクの戦いが開始。
  • ドイツ、デンマーク侵攻。デンマーク政府は降伏。
• 4月10日
  • 第1次ナルヴィク海戦。北極圏内のノルウェー・ナルヴィク沖にて、イギリス海軍とドイツ海軍が駆逐艦同士の戦闘となり、イギリス軍が勝利。
  • ドイツ、元国防大臣のヴィドクン・クヴィスリングをノルウェーの傀儡政権の指導者に据える(「クヴィスリング政権」)。
• 4月12日 - イギリス軍部隊、北大西洋のデンマーク領フェロー諸島を予防占領。
• 4月13日
  • 第2次ナルヴィク海戦。北極圏内のノルウェー・ナルヴィク沖にて、イギリス海軍の戦艦ウォースパイトを旗艦とする駆逐艦隊、ドイツ海軍のナルヴィク攻略駆逐艦隊を全滅させる。
  • ソビエト連邦の内務人民委員部(NKVD)によるカティンの森事件、世界に報道される。後に判明した犠牲者数は21,857名。
• 4月14日
  • イギリス軍およびフランス軍、ノルウェー中部の要衝トロンハイム北方のナムソスに上陸。
  • イギリス、ドイツのエニグマ暗号を解読。ブレッチリー・パークの政府暗号学校にて。
• 4月15日 - イギリス軍、ノルウェーのナルヴィク近郊のハーシュタに上陸。
• 4月16日 - イギリス軍、さらに多くの兵力でノルウェーに上陸。とくにトロンハイムの北方および南方に兵力を投入し、トロンハイムの争奪戦は22日まで続く。
• 4月21日 - ノルウェーのナムソスの戦いにて、連合国軍とドイツ国防軍が初の本格的な地上戦。
• 4月27日 - イギリス軍、ノルウェー中部から撤退を開始。トロンハイムの獲得は断念。

5月

ドイツ軍のフランス侵攻ルート。無防備なアルデンヌの森を抜けて堅固なマジノ線を突破している

フランスを高速で進撃するドイツ軍のI号戦車およびII号戦車

当時は難攻不落と言われたフランスの長大な要塞「マジノ線」

「電撃戦」でドイツ軍の連携を支えた無線通信。立っている人物は電撃戦を考案したグデーリアン

ヨーロッパが次々とナチス・ドイツの手に落ちる中、イギリスのチャーチル首相は、強力なリーダーシップで孤軍奮闘する (写真は1943年)

