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北沢伸也

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
北沢伸也
第24回東京ジャンプステークスパドック
(2022年6月25日)
基本情報
国籍 日本の旗 日本
出身地 千葉県市川市
出生は東京都江戸川区
生年月日 (1971-06-09) 1971年6月9日(53歳)
身長 162cm
体重 54kg
血液型 O型
騎手情報
所属団体 日本中央競馬会
所属厩舎 荻野光男栗東1990年 - 1995年
フリー・栗東(1995年 - 1998年
田島良保・栗東(1998年 - 2001年
フリー・栗東(2001年 - 2012年2月29日)
橋田満・栗東(2012年3月1日-9月30日)[1]
フリー・栗東(2012年10月1日 - 2024年3月5日)[2]
初免許年 1990年3月1日
免許区分 障害[3]
騎手引退日 2024年3月5日
重賞勝利 9勝
G1級勝利 1勝
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北沢 伸也(きたざわ しんや、1971年6月9日 - )は、日本中央競馬会 (JRA) の栗東トレーニングセンター藤野健太厩舎に所属する調教助手、元騎手

戸籍上の本名は常用外漢字が含まれた「北澤 伸也」であるが、JRA及びマスコミにおける常用外漢字の使用制限に従い、本項目では常用漢字の「北沢」で表記する。

経歴

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1971年、東京都江戸川区に生まれる。3歳の時に隣接の千葉県市川市に移住、幼少の頃から父親と一緒に近郊の中山競馬場を訪れていた。北沢を騎手にしたいと望んだ父親の勧めで、中学2年次から乗馬を始め、中学校卒業後、JRA競馬学校騎手課程に第6期生として入学した。主な同期生には江田照男浜野谷憲尚村山明牧田和弥、のちに落馬事故で殉職した玉ノ井健志がいる。

2年次から滋賀県栗東トレーニングセンターの荻野光男厩舎で研修の後、1990年に騎手免許を取得。3月3日に初騎乗、同10日に初勝利を挙げた。デビュー以降しばらくは平地競走のみに騎乗し、初年度は9勝、2年目には24勝と成績を伸ばした。3年目にも23勝を記録したが、若手騎手の負担重量特典が失われた4年目に入ると12勝と成績を落とし、以後数年間15勝前後の成績に落ち着いた。この頃騎乗した馬に、自身が平地GI競走初騎乗(1992年優駿牝馬)を果たしたカガミセンカやオープン特別競走で3勝を挙げ、1995年天皇賞(秋)で5着の成績を残した牝馬ポジーがいる。ただし、平地重賞競走は勝利する事は出来なかった。

1998年から障害競走での騎乗を始めてからはそちらを主戦場とし、2010年からは障害レースに専念。2011年2月28日付で平地免許を更新せず、翌3月1日付から障害競走専門の騎手となった。2002年にミレニアムスズカで阪神ジャンプステークスを制し、デビュー13年目で重賞を初制覇。2010年にはトーワベガで阪神スプリングジャンプを制して重賞2勝目[4]を挙げ、年間では12勝を挙げて優秀障害騎手賞(第2位)を初受賞した。2012年重賞勝利を含む13勝を挙げ、JRA賞最多勝利障害騎手のタイトルを獲得した。

2014年3月8日、マンノプロジェクトで勝利しJRA障害100勝を達成[5]レッドキングダム中山大障害を制し、J・GI初優勝を挙げた[6]

2021年3月14日、中山競馬第4競走をスズカメジャーで勝利しJRA障害競走通算147勝となり、長池辰三のもつ146勝の記録を抜いて歴代単独8位となった[7]

2024年、騎手免許の更新は行われたものの、2月14日付で本人より騎手免許取消の申請があり、同年3月5日付で騎手免許を返上して引退した。現役最終騎乗は前年の2023年9月10日、阪神競馬第1競走の障害未勝利戦(ラコンチャ・8着)となった。

3月9日に阪神競馬場で引退式が行われた。本人のコメントによれば、前年9月の調教中に落馬したことが「潮時」と考え、引退の契機となったと述べている[8]。騎手引退後は同年3月に開業した藤野健太厩舎所属の調教助手に転業している。

騎乗成績

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  • JRA騎手名鑑[9]
  • netkeiba 年度別成績より[10]
日付 競馬場・開催 競走名 馬名 頭数 人気 着順

初騎乗 1990年3月3日 1回中京1日4R 4歳上500万円下 クリヤーターボ 15頭 5 11着
初勝利 1990年3月10日 1回中京3日2R 3歳未勝利 ジョウネツ 9頭 2 1着
重賞初騎乗 1992年5月3日 2回東京4日11R 4歳牝馬特別 カガミセンカ 14頭 6 2着
GI初騎乗 1992年5月24日 3回東京2日10R 優駿牝馬 カガミセンカ 18頭 12 13着

