ニセコバス
ニセコバスの車両の例(一般路線バスタイプ) | |
種類 | 株式会社 |
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市場情報 | 非上場 |
本社所在地 |
日本 〒048-1512 北海道虻田郡ニセコ町字中央通8番地 北緯42度48分27.8秒 東経140度41分2.7秒 / 北緯42.807722度 東経140.684083度座標: 北緯42度48分27.8秒 東経140度41分2.7秒 / 北緯42.807722度 東経140.684083度 |
設立 | 1950年(昭和25年)10月3日 |
業種 | 陸運業 |
法人番号 | 5430001051804 |
事業内容 | 一般旅客自動車運送事業(乗合、貸切) |
代表者 | 伊藤正道(代表取締役社長) |
資本金 | 10,000,000円 |
売上高 | 797,035,000円(2008年度) |
従業員数 | 98名 |
主要株主 | 北海道中央バス (50 %) |
外部リンク | http://www.nisekobus.co.jp/ |
ニセコバス (NISEKO BUS Corporation.)は、北海道虻田郡ニセコ町に本社を置く北海道中央バス(中央バス)グループのバス会社である。
概要
[編集]1950年(昭和25年)にニセコ観光自動車株式会社として設立され、バス2台とハイヤー2台でニセコ - 昆布温泉 - 昆布駅 - ニセコを循環運行したのが始まりである。その後道路整備の進捗により倶知安方面に路線を拡大した。
中央バスはニセコ方面への路線開設を目指していたが、ニセコバスや道南バスの営業エリアと重なるため認められなかった。ニセコバスは過疎地域営業のため経営状態が良くなく、経営状況を改善したいニセコバスとニセコ方面へ事業拡大したい中央バスの思惑が一致。1968年(昭和43年)にニセコバス株式会社へ改称し、中央バスの出資を受け中央バスグループの一員としてスタート。増資と同時に車両も増やして事業を拡大した。
1978年(昭和53年)には中央バス寿都営業所廃止による路線・施設譲渡、倶知安営業所廃止による倶知安ターミナルの賃借を受け、1985年(昭和60年)には国鉄岩内線廃止代替バスの運行を開始すると同時に岩内営業所を設置している。路線バスは過疎化、モータリゼーション化と同時に、ニセコ地区などの観光エリアはレンタカーや貸切バスの利用が多いため伸び悩み気味であるが、フリー乗降制の導入などで利便性向上を図っている。
2024年9月13日、北海道中央バスが当社の完全子会社化決定を発表した。中央バス総業が保有する50%の自己株式を当社が取得。自己株式を消却し、2024年9月30日、完全子会社となる予定[1]。
年表
[編集]- 1950年(昭和25年)10月3日 ニセコ観光自動車を設立。
- 1968年(昭和43年)
- 1978年(昭和53年)
- 1979年(昭和54年)4月3日 札幌営業所を廃止し、新たに設立された札幌第一観光バスへ営業権譲渡[2]。
- 1983年(昭和58年)6月10日 倶知安ターミナルを北1条西2丁目から南3条東5丁目に移転、小沢線及び小樽線(倶知安発着便)を倶知安駅前経由に変更。
- 1985年(昭和60年)7月1日 岩内営業所を開設。国鉄岩内線代替バスとして岩内線(現・小沢線)を新設。
- 2001年(平成13年) 蘭越出張所廃止。
- 2002年(平成14年)4月1日 ニセコ町からの委託を受け、ニセコ町内循環バス「ふれあいシャトル」の運行開始。
- 2005年(平成17年)4月1日 寿都営業所を寿都ターミナルへ組織変更し、岩内営業所管轄となる。
- 2007年(平成19年)12月1日 倶知安ターミナル廃止[3]。
- 2012年(平成24年)10月1日 デマンドバス「にこっとBUS」ならびにスクールバス運行開始。これに伴いニセコ町内循環バス「ふれあいシャトル」は9月30日の運行を以て廃止。
- 2014年(平成26年)12月21日 本社を旧JAようてい肥料倉庫跡に移転
- 2015年(平成27年)9月1日 中央バスの運行する高速いわない号(一部便)の小樽駅前 - 岩内ターミナル間、高速ニセコ号(全便)の小樽駅前 - いこいの湯宿いろは間の受託運行を開始(小樽営業所の担当)。
- 2024年(令和6年)
事業所
[編集]- 本社・本社営業所
- 小樽営業所
- 岩内営業所
- 北海道岩内郡岩内町字万代51-22
- 中央バス真栄営業所岩内ターミナルと併設され、中央バス神恵内線の運行・管理を受託。
- 寿都ターミナル