• 5月5日 - ノルウェー亡命政府、イギリスのロンドンで樹立される。
• 5月7日 - イギリスの首相ネヴィル・チェンバレン、ノルウェーの戦いでの敗退が庶民院(下院)で責任問題に発展(ノルウェー論争)。
• 5月10日
  • ナチス・ドイツ、フランス侵攻。同時に、ベルギー、オランダおよびルクセンブルクに侵攻。
  • ベルギー、非常事態宣言。
  • ドイツ国防軍の降下猟兵(落下傘部隊)、ベルギーのエバン・エマール要塞を陥落させる。
  • ドイツのオランダ侵攻の途上にて、オランダ軍がデン・ハーグの戦いにおいて激しく抵抗。
  • ウィンストン・チャーチル、イギリスの首相となる。チャーチルは超党派の挙国一致内閣を組織。
  • イギリス軍、アイスランドを予防占領。
• 5月11日
  • ルクセンブルク、ドイツに占領される。
  • イギリスのチャーチル首相、オランダ在住の前ドイツ皇帝ヴィルヘルム2世にイギリスへの亡命を勧告するも辞退される。
• 5月12日
  • ベルギー、ドイツ国防軍の侵攻を止めるため、マース川にかかる橋を全て爆破。
  • ベルギーでアニューの戦い。ドイツ国防軍によるフランス軍の陽動作戦。それまでで史上最大の戦車戦となる。
• 5月13日
  • フランス、防衛線を突破される。ドイツ国防軍の機甲師団、マジノ線要塞を避けてアルデンヌの森を進軍し、マース川の渡河に成功。
    • ハインツ・グデーリアンの第19装甲軍団、フランス・スダンにてマース川を渡河。
    • エルヴィン・ロンメルの第7装甲師団、ベルギー・ディナンにてマース川を渡河。
  • オランダ、グレッベベルグの戦いでドイツに敗北。
  • オランダのウィルヘルミナ女王、イギリスの保護を求め亡命。
  • オランダ亡命政府、イギリスのロンドンに樹立される。
  • イギリスのチャーチル首相、下院で名演説。「私が捧げられるものは血と苦労と涙と汗のみである。」
• 5月14日
  • オランダのロッテルダム、ドイツ空軍により無差別爆撃(じゅうたん爆撃)を受ける。市民および市街に著しい被害。
  • ドイツ空軍のロッテルダム爆撃により、ロッテルダムの戦いが終結。
  • オランダ、降伏を決定(ゼーラント州を除く)。
  • イギリスのチャーチル首相、アメリカ合衆国のフランクリン・ルーズベルト大統領およびカナダに援助を要請。
  • イギリスで保守党、自由党および労働党による新たな大連立構想が発表される。
  • イギリスにて、アンソニー・イーデン陸軍大臣が、年配者および退役軍人等によるホーム・ガード(郷土防衛隊)の結成を発表。
• 5月15日 - オランダ陸軍が降伏文書に署名。
• 5月16日
  • イギリスのチャーチル首相、訪問先のフランス・パリにて、フランス側から「戦争は大体終わったようなものだ」との見通しを告げられる。