初騎乗 1998年3月21日 1回阪神7日5R 障害5歳上400万円下 エイユーダンボー 9頭 7 9着
初勝利 1998年8月1日 4回阪神5日5R 障害4歳上未勝利 ダンディウラノス 11頭 1 1着
重賞初騎乗 1998年5月16日 3回京都7日9R 京都大障害(春) エイユーダンボー 8頭 8 3着
重賞初勝利 2002年9月14日 4回阪神3日9R 阪神JS ミレニアムスズカ 14頭 1 1着
JGI初騎乗 2001年12月22日 5回中山7日10R 中山大障害 ワンダフルシチー 10頭 9 5着
JGI初勝利 2014年12月20日 4回中山5日11R 中山大障害 レッドキングダム 13頭 4 1着
年度 障害競走 平地競走
1着 2着 3着 騎乗数 勝率 連対率 複勝率 1着 2着 3着 騎乗数 勝率 連対率 複勝率
1990年 - 9 10 16 146 .062 .130 .240
1991年 - 24 24 17 268 .090 .179 .243
1992年 - 23 20 22 273 .084 .158 .238
1993年 - 12 4 7 126 .095 .127 .183
1994年 - 14 12 19 138 .101 .188 .326
1995年 - 13 12 14 165 .079 .152 .236
1996年 - 16 21 22 219 .073 .169 .269
1997年 - 10 9 7 143 .070 .133 .182
1998年 3 7 6 34 .088 .294 .471 0 3 4 94 .000 .032 .074
1999年 8 12 4 62 .129 .323 .387 1 3 0 39 .026 .103 .103
2000年 7 6 7 64 .109 .203 .313 0 3 4 39 .000 .077 .179
2001年 3 3 4 31 .097 .194 .323 0 1 0 14 .000 .071 .071
2002年 7 5 5 54 .130 .222 .315 0 1 3 26 .000 .038 .154
2003年 4 3 4 51 .078 .137 .216 0 0 0 5 .000 .000 .000
2004年 5 3 0 45 .111 .178 .178 0 0 0 9 .000 .000 .000
2005年 4 9 8 46 .087 .283 .457 0 0 0 6 .000 .000 .000
2006年 1 8 3 49 .020 .184 .245 0 0 0 3 .000 .000 .000
2007年 2 2 6 52 .038 .077 .192 0 0 0 1 .000 .000 .000
2008年 6 5 5 56 .107 .196 .286 0 0 0 1 .000 .000 .000
2009年 8 11 10 67 .119 .284 .433 0 0 0 4 .000 .000 .000
2010年 12 10 6 71 .169 .310 .394 -
2011年 6 7 6 66 .091 .197 .288 2011年2月を以って平地免許返上
2012年 13 7 7 65 .2001 .308 .415
2013年 7 4 6 62 .113 .177 .274
2014年 12 10 6 54 .222 .407 .519
2015年 8 8 4 66 .121 .242 .303
2016年 4 6 6 44 .091 .227 .364
2017年 7 14 8 69 .101 .304 .420
2018年 6 7 6 54 .111 .241 .352
2019年 6 4 4 71 .085 .141 .197
2020年 7 6 9 82 .085 .159 .268
2021年 4 8 7 73 .055 .164 .260
2022年 8 10 2 60 .133 .300 .333
2023年 2 1 5 37 .054 .081 .216
2024年 -
中央 160 176 144 1485 .108 .226 .323 122 123 135 1719 .071 .143 .221
地方 - 3 2 1 24 .125 .208 .250

受賞

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  • JRA賞最多勝利障害騎手(2012年 , 2014年)
  • 優秀障害騎手賞2回(2012年 , 2014年)

主な騎乗馬

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※括弧内は当該馬の優勝重賞競走、太字はGI級競走。

脚注

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  1. ^ “北沢伸也騎手、栗東・フリーから栗東・橋田に”. スポーツニッポン (Sponichi Annex). (2012年2月24日). https://www.sponichi.co.jp/gamble/news/2012/02/24/kiji/K20120224002693070.html 2017年7月24日閲覧。 
  2. ^ “北沢伸也騎手 橋田厩舎所属からフリーへ”. スポーツニッポン (Sponichi Annex). (2012年9月29日). https://www.sponichi.co.jp/gamble/news/2012/09/29/kiji/K20120929004214760.html 2017年7月24日閲覧。 
  3. ^ 平成28年度 騎手免許試験合格者” (PDF). 日本中央競馬会 (2016年2月11日). 2016年4月6日閲覧。
  4. ^ “【阪神スプリングJ】トーワベガ飛んで飛んで直線抜け出す”. スポーツニッポン (Sponichi Annex). (2010年3月13日). https://www.sponichi.co.jp/gamble/news/2010/03/13/kiji/K20100313Z00000910.html 2017年7月24日閲覧。 
  5. ^ “北沢伸也騎手 史上23人目のJRA障害100勝”. スポーツニッポン (Sponichi Annex). (2014年3月9日). https://www.sponichi.co.jp/gamble/news/2014/03/09/kiji/K20140309007737220.html 2017年7月24日閲覧。 
  6. ^ 【中山大障害】北沢悲願のGI初制覇 キングダムがV”. サンスポ競馬予想王 (2014年12月20日). 2014年12月20日閲覧。
  7. ^ 北沢伸也騎手、JRA障害通算勝利数単独8位 | 競馬ニュース”. netkeiba.com. 2021年3月14日閲覧。
  8. '^ 北沢伸也元騎手の引退式が阪神競馬場で 武豊騎手らから花束を贈られ「引退式をやってもらえて障害レースのおかげ」”. UMATOKU | 馬トク - スポーツ報知 (2024-03-09JST12:47:00+0900). 2024年3月9日閲覧。
  9. ^ “JRA騎手名鑑”. JRA. https://www.jra.go.jp/datafile/meikan/jockey.html 2024年2月14日閲覧。 
  10. ^ “北沢伸也 年度別成績”. netkeiba. https://db.netkeiba.com/jockey/result/00691/ 2020年6月10日閲覧。 

参考文献

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関連項目

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