1943年(昭和18年)3月1日に中央バス寿都営業所として開設。下部組織として蘭越出張所、原歌車庫(島牧村)があった。1954年(昭和29年)6月に蘭越出張所に統合され一旦廃止されたが、1962年(昭和37年)12月に寿都出張所を設置。1963年(昭和38年)には蘭越営業所管轄下となり、1965年(昭和40年)4月に寿都営業所として独立した。1978年(昭和53年)4月に中央バスから譲渡を受けてニセコバス寿都営業所となった。
その後は蘭越出張所を本社営業所管轄へ変更(2001年廃止)、原歌車庫の廃止[6]を経て、2005年(平成17年)3月より岩内営業所寿都ターミナルへ変更されている。
- 倶知安ターミナル(廃止)
- 北海道虻田郡倶知安町南3条東4丁目5
倶知安駅から約1.3 km離れた倶知安町役場の近くに位置していた。1964年(昭和39年)12月10日に中央バスが倶知安駅に近い北1条西2丁目に倶知安ターミナルと併せて出張所を設置。1971年(昭和46年)9月1日に倶知安営業所となり、1978年(昭和53年)4月1日の営業所廃止と同時にニセコバスが借り受け引き継いだ。
1983年(昭和58年)6月10日に南3条東4丁目の倶知安車庫敷地内に移転[7]。2007年(平成19年)12月1日のダイヤ改正をもって廃止された。倶知安ターミナルを起終点としていた小沢線・倶知安線は倶知安駅前発着に変更された[3]。廃止時には小樽線、小沢線、倶知安線が発着していたほか、2006年(平成18年)3月までは高速ニセコ号も乗り入れていた。
- 蘭越出張所(廃止)
1964年(昭和39年)3月1日に設置された中央バス磯谷営業所が前身。1951年(昭和26年)9月に蘭越に移転し蘭越営業所となり、1965年(昭和40年)4月には寿都と入れ替える形で出張所となった。1978年(昭和53年)4月の寿都営業所管内譲渡によりニセコバス寿都営業所蘭越出張所となり、本社管轄への変更を経て2001年(平成13年)4月1日の蘭越線(蘭越出張所 - 名駒 - 港町)廃止・蘭越町営バス移管により車両配置がなくなり廃止された。福井線の停留所名としてはそのまま残っている。
路線バス
[編集]2024年12月1日現在
小樽線
[編集]- ニセコ駅前 - ニセコビュープラザ - 羊蹄登山口 - 自衛隊正門前 - 倶知安駅前 - 後志総合振興局 - 小沢 - 仁木役場前 - 余市駅前十字街 - 小樽駅前
- 倶知安 - 小樽間では急行運転を行う。ニセコ - 倶知安間の区間便も設定される。
1969年(昭和44年)5月25日に中央バスの小樽倶知安線との相互乗り入れで運行開始。1974年(昭和49年)6月1日に中央バス便が廃止されニセコバス便に一本化されている[8]。1988年(昭和63年)、倶知安 - 小樽の区間便廃止。
ニセコ線
[編集]運休期間あり。平日および冬期は全便昆布温泉折り返しとなる。五色温泉郷(旧・ニセコ山の家)より先、倶知安や小樽まで乗り入れていたが系統分割されている。
倶知安線
[編集]運休期間あり。夏期は2011年(平成23年)運行開始。倶知安橋 - ログビレッジ間は国道5号・北海道道631号ニセコ高原比羅夫線を経由し、道南バスが通年運行する樺山線(倶知安駅前 - 北海道道343号蘭越ニセコ倶知安線 - 樺山小学校)とは異なる。
福井線
[編集]2002年(平成14年)4月1日に小樽線との直通系統を廃止し、ふれあいシャトルニセコ - 昆布便運行開始により減便されている。
利用客の減少などから廃止する方針を打ち出しており、ニセコ町は2011年(平成23年)11月22日まで利用者からの意見を募っていた。2012年(平成24年)4月1日付の予定であったが[9]、同日以降も運行を継続している。
小沢線
[編集]旧来から中央バスが運行していたが、1974年(昭和49年)6月1日よりニセコバス便が運行を開始し相互乗り入れとなった。1978年(昭和53年)4月1日には中央バスが運行する小沢線廃止によりニセコバス運行に一本化。1985年(昭和60年)7月1日の岩内線代行開始時は小沢駅発着が新設されたがのちに廃止されている。
2019年11月30日をもって、共和高校・前田旭経由便の運行を終了した。
雷電線
[編集]寿都営業所譲受後も中央バス便が設定されていたが、1994年(平成6年)4月1日よりニセコバス運行に一本化された。
寿都 - 岩内 - 小樽間に寿都線が運行されていたが、乗客数の減少により国からの補助が受けられない状況となることから関係市町村で協議の結果、2008年(平成20年)10月1日付で廃止となった。(寿都線3往復・雷電線3往復の運行が、雷電線6往復のみに変更された。)[10][11][12]。
