岩浪美和
岩浪 美和(いわなみ よしかず、5月19日[1] - )は、日本の音響監督。神奈川県横浜市出身。
概要・経歴・人物
[編集]学生時代に自主映画の制作などを通じて映画や演劇に興味を持ち、専門学校の音響芸術科を出てミキシング・エンジニアを6年間勤めた後、映像演出を経て、山田悦司に師事しながら音響監督としてのキャリアを開始。ウィーヴ(旧:イオン)企画作品やディオメディア(旧:スタジオバルセロナ)元請作品の多くに参加。
参加作品(特に子供向けアニメや少年向けアニメ)に声優のアドリブやパロディBGMが多用されることでも知られる。特にトランスフォーマーシリーズのアニメ作品には『ビーストウォーズ』から『プライム』、『サイバーバース』まで国内・海外作品を問わず多くの作品に関わっており、海外作品の吹き替えでは原語版にはないアドリブを挿入するなど、コミカルな脚色を数多く加えた演出となっている。
2006年の『ワンワンセレプー それゆけ!徹之進』には岩浪を基にしたモブキャラクターが登場した(声はあてていない)。同作以降はいわゆる子供向けアニメには長らく参加していなかったが、2010年の『トランスフォーマー アニメイテッド』と『ジュエルペット てぃんくる☆』で復帰した。
自身が担当した作品を上映する映画館での音響効果調整や、突貫で臨時映画館として仕立て上げた上映会のプロデュースに自ら携わる事もある[2][3][4]。
また、イマーシブサウンドでの制作に積極的であり、2017年公開の『BLAME!』で国内アニメとしては初めてドルビーアトモスを導入して以降、その後も劇場版アニメの一部でドルビーアトモスを採用している(『ガールズ&パンツァー 最終章 第1話・第2話・第3話』、『ニンジャバットマン』、『スパイダーマン:スパイダーバース』(吹替版)、『HELLO WORLD』、『シドニアの騎士 あいつむぐほし』、『劇場版ソードアート・オンライン プログレッシブ 星なき夜のアリア』)。また、『ガールズ&パンツァー 最終章 第1話』では、実写を含めた邦画作品で初となるDTS:Xを採用した。
2006年の『イノセント・ヴィーナス』以降、効果音技師として小山恭正を起用することが多い。
参加作品(音響監督)
[編集]- ※ 特記のない限り全て音響監督としての参加
テレビアニメ
[編集]- 1989年
- 1996年
- 1997年
- 1998年
-
- YAT安心!宇宙旅行2
- 1999年
- 2000年
- 2001年
- 2002年
- 2003年
- 2004年
- 2005年
- 2006年
- 2007年
- 2008年
- 2009年
- 2010年
- 2011年
- 2012年
- 2013年
- 2014年
- 2015年
-
- ケイオスドラゴン 赤竜戦役
- シドニアの騎士 第九惑星戦役
- パンチライン
- ゆるゆり さん☆ハイ!
- ゆるゆり なちゅやちゅみ!+
- 六花の勇者
- 2016年
- 2017年
- 2018年
- 2019年
- 2020年
- 2021年
- 2022年
- 2023年
- 2024年
-
- 魔法使いになれなかった女の子の話
- この素晴らしい世界に祝福を!3
- ネガポジアングラー[8]
- 2025年
OVA
[編集]- 1990年
- 1991年
- 1992年
- 1993年
- 1994年
- 1995年
- 1996年
- 1997年
- 1998年
- 1999年
- 2000年
- 2001年
- 2003年
- 2004年
- 2005年
- 2006年
- 2007年
- 2008年
- 2010年
-
- ムダヅモ無き改革 -The Legend of KOIZUMI-
- SEX PISTOLS
- トリコ
- ひよ恋 ※夏ドキッ★りぼんっ子パーティー55上映作品
- マジンカイザーSKL
- 百合星人ナオコサン
- 2011年
- 2012年
- 2013年
- 2014年
- 2017年
-
- Lostorage conflated WIXOSS -missing link-
- この素晴らしい世界に祝福を!2
- 2018年
- 2019年
- 2021年
劇場アニメ
[編集]- 1998年
- 2000年
- 2007年
- 2009年
- 2011年
- 2012年
- 2013年
- 2015年
- 2016年
- 2017年
- 2018年
- 2019年
-
- PSYCHO-PASS Sinners of the System Case.1,Case.2, Case.3
- 劇場版 幼女戦記
- 映画 この素晴らしい世界に祝福を!紅伝説
- HELLO WORLD
- HUMAN LOST 人間失格
- 青春ブタ野郎はゆめみる少女の夢を見ない
- 2021年
- 2022年
- 2023年
Webアニメ
[編集]- 2008年
- 2010年
-
- SOSTV ワルプルギスナイトフィーバー
- 2018年
- 2019年
- 2024年
映画
[編集]Vシネマ
[編集]- 1986年
- 1994年
-
- バナナ白書 何でもありの僕と…彼女
- バナナ白書2 ※第3話「夢であえたら」
吹き替え
[編集]※ 特記のない限り全てビデオ及びDVD版。特記のない限り全て演出としての参加。
- 1991年
-
- ネバーエンディング・ストーリー 第2章
- フランケンシュタイン/禁断の時空
- 1992年
-
- オン・ジ・エアー
- パイレーツ/この恋、火気厳禁!