  • ベルギー政府、フランス南西部のボルドーへ避難。さらに後にはイギリスのロンドンへ移転。
• 5月17日
  • ドイツ国防軍、ベルギーの首都ブリュッセルおよびアントウェルペン(アントワープ)に進軍。
  • フランスのポール・レノー首相が内閣改造。第一次世界大戦の英雄フィリップ・ペタンが84歳で副首相として入閣。
  • ドイツのヒトラー総統、あまりの快進撃に進軍停止を命令(19日に解除)。第7装甲師団のエルヴィン・ロンメルは無視。
• 5月18日
  • マキシム・ウェイガン、モーリス・ガムランに代わりフランス軍総司令官となる。
  • ドイツ国防軍、ベルギーのアントウェルペンを占領。
  • ドイツ国防軍、ゼーラントの戦いで残存オランダ軍およびフランス軍に勝利。
• 5月19日
  • フランス北部のアミアン、ドイツ国防軍部隊に包囲される。
  • ドイツ国防軍、フランス北端でイギリス海峡に面するノイエル・シュル・メルに到達。
  • イギリス軍、アイスランドの予防占領を完了。
• 5月20日 - ドイツのハインツ・グデーリアンの第19装甲軍団、フランス北部のアブヴィルに進軍。
• 5月21日 - アラスの戦い。イギリス軍など連合国軍から激しい反攻を受けるも、ドイツ国防軍が勝利。
• 5月23日 - イギリスのファシスト指導者オズワルド・モズレーが拘禁される。
• 5月24日
  • 英仏など連合国軍、ノルウェーから総退却を開始(「アルファベット作戦」)。
  • ドイツのヒトラー総統、西部戦線で謎の進撃停止命令。
• 5月25日
  • 英仏の連合国軍、ドーバー海峡に面するフランス北端のダンケルクに後退し、ドイツ国防軍に包囲される。
  • イギリスのイングランドにおいて、ドイツ空軍の散発的な爆撃。
  • フランスの北端でドーバー海峡に面するブローニュ＝シュル＝メール、ドイツ国防軍に降伏。
  • ソビエト連邦、バルト三国を完全な支配下に置く準備を開始。
  • この日から28日にかけて、ベルギーの都市フィンクトにて、ドイツ国防軍による一般市民86名の虐殺が発生(「フィンクト虐殺事件」)。
• 5月26日
  • ダンケルクの戦いが始まる。約34万名のイギリス軍など連合国軍による過去最大の撤退戦(「ダイナモ作戦」)。包囲されたダンケルクから、兵力の大部分が損耗なく撤収。この日から6月3日まで。
  • ベルギーの巡視船A4、40トンの金準備を守るためイギリス南西部の軍港プリマスへ入港。
  • ドーバー海峡に面するフランス北端の都市カレー、ドイツ国防軍に降伏。
• 5月28日 - ベルギー、ドイツに降伏。国王レオポルド3世は投降し、抑留される。
• 5月30日 - イギリスのチャーチル内閣、戦争継続を閣議決定。外務大臣ハリファックス卿および枢密院議長チェンバレン(前首相)の強硬な反対に屈さず。
• 5月31日 - 大日本帝国、中華民国の首都重慶を猛爆撃。

