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山陽コカ・コーラボトリング

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
山陽コカ・コーラボトリングの本社が置かれたビル
(現コカ・コーラボトラーズジャパン広島支店)

山陽コカ・コーラボトリング株式会社Sanyo Coca-Cola Bottling Co., Ltd,)はかつて日本に存在したコカ・コーラボトラーである。のちに北九州コカ・コーラボトリングと合併し、現在はコカ・コーラウエストの一販売地域となっている。

日本冷蔵(現・ニチレイ)が中心となり、昭和炭酸昭和電工東洋製罐日本硝子等多くの企業や財界人が出資した。販売地域は広島県岡山県鳥取県島根県山口県。旧本社所在地は広島県広島市中区東千田町二丁目11番20号である。

沿革

[編集]
  • 1962年昭和37年)
    • 9月 - 日本冷蔵の役員会で、コカ・コーラ事業への参入を決定。
    • 12月 - 日本冷蔵、昭和炭酸、昭和電工を中心に「山陽飲料株式会社」設立発起人会を開催。
  • 1963年(昭和38年)
    • 1月 - 山陽飲料株式会社設立。同年2月に、中国地方5県下でコカ・コーラ製品販売に関する権利を取得。
    • 3月 - 営業を開始。工場が完成していなかったので、当初は中京コカ・コーラボトリングより製品を調達。
    • 8月 - 社名を山陽コカ・コーラボトリング株式会社に変更。
  • 1964年(昭和39年)4月 - 本社及び広島工場竣工。
  • 1965年(昭和40年)6月 - 他ボトラーからの仕入れでコカ・コーラホームサイズ発売。
  • 1967年(昭和42年)4月 - 岡山工場竣工。操業開始。当工場の開設によってホームサイズの自社生産が可能となった。
  • 1969年(昭和44年)3月 - 山口工場竣工。操業開始。
  • 1970年(昭和45年)5月 - 広島工場第二ライン完成。レギュラーサイズ及びホームサイズの生産を開始。
  • 1971年(昭和46年)7月 - 福山工場竣工。操業開始。
  • 1972年(昭和47年)5月 - 米子工場竣工。操業開始。
  • 1973年(昭和48年)5月 - キャンニング専用として本郷缶詰工場竣工。当時の生産能力は1分間で250ml缶×1200、350ml缶×1400。
  • 1975年(昭和50年)7月 - ジョージアコーヒー250g缶を発売。
  • 1976年(昭和51年)8月 - HI-Cエード缶の製造を開始。日本コカ・コーラを通じ、各地のボトラーに供給された。
  • 1977年(昭和52年)4月 - 岡山工場の生産ラインをリットルサイズ専用に改造し、コカ・コーラ1リットルびんを広島・岡山地域で先行発売(7月から全域で販売開始)。
  • 1978年(昭和53年)6月 - リフトオレンジ缶の製造開始。製品は長野コカ・コーラボトリング等にも出荷。
  • 1979年(昭和54年)5月 - 広島工場第一ラインをリットルサイズ専用に変更。
  • 1979年(昭和54年)8月 - 大阪証券取引所第二部及び広島証券取引所(両市場とも現在の東京証券取引所)に株式を上場。
  • 1981年(昭和56年)11月 - 低カロリーの柑橘風味炭酸飲料フレスカ250ml缶及び1リットルびんの販売開始。
  • 1982年(昭和57年)
    • 1月 - 岡山工場を廃止。山口工場を休止。
    • 3月 - 福山工場のレギュラーサイズ専用ラインをスーパー300及びリアルゴールド製造可能な設備に改造。
  • 1983年(昭和58年)
    • 本郷工場にジョージアコーヒー生産ラインを設置。
    • 2月 - 米子工場廃止。
    • 3月 - 広島工場の第一ラインを1.5リットルPETボトル生産も可能な施設に改造。4月からコカ・コーラ1.5リットルPETボトルの販売を開始。
  • 1985年(昭和60年)3月 - 本社を広島市中区東千田町二丁目11番20号のニチレイビルに移転。
  • 1990年平成2年)3月 - 福山工場廃止。ワンウェイびん製品の製造ラインを広島工場に集約。
  • 1999年(平成11年)7月 - 北九州コカ・コーラボトリング株式会社と合併し、商号を(初代)コカ・コーラウエストジャパン株式会社に変更。大阪証券取引所市場第一部および広島証券取引所に株式を上場。

工場

[編集]
  • 本郷工場(H→SHO)
1973年に本郷缶詰工場として開設。当初は日本コカ・コーラの工場として建設される予定であった。当時の世界最高水準を誇った250ml・350ml兼用の高速キャンニングラインを二つ持ち、その製品は山陽地域のみに留まらず他地域にも出荷された。当初キャンニング設備を持っていなかった沖縄コカ・コーラボトリングは当工場で製造された製品を調達し販売していた。
  • 広島工場(本社移転後K→SHI)
旧本社併設工場として開設。長年に渡りびん製品の製造拠点として機能。1980年代にはPET製品の製造も開始され他品種・サイズの生産が可能となった。
  • 福山工場(F)
レギュラーサイズ専用の1ラインでスタートし、80年代初頭にリアルゴールドやスーパー300等ワンウェイびん製品の製造も可能な兼用ラインなる。1990年閉鎖。跡地には「ショッピングプラザ サファ福山」が所在。
  • 岡山工場(O)
レギュラーサイズ・ホームサイズ兼用の1ラインでスタートし、1977年にリットルサイズ専用ラインに変更するも、工場集約の流れを受け1982年閉鎖。
  • 山口工場(Y)
レギュラーサイズ・ホームサイズ兼用の1ラインでスタート。工場集約の流れを受け1982年に設備を休止し後に閉鎖。
  • 米子工場(S)
レギュラーサイズ・ホームサイズ兼用の1ラインでスタート。工場集約の流れを受け1983年閉鎖。

※工場名の後ろは製造所固有記号