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安芸路ライナー

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安芸路ライナー
安芸路ライナー (2018年11月 呉駅)
安芸路ライナー
(2018年11月 呉駅
概要
日本の旗 日本
種類 快速列車
現況 運行中
地域 広島県
運行開始 1999年2月7日[注 1]
運営者 西日本旅客鉄道(JR西日本)
路線
起点 三原駅広駅
終点 広島駅五日市駅大野浦駅
営業距離 59.9 km (37.2 mi)(広 - 大野浦間)
93.4 km (58.0 mi)(三原 - 広島間)
使用路線 呉線山陽本線
車内サービス
クラス 普通車
座席 普通車自由席
技術
車両 227系電車
下関総合車両所広島支所
軌間 1,067 mm
電化 直流1,500 V
最高速度 110 km/h
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安芸路ライナー(あきじライナー)は、西日本旅客鉄道(JR西日本)が主に広駅 - 広島駅間を呉線山陽本線経由で運行する快速列車である。

本記事では、呉線で運行される通勤ライナー(つうきんライナー)や、かつて呉線で運行された列車名のない快速列車についても述べる。

概要

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呉線の快速列車は、電化が完成した直後の1970年10月1日ダイヤ改正から運転されていた[1]が、シティ電車の導入で普通列車が増発され、1985年3月14日ダイヤ改正で一旦全廃された[2]。(詳細は呉線#歴史を参照)

国鉄分割民営化後もしばらくの間、普通列車のみの運転であったが、1996年3月16日ダイヤ改正で快速列車が復活した[3]

当初は単に「快速」として案内されていたが、一般公募で決定された「安芸路ライナー」という愛称を1999年2月7日ダイヤ改正から使用開始した。ただし、広島支社発行の時刻表に愛称が掲載される程度であった。後に愛称から列車名に変更され、全国版の時刻表に記載されるようになった[注 2]2004年10月15日ダイヤ改正で日中の列車の停車駅が追加されたことに伴い、朝夕の列車は「通勤ライナー」となった。その後「通勤ライナー」から「安芸路ライナー」への変更が進み、2017年3月4日ダイヤ改正で「通勤ライナー」は朝の広島方面のみの運行となった。

運行概況

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2024年4月時点での状況[6]を示す。

「安芸路ライナー」は日中から夜間にかけておおむね30分間隔で運行され、平日は下り13本・上り24本、土休日は下り17本・上り23本設定されている。単純な列車本数の違いだけでなく、平日あるいは土休日のみ「安芸路ライナー」扱いとなり、それ以外は普通列車となるものもある。運行区間は広駅 - 広島駅間を基本とするが、三原駅 - 広島駅間および広駅 - 五日市駅大野浦駅間の列車も各1本のみ存在する。また、一部列車は広駅または広島駅にて種別を変更し、糸崎駅安浦駅南岩国駅まで(から)普通列車として直通する。

「通勤ライナー」は、毎日朝に下り4本のみ設定されている。1本のみ糸崎駅始発である以外はいずれも広駅 - 広島駅間の列車であるが、一部を除いて広島以西に普通列車として直通しており、五日市駅・岩国駅梅林駅行きが存在する。このうち岩国駅行きは、土休日に限り広島以西で「シティライナー」に列車名を変更して快速運転を行う。

行き違い列車を待ち合わせるため、運転停車を行う列車がある。また、快速運転区間において途中先行する普通列車を追い越さない(広駅行きの一部は呉駅で先行の普通列車を追い越す)。このため、広島駅 - 呉駅間の「安芸路ライナー」と普通列車の所要時間の差は10分程度である。「通勤ライナー」の所要時間は、「安芸路ライナー」よりも数分短い。

停車駅

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呉駅 - 広島駅間以外は両列車とも各駅停車である。

安芸路ライナー

三原駅 -(この間各駅停車)- 呉駅 - 吉浦駅 - 坂駅 - 矢野駅 - 海田市駅 - 広島駅 -(この間各駅停車)- 大野浦駅

通勤ライナー

糸崎駅 -(この間各駅停車)- 呉駅 - 矢野駅 - 広島駅

停車駅の変遷

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広駅 - 広島駅間についてのみ記載。

停車駅の変遷(国鉄分割民営化後)
●:停車、▲安芸路ライナーのみ停車、―:通過、/:未開業
  新広 安芸阿賀 川原石 吉浦 かるが浜 天応 呉ポートピア 小屋浦 水尻 矢野 海田市 向洋 天神川 広島 備考
1996年3月16日 運行開始。
1999年2月7日 新規開業のかるが浜駅・水尻駅は通過。
2002年3月23日 新規開業の新広駅を停車駅に追加。
2004年3月13日 新規開業の天神川駅は通過。
2004年10月16日 安芸路ライナーの停車駅に坂駅・矢野駅・天神川駅を追加。
2005年10月1日 通勤ライナーの停車駅に矢野駅を追加。
2012年3月17日 安芸路ライナーの停車駅から天神川駅を除外、吉浦駅・海田市駅を追加。
2025年3月15日(予定) 通勤ライナーの停車駅に海田市駅を追加。