はしけに乗って大陸からイギリスへ脱出する連合国の兵士。連合国軍30万名以上が撤退に成功した(「ダンケルクの奇跡」)

6月

フランスはドイツ軍の電撃戦により約1ヶ月半で占領された

ドイツのヒトラー総統ら、パリにてエッフェル塔を背に悠然と練り歩く

フランスはドイツに敗北し、北半分の占領地域、および南半分のフランス国(ヴィシー政権)に分割された

「自由フランス」の指導者ド・ゴール。自由フランス軍を率い、祖国の解放のため世界を転戦した (写真は1942年)

• 6月3日 - ドイツ空軍、フランスの首都パリを爆撃。
• 6月4日
  • ダンケルクの戦いにおけるダイナモ作戦が終わる。イギリス軍224,686名、フランス軍121,445名およびベルギー軍等が奇跡的に撤退完了。
  • ダンケルクの戦いが終結。連合国軍の主な兵力が大陸から撤退したため、以後、フランス軍は総崩れに。
• 6月7日 - ノルウェー政府および国王ホーコン7世、イギリスに亡命。
• 6月8日
  • ノルウェーの戦いで、連合国軍の最後の拠点ナルヴィクが陥落。
  • ノルウェー沖海戦。イギリス海軍の航空母艦グローリアスおよび2隻の駆逐艦、ドイツ海軍の巡洋戦艦グナイゼナウおよび巡洋戦艦シャルンホルストに撃沈される。イギリス艦隊は航空支援を受けられなくなる。
• 6月9日
  • ノルウェー国防軍最高司令官ルーゲ、ドイツ国防軍最高司令部に休戦の申し出。
  • ソビエト連邦軍、ラトビアで国境紛争を引き起こす。
• 6月10日
  • イタリア王国、イギリスおよびフランスに宣戦布告。
  • 最後のノルウェー軍が降伏。
• 6月11日 - フランス政府、パリからフランス中部のトゥールに脱出。
• 6月13日 - フランスのパリ、ドイツ国防軍に占領される。フランス政府、トゥールから南西部ボルドーへ再び避難。
• 6月14日 フランス南西部のトゥーロンを根拠地とするフランス海軍の一部、イタリア王国のリグリア沿岸の目標に対して攻勢作戦を実施。
• 6月15日
  • ソ連海軍、バルチック艦隊によりバルト三国を完全に海上封鎖。ソビエト連邦軍部隊、バルト三国での共産主義者のクーデターを支援するため、三国の国境沿いに待機。
  • ソビエト連邦軍、フィンランドの旅客機Kalev号を撃墜。同機はアメリカ合衆国公使館からの外交文書用郵袋(diplomatic pouch)を空輸していた。
  • ソビエト連邦軍、リトアニア侵攻。8時間以内の降伏を求める最後通牒を無視し、Smetona大統領が国外に亡命したため。
  • ソビエト連邦軍、ラトビアの国境警備隊を攻撃。
• 6月16日 - ラトビアおよびエストニアに8時間以内の降伏を求めるソビエト連邦の最後通牒。
• 6月17日
  • フランスにて、ドイツとの和平派のペタンが首相となる。
  • フランス北西部のサン＝ナゼール沖にて、エアリアル作戦で撤退する連合国兵士の輸送船として使われていたクルーズ客船ランカストリア、ドイツ空軍に撃沈される。イギリスの海難事故としては英蘭戦争以来で最悪の被害(推定死者数4,000名)。
• 6月18日 - エストニア、ラトビアおよびリトアニアのバルト三国、ソビエト連邦に占領される。
• 6月20日 - フランス、イタリア王国との休戦を模索。
• 6月21日
  • フランスおよびドイツの休戦交渉、フランス北部のコンピエーニュで始まる。
  • イタリア王国、フランス侵攻。
  • フランス海軍の戦艦ロレーヌ、イタリア領北アフリカ(現リビア)の港バルディアを砲撃。その間、イタリア王国本土のターラントおよびリヴォルノも攻撃。
• 6月22日 - 独仏休戦協定が締結。フランス国土のおよそ北半分がドイツの占領統治下に置かれ、南半分は「フランス国」(ヴィシー政権)とされる。
• 6月23日 - フランス軍のシャルル・ド・ゴール、フランス亡命政府「自由フランス」を設立。イギリスのロンドンでフランス国民委員会を組織し、自らその代表となる。
• 6月24日 - フランス、イタリア王国との休戦協定を締結。
• 6月25日 - フランス、ナチス・ドイツに降伏(現地時間・午前1時35分)。最新の電撃戦による短期間での圧勝。
• 6月26日 - ソビエト連邦、ルーマニアにベッサラビアおよび北ブコビナを要求する最後通牒。
• 6月27日 - ルーマニア、ソビエト連邦に交渉を提案。モロトフ外務人民委員、「領土での譲歩か、さもなくば戦争だ」と返答。ルーマニアに新たな最後通牒。
• 6月28日
  • シャルル・ド・ゴール、イギリスから自由フランスの指導者として承認される。
  • イタリア軍のイタリア領北アフリカでの最高司令官イタロ・バルボ元帥、味方の対空砲火による誤射で死亡。リビアのトブルクにて。
  • ソビエト連邦、ルーマニアのベッサラビアおよび北ブコビナを占領。
  • ドイツ空軍、非武装のイギリスの王室属領チャンネル諸島を爆撃し、一般市民に被害。
  • エスペロ船団の戦い。地中海のギリシア・クレタ島沖にて、イギリス海軍(およびオーストラリア海軍)とイタリア海軍、輸送艦の護衛艦隊同士の戦闘。連合国軍が勝利。
• 6月30日 - ドイツ、チャンネル諸島を占領。