2017年11月30日をもって、港町 - 寿都間の区間便の運行を終了した。[13]
2019年11月30日をもって、樽岸 - 寿都ターミナル間の旧道(大磯町)経由便の運行を終了し、全便新道経由に改められた。
黒松内線・長万部線
[編集]- 寿都ターミナル - 寿都役場通 - 樽岸 - ゆべつのゆ - 湯別 - 追分 - 中の川 - 黒松内駅 - 黒松内温泉 - ワラビタイ - 二股駅 - 長万部温泉入口 - 長万部駅前
- 全便、日曜・祝日は運休する。(2017年12月1日より)[13]
- 黒松内線は寿都 - 黒松内温泉間の運行。
寿都鉄道線廃止代替。旧寿都鉄道バス・北海道中央バスの路線。大成線(寿都 - 黒松内駅前 - 東川)は1998年(平成10年)4月1日廃止。
島牧線
[編集]- 寿都ターミナル - 弁慶岬 - 折川 - 豊浜 - 島牧役場前 - 賀老通り - 元町支所 - 原歌 - 栄浜
- 全便、日曜・祝日は運休する。(2017年12月1日より)[13]
- 寿都 - 原歌間の区間便あり。
2007年(平成19年)4月1日に雷電線との直通系統を廃止。
2019年、ニセコバスは乗務員の確保が困難になるとして、同年12月の冬ダイヤで島牧線を減便した上で、来年3月末で廃止する意向を地元自治体に表明した[14]。
千歳ニセコ線
[編集]定期観光バス。7月1日から8月31日まで運行されていたが、2011年(平成23年)より7月中旬 - 9月下旬に拡大された。中央バスと共同運行。
しりべし号
[編集]ニセコ函館線
- 2015年度
2015年(平成27年)9月5日 - 10月12日の土日祝日運行(16日間、1日1往復)[15]
- 倶知安駅前 - ひらふウェルカムセンター - ヒルトンニセコビレッジ - いこいの湯宿いろは - 道の駅ニセコビュープラザ - 道の駅くろまつない - 函館駅前
- 2016年度[16]
2016年(令和28年)7月1日-9月30日、12月21日-2017年(平成29年)3月20日
都市間高速バス。北海道新幹線新函館北斗駅開業にともなう北海道庁の北海道新幹線二次交通等整備事業(観光誘致)に伴う試験運行として運行[17][18][15]。倶知安駅前および道の駅ニセコビュープラザにて、ニセコバス(小沢線、小樽線)および道南バス(胆振線、真狩線)の路線バスと接続する[19]。2016年度はルートを変更し期間運行した。
スキーバス、その他
[編集]このほか、夏季のニセコ周遊バス、冬季のニセコ・ユナイテッドシャトル[20]、札幌・新千歳空港 - ニセコ地区スキー場連絡バスなどが運行される。スキーバスなどの一部は中央バスとして案内され、「ニセコバスで運行」と注記が付される。
貸切バス
[編集]貸切バス事業は通常は札幌運輸支局管内および登別市、室蘭市、伊達市、白老郡、有珠郡、虻田郡、山越郡、瀬棚郡での発着が認められているが、貸切バス事業者安全性評価認定制度による優良事業者に限定した営業区域の弾力的な運用により北海道全域となっている[21][22][23]。
車両
[編集]1985年(昭和60年)購入車までは白地に青いラインを入れた独自塗色を採用していたが、1986年(昭和61年)以降は原則中央バスと共通のカラーリングとなり、社名表記程度の違いとなっている。
路線車両は2017年(平成29年)3月31日現在で28台登録されている[24]。前面にニセコバスのイニシャル「NB」を入れるなどアレンジされており、中央バス高速・貸切車両の譲渡車も運用される。
貸切車両は37台登録されている[23]。ハイデッカー車は原則として中央バス貸切車塗装で、側面にはかつて "NISEKO BUS"と書かれたが後に "CHUO GROUP"に変更。路線用に転用される際には "NISEKO BUS"に書き換えられる。スーパーハイデッカー車に中央バス高速車共通塗装、中央バスより譲渡を受けた旅行会社専用塗装が存在する。
ニセコ町より委託を受け運行する町内循環バス(ふれあいシャトル)は独自塗装となる。ニセコ地区の外国人観光客の増加を受け、一部を除き方向幕には英語表記がされているほか、車内放送も日英2カ国語による案内となっている。
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路線車両
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中央バス高速車共通塗装