使用車両・編成

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227系電車の3両・5両・6両編成[要出典]で運行されている。全車自由席。

かつては103系113系115系が使用されていた。

沿革

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  • 1970年昭和45年)10月1日:ダイヤ改正により、広駅 - 広島駅間が快速となる列車運転開始。停車駅は、広駅・呉駅・海田市駅・広島駅[1]
  • 1972年(昭和47年)3月15日ダイヤ改正により、糸崎駅 - 呉駅間が快速となる列車運転開始。停車駅は、糸崎駅・三原駅・忠海駅・竹原駅・安芸津駅・安浦駅・安芸川尻駅・仁方駅・広駅・呉駅[注 3]。また、広駅 - 広島駅間快速の列車は呉駅 - 広島駅間快速に変更[7]
  • 1978年(昭和53年)10月2日ゴーサントオのダイヤ改正。快速の停車駅に安芸幸崎駅・安芸阿賀駅を追加[8]
  • 1980年(昭和55年)10月1日:ダイヤ改正により、快速の停車駅に向洋駅を追加。糸崎駅 - 呉駅間快速の列車は廃止[9]
  • 1984年(昭和59年)2月1日ダイヤ改正により、快速列車が削減される[10]
  • 1985年(昭和60年)3月14日ダイヤ改正により、呉駅 - 広島駅間の快速が全廃される[2]
  • 1996年平成8年)3月16日:ダイヤ改正により、11年ぶりに快速が復活。呉駅 - 広島駅間ノンストップ。10時台から17時台(広島駅発着基準)の毎時1本運転[3]
  • 1999年(平成11年)2月7日:ダイヤ改正により、「安芸路ライナー」の愛称を使用開始。朝ラッシュ時下り4本、夕ラッシュ時上り3本を新設し、ラッシュ時にも運転を開始[4]
  • 2002年(平成14年)3月23日:ダイヤ改正により、103系4両編成のうちサハを抜いた3両編成3編成を使用したワンマン運転を開始[11]。同日開業した新広駅に新規停車[12]
  • 2003年(平成17年)10月1日:ダイヤ改正により、9時台と20時台に上り列車を計3本増発[13]
  • 2004年(平成16年)10月16日:ダイヤ改正により、日中の快速のみ天神川駅・矢野駅・坂駅に新規停車となり、毎時2本運転となる。また、一部列車の4両編成ツーマン運転が復活。なお、引き続き呉駅 - 広島駅間ノンストップ運転をする朝夕ラッシュ時の快速は、「通勤ライナー」に愛称を変更[14][15]
  • 2005年(平成17年)10月1日:ダイヤ改正により、通勤ライナーの停車駅に矢野駅を追加。
  • 2010年(平成22年)3月13日:ダイヤ改正により、上下各2本が減便され一部時間帯が毎時1本運転となる[16][17]
  • 2012年(平成24年)3月17日:ダイヤ改正により、安芸路ライナーは海田市駅・吉浦駅に新規停車となり、天神川駅は通過駅に戻る。2年ぶりに完全毎時2本運転に戻る[18][19]
  • 2015年(平成27年)3月14日:ダイヤ改正により、227系による運転が開始され、103系による運転は終了となる[20]
  • 2016年(平成28年)3月26日:ダイヤ改正により、土休日の「通勤ライナー」を、午前中の下りを除いて「安芸路ライナー」に変更し、運行時間帯を夜まで拡大[21]
  • 2017年(平成29年)3月4日:ダイヤ改正により、平日夕方上りの「通勤ライナー」と一部の普通列車を「安芸路ライナー」に変更して増発し、運行時間帯を21時台まで拡大。平日・土休日ともに9時以降の快速列車は「安芸路ライナー」に統一[22]
  • 2018年(平成30年)
    • 7月6日平成30年7月豪雨災害により呉線が全線不通となり、運休となる[23]
    • 9月9日:広駅 - 坂駅間の復旧に伴い、本数を減らして運転再開。日中は10時以降上下とも60分間隔で、夕方は上りのみ30分-40分間隔で運転[24][25]
  • 2019年(平成31年)3月16日:ダイヤ改正を実施。平日と土休日のダイヤが統一され、正式に土休日も下り9時台・17時台・18時台(広駅基準)の運転が廃止され、上り21時台(広島駅基準)に増発[26][27]
  • 2020年令和2年)3月14日:ダイヤ改正を実施。再度平日と土休日のダイヤが分離され、土休日は下り9時台・17時台・18時台(広駅基準)の運転が再開され、上り21時台(広島駅基準)は廃止。豪雨災害前の運行形態に戻る[28]
  • 2025年(令和7年)3月15日:ダイヤ改正により、通勤ライナーの停車駅に海田市駅を追加[29](予定)。

