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大衆文学研究会

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
大衆文学研究会
設立 1961年
種類 文学団体
目的 大衆文学の研究のため
会長 縄田一男
重要人物 尾崎秀樹
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大衆文学研究会(たいしゅうぶんがくけんきゅうかい)は、日本の文学団体。

沿革

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1961年、尾崎秀樹武蔵野次郎らが大衆文学(時代小説)の研究のため、作家・評論家らで設立し、雑誌『大衆文学研究』を創刊した。

当初の編集委員は尾崎、武蔵野、大竹延(南北社社長)以外に、石川弘義足立巻一村松剛が加わった。南北社より1968年まで刊。同誌は1989年に復刊。

組織

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会長

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大衆文学研究賞

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1987年に大衆文学研究賞を創設。同賞は第13回から尾崎秀樹記念・大衆文学研究賞、第24回から尾崎秀樹記念・大衆文学研究賞(早乙女貢基金)に改称されている[1]

大衆文学研究賞受賞作

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  • 第1回(1987年)
研究・考証部門 福島鑄郎「雑誌で見る戦後史」(大月書店)
評論・伝記部門 神坂次郎「縛られた巨人―南方熊楠の生涯」(新潮社)
  • 第2回(1988年)
研究・考証部門 新青年研究会「新青年読本」(作品社)
評論・伝記部門 村松定孝「あぢさゐ供養頌―わが泉鏡花」(新潮社)
  • 第3回(1989年)
研究・考証部門 伊藤秀雄黒岩涙香―探偵小説の元祖」(三一書房)
評論・伝記部門 村松暎「色機嫌 女・おんな、また女―村松梢風の生涯」(彩古書房)
特別賞 尾崎秀樹「大衆文学の歴史」(講談社)
  • 第4回(1990年)
研究・考証部門 今井金吾「半七は実在した―半七捕物帳江戸めぐり」(河出書房新社)
研究・考証部門 橋本勝三郎森の石松の世界」(新潮社)
評論・伝記部門 平岡正明「大歌謡論」(筑摩書房)
  • 第5回(1991年)
研究・考証部門 高島俊男水滸伝と日本人―江戸から昭和まで」(大修館書店)
評論・伝記部門 巖谷大四「明治文壇外史」(新人物往来社)
  • 第6回(1992年)
研究・考証部門 塩浦林也鷲尾雨工の生涯」(恒文社)
評論・伝記部門 峯島正行「ナンセンスに賭ける」(青蛙房)
  • 第7回(1993年)
研究・考証部門 新庄哲夫「ある翻訳家の雑記帳」(河出書房新社)
評論・伝記部門 清原康正中山義秀の生涯」(新人物往来社)
  • 第8回(1994年)
研究・考証部門 長谷部史親「日本ミステリー進化論」(日本経済新聞社)
評論・伝記部門 秋元藍「碑文 花の生涯」(講談社)
特別賞 資延勲「小田富弥さしえ画集」(私家版)
  • 第9回(1995年)
研究・考証部門 縄田一男「捕物帖の系譜」(新潮社)
評論・伝記部門 福島行一大仏次郎」(草思社)
  • 第10回(1996年)
研究・考証部門 長山靖生「偽史冒険世界」(筑摩書房)
評論・伝記部門 矢野誠一戸板康二の歳月」(文芸春秋)
  • 第11回(1997年)
研究・考証部門 セシル・サカイ「日本の大衆文学」(平凡社)
評論・伝記部門 林えり子「川柳人 川上三太郎」(河出書房新社)
  • 第12回(1998年)
研究・考証部門 高三啓輔「鵠沼・東屋旅館物語」(博文館新社)
評論・伝記部門 該当なし
特別賞 藤内鶴了「続・日本近代琵琶の研究」(笠間書院)
  • 第13回(2000年)尾崎秀樹記念・大衆文学研究賞
研究・考証部門 能村庸一「実録テレビ時代劇史~チャンバラクロニクル1953~1998」(東京新聞出版局)
評論・伝記部門 藤倉四郎「カタクリの群れ咲く頃の 野村胡堂・あらえびす夫人ハナ」(青蛙房)