7月

パリの凱旋門にて、ドイツ軍の将校に敬礼するフランス人の警察官

計画倒れに終わったドイツ軍のイギリス上陸計画「アシカ作戦」

近衛内閣の下で、日本は大戦の泥沼に巻き込まれてゆく

イギリスのロンドンにて、屋根の上からドイツ軍機を警戒する対空監視員

• 7月1日
  • フランス国、首都を中央部のヴィシーに移転。
  • ロドルフォ・グラッツィアーニ、死去したイタロ・バルボの後任としてイタリア北アフリカ軍総司令官に指名される。
  • イタリア空軍(Regia Aeronautica)、イギリス委任統治領パレスチナを爆撃。
• 7月2日
  • ドイツのヒトラー総統、イギリス上陸計画「アシカ作戦」(Unternehmen Seelöwe)の立案を命令。
  • イギリスの王室属領オルダニー島、ドイツに降伏。
  • アメリカ合衆国のニューヨークのブライトン・ビーチ、プライベートビーチも含め、有刺鉄線等により閉鎖される。
• 7月3日 - イギリス、フランス海軍の艦船を攻撃し、破壊。ドイツの手に渡ることを懸念したため(「メルセルケビール海戦」)。
• 7月4日
  • イギリス海軍、フランス海軍を壊滅させる。フランス領アルジェリアのメルス・エル・ケビールにて。
  • ヴィシーフランス政府、海軍への攻撃に抗議し、イギリスと国交断絶。
  • エジプトのアレクサンドリアにて、戦艦ロレーヌおよび幾つかの小型艦を無力化することで、ヴィシーフランスが連合国側と合意。
  • 親独派のウィンザー公(エドワード8世)、バハマ総督に任じられる。チャーチル首相による事実上の左遷。
  • イギリスの王室属領サーク島、ドイツに降伏。チャンネル諸島の全てがドイツの支配下に。
  • ドイツの国営通信社・ドイツ情報局、フランス占領の過程で発見されたソ連空爆計画「パイク作戦」に関する文書の抜粋を公開。
• 7月5日 - ベルギーの政治家、Camille HuysmansおよびMarcel-Henri Jaspar、イギリスのロンドンに非公式のベルギー亡命政府を組織。
• 7月9日 - カラブリア沖海戦、イタリア王国本土沖の地中海にて発生。戦闘は引き分けに終わるが、イタリア海空軍の欠陥が露呈し、イギリス海軍はこれ以降、攻勢に出る。
• 7月10日
  • バトル・オブ・ブリテン(Battle of Britain, 独: Luftschlacht um England)が開始。ドイツ空軍、イギリス海峡の船舶を襲撃。
  • アメリカ合衆国大統領ルーズベルト、大幅な軍備拡張を連邦議会に要求。
• 7月11日 - イギリス空軍、オランダのドイツ側砲台およびドイツの軍需工場を爆撃。
• 7月12日 - ドイツ空軍、イギリスのウェールズ、スコットランド、および北アイルランドを攻撃。
• 7月14日 - ソビエト連邦、バルト三国で不正選挙を実施。バルト三国の国会はソビエト連邦の管理下に。
• 7月16日 - ドイツのヒトラー総統、イギリス上陸計画「アシカ作戦」の実施を決定。
• 7月18日 - メルセルケビール海戦を受け、ヴィシーフランス空軍が英領ジブラルタルを爆撃(参照:第二次世界大戦におけるジブラルタルの軍事史)。
• 7月19日
  • エストニア軍の最高指揮官Johan Laidoner、シベリアに追放される。
  • 地中海のクレタ島付近にて、スパダ岬沖海戦が発生。連合国軍とイタリア海軍の軽巡洋艦および駆逐艦が交戦し、連合国側が勝利。
• 7月21日
  • チェコスロバキア亡命政府、イギリスのロンドンに移転。
  • バルト三国、ソビエト連邦の支配下にある国会がソビエト連邦への加盟を申請。
• 7月22日
  • ハバナ会議が開催。西半球諸国が中立および経済協力を議論。
  • 大日本帝国にて、近衛文麿が内閣総理大臣に指名され、第2次近衛内閣が成立。
• 7月23日 - イギリスにて、「ホーム・ガード」(郷土防衛隊)が正式に創設される。高齢者および兵役不適格者を動員。
• 7月25日 - 全ての女性および子どもに英領ジブラルタルからの退避命令。
• 7月26日 - アメリカ合衆国、アメリカ陸軍総司令部(GHQ)を立ち上げ。
• 7月30日 - エストニア大統領コンスタンティン・パッツ、ソビエト連邦当局に逮捕され、同国内へ連行される。

8月

イギリスへの爆撃に向かうドイツ空軍のHe 111 (写真は1939-1942年頃)

敵機を迎え撃つため、急ぎ出撃するイギリス空軍のパイロットたち

バトル・オブ・ブリテンにおけるイギリス空軍の主力戦闘機スピットファイアMk Ia (写真は1938年)