脚注

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注釈

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  1. ^ 無愛称の列車としては1996年3月16日より運行。
  2. ^ 愛称が使用開始された1999年発行の時刻表には掲載されていない[4]が、2001年発行の時刻表には掲載されている[5]
  3. ^ 呉駅以西を普通列車として運転する殆どの列車が川原石駅を通過しており、事実上糸崎駅 - 吉浦駅間の快速運転となっていた。

出典

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  1. ^ a b 『国鉄監修 交通公社の時刻表』1970年10月号、p136-137
  2. ^ a b 『国鉄監修 交通公社の時刻表』1985年3月号、p188-189
  3. ^ a b 『JR時刻表』1996年3月号、p350-351
  4. ^ a b 『JR時刻表』1999年2月号、JRニュース㊺-㊼。『JTB時刻表』1999年2月号、p338-340。ほか
  5. ^ 『JR時刻表』2001年3月号、p380-382
  6. ^ JR時刻表 2024年4月号. 交通新聞社. 2024. p. 254-271, 382-386.
  7. ^ 『国鉄監修 交通公社の時刻表』1972年3月号、p147-148
  8. ^ 『国鉄監修 交通公社の時刻表』1978年10月号、p148-149
  9. ^ 『国鉄監修 交通公社の時刻表』1980年10月号、p160-161
  10. ^ 『国鉄監修 交通公社の時刻表』1984年3月号、p178-179
  11. ^ 「RAILWAY TOPICS」『鉄道ジャーナル』第36巻第4号、鉄道ジャーナル社、2002年4月1日、96頁。 
  12. ^ 『JR時刻表』2002年4月号、p386-389
  13. ^ 『JR時刻表』2003年10月号、p386-389
  14. ^ 平成16年秋のダイヤ改正』(プレスリリース)西日本旅客鉄道、2004年7月23日。オリジナルの2004年11月4日時点におけるアーカイブhttps://web.archive.org/web/20041104064609/http://www.westjr.co.jp/news/newslist/article/pdf/040723a_hiroshima.pdf 
  15. ^ 『JR時刻表』2004年10月号、p390-392
  16. ^ 平成22年春ダイヤ改正について』(プレスリリース)西日本旅客鉄道、2009年12月18日。オリジナルの2010年3月5日時点におけるアーカイブhttps://web.archive.org/web/20100305183410/http://www.westjr.co.jp/news/newslist/article/pdf/20091218_kaisei_hiroshima.pdf 
  17. ^ 『JR時刻表』2010年3月号、p390-392
  18. ^ 平成24年春のダイヤ改正について』(PDF)(プレスリリース)西日本旅客鉄道広島支社、2011年12月16日https://www.westjr.co.jp/press/article/items/20111216_hiroshima.pdf2016年12月19日閲覧 
  19. ^ 『JR時刻表』2012年3月号、p392-394
  20. ^ 平成27年春のダイヤ改正について』(PDF)(プレスリリース)西日本旅客鉄道広島支社、2014年12月19日http://www.westjr.co.jp/press/article/items/141219_00_hiroshima.pdf2016年12月19日閲覧 
  21. ^ 平成28年春のダイヤ改正について』(PDF)(プレスリリース)西日本旅客鉄道広島支社、2015年12月18日http://www.westjr.co.jp/press/article/items/151218_06_hiroshima.pdf2016年12月19日閲覧 
  22. ^ 平成29年春のダイヤ改正について』(PDF)(プレスリリース)西日本旅客鉄道広島支社、2016年12月16日http://www.westjr.co.jp/press/article/items/161216_00_hiroshima.pdf2016年12月19日閲覧 
  23. ^ 平成30年台風第7号及び前線等による被害状況等について(第7報)” (PDF). 国土交通省 (2018年7月7日). 2018年12月2日閲覧。
  24. ^ 9月9日以降の広島地区の運転状況について(呉線)”. JR西日本 (2018年9月4日). 2018年9月4日時点のオリジナルよりアーカイブ。2018年12月2日閲覧。
  25. ^ 『JR時刻表』2019年2月号、p380-384
  26. ^ 2019年春のダイヤ改正について』(PDF)(プレスリリース)西日本旅客鉄道広島支社、2018年12月14日http://www.westjr.co.jp/press/article/items/181214_00_hiroshima.pdf2019年3月31日閲覧 
  27. ^ 『JR時刻表』2019年3月号、p380-384
  28. ^ 『JR時刻表』2020年3月号、p382-386
  29. ^ 2025年春のダイヤ改正について』(PDF)(プレスリリース)西日本旅客鉄道、2024年12月13日https://www.westjr.co.jp/press/article/items/241213_00_press_2025harudaiyakaisei4_1.pdf2024年12月13日閲覧 

関連項目

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