市川沙央
表示
市川 沙央 (いちかわ さおう) | |
---|---|
誕生 |
1979年(44 - 45歳) 日本 神奈川県 |
言語 | 日本語 |
国籍 | 日本 |
教育 | 学士 |
最終学歴 | 早稲田大学人間科学部eスクール人間環境学科卒業 |
活動期間 | 2023年 - |
ジャンル | 小説 |
代表作 | 『ハンチバック』(2023年) |
主な受賞歴 |
文學界新人賞(2023年) 芥川龍之介賞(2023年) |
デビュー作 | 『ハンチバック』(2023年) |
市川 沙央(いちかわ さおう、1979年 - )は、日本の小説家である。
経歴
[編集]2012年春学期に八洲学園大学へ特修生入学し、2013年4月から正科生となる[1]。
2019年、早稲田大学人間科学部eスクール人間環境科学科に入学[2]。卒業論文「障害者表象と現実社会の相互影響について」で小野梓記念学術賞を受賞[3]。
2023年、「ハンチバック」で第128回文學界新人賞を受賞し小説家デビュー[4]。同作で第169回芥川龍之介賞受賞[5]。
人物
[編集]神奈川県大和市に在住し、大和市内の小中学校を卒業した[7]。
筋疾患先天性ミオパチーにより症候性側弯症を罹患し、人工呼吸器と電動車椅子を常用する[8]。芥川賞の授賞式では電子書籍のさらなる普及など「読書バリアフリー」の推進を訴えた[9]。
療養生活のため就職が難しいことから小説家を志した。20代から20年以上にわたり、コバルト・ノベル大賞他、女性向けライトノベルやSF、ファンタジーの賞に応募を続けた[8]。Web小説投稿サイトカクヨムにもプレオープン期から投稿している。 大江健三郎、島田雅彦、若木未生への私淑を公言している[10]。
「十代半ばから月刊『正論』読者」であると明かし、「(自身がマイノリティの権利を訴えただけで)こいつは反日だの、左の活動家だのと、ずいぶん皮相浅薄なことを言ってくるものだと悲しくなった」、「バリアフリーには右も左もない」としている[11]。
作品リスト
[編集]単行本
[編集]単行本未収録作品
[編集]小説
[編集]- 「オフィーリア23号」 - 『文學界』2024年5月号
- 「こんぺいとうを拾う」 - 『新潮』2024年6月号
- 「音の心中」 - 『GOAT』1号(2024年11月)
- 「女の子の背骨」-『文學界』2025年1月号
- 「良心的兵役拒否」(連作)
- 「洒落た文句に振り返りゃ」 - 『新潮』2025年1月号
エッセイ・書評・対談
[編集]- 「破壊と共生の王の死」 - 『ユリイカ』2023年7月号
- 「市川沙央→←荒井裕樹 往復書簡-世界にとっての異物になってやりたい」[12] - 『文學界』2023年8月号
- 「前世の記憶」[13] - 『文學界』2023年9月号
- 「オレンジ色のニクい奴」 - 『小説トリッパー』2023年秋季号
- 「別に怒られたっていいじゃない 島田雅彦×市川沙央」 - 『文藝春秋』2023年11月号
- 「高瀬隼子×市川沙央 小説家になるために必要なもの/差し出したもの」[14] - 『文學界』2023年11月号
- 「不自由だけど好き自由に生きてきた」[15] - 『婦人公論』2024年1月号
- 「私の書棚の現在地」(書評連載)
- 「市川沙央×岩川ありさ×菊間晴子 大江健三郎は何度でも新しい」 - 『文學界』2024年3月号
- 「共有してくっつくこと」(朝比奈秋『サンショウウオの四十九日』書評)[16] - 『波』2024年8月号
- 「異世界転生は殖民論の夢をみる――『大転生時代』論」[17] - 『文學界』2024年10月号
脚注
[編集]- ^ “「大学卒業:学芸員資格取得を目指して」|通信大学の八洲学園大学”. 八洲学園大学. 2023年7月20日閲覧。
- ^ “「この社会に障害者はいないことになっている」芥川賞・市川沙央が語った10の言葉”. 2023年10月27日閲覧。
- ^ 2022年度 小野梓記念学術賞の授与について
- ^ 文學界 2023年5月号 第128回 文學界新人賞決定発表
- ^ “芥川賞に市川沙央さんの「ハンチバック」”. 読売新聞. (2023年7月19日) 2024年8月18日閲覧。
- ^ 神奈川新聞2024年2月2日付
- ^ 神奈川新聞2024年2月2日付
- ^ a b 文學界新人賞・市川沙央さん 「なにか職業が欲しかった」ままならぬ体と応募生活20年の果てに 「小説家になりたい人が、なった人に聞いてみた。」#1
- ^ “第169回 芥川賞・直木賞受賞式レポート 受賞作品の評価ポイントは?”. リアルサウンド (2023年7月19日). 2023年8月24日閲覧。
- ^ “Xユーザーの市川沙央 ICHIKAWA Saouさん_ 「私淑しますのは大江健三郎、島田雅彦、若木未生(敬称略)。 ナスターシャ・フィリッポヴナが永遠のヒロインです。 どうぞよろしくお願いします。」 _ X.html”. 2023年8月30日閲覧。
- ^ “右も左もない「読書バリアフリー」 芥川賞 の市川沙央さんが本紙に寄稿”. 産経新聞 (2023年8月24日). 2023年8月24日閲覧。
- ^ “市川沙央 荒井裕樹 往復書簡「世界にとっての異物になってやりたい」”. note (2023年7月10日). 2024年8月18日閲覧。
- ^ 【特別エッセイ】市川沙央「前世の記憶」
- ^ 高瀬隼子×市川沙央「小説家になるために必要なもの/差し出したもの」
- ^ “芥川賞作家・市川沙央「難病・先天性ミオパチーがなかったら、小説家にはならなかった。滅多にない大金星で帳尻が合って」 芥川賞に至る、私と家族の44年”. 婦人公論.jp (2024年1月22日). 2024年8月18日閲覧。
- ^ “共有してくっつくこと 朝比奈秋『サンショウウオの四十九日』”. 新潮社. 2024年12月9日閲覧。
- ^ “異世界転生は殖民論の夢をみる——『大転生時代』論 市川沙央が『大転生時代』(島田雅彦 著)を読む”. 本の話 (2024年10月1日). 2024年11月9日閲覧。
外部リンク
[編集]- 市川沙央 (@herma_ishikawa) - X(旧Twitter)
- 市川沙央(@ssaaoouu.bsky.social) - Bluesky