- 1993年
-
- 怪奇の館〜レイ・ブラッドベリ・シアター(テレビ版、テレビ東京)
- バーチャル・ウォーズ
- マンボ・キングス/わが心のマリア
- ザ・ハルマゲドン/ワーロック リターンズ
- プロフェッショナル
- ロレンツォのオイル/命の詩
- 1994年
- 1995年
- 1996年
- 1997年
-
- ナッティ・プロフェッサー クランプ教授の場合
- すべてをあなたに
- みにくいアヒルの子
- エディー 勝利の天使
- 1998年
-
- ビーグル犬 シャイロ2
- 普通じゃない
- ノーマ・ジーンとマリリン
- 1999年
-
- プラクティカル・マジック
- 知らなすぎた男
- スティル・ブラック
- 2000年
-
- マトリックス
- サウスパーク/無修正映画版
- ロミオ・マスト・ダイ
- フォーエバー・フィーバー
- パーフェクトストーム
- ハイランダー/最終戦士
- ライラ フレンチKISSをあなたと
- ラストデイズ
- ヴァンピレラ
- 2001年
-
- エクソシスト ディレクターズカット版
- X-MEN
- クロコダイルの涙
- シャンハイ・ヌーン
- ロンドン・ドッグス
- ロンメルズ・ゴールド
- ゼイ・イート・ドッグス
- ふたりの男とひとりの女
- ハード・トゥ・ダイ
- サイバー・ジャック
- マーシャル・エンジェル
- 東京攻略
- 誘拐犯
- DENGEKI 電撃
- 2002年
-
- スパイキッズ
- スクービー・ドゥー
- スコーピオン
- スコーピオン・キング
- ケイブマン
- ヒューマンネイチュア
- キラータトゥー
- ギリーは首ったけ
- モンキーボーン
- タイムマシン
- ガールズ・ルール! 100%おんなのこ主義
- 裏切り者
- トレーニング・デイ
- 2003年
-
- ジェイソンX
- ブラック・ダイヤモンド
- スパイキッズ2 失われた夢の島
- マトリックス リローデッド
- ローカルボーイズ
- 世界の涯てに
- TAXi3
- アニマトリックス
- スパイチーム
- ショウタイム
- ゴーストシップ
- 荒野のマニト
- 人生狂騒曲
- ビー・バッド・ボーイズ
- 2004年
- 2005年
- 2006年
- 2008年
-
- 紀元前1万年
- ダークナイト
- デンジャラス・ビューティー2(テレビ版)
- 2009年
- 2012年
- 2013年
- 2014年
- 2015年
- 2019年
-
- スパイダーマン:スパイダーバース(音響監督)
- 2020年
-
- 羅小黒戦記 ぼくが選ぶ未来(音響監督)
- 2023年
- 2024年
CDドラマ
[編集]- 1992年
- 2007年
ラジオドラマ
[編集]特記のない限り全て演出としての参加。
- 1993年
-
- 宇宙英雄物語(音響演出)
- ツインビーPARADISE
- 1995年
- 1997年
- 1998年
- 2008年
-
- ときメモ!(『ときメモ!ラジオ ゆめぎの高校放送室』内)
ゲーム
[編集]- 1999年
-
- ビーストウォーズメタルス 激突!ガンガンバトル(ボイスパート監督)
- 2010年
その他
[編集]- 2009年
- 2016年
-
- 人形劇『Thunderbolt Fantasy 東離劍遊紀』(音響監督)
参加作品(監督、脚本・脚色)
[編集]テレビアニメ(監督、脚本・脚色)
[編集]- 1993年
-
- ミュータント・タートルズ(脚色、演出)※テレビ東京版
- 1994年
- 1996年
-
- アイアンマン(演出)
- 1997年
- 1999年
-