ドイツ空軍のHe 111を撃墜するイギリス空軍のスピットファイア。ドイツ側は強固な防空網に苦戦

• 8月1日
  • ドイツのヒトラー総統、イギリス侵攻計画「アシカ作戦」の期日を9月15日と決定。
  • イタリア海軍(Regia Marina)、フランス南西部のボルドーに潜水艦基地BETASOMを設置し、大西洋の戦いに参加。
• 8月1日―8月4日 - 最初のマルタ護送船団であるHurry作戦が遂行される。
• 8月2日
  • 自由フランス代表のシャルル・ド・ゴール、ヴィシーフランスの軍法会議にて、欠席裁判のまま死刑判決を受ける。
  • ソビエト連邦、ルーマニアのベッサラビアおよび北ブコビナを占領。
• 8月3日
  • ソビエト連邦、正式にリトアニアを併合。
  • 東アフリカ戦線において、グリエルモ・ナシ指揮下のイタリア軍、英領ソマリランドに侵攻。
• 8月5日
  • 航空劣勢およびイギリス海峡の悪天候により、ドイツのイギリス侵攻が延期。
  • ソビエト連邦、正式にラトビアを併合。
• 8月6日 - ソビエト連邦、正式にエストニアを併合。
• 8月10日―8月15日 - 英領ソマリランドにて、アルガンの戦い。イタリア軍の勝利。
• 8月13日 - アドラーターク(鷲の日) 。ドイツ空軍、イギリスに対して本格的な航空攻勢「アドラーアングリフ作戦」(鷲の襲撃)を開始。
• 8月14日 - イギリスの科学者ヘンリー・ティザード、ティザード・ミッションのためアメリカ合衆国へ向け出発。レーダーなど最高機密の技術を供与するため。
• 8月15日
  • バトル・オブ・ブリテンにて激戦。ドイツ空軍の爆撃機編隊が大打撃を受ける。
  • 中立国ギリシアの軽巡洋艦エリ、ティノス島の港にて、イタリア海軍の潜水艦により撃沈される。
• 8月16日 - アメリカ合衆国およびイギリスの米軍駆逐艦と英軍基地の交換協定の原案が明らかになる。
• 8月17日 - ドイツのヒトラー総統、ブリテン諸島の封鎖を宣言。
• 8月19日 - イタリア王国、ソマリランドの戦いに勝利。英領ソマリランドの首都ベルベラを陥落させ、政庁は降伏。
• 8月20日
  • イタリア王国、地中海のイギリス領港湾の封鎖を告知。
  • イギリスのチャーチル首相が下院で名演説。「かつて、これほど多くの人々が、これほど多くの恩恵を、これほど僅かな人々から得たことは無かった」。バトル・オブ・ブリテンにおけるイギリス空軍に対して。
  • 八路軍(中国共産党軍)、華北において日本陸軍に対する攻勢、百団大戦を開始。
• 8月22日 - ドイツ国防軍、イギリスのドーバーおよびその付近の沿岸地域を長距離砲で砲撃。
• 8月24日 - ドイツ空軍、イギリス・ロンドンのクリップルゲートの教会を誤爆。
• 8月25日 - イギリスのチャーチル首相、昨夜の教会爆撃の報復としてベルリン空爆を命令。
• 8月26日 - ドイツの首都ベルリン、初めて空爆される。
• 8月30日 - 第二次ウィーン裁定。ドイツとイタリア王国の仲裁により、ルーマニア王国が北トランシルヴァニアをハンガリー王国に割譲。
• 8月31日 - テセルの惨事(Texel Disaster)。機雷原に入り込んだイギリス海軍の駆逐艦2隻がオランダ沖で沈没。死者300名。

9月

• 9月1日 - ドイツのユダヤ人、黄色の星を着用することを命令される。