  • 第14回(2001年)
研究・考証部門 高橋千劔破「花鳥風月の日本史」(黙出版)
評論・伝記部門 磯貝勝太郎司馬遼太郎の風音」(日本放送出版協会)
  • 第15回(2002年)
研究・考証部門 林哲夫「喫茶店の時代 あのとき、こんな店があった」(編集工房ノア)
評論・伝記部門 高橋敏夫藤沢周平 負を生きる物語」(集英社)
特別賞 古川薫「花も嵐も 女優・田中絹代の生涯」(文藝春秋)
  • 第16回(2003年)
研究・考証部門 古川隆久「戦時下の日本映画 人々は国策映画を観たか」(吉川弘文館)
評論・伝記部門 安宅夏夫『「日本百名山」の背景 深田久弥・二つの愛』(集英社)
特別賞 早乙女貢「わが師 山本周五郎」(文藝春秋)
  • 第17回(2004年)
研究・考証部門 光森忠勝「伝統芸能に学ぶ 躾と父親」(恒文社21)
評論・伝記部門 中島誠松本清張の時代小説」(現代書館)
特別賞 出久根達郎「昔をたずねて今を知る 読売新聞で読む明治』(中央公論新社)
  • 第18回(2005年)
研究・考証部門 小沢昭一「日本の放浪芸」(白水社)
評論・伝記部門 吉川潮「流行歌--西條八十物語」(新潮社)
特別賞 新田次郎記念会編「新田次郎文学事典」(新人物往来社)
  • 第19回(2006年)
研究・考証部門 大村彦次郎「時代小説盛衰史」(筑摩書房)
評論・伝記部門 植村鞆音直木三十五伝」(文藝春秋)
  • 第20回(2007年)
研究・考証部門 利根川裕「歌舞伎ヒーローの誕生」「歌舞伎ヒロインの誕生」(右文書院)
評論・伝記部門 校條剛「ぬけられますか―私漫画家・滝田ゆう」(河出書房新社)
  • 第21回(2008年)
研究・考証部門 関肇「新聞小説の時代 メディア・読者・メロドラマ」(新曜社)
評論・伝記部門 秋山真志「寄席の人たち 現代寄席人物列伝」(創美社、発売:集英社)
  • 第22回(2009年)
研究・考証部門 「『少女の友』創刊100周年記念号」(実業之日本社)
評論・伝記部門 菊池仁「ぼくらの時代には貸本屋があった」(新人物往来社)
  • 第23回(2010年)
研究・考証部門 碓井昭雄「司馬遼太郎とエロス」(白順社)
評論・伝記部門 権田萬治松本清張 時代の闇を見つめた作家」(文藝春秋)
特別賞 峯島正行「荒野も歩めば径になる ロマンの猟人・尾崎秀樹の世界」(実業之日本社)
  • 第24回(2011年)尾崎秀樹記念・大衆文学研究賞(早乙女貢基金)
大衆文学部門 横田順彌「近代日本奇想小説史 明治篇」(ピラールプレス)
大衆文化部門 米沢嘉博戦後エロマンガ史」(青林工藝舎)
  • 第25回(2012年)
大衆文学部門 今井照容三角寛「サンカ小説」の誕生』(現代書館)
大衆文化部門 中山涙「浅草芸人 エノケン、ロッパ、欽ちゃん、たけし、浅草演芸150年史 」(マイナビ新書)
  • 第26回(2013年)
大衆文学部門 中辻理夫「淡色の熱情 結城昌治論」(東京創元社)
大衆文化部門 春日太一「あかんやつら 東映京都撮影所血風録」(文藝春秋)
  • 第27回(2016年)
大衆文学部門 黒板伸夫永井路子編「黒板勝美の思い出と私たちの歴史探究」(吉川弘文館)
大衆文化部門 小松宰「忠臣蔵映画と日本人」(森話社)

選考委員

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  • 第1-6回 石川弘義、伊藤桂一、尾崎秀樹、武蔵野次郎
  • 第7-12回 石川、伊藤、尾崎、早乙女貢
  • 第13回 石川、伊藤、早乙女、磯貝勝太郎
  • 第14回 石川、伊藤、早乙女、清原康正
  • 第15回 石川、伊藤、早乙女、高橋千剱破
  • 第16回 石川、伊藤、早乙女、縄田一男
  • 第17回 石川、伊藤、早乙女、磯貝勝太郎
  • 第18回 石川、伊藤、早乙女、清原康正
  • 第19回 石川、伊藤、早乙女、高橋千剱破
  • 第20回 石川、伊藤、早乙女、縄田一男 (2007)
  • 第21回 石川、伊藤、早乙女、磯貝勝太郎
  • 第22回 石川・磯貝・伊藤・清原康正・縄田一男
  • 第23回 磯貝・伊藤・清原・高橋千劔破・縄田一男
  • 第24-26回 縄田一男・末國善己春日太一

脚注

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  1. ^ 『大衆文学研究』各号、特に2008年、140号「特集 大衆文学研究賞」