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中央バス貸切車共通塗装 側面"NISEKO BUS"
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中央バス貸切車共通塗装 側面"CHUO GROUP"
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ジェイティービー専用貸切車両
乗車券
[編集]中央バスのターミナルである小樽駅前ターミナルと中央バスから運行・管理を受託している岩内ターミナルはニセコバスに乗車する際も中央バスの乗車券が自動券売機により発行される(共通乗車扱い)。寿都ターミナルはニセコバス独自の金額式の乗車券が発行される。また、岩内ターミナル-倶知安駅前・寿都ターミナル間の往復乗車券もニセコバスにより発行されている。
回数乗車券についてはニセコバス独自の金券式回数乗車券が発行されており、ニセコバス全線と小樽駅前-国富事業所-岩内ターミナル・いこいの湯宿いろは間で路線が競合する高速いわない号・ニセコ号の競合区間で使用できる。ただし、同じく路線が競合している余市周辺の一般路線と岩内営業所が運行・管理している神恵内線では使用できない[25]。
脚注
[編集]- ^ “北海道中央バス[9085:連結子会社(ニセコバス株式会社)の完全子会社化に関するお知らせ 2024年9月13日(適時開示) :日経会社情報DIGITAL:日本経済新聞]”. 日本経済新聞 電子版. 2024年9月15日閲覧。
- ^ 1983年(昭和58年)までニセコバス社長が札幌第一観光バス社長を兼務。
- ^ a b “倶知安ターミナル閉鎖に伴う路線の変更について” (PDF). ニセコバス. 2011年11月7日閲覧。
- ^ a b “北海道中央バス[9085:連結子会社(ニセコバス株式会社)の完全子会社化に関するお知らせ 2024年9月13日(適時開示) :日経会社情報DIGITAL:日本経済新聞]”. 日本経済新聞 電子版. 2024年9月15日閲覧。
- ^ 中央倉庫群再活用に向けて ニセコ町
- ^ 島牧役場駐車場に車両が滞泊しており、島牧在勤制度は現在も残っている。
- ^ 旧ターミナルは同じ中央バスグループの藤信建設社屋となった。
- ^ 高速くっちゃん号・高速ニセコ号では引き続き中央バスが乗り入れる。
- ^ “ニセコバス福井線(ニセコ駅 - 蘭越間)の廃止について(パブリックコメント実施)” (PDF). ニセコ町. 2011年11月24日閲覧。
- ^ “寿都 - 小樽間直通バスの廃止について” (PDF). ニセコバス. 2011年11月7日閲覧。
- ^ “議会だより” (PDF). 寿都町. pp. 1 - 2. 2011年11月7日閲覧。
- ^ “ニセコバス寿都〜小樽間の運行について” (PDF). 島牧村 (2008年8月5日). 2011年11月7日閲覧。
- ^ a b c “寿都方面の路線バスをご利用のお客様へお知らせ” (PDF). ニセコバス. 2017年11月30日閲覧。
- ^ “ニセコバス、島牧線2路線廃止か「来年3月末で」村に申し出”. 北海道新聞 (2019年6月7日). 2019年6月6日閲覧。
- ^ a b "資料2-2「北海道新幹線二次交通等整備事業について」" 北海道
- ^ "ニセコ函館線(しりべし号)の運行開始のお知らせ" 北海道中央バス 2016年
- ^ 北海道新幹線二次交通等整備事業について - 北海道、2015年10月7日閲覧。
- ^ 函館~ニセコ~倶知安 都市間高速バス「しりべし号」試験運行 (PDF)
- ^ "都市間高速バス「しりべし号」試験運行パンフレット" 2015年
- ^ ニセコ全山共通リフト券で乗車可能。12ポイント券では1ポイント必要。全山共通リフト券を持たない場合は路線バス運賃適用
- ^ “一般貸切旅客自動車運送事業における営業区域の弾力的な運用について” (PDF). 北海道運輸局. 2018年3月11日閲覧。
- ^ “貸切バス事業者一覧” (PDF). 北海道運輸局. 2018年3月11日閲覧。
- ^ a b “貸切バス会社一覧” (PDF). 北海道バス協会. 2011年11月7日閲覧。
- ^ “全国乗合バス事業者の移動円滑化基準適合車両導入状況” (PDF). 国土交通省. 2018年3月17日閲覧。
- ^ 岩内ターミナル及び寿都ターミナルでの掲示による。
参考文献
[編集]- 北海道中央バス五十年史編纂委員会編『北海道中央バス五十年史』(1996年)