- 装甲救助部隊レストル(演出)
- ビーストウォーズメタルス 超生命体トランスフォーマー(脚色、監督)
- 2004年
- 2010年
- 2012年
- 2019年
-
- トランスフォーマー サイバーバース(脚色、演出)
劇場アニメ(監督、脚本・脚色)
[編集]- 1998年
- 1999年
映画(監督、脚本・脚色)
[編集]- 1991年
- 2011年
-
- ヒカリ(監督)
Vシネマ(監督、脚本・脚色)
[編集]- 1988年
- 1991年
- 1994年
-
- バナナ白書 何でもありの僕と…彼女(監督、脚本)
- バナナ白書2 ハートに純情、股間にハチマキ(監督、脚本)
脚注
[編集]注釈
[編集]- ^ ただし、ポリグラム株式会社(現・ユニバーサル ミュージック合同会社)から全14巻としてビデオで発売された日本語吹き替え版における『X-MEN』では、吹替演出として担当している。
出典
[編集]- ^ 神のみ@KANON 2nd [@kaminomi_jp] (2011年5月19日). "そして、音響監督の岩浪さんも今日がお誕生日。おめでとうございます!今日は暑いからサンダルでお出かけかしらん。". X(旧Twitter)より2024年6月20日閲覧。
- ^ 岩浪美和音響監督に聞く、劇場だからできたSAOの「迫力ある音」の秘密 週刊アスキー 2017年7月14日、同20日閲覧。
- ^ (日本語) 『ガールズ&パンツァー劇場版』大洗凱旋上映会 2017年4月29日 大洗文化センター 2022年1月6日閲覧。
- ^ “「ガールズ&パンツァー 劇場版」星空上映会|ガールズ&パンツァー最終章 公式サイト”. ガールズ&パンツァー最終章 公式サイト. 2022年1月6日閲覧。
- ^ “TVアニメ「プラネット・ウィズ」公式サイト”. 2018年3月23日閲覧。
- ^ “STAFF&CAST”. TVアニメ「薔薇王の葬列」公式サイト. 2021年10月4日閲覧。
- ^ “トランスフォーマー:8年ぶり新アニメ地上波放送 「トランスフォーマー アーススパーク」10月1日スタート 日本語吹き替え版に玄田哲章、千葉繁、木村良平”. MANTANWEB (MANTAN). (2023年9月5日) 2023年9月5日閲覧。
- ^ “ネガポジアングラー:“釣り”がテーマのオリジナルテレビアニメ 10月スタート NUT制作 岩中睦樹、ファイルーズあい、石川界人出演”. まんたんウェブ. MANTAN (2024年7月30日). 2024年7月30日閲覧。
- ^ “ガンバレ!中村くん!!:テレビアニメが2025年放送 AGF2024でメインキャスト発表 話題のBLが原作”. まんたんウェブ. MANTAN (2024年10月19日). 2024年10月19日閲覧。
- ^ “「青ブタ」大学生編、ミニスカサンタが描かれたビジュアル キャストは上田麗奈(動画あり)”. コミックナタリー. ナターシャ (2024年11月23日). 2024年11月23日閲覧。
- ^ 「「SAND LAND」アニメシリーズ化決定!2024年春にディズニープラスで独占配信」『コミックナタリー』ナターシャ、2023年11月14日。2024年1月23日閲覧。
- ^ “「トランスフォーマー ビースト覚醒」吹替版、演出に岩浪美和の参加が判明!“声優無法地帯”再び?”. 映画.com. (2023年6月22日) 2023年6月22日閲覧。
外部リンク
[編集]- 岩浪美和 (@namisuke1073) - X(旧Twitter)
- 岩浪美和 音響監督プロフィール(グループ・タックによるインタビュー)